昨日売買の残金決済がありましたが
つくづく思いましたね
私たちは本当に大変な仕事をしてるのだと・・
理由は？
揉めて大変だったから？
ではありません
全く逆です。
契約から決済まで何のストレスも無くスムーズに終わったからです。
ではどうして私はそんな事を思ったのか？
理由は
今回の取引が当社が買主だったからです。
不動産の取引は
当社が売主か買主
つまり契約の当事者であれば
本当に楽です。
価格についても
細かい条件にしても
あるいは資金についても
自分に全て決定権がありますから
何のストレスもありません
これが仲介だと
顧客と顧客の間に挟まりますが
相手の心は分かりません。
ですから
いつもどう転ぶか分からない厳しい空気の中
話を進めて行くのです。
条件のすり合わせから
また一方の心変わりに対する心配
こんな物が頭の中を駆け巡り
ハラハラドキドキしながら話を進めて行く
これが仲介の仕事です。
であれば
もうそんな思いはせずに済む買い取り一本で行けば？
って思いますよね
ところが
私はこの世界に長くいて断言しますが
ストレスだらけの仲介の世界
これが私たちの生きる場所です。
理由はいくつもありますが
まず買い取りだけで経営しようと思うと
それは大変危険です。
最初から採算が取れる
それが保証されてる物件はほんの一部です
大半はリスクを抱えながら買いますので
転売が上手くいかなければ
社員の給料も借金の返済も滞り
破綻して行くのです。
しかし私が一番の弊害だと思うのは
人格の劣化です。
買い取り業者の社長さん
大金を動かしますから
本来の実力以上に自己評価が高まるのです
この事が
少しずつ傲慢になって行き
社員にも顧客にも
高圧的になり
そして少し経営が厳しくなると
些細な事で大声で威嚇する
そんな風にして
周りから人が去り潰れていきます。
最後は借金まみれにも関らず
相変わらずチヤホヤしてくれる夜の店に通って
お金が尽きたらサヨナラ
若い頃からそんな人たちをたくさん見て来ましたので
確信しています。
楽な道は人間を腐敗させる
と
逆に言えば
顧客の間に挟まり苦しむ厳しい仲介の世界は
人間を大きく成長させます。
これも私が長年社員達を見てきて
確信しています。
当初は幼くて
とてもこの世界では長く務まらない
そう思っていた社員達が
経験と知識を積んでる内に
大化けして行きます。
ただ成長の意味も良く見えます。
彼等を見て思う事は
知識だけで無く度胸がついてきます。
度胸がつけばどうなるか？
と言えば
穏やかになります。
それを見てまた思う訳です。
すぐにキレる人間は臆病者だと
知識と経験があって
人格も備われば
もうこの世界では存在が脅かされる事はありません。
そして
そこまで成長させてくれるのが
仲介の時のハラハラドキドキなんです。
今不動産の世界で苦しんでる人
多いと思いますが
そのストレスは
間違いなく肥やしになりますから
ぜひ頑張って下さいね。
不動産仲介の世界は
凡人を宝石に変える+
そう信じて楽しみにしてください。
