反戦の視点・その65 平和とは何か─久野収「『安全』の論理と平和の論理」を手がかりに(2)

2008-08-17 18:51:12 | 社会
戦後63年間、日本は平和であったか。自衛隊が海外で人を殺傷したことはな い。しかしそれは、「自衛隊が戦争していない」ことを意味しない。海上自衛隊 はインド洋・アラビア海で、米海軍に無償の洋上給油を続け、米国のアフガニス タン侵略戦争を支援している。航空自衛隊はクウェート─イラク間で武装米兵と 米軍需物資(武器・弾薬)を空輸し続けている。空自の活動は「多国籍軍の戦闘 行為にとって必要不可欠な軍事上の後方支援」であり「他国による武力行使と一 体化した武力の行使」であるから、戦争放棄を規定した憲法9条1項に違反する と、現憲法施行以来初めて名古屋高裁は判示した(4月17日のイラク派兵差止 訴訟違憲判決)。 . . . 本文を読む

反戦の視点・その65 平和とは何か─久野収「『安全』の論理と平和の論理」を手がかりに(1)

2008-08-17 18:48:57 | 社会
日本はすでに戦争に参加している。しかし憲法9条2項が交戦権を否認してい るので、武装しているが戦闘はできない。そこで政府・与党は海外派兵恒久法を 制定して派兵で戦闘に踏み込むことができるようにしようとしている。 日本はいま、平和であるか。アフガンとイラクで米軍が無辜の民衆を虐殺し続 け、日本はそれに加担しているのだから、海外派兵恒久法の制定によって、これ まで平和だった日本が戦争を始めることになるという認識は事実に反する。 このような現状において、あらためて「平和」が問われているのである。海外 派兵をやめさせ、戦争から手を引き、どのような「平和」を実現するか。そうい う真摯な深い問題意識なしに語られる「反戦」や「反改憲」はごり押しされ続け る〈戦争国家化の現実〉によって足をすくわれる。名古屋高裁判決は、私たちが 9条を活かして参戦を阻止すべきことを違憲審査権をもつ司法の立場で明らかに したのだ。「平和」は願っていればどこからか転がり込んでくるものでも、天か ら降ってくるものではない。9条の実現を政府に迫る《市民の平和力》こそ必要 だ。9条の文言を死守するだけでは〈戦争国家化〉は止まらない。 . . . 本文を読む

報告:〈戦争の記憶〉を問い続けよう! 8.15 反「靖国」行動/桜井大子

2008-08-17 18:44:58 | 集会情報
〈戦争の記憶〉を問い続けよう! 8.15 反「靖国」行動の実行委より、簡単な報告 です。呼びかけに応えてくださったみなさま、ありがとうございました。  昼間のデモは、今年も30℃を超える猛暑のなか、約200名の参加者で元気にや り遂げました。デモ出発の前には実行委呼びかけ団体や協力関係にあるグループ、立 川・反戦ビラ弾圧救援会、「日の丸・君が代」の強制と法制化に反対する神奈川の会、 辺野古への基 . . . 本文を読む