前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

賢い奴(自称)がやってきた!

2013-11-24 11:35:52 | そのほか
もともと携帯電話自体、普通の通話とメールしか使わないので、
ずっと(願わくはこれからも)「"日本固有種"携帯」を愛用していたかったのですが、
仕事上の理由もあり、やむなく「"自称"賢い携帯」を購入しました。

しかし、日本独自の携帯が「ガラパゴス携帯(ガラケー)」と呼ばれているなんて、
ダーウィンが知ったらびっくりするでしょうね。


周りの人に聞いた限りでは、やっぱりリンゴマークが簡単とのことで、
「俺、電話」の新しいやつを選択。

簡単とはいっても、携帯自体の操作が苦手というか不安なので、
半ば強引に妻の携帯も「俺、電話」に機種変更。同じ苦労を味わってもらうことに。
(と同時に上戸彩さんから剛力彩芽さんに乗り換え)


そもそも「賢い奴(自称)」は本当に賢いのか?
賢いのなら、一つひとつ指示されなくても自分で考えて行動できるはずで、
いろいろな能力や特技は持っていても、こちらが指示(設定)してやらないと
それを発揮できないなんて・・・

おまけにすぐ体力がなくなるし、雨とかも苦手のようで。



ほんとに賢いの?


まあ、多くは期待しないけど元気で長く働いて下さい。

『天才画家の肖像~俵屋宗達 永遠の風神雷神図』

2013-11-04 21:04:13 | 美術関係
NHK-BSのプレミアムアーカイブスで
『天才画家の肖像~俵屋宗達 永遠の風神雷神図』
を観ました。

本放送時に観た記憶があったのですが、全くの初見でした。


国宝「風神雷神図屏風」


NHKでは日曜美術館はもちろんのこと、NHKスペシャルなどでも
一つの作品を取り上げて、その魅力を掘り下げる番組はありますが、
45分~60分という時間では内容が限られてしまいます。
(それでも民放とは比較にならないほど充実していますが)

BSハイビジョンの番組だと放送時間も長いので、
地上波とは違った角度からのアプローチがあり大変面白いです。

以前に放送された鳥羽僧正「鳥獣人物戯画」の特集の時もそうでしたが、
特に現代の画家やアーティストがオリジナル作品と"コラボレート"したり、
"オマージュ作品"を制作したりするのは、NHK-BSならではの大胆な企画で、
全く新しい魅力や視点を明らかにしてくれます。


今回の番組は、

  第1章 宗達の金 輝きつづけるもの
  第2章 コラボレーション 天才たちの競演
  第3章 コラージュ 構図の魔術
  第4章 たらし込み 宗達の雲
  第5章 屏風の海へ 観賞の楽しみ

という章立てで、風神雷神図屏風の魅力に迫っています。


第2章では、俵屋宗達(絵)と本阿弥光悦(筆)による合作
「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」を題材として、
イラストレーター、歌人、写真家が新たなコラボ作品を作ります。


オリジナル「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」の一部。

こちらが現代のコラボレート版。

蝶の誕生から死、そして再生が表現されています。
写真では見辛いですが、現代短歌も三十六首、配されています。


金箔の使い方や、余白を大胆に使った構図、たらし込みの技法なども
興味深かったのですが、なによりも面白かったのが、
屏風の観方への考察(第5章)です。

美術館で観賞する場合、多くは平面に伸ばして展示される屏風ですが、
本来はジグザグに折り曲げて立てるべきものです。
番組では、宗達の別の作品「松島図屏風」(のレプリカ)を使用し、
お寺の広間に折り曲げて立てて観賞してみます。


「松島図屏風」の右隻部分


「松島図屏風」の左隻部分

キュビズムの再構成を思わせるような構図や色使いも魅力的な作品ですが、
ジグザグに立てて、座った姿勢から観ると、観る角度によっては
右隻の松の枝と左隻の枝が繋がって一本に観えたり、
左隻下の洲浜が形を変えたり波の角度が重なったりと、
恐ろしいほどに計算しつくされた構図と造形です。


そして「風神雷神図屏風」(のレプリカ)を、夜、蝋燭のあかりの下で鑑賞します。
炎の揺らめきが、風神雷神の顔に表情をつくり、雲に動きを、
座った位置から観たときの大きさは、両神に実在感を与えます。
すぐそこに風神雷神がいるかのような。

制作された時代の、本来の目的に即した観方をして初めてわかる作品の本当の魅力。


絵画をはじめとする美術作品の鑑賞の仕方を改めて考えさせられる番組でした。



風神


雷神