平成太平記

日常の出来事を書く

空前のクビ切り旋風の韓国 鬱憤晴らしの日本叩きに奔走

2016年03月06日 17時04分11秒 | Weblog

空前のクビ切り旋風の韓国 鬱憤晴らしの日本叩きに奔走

※SAPIO2016年3月号

少し前まで、絶好調のサムスンに牽引されて「バラ色の未来」が語られていた韓国経済。

しかし、今は見るも無惨な状況になりつつある。

元『週刊東洋経済』編集長で、『韓国経済阿鼻叫喚』(アイバス出版)著者の勝又壽良氏が分析する。


 * * *

韓国経済はがけっぷちだ。

半導体・自動車・鉄鋼・造船の4大産業はことごとく苦境に喘ぎ、2014年の韓国内の製造業者の売り上げは1961年の調査開始以来、初めて減少した。

2015年のさらなる減少は確実で、1997年のアジア通貨危機以来の瀬戸際にある。

一際目立つのは、急成長を牽引したサムスンの迷走だ。

事業の「一本柱」であるスマホが汎用品(コモディティ)となり、価格競争力に勝る中国企業に猛追されている。

ウォン高の進む現在はサムスンだけでなく、

現代自動車やSKグループなど財閥系企業の業績が軒並み悪化しているが、

彼らは労働組合が強く、年功序列の賃金体系を堅持して赤字でも賃上げする。

しわ寄せは弱者に及び、大企業は下請けの部品を安く買い叩き、殿様商売の銀行は中小企業に融資しない。

おかげで大企業と中小企業には2~3倍もの賃金格差があり、従業員の勤労意欲を損なっている。

大企業の減速と中小企業の低迷が韓国経済に与える影響は甚大だ。

『朝鮮日報』によれば、韓国の全企業のほぼ4割を占める8万社が「ゾンビ企業」になっている。

ゾンビ企業とは営業利益で借金の利息を払えない企業のことだ。

本業で稼いだカネをすべて借金の利息として支払ってもまだ足りないのだから、さらなる借金で延命するしかない。

実質的な破綻企業といえる。

これまで韓国は中小企業政策金融機関である信用保証基金(信保)が債務を保証し、死に体のゾンビ企業を生き延びさせていた。

資本主義のルールで破綻企業は退場すべきだが、韓国は「倒産=冷淡」という感情論が強く、野党や労働組合の反発を怖れた政府が「過保護」を繰り返した。

これには財政破綻したギリシャの二の舞いを危惧する声も多い。


ゾンビ企業は国家財政を悪化させるばかりか新興産業への資金投入を妨げ、経済を停滞させる。

経済危機の昨今、韓国政府はようやくゾンビ企業を整理淘汰する方針を打ち出したが、再雇用の受け皿は用意していない。

8万社の従業員が行き場をなくせば、未曾有の大混乱となるだろう。

不況の韓国ではすでに空前のクビ切り旋風が吹き荒れている。

今年1月1日から定年制が55歳から60歳に延長され、業績悪化にあえぐ大企業や金融業界が社員に「名誉退職」を勧めている。

名誉退職とは名ばかりで実態は「強制退職」に他ならない。

サムスンが6000人、銀行が2800人の整理を強行し、入社間もない20代の社員がリストラされるケースまである。

2015年3月に大卒の失業者が50万人を超え、硬直化した格差社会で若い世代は未来に希望を持てない。

出生率は日本より低く、生産年齢人口(15歳~64歳)が減り続け、加速する高齢化が国の財政を圧迫する。

生産性を上げようにも基盤技術がない。

 それでも韓国は「中国がいるから大丈夫」と楽観していたが、輸出先の4分の1を占める中国経済が減速し、米国の利上げも加わってお先真っ暗だ。

日本は1500兆円もの家計貯蓄が内需を支えるが、

収入をすべて使いきる「浪費体質」が身についた韓国の家計債務は15年末の合計で123兆円に達し、爆発寸前の「時限爆弾」となっている。

アベノミクスで日本経済が息を吹き返す一方、

莫大な生活不安を抱える韓国の国民は自らを変える勇気を持たず、

欝憤晴らしの「日本叩き」に奔走する。

あるオランダ人学者は韓国人の行動原理を「8割が感性、2割が理性」と鋭く評したが、隣国では今年も経済的な不安を背景にした「反日」が続くだろう。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿