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西川のクール・キャンペーン「爽涼」と羽生選手のクリアファイル& 神奈川区限定・羽生選手のスケートエキシビション

2017-06-22 | プロアスリート羽生結弦・羽生選手関連ニュース

 

 

布団の東京西川から、夏の「爽涼」キャンペーンのお知らせ。

6月23日~7月31日までの間、対象商品を買うと、羽生選手のクリアファイル(全4種類)がプレゼントされる

キャンペーンが始まります。

 

東京西川の、羽生選手のキャンペーン「爽涼」の、公式HPはこちらへ。 ←クリック

 

 

 

 

また、横浜市神奈川区に在住の方限定なのですが、

今年の8月16日に、横浜銀行アイスアリーナで、

 

「羽生結弦スケートエキシビション」と「スケート教室」があるそうです!

 

こちらがそのチラシ。

 

神奈川区在住・在学の児童対象の、参加者募集の 神奈川区の公式HPはこちら。

 

このエキシビションは、何をやるのかわかりませんが、どこかの放送局が放送して下さると良いですね~!

 

神奈川区民で、運よく観覧できる方も、リンク周辺で「立ち見」だそうです。

 

 

この「横浜銀行アイスアリーナ」というのは、羽生選手が震災後、一時的にお世話になった神奈川のスケート場が、

建て直されて、新しいアイスリンクとして 生まれ変わった場所ですね。

昔のコーチだった、都築コーチがいらっしゃるところ。

 

今の羽生選手の原点ともいえる、震災後に助けてもらった想い出の場所で、エキシビション&スケート教室(指導は一部だそうですが)をやるというのは、

きっと五輪シーズンの羽生選手にとって、大きな意味のあることなのでしょう。

 

 

8月上旬には、カナダのトロント・クリケットクラブで、またもや公開練習が予定されているらしいですが、

8月中旬には日本にいる予定、とのことですね… 

 

五輪シーズンだというのに、日本との往復で、羽生選手は相変わらず忙しそうですね…

 

体調が守られつつ、無理なく、納得のいく、充実した練習の日々が送れますように…!!

 

何よりも大事なことを、一番大事に出来る日々が送れますように、お祈りしています…!

 

 

 


日本のフィギュアスケート会場で写真撮影が禁止になったきっかけの事件と一部ファン、一部マスコミによる人権侵害

2017-06-13 | フィギュアスケート全般について

 

 

日本のフィギュアスケート会場で、海外では可能な写真撮影がなぜ禁止なのかと、不思議がる人たちがいますが、 

今から12年ほど前、当時からフィギュアスケートを見ていた人たちなら、そのきっかけとなった事件を知っていると思います。

 

これを、前から書こうかどうしようかと悩んでいたのですが、これは羽生選手のためのブログなので、

一応遠慮していました。 

 

だけど、羽生選手は、将来フィギュアスケート界を担っていく一人になるつもりなら、知っていた方が良いと思いますし、

羽生ファンのほとんどは知らない人ばかりですし、第二・第三の被害者を出さないためにも、残酷なことが積み重ならないためにも、書いてみることにしました。

 

これは、ある事件がきっかけでした。

 

その被害者となった選手の名は、安藤美姫さん。 

私の記憶が正しければ、当時、確か、17歳だったと思います。

 

(これから書くことは、安藤美姫さん本人と関係者と思われるかたから依頼があったり、何らかの事情で削除した方が良いと判断したら、削除するつもりです。)

 

この事件の詳細は、男性で知っている関係者やファンはそれなりにいると思いますが、

女性のファンで詳細を知っている人は少ないはずです。

 

だからこそ、女性だけど知ってしまっている数少ない一人として、女性視点から見たあの事件のことを、書いてみたいと思います。

 

理由は、それを知っているか知らないかで、「見方」「見え方」が大きく変わるだろうと思うからです…

 

 

当時私は、いつもは行かない歯科医院に、検診の予約を入れてみて、そこに初めて行ってみたことがありました。

予約制だったので、私以外だれも待合室に人はいなくて、座って周囲を見渡した時、

置かれていた雑誌ラックの中に、「フィギュアスケートの…」という見出しのついた雑誌を発見しました。

 

「フィギュアスケート」という文字を見ると、新聞でもなんでも、反射的に反応して記事を読む習慣があった私は、

いつものごとく反応して、その雑誌を引き上げてみました。

 

それは名前が有名な写真週刊誌でしたが、取り上げてみた途端、表紙が女性の裸だと気が付いて、「うっ」と一瞬思ったのですが、私は自分が女性だから、だからどうというほとでもないので、一瞬躊躇はしたのですが、

気にしないことにして、「フィギュアスケートの」写真が中にあるのを期待して、そのまま開いてみたのです。

 

私がアホだったのは、「写真週刊誌」とは、表紙がどうであろうと、文字通り「色んな写真が中にある週刊誌」のことなのだと、この時までは本気で思っていたことでした。

だから、普通の写真雑誌と同じように、「普通の」フィギュアスケートの写真が、あるものだと期待していたのです。(それまで、中を見たことはありませんでしたからね。)

 

でも、初めて中を見たこの雑誌は、ページをめくってもめくっても、ひたすら女性の裸ばかりが続き、

肝心な「フィギュアスケートの」写真はちっとも出てきませんでした。

 

ページをひたすらめくり続けて、後半に差し掛かった頃、ようやく私は、(もしかして、この雑誌は、「その手の写真」のみなのでは…?)という疑いを持ち始めました。(←遅いですね(笑))

 

どこにも、フィギュアスケートの写真を見つけられないまま、最後の1ページをめくろうとしたとき、私は心の中で怒っていました。(どこにもフィギュアスケートの写真なんてないじゃない!あの見出しは何だったの!)と。

 

そして、記憶が正しければ、確か、本当に最後の見開き1ページだったかと思います。

やっと「フィギュアスケートの…」という見出しを見つけました。 

 

「フィギュアスケートの…」の先の言葉は、何だったかは、私は覚えていません。

良く見出しを見ないまま、フィギュアスケートの写真を探しただけだった私は、そこで見た写真の数々に、あまりにも大きなショックを受けました。 

 

そこにあった写真は、それまで散々見させられてきた女性たちの写真より、はるかに激しいショックを私に与えたのです。

 

どんな写真だったかというと、人間の身体の「部分的な」ところを、そこだけの興味をもってカットして拡大した写真でした。 驚くような角度、それも色んな角度から、いくつも載せられていました。

 

これは、会場で撮られた写真でした。

一体どうやったら、こんな、そこだけの写真ばかりを撮れるのか、あるいは、どうやったら演技をしている最中に、そんな角度の写真を撮ることが出来るのか、私はむしろ不思議に思ったくらいです。

 

顔はもちろん載っていないので、この「部分的な」拡大写真が、いったい誰のものなのかは、普通の人には判りません。

顔を載せないことで、愚かにも、「配慮したつもり」だったのかもしれません。

 

だけど、フィギュアスケートを良く見ていた私には、そこに映り込んだ「衣装の一部」「衣装の切れ端」だけで、

それがもともと誰の写真なのかは、一発で判ってしまいました。

 

 

安藤美姫さんは、当時、明るく、元気はつらつとした印象の選手でした。 

人気がかなり上がってきて、男性ファンが増え、加熱していた頃かと思います。

だからこそ、そういう「変な」ファンが増え、「変な」需要が増し、「おかしな」目線が増え、そこに目を付けた写真週刊誌が、そのような写真を掲載したのだと思います。

 

この写真、男性がどう感じたかは私は知りませんが、

女性であった私から見たら、本当に言葉を失うほどに、本当にショックな写真でした。

 

一言で言うと、「人間として扱われていなかった」からです。

まさに、人格なき「モノ扱い」でした。

 

それまでさんざん載っていた、全身裸の女性たちの写真のほうが、まだ「人間として」映っていただけ、ずっとマシに見えたほどでした。 

(この写真を見るまでは、かなり呆れて見ていたのですが。)

 

例えていうなら…

誰か知り合いが亡くなって、御遺体に対面に行ったつもりが、

棺の中をのぞいたら、目に入ってきたのが、その故人の「人体のバラバラパーツだったような衝撃」、に近いかと。

(注:たとえです)

 

 

私はこれを見た後、ショックと激しい怒りを感じると同時に、思わず涙が出てきました。

 

もし自分が、17歳の時に、これを同じようなことをされたとしたら…と想像して、

多分私だったら、耐えられないな…と、そう感じたからです。

マスコミ不信はもちろん、人間不信にもなって、恥ずかしさのあまり、きっと消えてしまいたいような気持ちになるだろうな、と、そう思ったからです。

 

もちろん、私は彼女ではありませんし、彼女はフィギュアスケーターで、人にいつも見られているわけですし、性格も全然違うので、感じ方は人それぞれです。

 

でも、普通の女性だったら、普通の17歳の少女だったら、これは絶対に耐えがたいと思われる… 

そんな写真だったことは、証言しておきます。

それを、全国にばら撒かれたのです。 もちろん、本人の許可や同意もなく。

 

その2日後ぐらいだったでしょうか…

新聞で、「日本スケート連盟が、写真週刊誌に厳重抗議した」という記事を読んで、私はホッとしたのを覚えています。

 

確か、この後から、日本で、フィギュアスケートの会場における写真撮影が禁止になっていったはずです。

(違っていたらご指摘下さい。)

 

日本の会場でだけ、写真撮影が禁止になっているのは、かつて日本で、そういう不名誉な事件が起きたり、酷い人格侵害にあたるようなことが起きたからこそ、です。

 

その後、インタビューや取材などで、カメラに追い回されてテレビに映る安藤美姫さんの顔から、笑顔は完全に消え、

カメラに向かって、ものすごい形相でにらみつけてみたり、嫌悪感をむき出しにしたり、

それまでとは比べ物にならないほどの不愛想な敵対的な態度で、カメラを無視することが増えました。

 

私はそれを見て、安藤さん本人は、あれをきっと見てしまったんだな…と思いました。

 

そして、(ああ、無理もない…あんなことをされたら…)と思って、胸を痛めながら見ましたけど、

その事情を知らない多くの普通の女性たちは、

「ねえ、なんか安藤美姫は最近、いきなり態度が酷くなって、全然可愛くなくなったけど、どうしたんだろう…?」

などと不思議がるようになりました。

 

 

今でも時々、私は思うのです。

もしあの事件がなかったら、安藤さんの人生は、どう変わっていたのだろうか… と。

 

あの事件は、どれほど安藤さんを傷つけたのだろうか… と。

 

 

これを読んだ後、あなたの印象や感想は、何か変わったでしょうか。

 

私がとても残念だったのは、安藤さんはその後、ある意味、悪い方向へ開き直ってしまったかのようにも見え、

私が大好きな選手 2名(男女それぞれ1名ずつ(笑))に対して、

色気がないだのなんだのと、平気でいうようになってしまったことでした。

(私には十分な魅力があるように見えていましたので。)

 

でも、「マスコミとの距離感が苦手」などという安藤さんを見るたびに、私はあの写真を思い出すのです。

 

かつて、そんな事件があったということや、具体的な事情、どんな写真だったかなどを知っている人と、知らない人とでは、

たとえ同じものを見たとしても、そこから見えてくる真実というのは変わります。

 

一部の、自称ファンの暴走と、一部マスコミの度を越した行動というのは、時に人権侵害の域に達して、

人の人生を大きく狂わせます。

 

 

最近、見ていてとても気になることが沢山おきているのを見て、書くことを決めました。

 

 

私は、その歯科医院に行ったのは、その時一回きりで、それっきりです。

いつも行く歯科医院には、そのような写真週刊誌は置いてありませんでした。

もし、あの日あの時、そこに行かなければ、私もあれを見ることは決してなかったでしょうし、知ることもなかったでしょう。

想像さえできなかったと思います。

 

だけど、その写真週刊誌の発売日に、なぜかそこに行ってしまい、それを見ることになった偶然を、今では決して偶然とは思えないので、女性であれを当時きちんと見た人は本当に数少ないと思うので、どんなものだったのかを証言できる一人として、女性の視点で、あの写真を見た感想を書かせてもらいました。

 

 

特に、未成年の10代の少女に向けて(少年も同じですが)、そういった残酷な人権侵害が、二度と起きないことを願っています。

 

 

この文章が、かえって安藤さんを傷つけるものにならないことを、心から願って…

 

 

 

 

「御国が来ますように。
御心が行われますように、天におけるように地の上にも。」
(主の祈り (イエス=キリストの祈り) : マタイによる福音書6章10節  新約聖書  新共同訳より)

※ 御心… 神様の御意志、ご計画のこと


試合では出しきれない才能の片鱗を見せるスケーターたちと、それぞれに豊かな個性の咲き方

2017-06-13 | フィギュアスケート全般について

 

 

ファンタジー・オン・アイス2017幕張で、羽生選手は素晴らしい演技を披露して下さいました。

 

解説が言っていたように、ショーの雰囲気を、「ここは試合会場か」というほどの、

並々ならぬ真剣さと緊張感で会場を一変させることが出来るのは、羽生選手が本当に全身全霊で取り組んでいるからなのでしょう。

 

試合のチケットはきっと激戦になって、見ることが出来ない人もかなり増えるであろう今年、

選手たちが人生をかけて、最も本気で取り組む、「五輪でのショートのプログラム」の演技を

(まだ完成形ではなかったとしても、)見る機会が増えたのは、有り難いことかな、と思います。

 

 

一方で、試合では必ずしも、あるいは決して、発揮しきれないような特異な才能を主に持っている選手やスケーターも沢山いて、

そんな才能の片鱗を見せて下さった演技を、複数のアイスショーの演技から、少しだけここに載せてみたいと思います。

 

 まず始めは、最近世界中のショーに引っ張りだこだという、エラッジ・バルデ選手。

 

「ファンタジーオンアイス2017幕張」では、大黒摩季さんと、彼女の代表曲「熱くなれ」で滑って下さいましたけど、

これを見れば、なぜ世界中のショーに引っ張りだこなのか、よくわかります。

バック・フリップが跳べるスケーターというのは、やはり何か身体能力というか、筋肉の質が違うのでしょうか。

すごく躍動感があって、リズム感も優れていて、なおかつ、本当に楽しそうですね。

大黒摩季さんとのコラボが、とても合っています。

羽生選手とはまたちょっと違った、氷上での身体能力のずば抜けた高さが、とても良くわかる楽しい演技でした!

 

 

次に、ピアニストの清塚信也さんが弾き、大黒摩季さんが歌い、アンナ・ポゴリラヤ選手が滑って下さったこちら。

 

これは素晴らしいコラボでしたね。

清塚さんのピアノも、大黒さんの歌も、ポゴリラヤ選手の個性も、それぞれが良く引き立て合って、それぞれが素晴らしかったと思いました。

特に、大黒摩季さんの歌… パワフルでソウルフルな歌が得意なイメージの強い彼女ですが、このような「自分の持ち歌」ではない、しっとりとした曲も、こんなに素晴らしく心を込めて歌って下さって、感動しました。

ある程度の人生経験がないと出せない良さと深みが響いてくるようで、とても素晴らしかったと思います。

ポゴリラヤ選手は、「フィギュアスケートの女王とは、こうあってほしい」というようなイメージ像に近いものを沢山持っている選手で、だからこそというか、彼女のもつ繊細な側面が試合の結果に結びつかないことも時々見られるのですが、

こういう演技でその繊細さが生かされているのを見ると、見ている側も嬉しいですね。

色んな思いがあふれたのでしょう… 演技の最後には泣いています。 そんなところもまた彼女の魅力かなとも思います。

 

 

こちらは、私が大ウケしてしまった、織田さんと大黒摩季さんのコラボ「あなただけ見つめてる」

 

珍しくカッコつけた系の演技で最初からノリノリの織田さんですが、冒頭の場面で下を向いている姿も、

突然指を指したポーズも表情も、どこかおふざけ感が満載で、面白くて大ウケしていた私ですが、

突然指さされた女性の驚き度に、二度笑ってしまいました。 

でも、あれは驚きますよね。(笑)

氷上に移動すると、今度は さわやかに演技して下さいました。

織田さんは、現役の頃よりも、演技もさらに充実して見えますし、生き生きしていますね。

織田さんほど、実力の割に五輪と縁がなかった選手もなかなかいないのでは、と思うような、実に驚くほどの試練を、

トリノ五輪、バンクーバー五輪、ソチ五輪、と、3度のチャンスとも通らされた織田さんでしたが、

(出場できたのはバンクーバー五輪だけとなりましたが…)

そんなところは、彼の今の優しさや活躍につながっているように思いますし、演技にもにじみ出ているように思います。

 

 

こちらは、ついに現役のまま30歳を迎えた、カロリーナ・コストナー選手の演技。

新シーズンのエキシビションだそうです。

 

ベテランの美しさがにじみ出る、一つ一つの動きが素晴らしいです。

今回でもジャンプに失敗がありますが、長年の現役生活で、大きな試合では必ずしも、本番に強いタイプとは思われなかったコストナー選手でしたが、ここまで長く現役を続けていけば、それなりの実を実らせていくものですね…!!

やはりスケートが好きだからこそ、なのでしょう…  その姿勢だけでも、観る者に感動を与えてくれます。

 

 

 

 

こちらは、プリンス・アイスワールドで披露された、町田樹さんの演技「ドン・キホーテ」

これは凄い! これはもう、本当に氷上のバレエと言って何の遜色もないでしょう!!

氷上のバレエを目指していることはわかっていましたけど、ここまで本格的に、完全にバレエ化させたかったのか…!という驚き。

町田さんはこういうのがやりたかったのだね… と思うと、あの引退も、納得です。

 

羽生選手とは、今は違った道を歩んでいる彼ですが、なんか見ていて嬉しくなりましたね。

 

それぞれの個性の違いは、見ていて本当に面白いですね。

 

 

こちらは、プルシェンコさんの今年の、別のアイスショーの演技。 

過去のじゃなくて、「今年の」というのが驚きです。

何度大怪我して、大手術をしても、復活してきては驚かせ続けた驚異の彼ですが、

引退を決めたとはいえ、それでもまだこんなに滑れるのか…と驚かされます。

さらにプルシェンコさんが本当に凄いのは、

彼はたとえほとんど滑っていなくても、たとえ身体能力が全盛期とはかなり違っていたとしても、

その魂と霊だけで、むしろさらにすごい演技が出来る… 正真正銘の真の芸術家だとハッキリわかる演技をするところです。

 

やはり皇帝と呼ばれてきただけのことはあります。

ひょうきん系だったり、笑いを誘うようなコミカルな演技も大いに得意で、ふざけたことや、

冗談もとても良く言うプルシェンコさんですが、

本気で演技をさせた時には、やはり外のスケーターや選手たちとは、全然次元が違ってきますね…。

 

 

で、こちらが、その対極演技とも言うべき、プルシェンコさんの爆弾演技。

 

今さら説明はいらないですね。

この演技は、なんと10年ぶりだそうです。

これは、プルシェンコ・ファンの方々からのリクエストだったそうですが、

今も継続してプルシェンコ・ファンとして残っている人たちの中には、これをまた見たい人たちがいるのだな…と思いました。(笑)

( この演技で爆撃されてしまい、ファンを名乗らなくなった人たちも、当時はいましたからね。)

 

改めて見て、「うーん、やはりこれはプルシェンコさんだからできる個性だよね…」としみじみと思いました。(笑)

 

この客席の女性は、ノリが良くて良かったですね!

 

 

 

こちらは、新シーズンのハビエル選手のショート演技「チャップリン・メドレー」

 

羽生選手と対極な個性が際立つプログラムですが、ハビエル選手の良さが出ていましたね。

この回ではジャンプは失敗していますけど、ハビエル選手は、滑りが本当に上手くなり、その技術力が特に際立っていました。

また、以前とは比較にならないほど表現面が本当に上手くなっていて、改めて驚きましたね。

ハビエル選手が、このプログラムがとても好きだというのが、とても良くわかる演技… 

見ていて、試合用のプログラムだという気がしませんでした。

そして、羽生選手とは全然違う個性…  こういう味は、羽生選手にはないものですよね。

素晴らしかったと思います。 4年前とは別人のようです。

なかなかハイレベルな五輪になるだろうな…と思わされ、選手たちは大変だな…と思いました。

見る側は、良い演技が沢山見られるのは、楽しいと思いますけど…

 

 

最後に、羽生選手の演技を。

色々見ていて、素晴らしい演技は沢山あるのですが、

やはり私は羽生ファンなんだな…とつくづく思うのは、羽生選手の演技を見た時です。(笑)

 

 

圧巻でしたね。

今まで、羽生選手とは違う個性のスケーターの演技を色々見ましたけど、つまりは羽生選手の個性も、他にはないものですから…。

色々なタイプの演技がこなせてしまう羽生選手ですけど、

どんなもので勝負をかけるべきかというのは、本当に難しいところですが、

やはり羽生選手に際立っているのは

なかなか見られないほどの真剣さかもしれません。

 

4回転を跳ぶことも含めて、ショーでこんなに本気で演技している人を、見たことがないような気がします。(笑)

(他の人が本気じゃない、などという意味ではありません、もちろん。)

 

特に、プルシェンコさんの「爆弾」演技の直後にこれを見ると、そのギャップの凄さに、笑えてくるほどです。

(プルシェンコさんも、ものすごく本気であれをやっていると思います、もちろん。(笑))

 

 

最後に、ポゴリラヤ選手が滑ってくれた「ROSE」の、元の曲の、英語歌詞と日本語訳のついた動画を張っておきます。 

 

 

 

なかなか素晴らしい歌詞ですね。

 

人の生い立ちには色々あって、「自分なんか…」という思いで生きていらっしゃる方も、それなりに大勢いるかと思います。

 

でも、親がどんなであろうとも、自分の出生につながる「親の事情」がどうであったとしても、

そのこととは関係なく、人という存在は皆、一人一人が神様の目には「尊く」「唯一で」「愛されている」存在であり、

目的をもって造られたのだ、と聖書は語っています。

 

「種」は、自分が一体どんな花を咲かせるのか、知りません。

でも、その中には、きちんと、どんな花になるべきかの情報が、予めプログラミングされているのです。

 

人には好みがあるし、相性もある。

興味も違えば、特技も違う。

悲しみも、人生において通らされる試練も、それぞれ違います。

それも、意味があって、目的があるからこそ、だと聖書は語ります。

 

 

神様の目に、「たんぽぽ」と「バラ」の花に優劣はなく、「赤いバラ」と「黄色いバラ」に、優劣もありません。

 

赤いバラなのに、「黄色になれ!」と言われると困難で、どんなに努力しても、そこだけは無理だったりします。

 

桜なのに、スミレの花になろうとすると苦しくなり、生きるのがとても辛くなってきます。

 

努力してもどうしても無理な時は、進むべき道やあり方が間違っているだけの可能性も多々あります。

 

 

 

お一人お一人が、咲かせるべき、素晴らしい花を咲かせられますように…!!

 

 

「野原の花がどのように育つかを考えてみなさい。

働きもせず紡ぎもしない。

しかし、言っておく。

栄華を極めたソロモンでさえ、この花の一つほどには着飾っていなかった。

今日は野にあって、明日は炉に投げ込まれる草でさえ、神はこのように装ってくださる。

まして、あなたがたにはなおさらのことである。」


(イエス=キリストの言葉   ルカによる福音書 12章27節~28節 新約聖書:新共同訳より)

 


振付師ジェフリー・バトルさんが2014年に最初に羽生選手に「バラード第一番」を選曲した理由

2017-06-04 | 羽生選手の素晴らしさ

 

 

羽生選手がこの五輪シーズンに、再び「バラード第一番」を選んだ理由については、

前の記事で少し載せましたけど、また機会があれば、羽生選手は自分が語りたい時に自由に語って下さるだろうと思います。(→神戸・新潟公演のパンフレットに、詳細を語ったインタビューが載っています。今後、ネット販売もされるそうです。)

 

さて、今回は、2014年-2015年シーズンに、振付師のジェフリー・バトルさんが、

最初に羽生選手に「バラード第一番」をSPに選んだ理由について、バトルさんはなんと語っていたのか、についてです。

 

当時の雑誌「World Figure Skating」(ワールド・フィギュアスケート)のNo.65に、

バトルさんの詳細なインタビューが載っていました。

当時からこれを読んでいて、よく覚えている方もそれなりにいらっしゃると思いますけど、

羽生選手ばかりの雑誌しか読まない羽生ファンの中には、全然知らない方も多そうな気がしたので、

もう3年ほど経って時効かなとも思い、ここにその内容を、ちょっとだけご紹介してみたいと思います。

 

このひとつ前の記事で載せた、折山さんの記事にあったように、

羽生選手が「ピアノ曲をやりたい」とリクエストして、それに応じる形でバトルさんが選んだというのは、当時から語られていました。

(この「バラード第一番」と「Let's go crazy!」については、選曲で難航した話は特に出てきていないと思います。それだけ、バトルさんの羽生選手に対する理解が進んだのかもしれません。

「バラード第一番」の2シーズン目(2015-2016シーズン)の時は、オーサーコーチは当初は他のを考えていたけど、羽生選手が自分からこのバラードの続行を先に決めていた、と羽生選手が自分で語っていたかと思います。)

 

この記事では、最初にこれを選んだ細かい理由について、当時のバトルさんの見解が述べられています。

これは、2014年のもので、羽生選手がソチ五輪で金メダリストになった直後のものなので、

羽生選手が成長した今はまた、色々と違うかもしれませんけれども、

でも、結局羽生選手がこの曲にこだわって、五輪シーズンでもこれを選んだということを思えば、

この時の バトルさんの選択眼やインスピレーションは、なかなか興味深いですよ!

 

 

以下、私の手元にある、2014年9月発行の下の雑誌の、

ジェフリー・バトルさんへのインタビュー記事からの、一部転載です。

ワールド・フィギュアスケート 65
ワールド・フィギュアスケート
新書館

 

 

質問: 羽生選手の新しいSP「バラード第一番」を振りつけましたが、プログラムについて話していただけますか。


バトル氏: (略) こんな短い間でここまで仕上げてくれたことは信じられないくらいだし、何よりもすごいのは、彼が本物の情熱を滑りに込めてくれたことだと思う。

教えられることではないんです。彼は生まれながらに情熱があふれている。 

だからこそ、彼が自分を抑制した動きは素晴らしいんです。

プログラムの最後に向かって、クレッシェンドのように情熱を育てていく。最後のスピンで彼の情熱は絶頂に至ります。

序盤では、抑制された動きによって音楽と深くつながっていることを示しています。いつでも全速力ではいられない。

最初の小さな動きこそが、最後の大きな動きをよりパワフルに見せてくれるのだと考えています。

 

 

質問:羽生選手は「音楽はジェフが選んでくれた」と言っていました。なぜ「バラード第一番」がいいと思ったんですか。

 

バトル氏:  ピアノの曲がいいと聞いた時、すぐにショパンがいいと思って、エチュードやノクターンを聴いてみたけど、どれも結弦じゃなかった。

昨シーズンのSP(「パリの散歩道」のこと)にあふれていた彼の熱情や若さを失わずに、新作を作りたかったんです。あれこそが彼の真髄だから。

ところが、「バラード第一番」を聴いた瞬間に、彼が身に着けるべき成熟を備えながら、彼らしいがむしゃらさ、すべてをなげうつような潔さも備わっているとピンときた。

音楽のほうから「選べ」と言われたようなものです。



質問:最初の場面、羽生選手はしばらく身動きをせず、音楽に耳を傾けるように目を閉じて立ち尽くしていますね。観客も同時に音楽に引き込まれていきますが、振付者としての意図は?

 

バトル氏: 最初のピアノは非常に力強い。最初はいくつか動きを試してみましたが、どれもはまらなかった。最初の20秒でプログラムのテーマを伝えるのは困難なことです。それで、じっとしていることを試してみた。あれでプログラムの基調が決まります。氷の中央の彼に全員の注意がぐっと集まり、ピンが落ちるかすかな音さえも聞こえそうになる。これこそが、ぼくが描きたかったメッセージなんです。

オリンピックのあと、彼は本当に引っ張りだこで、あっちからもこっちからも要求が集中していた。

曲の導入部を聴いたとき、彼があらゆる方向へと引っ張られ、張りつめている姿が浮かんだのです。

だからぼくはただ音楽そのものに語ってほしかった。そして彼が動き始めた瞬間に、どれだけ義務を負っていても、彼の時間と体力を要求する仕事が多くても、氷の上にいる彼だけの特別な瞬間が始まって、そのほかのことは全部どうでもよくなる————そういうことを象徴したわけです。

すべてはスケートのためということです。さらには、彼は自ら後半に4回転トウを跳ぶという選択をした。これは尊敬するべき決断だし、音楽的にもちょうどうまく合致するものでした。

 

 

質問:フィギュアスケートの振り付けの限界を押し広げたいと考えている?


バトル氏: コリオグラファーなら誰でもやりたいことだと思います。でもそれだけの力があり、しかも喜んでリスクをとるスケーターがいなくては始まらない。 

結弦は厳しい練習で技術と才能に磨きをかけ、ほかのスケーターには不可能なほど大きなリスクをとる勇気がある。

後半に入ってから跳ぶ4回転トウの前には、息をつく余地がほとんどないから、大変な集中とスタミナが必要になります。彼が自分の限界に挑んでいく姿には本当にほれぼれします。

 

 

質問:ソチ・オリンピックでは、金メダルの羽生選手、銀メダルのパトリック・チャン選手が2人ともあなたが振付けたSPで戦いました。自分の子供同士が戦っているような気がしませんでしたか。

 

バトル氏: 本当にそうでした。わくわくすると同時に、見ているのがつらかった。

結弦のSPは———あれほどのプレッシャーを制御して、完璧に自分の演技ができるというのは———本当に感動したし、ある意味戸惑ったほど。どれほどそれが不可能沙汰なのか知っているから。

でもとにかく、彼ら二人のことを心から誇りに思います。結果に関わらず、互いに敬意を払って戦う二人が最高の競技者であることに変わりはありません。

 

 

質問: 二人とももともと高レベルの選手でしたが、振付を滑り込んでいくことでさらに潜在能力を開花させていきました。


バトル氏: 2年間続けて同じプログラムを滑るというのは、音楽に飽き、自己満足してしまって、音楽を感じながら滑ることができなくなる危険があります。

でもあの2人(=羽生選手とパトリック・チャン選手のこと)が素晴らしいのは、同じプログラムを持ち越したのに音楽に没入し続けることが出来たこと。だから最高得点を更新していくことができた。

毎回、初めて滑るみたいだったでしょう。厳しい練習を積んだ選手は、逆に演技がロボット的になることもある。

でも結弦は、つねにかけがえのない瞬間を生み出し続けてくれました。



…この前にもインタビューはあり、この内容の後もインタビューは続きますが、羽生選手のことについて語られているのは主にこのくらいなので、その部分を抜粋しました。

でも、今改めて読んでも納得するし、バトルさんのこの当時意図したことは、今の羽生選手に結実してきていると感じます。

最後のバトル氏の言葉は、本当にその通りだと私は思います。

ソチシーズンの羽生選手の凄さは、あの「パリの散歩道」を、観る者を全く飽きさせずに、毎回新鮮な印象を与えて、どんどん改良していったことです。

 

 

最後に、ジェフリー・バトルさんが振付について、あるいはスケートについて自分の情熱を語っている言葉を載せておきます。

 

「ぼくはなにしろ氷の上に乗っていられたら幸せなんです。滑っているときは滑ることを愛しているし、振付している時は振付を愛している。 氷の上にいるときが一番幸せです。」

(振付について)

「いつも自分に挑戦している、ということだと思う。結弦を見ていてもわかるけど、彼はすでにオリンピック・チャンピョンなのに、つねに前に進み続けている。より良い存在になることを目指しているんです。

ぼくも振付の分野で同じことを目指している。 異なることに挑み、自分を向上させていきたいんです。」

(ジェフリー・バトル氏: 2014年上記雑誌インタビューより)

 

 

3度目の挑戦になるのは、振付師のバトルさんも同じだと思うので、その羽生選手の特別な情熱に付き合えるだけの情熱と柔軟性と優しさと意欲とが、バトルさんにもあって、本当に良かったな~と思います!!

 

楽しみにしていきたいと思います♪

 

五輪シーズンには、いかにもなファンを装った「引き下げ目的」の人たちの「騙し」のような投稿やブログなどもネット上には増えます。

(注意深く読めば、いかにも味方のような顔をして、愉快犯のような片鱗を見せていることも多いですし、矛盾点が必ずあります。混乱や選手への精神ダメージを狙っているからです。そして、応援になっていなくて、結局引き下げるのです。「しつこい」という特徴もあります。 殆どの場合、時間の無駄ですから、スルーが一番と私は思っています。)

 

色々なことが起こり得るからこそ、ここでバトルさんが述べていた、このプログラムへの想いを改めて読んだとき、この狙いが見事に成功していること、成功するであろうことを、幕張公演での演技を見ていて感じました。

 

バトルさんも語っていますけど、「情熱」とか「熱情」とか言う言葉を聞くとき、

真っ先にイメージできるのはやはり、

私にとっては、プルシェンコさんと羽生選手の二人なんですよね。


この二人から感じる、スケートへの情熱というか、熱情というかは、本当に、ちょっと他からは感じ取れないほどのものがあり、燃えている炎の熱さや大きさ、激しさのレベルが違う印象がずっとあります。

バトルさんは、「教えられることではない」と語っていますね。


それが、羽生選手の言う「スケートへの本能」なのかもしれません。


それらと、羽生選手が身に着けるべき成熟と、「すべてを投げうつような潔さ」も備わっている曲だ、と

「バラード第一番」に感じたというバトルさんは、本当に素晴らしいと思いますし、羽生選手も共鳴しているのでしょう。



羽生選手の目指す理想に向けて、そして理想の先へと、ぜひ楽しみつつ進んでいってもらえれば、と思います♪


 


羽生選手が五輪新ショートに「バラード第一番」を選んだ理由と、ファンタジー・オン・アイス2017幕張公演3日目の羽生選手の名演技

2017-06-03 | 羽生結弦選手・注目発言

 

 

 テレビ朝日が公開して下さった、新「バラード第一番」の、幕張公演3日目のノーミス演技動画です。

基本的には、こちらの「テレビ朝日・グランプリシリーズ2017」(最新)の公式HPから見て下さい、ということのようです。(ページ真ん中あたりに動画が張ってあります。)

今後も継続して演技するのでしょうから、これが完成形、または完全版だなどとは思わない方が良いでしょうね。

 

ファンタジーオンアイス・幕張公演 3日目に披露された、羽生選手の「バラード第一番」

 

 

最初のジャンプは、4回転ループ、 (イーグルから入って、着氷後もイーグル)

次のジャンプが、3回転アクセル、

最後のジャンプが、4回転トウループ+3回転トウループ のコンビネーションです。  完璧です!(笑)

 

とても音楽に合っていて、ちょっとしたリズムや強弱まで合わせてあるのが判ります。

足元までしっかり映っていたら、もっとすごかっただろうと思うのですけど!(笑)

何にしても、映像を出して下さって感謝です!! 

 

 

6月20日追記: 羽生選手は、6月半ばの新潟公演の時のテレビ・インタビューで、「バラード第一番」について、こう語っていました。

 「いちスケーターとして、非常に幸せを感じながらスケートをしていました。『自分の技術の結晶』と言われるようなプログラムにしたいなと常に思いながらやっているので、これからさらに磨いていって、また、もっともっといいプログラムにしていきたいなと思っています。」



Web Sportiva から、折山さんの取材による、羽生選手の「バラード第一番」選曲の理由についてのインタビュー内容が書かれた記事が出ています。

 幕張公演終了後、5月末に出てきたこちらの記事をどうぞ。(Web Sportivaより)

 

 後から、羽生選手の「バラードを選んだ理由」と演技構成について言及した記述が削除されてしまったのですが、ファンタジーオンアイス神戸公演と新潟公演でのパンフレットに、そのインタビューの詳細が載ったせいだったようです。

こちらの内容は、公開されている上の記事よりも、もっとうんと詳細になっていましたし、パンフレットには、振付師のジェフリー・バトルさんの見解も載っていましたので、そちらのほうがおススメですけれども、もともと、上の記事に載せられていた、羽生選手の「選んだ理由」については、そのまま載せておきます。 

 

以下、羽生選手の「バラード第一番」を選んだ理由部分についての抜粋です。

 

「再びバラードを選んだ理由について、羽生はこう話す。

「自己最高得点を出した曲で、磐石の態勢を固めようということではないんです。バラードはもう一度やりたいと思っていましたし、世界選手権のフリーであれだけのノーミスの演技ができたことで『まだできる、もっといいバラードができる』と思ったので選びました。

 この曲だからこそ見せられる自分のプログラムの組み方、この曲だからこそできる自分のスタイルというのもあると思います。これまでモヤッとしていたバラードに対する想いが、ギュッと固まって明確になってきた感じがしているんです」

アクシデントや病気、ケガに苦しんだ3年間があったからこそ「ピアノ曲のバラードを演じ切りたい」と、平昌五輪シーズンを再び『バラード第一番ト短調』で挑む。」

 

…と書かれていますね。


折山さんの文章には、「羽生の演技からは、以前のバラードとは違う力強さが感じられた。」と書かれていますけど、わたしもそう思いました。

以前にはなかったような、何か「強い確信」「強い意欲」のようなものが演技からビシバシと感じられて圧倒された感じがあったのですが、上の羽生選手の言葉を聞けば、「モヤッとしていたバラードに対する想いが、ギュッと固まって明確になってきた」と語っているので、やはりそうだったんだな、と思いました。

 

私は、3度目の挑戦と知った時、逆にその自信と挑戦心と覚悟と意欲に、むしろ驚き、そして演技を観て感動しましたけどね。


だって、最高評価を得ているのですから、それを超える自信がなければ、出来ないです。


「「まだできる、もっといいバラードができる」と思ったので選びました。」

と羽生選手は語っていますけど、そう思ったからこそ、選んだんでしょうし、そう思えるところが凄いですし、本当に意欲的で素晴らしいですし、私はとても感動しました。


上の発言での「世界選手権のフリーでノーミス」っていうのは、今年の世界選手権での、「Hope&Legacy」のことですよね。

昨年の世界選手権のSPでのバラードも、本当に凄かったんですけど、あの時は実は酷い怪我をしていた状態だったわけで、もし健康だったら、もっとさらに良い演技が出来たというような思いは、羽生選手の中には残っていたのかもしれませんし、今シーズンを終えて、さらにその自信が高まったのでしょうね。


今までの羽生選手の選曲パターンを見ていると、羽生選手はきっと、相当な「職人気質」なんだろうと、私は感じています。

普通の人なら、「それ飽きた」とか言いそうなところを、全く飽きもせず、こだわりの作品のより理想的な完成に向けて、「一ミリの差」とか、そういうところをひたすら追求し続けられる、ひたすら修正を加えながら、一つのことに打ち込んで、究めていけるタイプ。

だからこそ、あれだけキレイなジャンプが跳べたりするのでしょうし…。


今回の「バラード第一番」で驚いたのは、スピンの時の手の表現が、より一層印象的になった気がしたところです。 すごく力強さと迫力を感じました。 それでいて、ステップは柔らかさやしなやかさも加わり…。 本当に素晴らしくなったと思ったんですよね。


ソチ五輪頃からファンになった方々は知らないかもしれませんが、2012年—2013年シーズンに、「パリの散歩道」を初めてやった時も、その選曲にあたって、バトルさんが出してきた数多くの候補曲を、気に入らなくてことごとく却下していった中で、やっと羽生選手が首を縦に振った唯一の曲が、あの「パリの散歩道」だったと、バトルさんが語っていたかと思います。


しかもそれも、やり始めてからも、自分であまりしっくり来ていなくて、「これ、ジェフのプログラムで良くない?」と、バトルさんが滑る方が良いのでは、と思っていたようなことを発言していたと思います。

だから、最初の頃は、わたしから見ても「ちょっと羽生選手らしくないかも…?」と思えたし、同じように思っていたファンも大勢いたし、それまでの羽生ファンで、「パリの散歩道」が好きではないという人も、結構いたと記憶しています。(最初は、ちょっと背伸びしすぎというか、ちょっとカッコつけすぎに見えたんですよね。(笑))

でも、スケートそのものは最初から凄くて、羽生選手の「技術の凄さ」はとてもよく伝わってくる、なおかつ振付も斬新な印象的なプログラムだったので…。また、特にそれまでのイメージを捨てて見るならば、カッコイイ演技であることには間違いなかったですし、4回転トウループやトリプル・アクセルの抜群の安定性もあったし、安定的な高得点が取れるようになりました。

でも、そのシーズン最後の、肝心な世界選手権では、怪我のせいで納得のいかない演技に終わってしまった羽生選手。(フリーは凄かったですが。)


翌年の、ソチ五輪シーズンも、最初、なかなかショートの選曲が決まらなくて、候補になった曲をまた羽生選手がことごとく「しっくりこなくて」却下してしまい、いろいろ検討した結果、結局、「パリの散歩道」を突き詰めたほうが良い、という想いになって、再演が決まったという経緯だったと、インタビューで答えていたかと思います。

だけど、パリの散歩道は、2年目にぐんと良くなって、本当に羽生選手らしくなったし、背伸び感も違和感もなくなって、名プログラムになりましたけど、それまでは、「沢山の曲を検討したけど、ことごとく却下した」というくらいですから、羽生選手が「これ!」と勝負をかけたいと思えるほどのもの、そう感じさせる曲って、案外少ないのかもしれないですね。(羽生選手に限らず、誰でもそうかもしれませんが。)


でも、やはり演技するのは羽生選手なのですし、その羽生選手ご本人の「勘」は正しくて、結果的には、ソチ五輪で金メダルの原動力になったのは、この「パリの散歩道」が抜群に良くなって安定して、「完全に羽生選手のものになった」ことが大きく影響したわけですし、それがあって初めて羽生選手を知った人も大勢出たわけですから…

五輪のプログラムは、最終的にはその選手の「顔」「代表プログラム」みたいになっていくのだから、羽生選手だって、相当なこだわりをもって———演技するご本人が、誰よりもこだわり抜いて選んでいるだろうと思います。


「ロミオとジュリエット」も、曲は全然違いましたけど、2シーズン、しかも特に大事なシーズンにそれらをやったわけですし、テーマに対する強いこだわりというのも、羽生選手にはかなりあるように思います。



ショートが過去プロの再演(といっても、かなり変わるようですが)に決まったのだから、

フリーは新プロだろうと、私は思っています。(もちろん、ただの予想ですが。)


アイスショー出演が報じられた時に、もし両方新プロだったら、ちょっとスケジュール的に厳しいのでは…と思っていたので、SPかFSの、何かの再演が決まったんだろうな、と予想してはいました。


ショートにピアノ曲が来たので、フリーは、ピアノのみの曲ではないのだろうと思いますし、

また少なくとも、同じシーズンに「バラード第一番」と同時にやった、「SEIMEI」と「オペラ座の怪人」もまずないだろうなと、私は思います。 (もちろん、私の予想なだけですが…)

そもそも、韓国での五輪で「SEIMEI」をやるのは不利だろうと思いますし。 

たとえ、演技内容が国際的に十分通用するとしても、「日本文化」が衣装を始め、前面に出ているものは、両国の歴史を思えば、韓国に喧嘩を売っているようなものだと私は思いますので…。

(別ページで書いた記事は、再演してほしいなどという意味で書いたのではありませんし、そういう予想もしていません。)


フリーはいつ頃発表になるのかは、まだわかりませんけれども、

前回のソチ五輪シーズンは、試合が始まるまで、何の演技になるのか、全く公表されなかったと思うので、羽生ファンは焦らずに、きちんと羽生選手側が決めた時期を待ってあげるべきでしょうね…!


ソチ五輪シーズンと違うのは、今は羽生ファンで、あまりそういうところをわかっていない人たちが、日本・海外問わず、あまりにも増えすぎたような印象があって、何でも「知りたい、知りたい」と先走るのではなくて、羽生選手サイドがきちんと正式に公表するのを、何においても、ファンは待つべきだろうと私は思います。

公表するタイミングにも、きちんと理由があると思うので…。


4回転トウループは、もともと羽生選手の得意技ですけれども、リスフラン靭帯損傷の原因にもなったのだから、羽生選手には、そこだけは本当に本当に大事にしてほしいと思っています・・・  

 

 

羽生選手には、お身体お大事に、楽しく頑張ってもらえたら、と思います…!!




ファンタジーオンアイス2017幕張で、「新・バラード第一番」を新・最高難度ジャンプ構成で成功させた羽生選手!

2017-06-02 | 羽生選手の出演した「アイスショー」での演技動画とインタビュー、ニュース集

6月2日追記:テレビ朝日が、幕張公演3日目の「新・バラード第一番」のノーミス完璧演技動画をUPして下さったので、追加しました!

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ファンタジー・オン・アイス2017の幕張公演が終了しました。

 

羽生選手は最終日となるこの日、五輪シーズンに選んだ新ショート「バラード第一番」(グレードアップ版)を、

「レッツゴー・クレイジー!」の時の難易度を上回る、さらなる史上最高難度で、(毎年史上最高難度になっていますね)

早くもジャンプノーミスで成功させるという快挙を、ショーの暗い照明の中で成し遂げました!!

 

 

 

こちらは、テレビ朝日さんが公開して下さった、同じく3日目の羽生選手の完璧「新・バラード第一番」動画

 

新たに公開された、「テレビ朝日・グランプリシリーズ2017」の公式HP の真ん中あたりです。←クリックどうぞ

 

 

ガッツポーズが出ていますし、自分で自分に拍手しています。(笑)

羽生選手も、自分の演技に満足した証拠ですね!

この狭いショー用のリンクで、この暗い中でこれだけの高難度を成し遂げたのは、本当に凄いと思います!

この演技は、過去のものや2日目のものとも結構違いますけど、本当に素晴らしかったと思います!!

 

 

その演技のジャンプの入ったニュース動画はこちら。 ←クリック (公演終了後のインタビューつき)

 

羽生選手のインタビュー部分

 質問: 今日ガッツポーズが出ましたね?

「はい。初めて… あの初めて、この後半4回転構成で、ショートでノーミスしたのが初めてだったので、素直に嬉しかったです。 まあ、自分自身を超えなくてはいけないというようなプレッシャーもありますし、

日々進化して、常に強い、そして新しいショートプログラムをやっていけたらなと思います。

常に勝ちにこだわって… えー … まあ、勝ちに行きます。(笑)」

 

 

幕張公演3日目、ノーミスのバラード第一番、羽生選手の演技全体を、出演者の方が映して下さった動画はこちら。(←クリック 画像は悪いですが、こちらは演技中ずっと全身が映っています。)

 

 

これは本当に素晴らしかったですね~!!

 

イーグルで挟んだ「4回転ループ」を前半に入れ、後半に、バック・アウト・カウンターからの「トリプル・アクセル」、そしてなんと最後に、「4回転トウループ+3回転トウループ」のコンビネーションを入れるという、怖いもの知らずな構成で、早くもそれを成功させるという快挙で、幕張公演を終えました!!

これにより、過去の同じプログラムとは、かなり振付も、もちろん、ジャンプやスピンの位置も異なってくるプログラムになっていくようです。

振付では、今までになかったもので、とても素敵だと思うものが新しく入っていました。

細かい部分ではまだ色々と詰められていない点があるようですけど、これからどんどん、さらに素晴らしいプログラムに仕上がっていくのではないかと思います!!

 

以前の演技を強烈に記憶にとどめていると、ちょっと戸惑うかもしれませんけれども、

私は、音楽の表現として、音のイメージに合うかどうかだけで演技をその都度観ているので、それほどこだわりもなく…。

特に幕張公演3日目のものは、本当にとても素晴らしかったと思いました!!

 

 

2年前シーズンと比べて、今の羽生選手が以前よりも明らかにグレードアップした点は、やはりステップがかなり良くなっている点と、新ジャンプの技術力だと思うので、そこを加えていくことで、また新しい魅力のプログラムになっていくでしょうね。

 

こちらはその前日の、幕張公演2日目の演技の映像・動画(新バラード第一番 + アンコールのレッツゴー・クレイジー!のラストのステップ)です。 最後にインタビューもついています。 (動画主様、UPありがとうございます!)

 

2日目の演技と最終日(3日目)の演技とでも、ちょっと振付が異なっていますね。 少しずつ変えているところなのでしょう。 違いを見てみると面白いです。

 

こちらは、バラード第一番(幕張公演2日目の演技・BS朝日でTV放送)のみの動画

 

インタビューでは、

「まず皆さんの前でこうやって滑れて、沢山いい経験をさせて頂いているなーと思うのと、やはりこのプログラム自体… 振付は全然違いますけれども、すごく感情をこめて、そして自分が…あの…ほんと、呼吸をするかのように、曲を感じることが出来るので、非常に表現しながら、滑れているかな、というふうに思います。」

質問: 想い出深い、特別なプログラムなのでは?

「そうですね、もちろん特別感はありますけれども、それよりもまず、今挑戦していること、構成をとりあえず上げてみて、自分の中では、あのー、かなり、ショートプログラムの後半に、しかも最後の最後に4回転トウループと3回転トウループのコンビネーションを入れるというのは、今シーズンの新たな攻めだと思いますし、かなり自分の中でも気合を入れてやっているので、そういった意味では、本当に全く違った感覚で、新たに攻める気持ちで出来ていると思います。」


質問: 自分超えという新しい戦いになりますけど、楽しみか?

「もちろん楽しみです。ただ、やはりこのプログラムにするからには、もっともっとしっかり仕上げていきたいなと思っていますし、また皆さんの前で良い演技が出来るように、しっかりこれからも頑張っていきます。」

 

 

この曲に初めて取り組み始めたころや、2シーズン前までは、それなりにピアノだけの曲の表現に困難を感じていたようでしたが、

今では、すっかりお気に入りになっていたようですね?

このバラード第一番を、「呼吸をするかのように曲を感じることが出来る」と語っています。

気に入っている曲で滑るのが一番良いとは思うので、そう感じられているのなら良かったと思うし、だからこそ選んだのでしょうね。

 

 

羽生選手は、近年はピアノ曲にこだわっていたようで、天と地のレクイエムもそうですけど、「Hope &Legacy」もピアノ曲だから選んだという発言があって、さらに、今年の韓国での4大陸選手権の時も、

会場での「ピアノの音」の響きの聞こえ方について気にしていた発言があったので、

(ピアノ曲を五輪でやりたいのかな…?)とは思っていたのですが。

 

前の時の演技より、ステップで、激しさだけでなく、時折 柔らかさというか、しなやかさが加わっていて、音の強弱や「溜め」の感じが出てきていて、とても良いのではないかと思いました。 

より「音に忠実な」表現を目指しているように思いました。

まだまだこれから詰めていくつもりのようですし、楽しみですね!! 

羽生選手、頑張って下さいね!!

 

昨シーズン、明らかに良くなったのはステップだったと思うので、その良さがさらに加えられていって、全体の質もアップしていったら、以前とはまた違った、別の味をもった、とても素晴らしいものになるでしょう…!!

 

 

アンコールの「レッツゴー・クレイジー!」については、やはりステップ部分は迫力がありますね。

試合じゃないから、羽生選手ものびのびしているように見えるし。

衣装がバラード第一番のものだというのが、かなり新鮮です。 イメージが全然違いますけど、やっていることは同じなんですよね…。

 

アンコール・レッツゴー・クレイジーの動画 (幕張公演 2日目 BS朝日でTV放送)

 

やり方を変えながら、全方位に投げキスをしていますね。 最後の挨拶も含めると、全部で4回くらい?

大サービス状態で、 昔のプルシェンコ選手を思い出しました。(笑)

 

 

こちらは、ショーのオープニングの映像と、最初の中西さんとのコラボ曲での群舞の映像です。

羽生選手が超がつくほどノリノリです。

 

オープニングではラストに出てきて 4回転トウループを、着氷直後に片足振り上げで見せてくれています。

このオープニング曲はいつも同じですが、なかなかカッコイイ曲ですし、羽生選手もすっかり慣れているようで、もう軽々と跳びはねていますね。

 

次の中西さんとのコラボ「チューチュートレイン」では、羽生選手は、

やはりラストの方で出てきて、とても「氷の上」とは思えない、まるで陸上で踊っているかのような激しいダンスを見せてくれました!

うーん、これを氷の上で出来ちゃう羽生選手はやはり… 「氷上の生き物」なんでしょうね…!

いまだかつて見たことのない謎の生き物を見ちゃったような… なんかすごくあり得ないものを発見したかのような気分でした。(笑)

 

「滑る」はずの氷の上で、「足を滑らないように止めながら」、陸上並みに踊っているのですから…信じられないわ!

本当に、バランス感覚が凄いのでしょうね…!!

 

羽生選手、とても楽しそうに嬉しそうにノリまくってましたね。

陸上で同じ動きをするのと、どっちが楽しいのか聞いてみたいですね。(多分氷でしょう。)

氷の上だと、色んな所に余計な負荷がかかって、大変だろうと思うのですけど…!

 

 こちらはフィナーレと羽生選手の挨拶の動画です。

 

他のスケーターや選手たちの演技については、動画が揃ったら、また別ページで特集してみたいと思います。