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羽生選手おめでとう!!最高のパーフェクト演技にグランプリファイナル3連覇!あり得ない完璧さ!2015

2015-12-13 | グランプリシリーズ 2015-2016

 

とりいそぎ、お祝いだけ!

 

ブラヴォー!!羽生選手、おめでとう!!

フリーの「SEIMEI」、理性とセルフコントロールの効いた、渾身のパーフェクト演技、素晴らしかったです!!

終わった瞬間からもう感動で泣けてきました!

 

グランプリ・ファイナル3連覇もすごいけど、

ショートもフリーも、NHK杯以上の完璧さでノーミス、本当に凄いです!!

ハイドロがまたもや、すごくカッコよかった!! 何でしょうあの素晴らしさ!(笑)

NHK杯とも公式練習ともちょっとだけ雰囲気が違ったけど、それがまた良かった!

 

得点を見る前から、この偉業は誰の目にも明らかで…

何点が出るかなんてもうどうでもよくなるほど、感動で震えて涙が出てきました!!

 

嬉しくて泣いている羽生選手、そんな姿が見られて、本当に本当に嬉しいです。

どれだけの重圧があったことか、どれほどの努力があったのか…

 

本当におめでとう!! 本当におめでとう!!

堂々と胸を張ってください!! 凄すぎて言葉がないです!!

 

素晴らしい演技をありがとう!!

ショート、フリー合わせて、どちらも歴史に残るような、史上最高難度で、なおかつ最高の素晴らしいパーフェクト演技を、どうもありがとう!!

 

あなたを応援してこれたこと、その奇跡を、ただ神様に感謝します…!

 

どうかこの素晴らしい時間を、精一杯喜んで、心行くまで堪能出来ますように…!

 

これからもどうか羽生選手らしく、堂々と幸せな人生を歩めますように…!!

 

本当に本当におめでとう~!! 

 

 


2015グランプリ・ファイナル、公式練習を終えた羽生選手in バルセロナ

2015-12-11 | グランプリシリーズ 2015-2016

(ショートを見ての簡単な感想) 

羽生選手、本当におめでとう!! ショートは絶対に超えてくると思っていましたけど、言葉もないわ… さすがです!

素晴らしかったですね! 嬉しすぎて胸がいっぱい!(笑)ほんと、ありがとう!!ありがとう!!

フリーも落ち着いて、納得の演技が出来ますように…!

最後まで楽しめますように…!

最後まで、守られますように…!

 

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いよいよ、グランプリ・ファイナルが始まります。

羽生選手が、スペインのバルセロナに到着してからのニュース記事と、映像群です。

 

まずはニュース記事。

→ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151210-00000003-sph-spo&pos=3

上の記事から、羽生選手の言葉だけ、抜き取ってみます。

「前回の大会(NHK杯)と同様に一生懸命、練習してきたつもり。それがしっかりこの舞台でも出せれば」。

 「戻ってきたという感覚はない。また新たに試合があるという感覚」

「(男子初の)3連覇に向けて、という感覚も全くない」

 

こちらは、練習とインタビューと、サプライズでお誕生日のケーキをスタッフ、織田さんや松岡さんたちからもらってお祝いされた羽生選手の様子を集めたニュース動画群。 

http://www.dailymotion.com/video/x3hjd7g_2015-12-10-%E3%81%8A%E8%AA%95%E7%94%9F%E6%97%A5%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%AD_sport

(以下、黒い太字が羽生選手の言葉)

練習や状況について問われて、

「楽しんでいます。はい。」

「バルセロナのこの会場のリンクを、まあ本当に…幸せに滑れたらいいなと、今は思っています。」

誕生日を迎えて、

「そんな1日で何も変わったわけじゃないので、しっかり、今回、まずしっかり頑張ります。」

 

それから、こちらが、羽生選手の公式練習の全体の様子の入ったニュース。

一つ目(バラード第一番すべての様子が入った動画)

http://www.dailymotion.com/video/x3hllze_151210-gpf-%E5%85%AC%E5%BC%8F%E7%B7%B4%E7%BF%92-sp%E6%9B%B2%E3%81%8B%E3%81%91%E7%94%9F%E4%B8%AD%E7%B6%99_sport

二つ目(現地の織田さんと、松岡修造さんが取材した様子と、公式練習の一部)

http://www.dailymotion.com/video/x3hmb9m_151210-%E9%96%8B%E5%B9%95%E8%BF%AB%E3%82%8B-%E7%8F%BE%E5%9C%B0%E3%82%88%E3%82%8A%E6%9C%80%E6%96%B0%E6%83%85%E5%A0%B1_sport

 

…素晴らしいですね。美しさに磨きがかかっていますね… そうなるだろうとは思っていましたけど…

私は最後のトリプルアクセルの着氷後が、すごく好きなんですが…  試合本番を、楽しみにしておきます。

 

 ショートの「バラード第一番」について問われて、

「実際に自分の中では、まだまだ挑戦のプログラムだと思っているので、しっかり、自分自身を高めながら、

あのー、守りに入るのではなくて、常に攻めの姿勢で頑張りたいなと思っています。」

 

 

こちらが、現地の動画主様が撮影してくださった、羽生選手のバラード第一番の、公式練習の様子の動画です。拝借いたします。

 

 

お疲れが取れて、良い状態で臨めますように。

 

なるように、なるさ~♪

 

 羽生選手、楽しんでファイト~!!

 

 


スケートカナダ2015・羽生選手のSP「バラード第一番」に見えた長所と期待

2015-11-09 | グランプリシリーズ 2015-2016

11月8日  試合が終了したので、動画の追加と、加筆をしました。

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スケートカナダの羽生選手のSPが終了しました。

得点では、2つのジャンプのノーカウント(0点)により、まさかの70点台、順位も6位ということになってしまいましたが、チャン選手や村上選手らも痛いミスをしており、トップとの差はわずかに7点差で、フリーの行方がわかりにくい混戦状態で、得点が低かった割には、羽生選手にはむしろまだまだチャンスが大いに残されているという、大変にありがたい状況で済み、フリーへと突入していきました。

 

こちらは、練習と本番の演技の動画です。

 

 

こちらの動画では、練習から映っていますが、練習の羽生選手のスケーティングは非常に美しく軽やかでなめらかで、上半身の動きも柔らかく、余計な力も抜けており、観ているだけでため息が出そうなほどキレイでした。

 

ショート本番は、まずこの映像だと、音楽がはじまって目を瞑っている時の、アップになった羽生選手の横顔が、いつにも増して、とても澄んでいて美しかったです。

この映像だと、とてもよく音を聞いていて、集中しているように見えます。

前半はとてもとても美しかったし、特に表現面では、前回よりもものすごくよかったです。

前半だけで見れば、文句なしに今までで一番良かったように私は感じました。 

柔らかさも余裕もあり、音にもピッタリとあっていて、音の表現も素晴らしく、美しさも際立っていました。

ショパンの曲の良さが、羽生選手の全身からとても上手く表現出来ているように、私は感じました。

観ていて、気持ちがよかったです。

 

後半に入る時に、ちょっとした異変が見られます。

ジャンプに向かっていくときに、音から微妙にずれたように見えました。

4回転ジャンプを跳ぶタイミングを今までと変えたのかと一瞬思いましたけど、踏み切りそびれて音からずれちゃったせいなのか…2回転になってしまいました。

その後のステップは、前半はまだ良かったけど、途中で何かが抜けたように見え、さらにその後タイミングがずれたように見えました。

途中で何か、力が入らなくなってしまったかのように見えましたけど、ショックからだったのでしょうか。

 

でも、ラストのスピンは、調子が戻ったかのように、とてもきれいで音にもあっていました。

 

4回転トーループが2回転トーループになり、その後の3回転ルッツ+3回転トーループが、後続ジャンプが2回転トーループになってしまったことで、同じ種類のジャンプの重複となり、規定により、両方のジャンプがなんと、コンビネーションジャンプまでまるごと、0点(ノーカウント)にされてしまった今回の羽生選手。

だけど、3つのうち、特に得点源になるはずの2つのジャンプが完全に0点になってしまったにも関わらず、合計で70点以上を出せているのは、ハッキリ言ってものすごく凄いです。それだけ他が良かったということで、それは観ている側にも伝わっています。

ひどい演技だったと羽生選手はコメントしたけれども、点数が出なかったというだけで、別に全然酷い演技ということはないと私は思うし、むしろ前半はとても素敵でした。

私の個人的な感想では、前半までは、何度でも繰り返し観たいほど美しかったです。 今までで一番、観ていて うっとりさせてくれる演技になっていたと思います。

 

ルールの規定で、ジャンプの得点が0にまでされてしまいましたけど、転倒もない演技でしたし、

表現面では着実に演技の進歩は見られていると感じました。

ノーカウントになるようなミスをして痛い目にあったのは、羽生選手はたぶん初めてだろうけど、これできっと羽生選手は今後、さらに優しい人になれると思うし、間違いなく、織田さんにもますます優しくなれると思います。(笑)

きっと将来、プラスになることでしょう!!

 

このプログラムについては、バトルさんがインタビューで、羽生選手には音をシャットアウトできる訓練も必要、というようなことを前に仰っていたのですが、

確かに、強さという意味では、「音楽を聴いたりシャットアウトしたり」が自由自在にできれば鬼に金棒なのだろうけれども、

かつて、男子シングル選手たちの「音に合わせない」演技やジャンプが沢山あったような時代を記憶している私としては、見る側としての、その感覚のつまらなさをも覚えていたりするので(笑)、

稀に見るほどに「音に敏感」で、「音の表現」が得意な羽生選手は、その素晴らしい才能を活かして、ジャンプのタイミングも一番良いポイントで、跳びやすいように、気持ちよく跳んでもらったらいいのにね… というような気がします。

入り方の難しさをひたすら上げるのも、きっとそれはそれで素晴らしいことなのだろうけど、見た目を美しく完璧に確実に跳べるほうが、羽生選手の演技の高評価になるような気がしますけど、どうなのでしょう。

 

やはり、羽生選手の演技の魅力の一つは、流れるような、ダイナミックで美しいジャンプのその、類稀な「流線形の美」にもあると、ファンのほとんどは思っていると思います。

 

ステップが、今のところ、音合わせにもやや苦戦しているようですが、後半の4回転ジャンプやコンビネーションジャンプが成功したら、きっと全然変わってくるのだろうから、頑張ってほしいですね。

 

前回書いた、羽生選手の「内側から溢れる表現を何かが阻害しているような感じ」は、なくなっていましたし、美しい音楽が内側から聞こえる印象にはなっていたので、

今回のような事態にも、あまり動揺せずに、一歩一歩着実に頑張ってほしいな、と思います!

 

羽生選手が、演技前に、氷の上で何かを拾って捨てているのを見たのですが、インタビューによると、どうも氷の上に「ハエ」がいて、それを拾って捨てていた、とのことだったので、

(氷の上にハエがいたっていうのにも、すごく驚くのですが(笑))

 

神経をあまりにも研ぎ澄ましすぎて、余計なものにまで敏感になりすぎていたのかな… なんて感じに、見えなくもなかったです。

(その分の良さは、前半には出ていたとは思うのですが。)

 

でも、個人的には、今後が、ものすご~く楽しみになってきたな…と思わせてくれる、そんな印象のショート「バラード第一番」でした!!

 

 

 

ショートでは、他の選手では、村上大介選手の演技の表現が、光っていました。

「レ・ミゼラブル」の中の有名な美しい曲「Bring Him Home」で、実にしっとりと魅せてくれたと思います。 → https://www.youtube.com/watch?v=qArfk_vbJgg

 

ショートつながりでいうなら、今週末の中国杯で披露された、フェルナンデス選手の演技プログラムは、今までの彼の演技の中では一番良かったように思いました。

→ https://www.youtube.com/watch?v=zjaM360nEdU

振付が今までになく、とても良かったですね。 さすがスペイン人だと思いました。似合っていましたね。

 

同じく中国杯での、中国のボーヤン選手は、なんと4回転ルッツ+3回転トーループのコンビネーションに加えて、後半の4回転まで決めてしまい、トンデモナイ シニアデビュー戦となりました。

→ https://www.youtube.com/watch?v=Rl6opoCTQGA

その見た目と衣装の模様のせいで、「本物の 孫悟空ですか?」って感じだったのに、

プルシェンコ選手のイメージ強烈な、代表的な「タンゴ・アモーレ」を使ってあって、でも、どこかひょうきんの様な笑えるプログラムで、何とも言えない、不思議な面白さがありました。

 

彼は羽生選手にあこがれているそうですが、(ああ、そうだろうなぁ…)って感じですね。

次のNHK杯で、ボーヤン選手も試合に出るので、羽生選手は色々と燃えているかもしれませんけれども、

あまり動じずに、むしろ試合を楽しむ勢いで、堂々と頑張ってほしいな、と思います!

 

技術面でのライバルも、表現面でのライバルも、どちらも登場してきた今シーズン、

羽生選手はいろいろ大変でしょうけれども、そのどちらもを極めるとずっと言い続けてきたくらいなので、

むしろこれは、羽生選手にとっても、凄く良い環境になっているでしょう!

 

羽生選手には、羽生選手にしか出せない魅力があることに、また誰よりも総合力が優れていることに、ぜひとも自信をもって、

堂々と闘い抜いてほしいと思います!!

 

体調を整えて、楽しいシーズンが送れますように…!!

心から応援しています!

 

 


羽生選手の優しさだけが伝わってきた「天と地のレクイエム」・スケートカナダ2015

2015-11-03 | グランプリシリーズ 2015-2016

スケートカナダの試合が終わり、羽生選手は、まさかのSP6位から、総合2位にまで浮上して、銀メダルとなりました。

まずは、お疲れさまでした。 そして、あの状態からの銀メダルおめでとう! 

フリーの後半4回転のコンビネーション、成功おめでとう!と言いたいです。

かろうじてとはいえ、あの状態から後ろに直ちに2回転をつけられたのは、さすが羽生選手としか言えません。(笑)

 

私は、ショート6位と聞くとびっくりしても、得点をみたら7点差だったし、得点が出なかった理由も、体の絶不調とか大怪我などではなく、ただの「ノーカウント」だったので、全然心配していませんでした。

たとえ何があっても、羽生選手は大丈夫だろう、(たとえフリーがダメで総合順位がダメだったとしても)と思えるのは、

カナダに行く前は、羽生選手はSP出遅れからのフリー巻き返しは当たり前だったり、負けた時ほど現実を真正面からしっかり受け止めて、

悔しそうではあっても、いつも前向きで素直で潔かったので、心配するどころか逆に期待できる気持ちにさせられてきた過去の積み重ねによるもので、

羽生ファンとしては、本当にありがたい限りです。(笑)

 

 

さて、今回はエキシビションから見ていきたいと思います。

羽生選手は、「天と地のレクイエム」を演技しました。

 

 

 

正直、やはりあの最初の7月の時の演技の記憶から、この演技を見るときには最初にちょっとだけ心に緊張が走るというか、

心の準備や覚悟が必要に感じられて、そこがちょっと辛いところだったのですが、

海外では初披露となったこの演技、出だしから今までのどの演技とも、全然違って見えました。

 

予想外にもとても「穏やか」で、特に一つ一つの動作・要素に「優しさ」が溢れていて、

嘆き、悲しみ、怒り、悲劇等、辛くなる要素が全く見えなくて、今までとはまた全然別の演技のようにさえ見えました。

 

私が強く感じたのは、羽生選手がこの演技をここでする「動機」が、

もう、ただひたすら「優しさ」や「思いやり」からくるものだということ… それ以外の余計な感情が一切見られないように感じられたのが、本当に本当に良かったです。

 

見慣れたというのも多少あるのかもしれませんけれども、私から見たら、何の辛さも想起されなかったことで、

私の個人的な感想では、今までの中で一番良かったと思いました!

 

羽生選手の演技を、安心して観られることは、ありがたいことです。

そして、もう一度繰り返し観てみよう、観てみたいと思える・・・ そういう演技の時は、何よりも嬉しいですね。

そしてそのほうが、結果的には、広く大勢に「静かな思いが」伝わるだろうと、私は思います。

 

観終わってから、とてもホッとする演技でした。

 

8月の「24時間テレビ」の時は、「花になれ」と組み合わせたことで希望につなげましたけど、

今回はこの演技一つで、優しさがしみてくるような演技でした。

 

なんとなく、ピアノの音源(演奏)が今までと違う気がしたのですが、私がそう感じただけなのか、本当に変えてあるのか…

音色までもが優しく聞こえました。

もし、羽生選手の演技だけで、そう感じさせたほどだったのだとしたら、それはそれでめちゃくちゃ凄いのですが…

 

羽生選手の、演技後のインタビューでのコメントも、聴いていて、とても感じるものがありました。

「昨日込めきれなかった思いや、スケーティング」を意識して滑ったと語っていたように、フリーでやや足りなかったものを、

その分をこのエキシビションに込めてくれたというのが、きっととても良かったのだろう、と思いました。

結果、この「天と地のレクイエム」の演技が、今までよりもずっと光って見えた気がします。

以前は激しさや水しぶきのように感じられた音楽の一部が、今回は、ひたすら穏やかな波のように、そしてその波間に光がキラキラと輝いているようなイメージがありました。

 

上の演技動画では、演技が始まってすぐの時に、光の加減で、虹色の光彩が二つ、羽生選手に向けて両側から差し込んでいます

その後も、何度も演技中に、この虹色の光彩が差し込んで羽生選手に向かっています。

羽生選手の演技が、今までになくすごく祝福されたように、私は感じました。

 

また、照明のライトと思われる光源が、観客席の上のほうで、まるで羽生選手を見下ろす星のように輝いて、羽生選手の背後に映っている時が、数回あります。

 映像としては素晴らしいですね。

 

最後に、氷の上に緑色の葉っぱみたいなものが映し出されているのが見えます。 

以前は、黄色い花だったやつですが、変更されたようです。

この映像だと何の柄なのかよくわかりませんが、私には、自然の緑の再生のように感じられました。 良かったと思います!

 

 エキシビションの後のインタビューで、羽生選手は、

「昨日(のフリーで)込めきれなかった思い」をこの演技に込めたと語ってくれたことから、

やはりフリーの「SEIMEI」には、「生命」---震災に絡んだ、羽生選手のそういった思いが込められていたのだな、とよくわかりました。

羽生選手はあまりこのことを語ろうとはしなかったけれども、日本をテーマにした演技で、複数の意味をもたせてあって、音が「セイメイ」なのだから、まあきっとそうだろうな、と最初から思ってはいたのですが…。

 

羽生選手は、最近の雑誌のインタビューで、この演技のテーマを、「テーマはない」などと答えていたりするのですが、(笑)、

私が前回のオータムクラシックの時に感じた、この「和」の演技に対する

衝撃的な何か、非常に惹きつけられた、澄み渡るような鮮烈で特別な「何か」ーーーの正体は、あえて一言で表すなら、

(ああ、そうか、羽生選手の「日本への愛」なのだな・・・・)と今書きながらやっと気が付きました。

「郷愁」というレベルのものではなく、ただの「愛国心」とも「土地好き」「文化好き」とも違う、単に「日本代表だから」とも何か違う、もっとより深い思い。

命に対する強い思いが、根底にあるのだろうな、と。

 

 

東日本大震災をはじめ、頭がおかしくなりそうな信じがたいことばかりが次々と起こっていった2011年、

私がその前年度に「この人こそ未来の五輪金メダリスト!」とだ思って期待して見ていた「白鳥の姿の天才少年」であった羽生選手は、

「猪突猛進のロミオ」の姿に変身しながら、おそらくは彼なりの苦悩の果てに、こんなことを言ったのを私はテレビで見ました。

 

「信じられるものがなくなりつつある・・・ 今の日本には、ひょっとしたらそんな雰囲気もあるかもしれません。

でもやっぱり、ひとりひとりの持っている「信じること」そのものが大きな力になる。

そう思いたくて、このメッセージを書きました。」

 

「信じる力を!」---羽生選手が色紙に書いてみせた言葉でした。

 

羽生結弦語録
羽生 結弦
ぴあ

(「羽生結弦語録」 100ページより)

 

私はこれをよく覚えています。

フィギュアスケートの天才少年とはいえ、わずか16才だった高校生が、声をちょっと震わせながらーーーでも強い決意と勇気をもって、テレビカメラの前でそう語ったのを。

その言葉は、不思議なほど力強い響きをもっていました。

私の記憶が正しければ、確か、羽生選手はちょっとウルウルしていたと思います。

 

私は本当にビックリして、言葉にならないほどの衝撃を受けながら、それを見ていました。

震えながらだった声が、ビブラートのように響き、胸を打ちました。

どんな政治家や、芸能人が語りかける言葉より、真実をちゃんと見ていて、真剣に考えていて、稀に見るほどの勇気をもって、必要なことをたった一言で言っているように思えました。

 

そして、感動して涙が出ちゃって、気が付けば泣きながら笑っていました。

 

「信じる」って言ったって、信じられないものばかりの時は、何を信じるかこそが一番重要だと私は思うのだけれども(笑)、

そんなツッコミはさておき、

大人たちが本音ではみんな逃げ出したくなるほどの状況の中、

まだ選挙権もない10代だったこの羽生選手が「ものすごく真剣に、本気で生きているということ」ーーー それだけは、疑いようもなく絶対に信じられるな、と私は感じて、ちょっと笑っちゃいました。

 

そして、これからも何があっても羽生選手は精一杯、真剣に生きるんだろうなっていう・・・・ 

それだけはなぜか絶対に信じられると思えたら、それがものすごい希望に思えたのです。

 

 

「語録」として文字で読むと、そんなに驚く言葉でもなく、あの時あの状況だったからこその、強い、胸を打つほどの響きが、説明がないと再現できません。

 

でも、「あの時」、「あれだけの状況の中で」、「たった16歳で」(いや、16歳だからこそ、だったのかもしれないけど)、

「まっすぐな眼差し」で、真剣に本気でマスコミに向けてそう言えた羽生選手は、もう滅茶苦茶すごかったよ!と、私は言いたい。

 

 

「そう思いたくて…」と言った羽生選手の言葉からは、どこかで、「そう思いたくても、そう思いきれない」ような葛藤をも経て、

それでもなお、そう信じて前を向こうとしている想いや、それを伝えたい気持ちが、私には感じられました。

そして、それをあえてカメラの前でわざわざ語ってくれた、その勇気と思いやり。

 

当時の羽生選手が、本当は何を見て、何を想い、本音ではどんな思いだったかなんて 私にわかるわけもないけれども、

でも、そんな羽生選手の姿を見ながら、なぜだかものすごく元気が出て励まされちゃった単純な人間が、少なくともここに一人いましたよ! と証言しておきます。

 

 きっとその頃からの、羽生選手の色んな思いが込められている、そんな演技なのだろうなと・・・・ 

そんなことを思いながら、今回は特に伝わってきた「優しさ」に感動した、そんなエキシビションでした。