BUZ LIFE

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関東バス間引き運転

2006年03月07日 | Weblog
月に800本…関東バスの規模からしてみれば異常な数である。間引き運転はなにも関東バスに限ったことではないが、ここまで大々的に問題になったのは初めてではないだろうか。

運転士が悪いわけではない。好きで間引きをしているのではなく、せざるを得ないのだろう。一本抜かないと、自分のダイヤがずっと押し押しになり、遅延を回復することができない。なら一本は仕方なくなかったことにし、その次のダイヤを定時に出そう…。渋滞に巻き込まれ、疲労のなかこう考えるのを頭ごなしに否定することは出来ない。

ダイヤを変えるしかない。渋滞を見込んだ所要時間と余裕のある折り返し時間の設定。しかし、運行本数を維持しながらのこの策は当然に人と車両が必要となる。全国的にバス利用客の減少傾向が続くなか、バス会社にはさらなる費用の増加は重く経営にのしかかる。腰が重くなるのも無理はない。かといって安易な減便は客離れを引き起こし、マイカーの増加、渋滞激化、さらなる遅延…と悪循環を産み出す。一つの会社が出来ることには限界があり、その限界の先にこのような間引き運転が潜んでいると考えられる。
車両の運行停止という乗り合いバスに対しては異例の制裁。しかし行政が本来するべきことは別にあろう。インフラの整備による道路の拡張は論を待たず今回の一件の一つの解決策だ。あるいはバスの優先レーンの設置やマイカー抑制策など、行政サイドが取り組むべきことは多い。

なにはともあれ、関東バスは間引き運転解消のための対策を余儀なくされる。全国にもこの動きは広がるだろう。利用者にとっては大変ありがたいことである。それと同時に行政としても市民の生活の足となっているバス路線の健全な維持のために知恵を絞ることを期待したい。