北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3撮影速報】小牧基地C-130HとKC-767日常訓練-24時間後には台風2号線状降水滞豪雨災害

2023-06-04 20:11:20 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■静かに始まる豪雨災害
 西日本豪雨をもう忘れたのかと云われそうですが考えてみるとあの時も当方は沼津でLCAC撮影というのんきな事をしていた。

 台風2号、こういうのを油断というのだろうなあ、と自分を戒めるところです。今週末は奈良基地祭以外はだいたい遠い所で開催となりますので、ちょっと久々に東京の方の行事に行ってみよう、となりましたが結果、台風の影響で前進できず引き返すこととなります。

 C-130H輸送機が当たり前のように日常訓練を行っていた、編隊を組む2機ともう1機が訓練、あとはKC-767空中給油輸送機も訓練飛行していました、四月のスーダン邦人輸送ではC-130Hを後続のKC-767が空中給油し現地まで時間を短縮したのだとおもわれます。

 KC-767とC-130H,日常的な同じ基地での訓練が、第401飛行隊と第404飛行隊という飛行隊の垣根を超えたスーダンでの連携に繋がったのでしょう。美保にも第403飛行隊と第405飛行隊、すると遠くない将来に輸送機と空中給油機の航空団はたり前となるのかな。

 小牧基地、所用で近くまで行きましたのでちょっと時間を空けて日常訓練の様子を見ましたのは今月一日、もう台風2号は日本に接近する前の五月の段階で、グアムに甚大な被害をもたらし、そしてグアム国際空港を一週間近く封鎖するほどの爪痕を残していました。

 KC-46A空中給油輸送機、そして敢えて小牧にちょっと寄ってみようと思い立ったのは昨年、やはり台風が本州に接近した際に美保基地のKC-46Aが小牧に退避してきていまして、それまで見た事が無かった最新鋭の空中給油機を見る機会となった、そんな思い出から。

 移動管制隊が移動式ラプコン装置を展開させて訓練していました、いやこれはこれで珍しい装備なのですけれども、なんとなく台風を警戒して小牧に移動してきたのではなく、普通に訓練の為に小牧基地へ移動してきている感じで、台風の影響は皆無というところです。

 線状降水滞、降るのだろうと思っていましたが、これは反省するのは西日本豪雨の経験です、豪雨災害はなにしろ地震のように言いなりやってくるものでも無く、しかし台風のように明らかに接近しているというものではなく、徐々に危険性が顕在化してゆくという。

 豪雨災害で怖いなあと実感するのは、降雨というものは日常の出来事で逆にこれが無ければ水不足で大変な事となる、だからこそ降り始めて、しかもかなりの大雨が予想されるといわれても、丸一日新幹線が止まり街が冠水する様なものと降り始めでは気付かないこと。

 巨大台風とは言われても暴風圏は既になく遠く太平洋上を避けて通る、すると参考までに京都駅を始発新幹線のぞみ号で出れば八時半に東京駅着なので、ちょっと厳しいが前日の内に、と算段しているうちに、戦場香水隊は和歌山にあったのが東海地方沿岸に出てくる。

 豊川市、愛知県の第10特科連隊とか駐屯している街として当方も何度も行きました街ですが、ここが豪雨災害を受けた、そう此処に降られると国道一号と東名高速と東海道本線と東海道新幹線、日本の東西交通の要衝といいますか実は非情な緊要地形が豪雨となった。

 岡崎消防のレッドサラマンダーが頑張っているみたい、という東京の友人からのメールを、実は東海道新幹線以外の方法で移動している際に、なんとここは道路が冠水しているという状況で受け取りまして、ああ、これはむりだ撤収しよう、と東京行を断念しました。

 台風一過の青空、まあ被害なしという当方は切替えてお城見物とグルメ、もっとも楽しみにしていたビアBARがコロナ禍下で廃業していてがっかりしつつ散策したのですが、さてさて、豪雨災害は始まり方が分らない故に怖いものだ、と改めて反省した次第です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都幕間旅情】阪急3300系,省エネとは-1967年運用開始の車両が大切に使われ2023年の京都本線を往く

2023-06-04 18:11:21 | コラム
■省エネの本質を考える
 2300系は流石に過去の車両となってしまいましたが3300系は運用が続いています。

 阪急3300系電車は1967年に運用を開始した電車です。正確には大阪市営地下鉄堺筋線への乗り入れを前提として開発導入された車輛という。1960年代の車両がそのまま運用に就いている、というのは凄いものだ、と思う、特にここを撮影したのは京都本線だから。

 京都本線運用、つまり特急に快速特急京とれいん等の合間を縫う運用です。これは長く使える車両として設計されている事を意味する、勿論運用する際の消費電力、省エネ性能では2020年代の車両よりも軽量化技術の関係で後れを取っている事は確かなのだけれども。

 日産セドリックで102万キロ、阪急3300系の話題を今日思いついたのは先日NHKにて、四国の鉄道カメラマンの方が平成時代に入手したセドリックを大切に走らせていて、エンジンが寿命を尽きるまで102万キロも走らせた、という話題が報道されたためなのです。

 自動車の場合、13年をめどに自動車税が高くなり、これは燃費の悪い車を新型車両に置換える事を促し省エネを重視するという視点からの税制ということですが、果たして十年前後で延々と車を乗り換える省エネ、自動車一台製造の温室効果ガスがどれだけなのか、と。

 冷蔵庫などは、新型の方が五年前の型式よりも一カ月当たり幾らいくらの消費電力低減が見込めます、と喧伝されるものなのですが、しかし買い替える費用を考えると一ヶ月間で数百円安くとも一年間で数千円程度、冷蔵庫の買い替え費用とは見合わないよね、となる。

 9300系や1300系、幸い鉄道車両に関しては税制で旧型車両に負担を加えるような制度はありません、ただ、しっかりした造りの車両を大事に使い続ける事の方が環境負荷は大きくないのではないか、こんな風に鉄道車両のあと自動車に乗る時、考えてしまうのですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【撮影考察】いい写真ってどうやってとればいいのか?今津駐屯地祭写真と共に考える

2023-06-04 07:01:42 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■今津駐屯地祭
 写真についての撮影考察を今回は今津駐屯地の行事写真と共にちょっと考えてみたいと思います。

 北大路機関の場合は写真に関しては自己流であり、画角でおそらく影響を受けているのは動画の構図を写真に応用するというかたちで宮川一夫先生、旧軍写真の大家であらせられる菊池俊吉先生から現代軍事写真の専門である菊池雅之氏、この三方の影響がある。

 宮川一夫先生と菊池俊吉先生の影響はかなり大きい、陰影と画角の切り取りに関して、宮川一夫撮影の黒澤明監督作品や溝口健二監督作品を見ていて自然に影響を受けた、そして菊池先生と話していると菊池雅之氏という方をかなり前に知りまして、学ぶ点も多い。

 菊池俊吉先生、なぜリベラルな図書館に菊池俊吉先生の旧軍写真集があったのかはいまだに謎なのですが、旧陸軍関連の写真を数多く残していまして、当時の撮影機材の性能は今とは比較にならない水準ですが、工夫の在り方、というものをここから学んだように思う。

 菊池雅之氏については、月刊軍事研究に撮影技術に関する連載を続けておられまして、同じ時代に同じ被写体を見ているという点で学ぶ点が多い、宮川一夫先生と菊池俊吉先生、両方は既に故人ですので残された作品しか見られないのですが菊池雅之氏はお見掛けする。

 誰に見せるかを重視する場合、OBの方からの依頼ならば装備や部隊などは十分承知でしょうから隊員の顔ぶれの方が重要です、近況報告ならば人物の顔が見切れていないようAF値を大きくとって全員にピントが合うようにする、AF20とかで撮るとぶれ易いですが。

 誰に見せるかで居間に飾って自慢するためのものでしたら、一枚の写真にたくさんの情報が入るようにしなければなりません、そのためには望遠レンズの圧縮効果という、遠くから行進や訓練展示を一つの写真にうまくたくさん入る様に撮影位置を選ぶ必要がある。

 いつまで見せる写真なのか、SNSなど掲載する場合や自衛隊協力会や政治家の関係者の方の場合は、こうした行事が行われたという速報性が重要ですので、何周年とか行事に際して看板が出ていればこちらを画角に入れて、この行事に行ったという点に留意します。

 いつまで見せる写真なのか、上記の場合はその写真が必要とされるのはせいぜい数週間、あとはアーカイブ的に顧みるだけです。しかし、例えば記念に人に贈り、写真として飾る場合には年単位で使われる、すると新旧装備や部隊の主力装備を大きく映す必要がある。

 どのような見せる写真なのか。Webで公開する場合は10枚20枚いや100枚でも掲載するのは簡単ですので、戦車だけの写真、大砲がうっている写真、整列している写真、徒歩行進に車両行進、敬礼の様子や巡閲まで一枚一枚撮り全部掲載できる、が紙面となれば。

 FILMでは24枚撮りが多かったものですから、行事紹介の際には日曜特集などは特に24枚の写真を載せています、Webでは載せられる写真枚数が多い、けれども広報誌や雑誌や同人誌には、載せられる写真枚数には限度がある、紙焼きの場合は一枚が大事という。

 どのような見せる写真なのか、この視点は、要するに一枚を大きく引き伸ばして飾る写真なのか、卓上の写真たてにはがきサイズで飾るのか、絵はがきとするのか。一枚に情報量を入れて、しかしその写真の大きさ次第で、情報量を入れることができる限度が決まる。

 どういう写真に仕上げるのか、だれが見るのか、どうやって見せるのか、いつまで視られるのか、ここをまず決めませんと、任務分析、というものなのでしょうか、いい写真の定義が大分変わってしまうようにも思うのです。ここからが最初の一歩、というところです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする