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「天と地のレクイエム」 ファンタジー・オン・アイス神戸2015での羽生選手の演技とインタビュー

2015-07-21 | 羽生選手の出演した「アイスショー」での演技動画とインタビュー、ニュース集

ファンタジー・オン・アイスin 神戸の様子が放送され,初めてテレビで、エキシビションの「天と地のレクイエム」が公開となりました。

 

まずは先に、今シーズンのフリーの一部(短縮バージョン)である、「SEIMEI」の演技をどうぞ。

 

 

えー、今回の映像は、カメラさんがフィギュアスケート慣れしていないのか、あまりカメラワークが良くなくて、ちょっと見にくいですね。

でも、放送して下さっただけ、ありがたいということで…(笑)

 

最初の方は、 一つ一つの動作が、前よりもハッキリとして、印象的になっています。

最初に跳んでいるのは、3回転サルコウ。 

解説は4回転だと言ってますが、4回転はしていません。おそらく、意図的に3回転にしたのでしょう。 練習映像でも3回転サルコウを羽生選手は跳んでいたので。 試合の時には、ここは必ず4回転になるはずですが。

(この一週間後の関西での放送では、ここの解説がきちんとカットされていて、4回転との説明はなくなりました。)

ショーですし、やはり見た目には、転ばないほうがずっと良いし美しいですね!

次の4回転トーループは、成功しています。 次に跳んでいるのは、3回転フリップです。

真ん中の静かな曲調の時が、少し振り付けがさびしい印象ですが、多分、まだ細部が詰められていないのかなと思います。

曲は清流のようなイメージでキレイなんですけど、ここも振り付けが入ると激変するでしょうし、この前後のどこかに公開されていない「速いテンポのパート」が来るのだと思われるので、それとつなげると印象も変わるのでしょう。

後半の4回転トーループはちょっと手を付きましたが、その後の3回転アクセル+3回転トーループは余裕そうです。

試合だと、ジャンプの成否が相当結果に影響してくると思うので、お身体をどうぞお大事に…。  

前にも書きましたが、「旧ロミオ」はジャンプの種類と音楽の相性までもが考えられて作られているように見えるので、羽生ファンで阿部コーチプログラムがとても好きな方々は、そういう総合的な作品性が優れている点にも、強く惹かれているのではないかとも思います。

前回の「オペラ座の怪人」の時、振付をシェイリーンさんがやって、ジャンプはここのところに入る、と決めるだけで、そのジャンプを何にするのか等は羽生選手とオーサーコーチで決めていると語っていたかと思います。

クリケットは分業制なので、専門性が高まればそこは利点となるであろう一方で、日本の「縦割り行政の弊害」と同じで、横のつながりと総合判断が上手くいかないと、作品としての総合機能性で、そういうものに劣ることになるんじゃないかな、と私は思っています。 

ショートともども、より良くなった演技を、楽しみにしています!

 

 

さて、エキシビション「天と地のレクイエム 3.11」 については、1週間後の関西での放送を待ってみた甲斐がありました!

1週間前にBSで放送された演技とは、明らかに別の回の時の演技が放送されました。そして、こちらのほうがずっと素晴らしい演技でした!!

 

今のところ、おススメできる演技は、こちらの、関西で放送されたものの動画です。

1週間前のBS報道の演技で多少なりともショックを受けて落ち込まれてしまった方や、東日本の方で、特に震度5強以上の場所にいた方々や、被災地にボランティアに行ったことがあり、現場を見たことがあるような方々には、私としては、絶対的にこちらの演技をおススメします。

→デイリーモーション動画はこちら http://www.dailymotion.com/video/x2yfznb_150718-faoi-in-kobe-%E7%89%B9%E7%95%AA%E2%91%A3-requiem-of-heaven-and-earth_sport

 

 

先に言いますと、1週間先に放送されていたBSの演技は、色の出方によって(見た動画によって)、印象がかなり違ってきて、私個人の印象としては、特に被災地域の方々や繊細な感受性をお持ちの方々には、場合によっては非常に「苦しくなる」可能性があるように思えました。

しかし、上の1週間後の関西放送の回の演技は、非常に丁寧に一つ一つが心を込めて表現されているだけでなく、その「苦しくなる」イメージを想起させた部分の演技も柔らかく変更されており、細部の細かい点に、絶望や怒りよりも「希望」を感じさせる演技になっています。 

一つ一つの動作も音楽にピッタリと合っていますし、ジャンプの失敗もないですし、特にラストのほうが素晴らしく良くなっています。

コンビネーションスピンでも、やる順序を変えてあり、悲しみだけでなく、同時に慈しみや希望も伝わってきます。

曲は何も変わらないはずなのに、「天と地ほど」 違う印象になりました。

 

(追記: どうやら、BS放送のものは、土曜日の昼公演、関西での放送(ABCテレビ)のものは、土曜日の夜公演のものだったようです。)

 

先にBSで放送された、激しい印象のほうの演技を見たいという方に、動画を複数確認した結果、私が一番おススメできる動画は、 一番、青色がキレイに見え、衣装が明るくて美しく見え、それゆえ他の動画よりも気持ちも落ち込まず、希望が少しは感じられた動画である、これです→ http://www.dailymotion.com/video/x2xnmb0_faoi2015-kobe-yuzuru-hanyu_sport

こちらの動画主様の動画が、一番発色がキレイで、よって一番印象も良く、感じ方に個人差はあるだろうとは思いますが、私から見ると、少しは明るいイメージが残ります。

衣装の色や細部の作りの美しさを確認したいなら、この動画はかなりおススメです。↑

 

その他の動画で見ると、衣装が、より「緑色」に見えました。

「緑の衣装」だの、「謎の衣装」だのと言う感想を抱く方々が多く出た理由がわかった気がしました。 

正直言って、これらの動画で見た場合———— 私には、観終わった後、悲しみしか残りませんでした。

観終わってからも、あとからじわじわと、悲しみがどんどん大きくなってしまい、辛くなってドーンと落ち込んだ・・・  それが最初の感想でした。

羽生選手の苦しそうな様子が、必要以上に増幅されてこちらまで伝わってきて、時間が経つほど打ちのめされるような感じでした。  

 

実際の色合いは、こちらの写真の色が一番近いのだと思われます。

(スポルティーバ掲載の、能登直さんの写真。 さらに1週間前の金沢での演技のもので、衣装に、波のようなヒラヒラが沢山ついている状態。 

神戸ではかなりヒラヒラがなくなっていました。衣装だけを見ると、非常に美しいです。)→ http://sportiva.shueisha.co.jp/photogallery/2015/06/29/post_131/index2.php

 

 関西放送での演技の映像は、衣装の色に関係なく、演技自体からきちんと、悲しみの表現だけでなく、様々な思いや祈り、前へ進む希望が感じられる演技になっていました。

「ああ、なるほど、レクイエムだな」と、思える演技でした。

 

しかし、BS放送で流された演技のほうは、衣装の「緑」が強く見え、その緑色は日本の自然の緑とも違い、また、日本近海の色でもないため(沖縄を除く)、何を意味しているのかわからず、見ていて多少の混乱が起こるので、演技で表現されていた怒りや絶望、苦悩、悲しみの表現がより強調されて見え、ラストの羽生選手の表情が、非常に苦悶の表情のため、それがさらに強く印象に残ってしまいます。

現地会場で見ると、多くの人には羽生選手の表情までは見えないため、また、角度によって見え方も変わるため、少しずつ印象が異なったかもしれませんが…。 

途中の、ジャンプやスピンが連続するところは一番良い感じですが、その他の表現部分からは、震災に対してその人が脳の中に抱いているイメージや、記憶してあるものが、想起されてしまう可能性があるな、という印象でした。

ですので、実際により辛いものを見た被災者ほど、より辛いイメージが蘇る気がしました。

「悲しみはもう十分。 まして羽生選手で、もう一度それを見たいわけではない…」という人は、案外多いかも。 

(これを演じたのが今のところ神戸と金沢で、東日本ではなかったので、そこに羽生選手なりの思いや意味があったのかもしれませんが…。)

  

具体的に言うと、私の場合、羽生選手が何かを激しく振り払うようなしぐさは、「一度高い台や避難所に逃げたけど、残してきた家族や誰かを思って、元の場所に必死で戻ろうとする人たちと、それを危険だからと全力で止めようとする他の人たち」・・・ がイメージされてしまいました。

大地の上で「あるもの」を発見したような絶望的な羽生選手の迫真の演技が、私には最もきつかったです。

私が想像してしまったものは、本当は沢山あったのだけど、テレビでは決して映されなかったもの。「配慮されて、決して映されなかったもの」です。

羽生選手の本当の意図が、それだったかどうか不明ですが、リアルにイメージされてしまい、見ていて非常に苦しくなりました。  

もしそれこそを表現したかったのであれば、成功かもしれないと思いましたが・・・。

 

最後の照明が黄色に変わり、「希望」を表そうとしたのでしょうが、衣装の美しい水色が、黄色のライトの影響で変な色に変色して見えてしまったため、羽生選手ばかり見ていた私は、「色が変な色に変わっちゃって、もったいない…」という、気持ちになりました。

あとで見返した時に、黄色の丸のように見えたライトが、実は花の影として氷の上に映し出されていたことに気が付きましたが、そこまで全く目がいかないくらい、その前がショッキングだった感じでした。

でも、「羽生選手の心の奥底に、言葉では表現しがたいほどに深い悲しみがあるのだな・・・」ということは、見ている人には伝わったと思います。

 

青系の強い映像で見ると、前回も書きましたが、私には「世界で最もきれいな海」や、「天国に近いイメージ」または、「美しい空や夜空の星の輝き」がイメージされるため、爽やかさが少し加わるだけでなく、衣装の美しさに目を奪われる分、羽生選手の身体や表情での「悲しみ」の表現が、緑系の映像で見た場合より、かなり弱まって見えました。 

 

解説であり、振付師でもある宮本賢二さんは、

「色々苦しいこともあるんですけれども、一歩一歩少しずつでも前へ進む、力強さを表現しました」と仰っていました。 

 

最新の関西での放送の演技は、色の印象に関係なく、確かにそれが伝わってきたと思うのですが、その1週間前に放送されたBS放送の演技は、「前へ進む力強さ」よりもは、「今も続く嘆き悲しみ」「怒りや失意」の印象がうんと強かったかな、と…。

 

羽生選手は感情をストレートに表現して伝えるのが非常に上手いのですが、

だからこそ、良い感情や明るさ・希望は力強く伝わって人々を「活かし」「励ます」ほどのもの凄い力になると思いますが、

レクイエムだから「悲しみ」の表現は当然としても、強いマイナスの感情(怒り・絶望・不安等)を全力で表現してしまうと、その増幅効果から、下手をすると観ている人々の「気持ちをうんと沈める」方向に強く働いてしまう可能性があるように思います。  

 

演技タイトルとしてついている「レクイエム」は、正確には「鎮魂」ではなくて、「死者の死後の安息を神に祈る曲」であり、それによって残された者(生きている者)たちの心を慰め、希望を保つ意味で歌われるものです。 

それなのに、今生きている人間、羽生選手の演技をわざわざ見ようとしている観客の「沈魂」を促すような演技になったら、シャレにならないので、(汗)、

その才能を正しく活かせる方向に、心を込めて演じていただけたら、と思います!(笑)

そのためにもまずは、羽生選手が希望をもって、元気でいられるようであってほしいと思います! 

 

 

 (参考 : 最も有名と思われるレクイエム3つ

       1:モーツァルト作曲のレクイエム(ベルリンフィル演奏・カラヤン指揮:ラテン語:日本語対訳つき) → https://www.youtube.com/watch?v=qllREi8QMp4 

       2:ヴェルディ作曲のレクイエム(ウィーンフィル演奏・ライナー指揮:日本語対訳つき) (全体の中の一部だけ)→ https://www.youtube.com/watch?v=Glim_Q2Ni2A  

       3:フォーレ作曲のレクイエム(パリ国立高等音楽院管弦楽団演奏:クリュイタンス指揮:対訳つき)→ https://www.youtube.com/watch?v=B6hwBVR5RDs (一番穏やか系)   )

 

 

ジャンプは、最初が3回転ループ、後のものが、3回転サルコウになっていました。

 

最初に曲だけを聴いた時は、「終わり方が暗いな…」という印象が強かったのですが、回の違う演技を見て、羽生選手の演技一つ、込める感情や表すもの一つで、ここまで大きく、曲の印象、終わり方の印象までガラッと変えてしまうことが出来るのかと思いました。 

そういうところは、羽生選手の本当に凄いところです。

「花は咲く」や「花になれ」は、そもそも明確に、「生きている人達を勇気づける」目的で作られた曲であり、そういう歌詞ですので、必ず希望が感じられるように作られており、そういう思いが曲そのものに込められていますが、この曲の場合、羽生選手がかなり意識して強く表現しない限り、伝わってこないだろうと思われます。 

今後ももしこれをエキシビションとして広く続けていくつもりなのなら、あるいは、東日本でこれをやるつもりなら特に、かなり強く、意識して希望を込めてもらえれば、ファンとしては嬉しいですね! 

 

 回の違う二つの動画を、わざわざ並べて比較して下さった、動画主様の動画は、こちらです ↓

http://www.dailymotion.com/video/x2ygmbk_faoi-in-kobe-%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%A8%E3%83%A0-bs%E6%94%BE%E9%80%81-abc%E6%94%BE%E9%80%81-%E6%AF%94%E8%BC%83_sport

右下が、おススメの関西での放送のもの。 ジャンプやスピンのタイミング等、細かいところも、音楽にピッタリ合っています。

この動画をじっくり観ると、どのように変更した結果、そこまでの変化が生まれているのかがわかります。 手の表情のつけ方も大きく違います。

また、終わった後の、羽生選手の(顔の)表情の違いがとてもよく解ります。

演技後には、演技への本人の満足度が出ていると思われるので、この差はとても大きいですね。

 

 

 さて、こちらは、最後のフィナーレ後に羽生選手がマイクで語ってくれた内容です。 これはとても良かったです!

 

私の感想は、まず、羽生選手がとても楽しかったということ・・・ そう思えていることが、とにかくファンとしては嬉しい、の一言に尽きます。

そして、本当に声も表情も幸せそうで、何やら感極まっている様子で、こちらまでその気持ちがよく伝わってきます。

これを見ると、ホッとしますね。

(これはどうやら、土曜日の夜公演の時の映像だとのことですので、関西(ABCテレビ)で流された演技の後、つまり私がより強くおススメしたほうの演技の後の、羽生選手の言葉の映像だったようです。)

 

最後に、福島や、被災地としてほとんど扱われずにきた茨城や千葉の津波被害についてまでわざわざ触れて下さる羽生選手の優しさが嬉しいですね。

関東は、栃木と茨城の南部にまで、仙台と同じ震度6強、そして千葉の北部・埼玉東部・群馬の一部まで震度6弱が、千葉の南部と神奈川の南部まで震度5強の地域が、まだら状に広がっていました。 (東京は、東部が震度5弱、西部が震度4。)

黙っていても、心の中で、その思いだけでもありがたく思っている方たちは、大勢いらっしゃると思います。 

( 参考: 東日本大震災震度分布図・(農林水産省HP) )→ http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1105/spe1_01.html

      あまり知られていないが、ほとんどが震度6強か6弱だった茨城県の震度分布と被害状況(茨城県HP) 震度分布図→ http://www.pref.ibaraki.jp/nourinsuisan/nishinourin/tochi/jigyo/tochikai/great-earthquake/index.html  )

 

 

こちらは フィナーレ全体です→ http://www.dailymotion.com/video/x2xo4ce_faoi2015-kobe-finale_sport

フィナーレでは羽生選手は、4回転ループをやろうとして抜けてしまい、ひたすら謝っています。 表情が明るくていいですね。(笑)

織田さんが、4回転トーループ+3回転トーループのコンビネーションを成功させました。 

凄いですね、いつでも現役に戻れる感じですね。

 

さて、こちらは、プルシェンコ選手の演技。 → http://www.dailymotion.com/video/x2xnhsb_faoi2015-kobe-evgeni-plushenko_sport?start=123

トリノ五輪金メダルの時のエキシビションだったものを、当時と同じように、ご友人であるバイオリニストのエドウィン・マートンさんと一緒に、生演奏で披露して下さいました。彼の持っているバイオリンのストラディバリウスは、あの「パガニーニ」が生前に実際に使っていた物だとか。

トリノ五輪金メダルの時のEXは、プルシェンコ選手のページでもご紹介しましたけど、私にとっては、プルシェンコ選手の全演技の中でも、一番印象に残っている演技です。 エドウィンさんの生演奏を聞けた方はとてもラッキーですね!

 

こちらは、2005年と2006年の世界選手権王者だった、ステファン・ランビエールさん(スイス)。 → https://www.youtube.com/watch?v=ZAev3q1ObMU

ピアニスト・福間洸太朗さんとのコラボ。 福間さんのピアノの音が、スケートリンクに響く感じがすごく良くて美しく、素敵なコラボです。 

ランビエールさんは、トリノ五輪の銀メダリストでもありますが、プルシェンコ選手が最強だった「絶対王者」時代に、ジャンプでは絶対に勝てずにいつも2位で気の毒になってくるほどでしたが、プルシェンコ選手が出なくなった途端に優勝し、さらにプロになって、表現面で自由になられた印象があります。

 

 こちらは、フィリップ・キャンデロロさんの有名な、「ダルタニアン」。(長野五輪銅メダル時のエキシビション) → http://www.dailymotion.com/video/x2xnt08_faoi2015-kobe-philippe-candeloro_sport#from=embediframe

宮本さんは、キャンデロロさんが憧れの人だったそうです。 

さすがに年齢のせいか、当時ほどには身体が動かないかなと思えたのですが、最後の方で、バックフリップを見事に「軽々と」決めてしまいました!

本当に驚異的です!

 

織田さんのダースベイダー。→ https://www.youtube.com/watch?v=LSb-xqIuSi0

おダースベイダーだそう。(笑)

なかなか楽しいプログラムですね。 

それにしても、織田さんといい、羽生選手といい、平然と180度の開脚をやってしまいますね・・・(汗)

 

 

さて、こちらが、このショーが終わった直後のインタビューが入ったニュース動画です。

→ http://www.dailymotion.com/video/x2y9sgl_7-17-oha-%E9%96%A2%E8%A5%BF%E3%82%8D%E3%83%BC%E3%81%8B%E3%82%8B_news?start=2

さすが羽生選手、「毎日課題を見つけて」・・・って、やっぱり、「課題大好き♪」宣言をしてきただけのことはある、

ホントに超のつく課題好きなのだなと、このインタビューからもよく分かります。

「日々課題が出るので、その課題を毎日一生懸命克服して、すると明日はまた違う課題が出てくる。 

そんな毎日を過ごせたらいいなと思います!」  だそう。

 

 でも、どうか、「過大な」課題までもを自分で作って、背負いすぎないように、よろしくお願いします!(笑)

 

ファンタジー・オン・アイス神戸を、関西で放送したものの中に出てきた、羽生選手と織田さんと宇野選手の「男子会」での、羽生選手の注目発言等は、

別記事でまたきちんと扱ってみたいと思います。

 

それらすべてを含む、関西で放送された、関西ノリの明るい番組動画は、こちら↓  (1~4まで連続しています)

1: http://www.dailymotion.com/video/x2yexho_faoi-kobe-1_sport

2: http://www.dailymotion.com/video/x2yf04a_faoi-kobe-2_sport

3: http://www.dailymotion.com/video/x2yf3b8_faoi-kobe-3_sport

4: http://www.dailymotion.com/video/x2yf6xx_faoi-kobe-4_sport

 

喜多アナの、織田さんとのやりとりが素晴らしい!リアクションがさすがです!(動画 2 の6分30秒頃)

宇野選手が全然ついていけていませんが、それも微笑ましい。 羽生選手にもやって頂きたかったですね!

この関西の底抜けに明るいノリは、救いだな!と思いました!(笑)

 

 

自己陶酔気味に歌われる歌や、そういう音楽、演技等が苦手だと感じる方は世の中多いと思いますが、

羽生選手の演技は、集中力が高く、非常に深く心を込めてあっても、決してそういうタイプではないところこそが、素晴らしいのです!

 

今までの長所を大事に守りつつ、さらに素晴らしい演技となっていきますように…!

 

 


4回転ループを完璧に跳ぶ羽生選手、長岡のアイスショーへ!

2015-07-11 | プロアスリート羽生結弦・羽生選手関連ニュース

 

追記:

7月10日に、プルシェンコ選手のお母様が急逝され、長岡のアイスショーを欠場し、プルシェンコ選手は急きょ帰国されたとのことです。 

プルシェンコ選手の思いは、いかばかりかと…

 

プルシェンコ選手のご母堂様のご逝去の報に接し、深く哀悼の意を捧げますと共に、プルシェンコ選手とご遺族様の上に、天来の深き慰めがありますよう、心よりお祈り申し上げます。 

 

羽生選手の顔色がやや悪く、あまり元気がないように見えたのは、そのせいだったのでしょうか…

きっと自分のことのように悲しんでおられるであろう羽生選手のお心が守られ、無事にアイスショーを終えられますよう、お祈りしております。

プルシェンコ選手の熱烈なファンの皆様の上にも、天来の慰めがありますように…!!

 

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羽生選手が、長岡で始まるアイスショーのため、長岡入りしました。

アイスショー「フィギュアスケート アオーレ長岡」が、11日土曜日と12日の日曜日に、新潟県長岡市で行われます。(チケットは完売済みとのこと)

 

ここの練習で、4回転ループを、完璧にまで跳ぶ羽生選手の姿が見られます! お見事!!

 

 

すごい安定感ですね! 余裕さえ感じるというか… 

「日進日歩」なのは、本当ですね。 (← ご注意: これは羽生選手の意図的な造語です。本当の言葉は、「日進月歩」です。)

手前で、織田さんらしき人が拍手をしています。

 

その後に映像の中で跳んでいるのは、3回転アクセル+3回転トーループです。 

最初のジャンプが、前向きに跳びあがるのを確認して下さい。 アクセルです。

後続ジャンプは、左足を後ろに下げて、ちょん!と、トウをついていますので、トーループです。

 

回を重ねるごとに、インタビュー等での様子が、ややお疲れ気味に見えてきている羽生選手で、大丈夫かな…と思っていましたが、演技はやはり安定してきていような。

 

 

 

羽生選手も言っていますが、観客席が近くていいですね! 

アットホームな会場が、よく見えるから、一番良いですよね。 (ド派手な演出は出来なかったとしても…)

 

こちらは、織田さんのブログ。 和やかな皆様のお写真が見られます。 → http://ameblo.jp/oda-nobunari/

かわいい男の子たちに囲まれる羽生選手。 

しかし、山本草太選手と羽生選手は、やはり「兄弟です」と言われても、うっかり信じてしまいそうな笑顔ですね・・・ (笑)

ジュベールさんの笑顔が、久々に見るほど嬉しそうで、爽やかな気がします。 今回の一連のショーを楽しんでおられるのでショーね!

 

演技をきちんと放送して下さると、多くの方が見られて、ありがたいのですけれどもね…!(笑)

 

 

羽生選手! ぜひ、最後まで楽しんで下さいね!

どうか、お疲れがよく取れますように…!!

 

 

 


ドリームオンアイス2015とファンタジー・オン・アイス金沢に見た、羽生選手の覚悟と意欲

2015-07-09 | 羽生選手の出演した「アイスショー」での演技動画とインタビュー、ニュース集

7月8日、 羽生選手の「花は咲く」を演じた時の気持ちを聞いた、NHKのインタビュー後半動画を、下の方に追加しました。

 

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ドリーム・オン・アイス2015(新横浜)と、ファンタジー・オン・アイスin金沢 2015 が終了しました。

 

まず、後に行われた「ファンタジー・オン・アイスin金沢」での、羽生選手のローカルテレビでの様子と、コメントをどうぞ。 

 

こちらは、「土曜はドキドキ」という番組での、宣伝のようです。

 

・・・日曜はドキドキしないの?などとツッコミをいれたら、きっと怒られるんでしょうね… (笑)

 

こちらでは、滑ってもいないのに、スベリまくりのスケーターの皆様の様子です。

ファンタジー・オン・アイス静岡の時の、まったり・おっとりモードとの違い、「俺が~」「私が~」なハチャメチャ感が笑えます。

 

もしや羽生選手は、かき氷作るのがお好き? (笑)

冒頭のズザー、ジャッ!という、氷を大量に削るような勢いのある止まり方、よくアイスホッケーの選手やその卵たちがああいうのをわざと何度も練習しているのを見かけます。 

フィギュアスケーターではあまり見ませんけど、小さいお子様時代から、きっとそうやって遊んできたんだろうな、という想像ができますが…

でも、あれ、近くでやられると私のような小心者には、かなり怖いんですよね… 羽生選手ほどの技術レベルの人になると、突っ込まれて激突する心配はなくなるのかもしれませんが。(笑)

そういえば、羽生選手はアイスホッケーに興味はなかったのでしょうか。 あちらは氷上の格闘技と呼ばれますが。

 

「滑る」のが本職の皆様なのに、なぜか全員今回は、「舌」の悪さが目立ちます・・・(笑)

羽生選手には一度、プルシェンコ選手の本名を、ロシア式の発音でお願いしたいですね!

 

今回は、金沢の「金箔」生産量日本一にちなんで、「金箔」ネタを話そうとする羽生選手。 

仕切ることになれた大きいお兄ちゃんの「ノブ君」にすっかり主導権を握られ、やんちゃ坊主で目立ちたがり屋の小さい「ゆづ君」が、「しゃべらせてー!」と、今回は必死のダダこねで抵抗します。(笑)

金箔入りのお茶等、金箔入りを積極的に取りたい、と、「金色」と「金メダル」へ意識のこだわりを見せています。(笑)

しかし、安藤さんの、「全身パックしたら?金箔パック。」という、羽生選手への妙なツッコミを聞いて、私は思わず、これを思い出してしまいました!

 

*重要参考: プルシェンコ選手の、全身金で覆われた「マイケルジャクソン・メドレー」 →https://www.youtube.com/watch?v=ghKRIvwGrrA

 

メリハリと、ハチャメチャの境目とはどこなのか、本気で考えさせられるようなプログラムで、凄いのに・・・ いや、凄いからこそ、見ているとどうしても笑えてきてしまいます。 

これ、エキシビションじゃなくて、ショートです。(笑) 

この衣装なら、羽生選手も受け継いでも大丈夫では・・・?  ぜひ、ウルトラマン・メドレーとやらでどうぞ。(笑)

 

羽生選手は、オペラ座の怪人衣装のゴールドはとても似合っていましたけど、今シーズンは今のところ、衣装がシルバーには見えても、ゴールドは入っていませんけれども、ぜひ、「黄金のスマイル」で乗り切って下さいね・・・!  

 

 ところで、こちらは、ジョニー・ウィアーさんと、ブライアン・ジュベールさんが、それぞれ、バラとひまわりの花冠で微笑んでいる、凄い写真です。 

花のような笑顔のお二人が素敵ですね! (ジョニーさんのインスタグラム) → https://instagram.com/p/4bPqvHhhXG/?taken-by=johnnygweir  ジュベールさんのひまわり、気に入りました!(笑)

 

 

さて、羽生選手の新フリーの「SEIMEI」 は、私としては、できるだけ羽生選手本人が納得している演技の動画こそを載せたいと思っていたので、

出てくるのを待とうかと思ったのですが、

最新の金沢のものは放送がないようなので、新横浜で行われた、ドリーム(ズ)オンアイス(Dreams On Ice)2015 で公開された部分(本来のプログラムの短縮バージョン)の動画を載せてみます。

 

 

体型の侍っぽさは否定していますけど、「闘いに挑むような、本当に侍のような心を持っているので」 と自分で語る羽生選手。(笑)

女形はできそうと言っていますけど・・・ えー、ファンから一言、言わせて下さい。

「口の中に入れた途端、暴れ出す的な、ポッピングシャワーな」 オデット姫・・・なんてものだけは、どうかやらないで下さいね!(笑)

 

「繊細さの中にも、日本人らしい強さがあるというか・・・そういうものを、表現できるかな、と思いました」 だそうです。

 

こちらは、同じ演技の前後に、羽生選手が語ったインタビューを両方ともつけて下さった動画です。(デイリーモーション)

http://www.dailymotion.com/video/x2uv094_150622-doi-yuzuru-hanyu-seimei-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF_sport?from_related=related.page.int.behavior-only.b6b1bfa1907890fdd97307cb4e367d33143532066

 

 

それから、最新の金沢での放送はありませんでしたけど、フリーの「SEIMEI」の最初のほうと、ラストの方の一部を、インスタグラムで公開して下さったスケーターさんがいらっしゃるので、それもご覧ください。

→ その1 (最初の方) https://instagram.com/p/4g_KMrsOG_/

   その2 (最後の方) https://instagram.com/p/4ZAfHgzBXo/

 

それぞれ、ほんの一瞬なので、全体を見られませんが、この部分を見ただけでも、羽生選手の気迫がかなり増しているのがわかります。

特に、その2 に注目です。

わずかな時間の映像なのに、これを見た瞬間、 すぐに思ったのは、「ああ、羽生選手、本気だな…」です。

羽生選手の、全身からみなぎるような、ものすごい気迫と意欲と、何と言ってよいかわからないほどの、壮絶なまでの覚悟を感じてしまいました。  

 

インタビューでも「何かを感じ取ってもらえるように、自分の感情を出し切りたい」とのことでしたが・・・ 

何か、どころじゃないですね。  私には色々と、ヤバ過ぎました。

 

金沢では、新エキシビションも公開されたようですが、タイトルが「天と地のレクイエム」で、東日本大震災の時の鎮魂歌として作られたピアノ曲だそうです。 → (曲のみ) https://www.youtube.com/watch?v=R520kaU7dRU#t=113

練習映像で、振付師の宮本さんと練習していた新しい演技がちらっと映っていましたけど、それだったのでしょう。

 

曲を聴いた時の私のイメージは、「寄せては返す波のような・・・」でした。

そして、衣装をつけた羽生選手の写真を見た時 ・・・ すみません、まだ衣装を見ただけなのに、あまりにも驚いて、言葉を失いました。 

 

「天と地のレクイエム」羽生選手の衣装の写真はこちら → 

1: http://sportiva.shueisha.co.jp/photogallery/2015/06/29/post_131/

2: http://sportiva.shueisha.co.jp/photogallery/2015/06/29/post_131/index2.php

3: http://sportiva.shueisha.co.jp/photogallery/2015/06/29/post_131/index3.php

 

すごくキレイです。 

 

この色合いから思い出されるものは、私は、ズバリ、「海」です。  デザインから想起されるのは、「波」。

それも、世界中でも最も美しい海の、普段の穏やかな状態の、最もきれいな時の澄んだ美しい色合いが表現されている、と私は感じます。

多分私が、世界で最も好きな色。 

生きてきた人生の中で、見てきたものの中で、最も幸せを感じる色です。

太陽からの光の加減や見ている場所からの距離、海の深さ等によって変化する、その澄んだ鮮やかな色合い。 波間でキラキラと光る、美しい光の輝き。

この美しい、海のグラデーションカラーが昔からとても好きで、海の絵として、ほぼ同じ数色を使って、絵に描いてみたことも過去に何度かあります。

沖縄~グアム~サイパン・ロタ あたりと、オーストラリアのグレートバリアリーフ周辺、 インド洋のモルディブ周辺、そして中米のカリブ海で、こういう美しい色合いの海を見ることが出来ます。 ニューカレドニアあたりでも、見られるかと。 透明度の高い海&白い砂の地域で、天気の良い日に見ることが出来る稀有な海の色。

私は一番、地上の景色の中で、天国に近いイメージを感じる景色なのです。 周辺に鮮やかな花が咲いていたら、完璧。(笑)

 

もう一つ、想起できるものは、「空」です。 

世界でも、澄んだ美しい青い色を持つものは、海と、空しかない。 

澄んだ昼の明るい空、そして、羽生選手の衣装のウエスト近くのデザインは、非常に美しい、夜空に輝く無数の星・・・  本格的な「天の川」のようにも見えます。

海とも、空とも、どちらとも取れるようになっている・・・ そう感じました。

 

多分、この衣装は、羽生選手が表現したいことへの、精一杯の優しさの表れ、そして、思いの深さの表れだと、私には感じられます。

 

(今ふと気が付いたけど、「Believe」の衣装の色は、美しい朝焼けの色だったのだな、と・・・。)

 

とてもストレートな、しかしよく考えられた、凄い衣装ですね。

写真の、演技中の羽生選手の表情も凄い。 

 

実は、この衣装を見てから、「ただ衣装を見ただけ」なのに、それでも、あまりにも胸が詰まりすぎてと言うか、胸が一杯になりすぎて・・・ なぜかすっごく泣けてきました。 さすがにこんなことは、初めてで、自分でもビックリ。

あまりにも色んな思いが重なりすぎて、どうしていいか、わからなくなった、というのが、正直なところ。 

まだたった20歳の羽生選手から見えた、ものすごい覚悟…

 

羽生選手は、すごく繊細かもしれないけど、でも同時に、本当にすごく強いな、と…

 

羽生選手は金沢公演の直前に、「楽しんで滑りたい」と、「感情を出し切りたい」と言っていたかと思います。

 

多分私は、羽生選手には「ありがとう」しか言えない。

そして、この美しい色合いを選んでくれたことにも―――それが羽生選手の希望だったのか、デザイナーさんの提案だったのかは知らないけれども―――そのことにも、ただただ、感謝です。 

 

「Believe」で感じたような、強い希望と優しさが、その演技の向こう側に待っているといいな、と思います。

羽生選手にとっても、観る人たちにとっても。

 

私の書く「ありがとう」が、羽生選手を不自由にしていくのではなく、自由にするものであることを、願っています。

 

演技の全てを見られる日を、楽しみにしています。 

ちゃんと最後までまともに見られるのか、ちょっと自信ないのですけれども・・・(笑)

 

 

羽生選手があまりにも本気なので、

今のところ公開されている「SEIMEI」の部分演技について、現時点での感想を、ちょっとだけ本気で書いてみます。

 

動きは滑らかでとてもきれいだし、キレがあるし、何より、最初から最後まで気迫が凄いです。 

私がこの演技から感じるのは、「金箔」・・・ じゃ~なくて(笑)、「緊迫」感と静寂、です。

ものすごい気迫に満ちているところは、さすが羽生選手、という感じで期待を裏切らないし、日本人の眼から見ても、「和」の雰囲気はよく出ていると思います。 さらに「和」の硬派な振付が増えてもいい気もするけど、多分、公開されていないアップテンポの箇所とやらに、もっとあるような気がします。

独特の振り付けも随所に散見されて、面白いとは思いますし、最後のほうは、旧ロミオを思い出させるような凄い迫力で、印象的でかっこいいです。

 

ただ、これはショーで、照明も緑であり、日本独特の、静けさの中の自然を感じさせるような演出になっていて、わかりやすいですが、

試合で照明なしになった時に、「静けさ」と「緊迫感」を感じさせる独特の音楽が、特にジャンプにどう影響していくのか。

4回転が連続する最初が、高評価となるのか、ちょっと物足りない、寂しい印象に終わるのかは、やはり現時点では、ジャンプの成否にかかってしまっているように見えます。 

 

ですので、私が個人的に今最も気になっているのは、特に2種類の4回転ジャンプの時に使われている音楽の、ジャンプへの影響力について、です。

羽生選手のフリーでは、ソチ五輪シーズンの新ロミオから、これで3シーズン連続で、最初の2つの4回転ジャンプの時に、なぜか「緊張感をますます高めそうな」音楽が、連続で使われてきた印象があります。

(ノートルダム・ド・パリでも、決して跳びやすそうな音楽・タイミングの使い方だったとは思えなかったのですが…)

 

もちろん、羽生選手がそういうほうが「跳びやすい」「この方が良い」と思っていて、こういう曲をあえて選んでいるのであれば良いのですが、なんとなく、跳びにくくなる曲を使っているように、私には感じられてしまいます。

少なくとも、見ている側が良い意味での緊張感やワクワク感を持ちながら、4回転ジャンプを見つめるような曲ではなく、とてもハラハラしながら見る感じ。(笑) 

私の眼には、カナダに渡って以来、フリーでは「ちょっと跳びにくそうな曲調」の中を、精神を奮い立たせながら跳びに行っているように見えています。闘っているようなイメージ。 

たとえば「旧・ロミオ」は、音楽を聞いているだけで、たとえかなり緊張していたとしても、気持ちが非常に乗って、前向きになっていきそうな、成功率を高めそうな、そういう曲の使い方だったように思えるし、「パリの散歩道」は、緊張を解いて身体の力みを取り、気楽にさせる効果のある印象の音楽に思えていました。 実際、この2つは、4回転トーループだけだったとはいえ、失敗が殆どありません。

昨シーズンの「オペラ座の怪人」で、最初の4回転サルコウについては、「音楽に合わせて跳ぶ練習」こそが、かなり必要だったことを、羽生選手はシーズン最後に語ってくれました。

 

練習では、4回転サルコウの成功率が既に相当上がってきていても、”本番でなかなか決まらない”と、羽生選手は悩んでいたかと思うのですが、

私から見ると、「新ロミオ」の時もそうでしたが、「オペラ座の怪人」の、あの4回転サルコウの時の、「ズン・ズン・ズン・・・シャー!」というあの音楽は、身体を硬くするような、跳びにくい音楽に思えるので、本番の緊張感の中で、余計にそうなってしまうのも当然のように思えます。

あの箇所は、「オペラ座の怪人」ので、ファントムが死神の格好をして、仮面舞踏会で幸せそうに踊っていたクリスティーヌとラウルに怒りを露わにしながら、クリスティーヌをラウルから奪い返しに来た場面で使われた音楽(のアレンジ)だろうと思うのです。 

ただでさえ緊張する本番で、さらに緊張を高めてしまう音楽の中で最高難易度のジャンプを跳んで成功させるというのが、やる側の選手にとって、どれほど大変なことか、想像に難くはありません。  それをわざわざやっているように見える。

同じ「オペラ座の怪人」でも、中間部のトリプルアクセルからの3連続の時などは、華やかなイケイケ調な曲のせいか、見ていても失敗するように感じられないし、羽生選手も実際に失敗しないだけでなく、非常に前向きな気持ちで跳んでいるように見えました。

 

絶対に転倒しない4回転絶対王者と呼ばれていたプルシェンコ選手が、かつて4回転からのコンビネーションをビシバシ跳んでいた頃、音楽は必ず、ジャンプを盛り上げてくれるか、あるいは音楽がジャンプの成功を助けているような使い方をしていた印象で、トップ選手たちがそのような使い方をしているのは当たり前で、また、だからこその非常に高い成功率だったような印象が、私には強いです。 

実際にその曲でジャンプが成功できないことが重なってしまうと、結局、羽生選手側にも、見ている側にも、マイナスイメージになってしまうように思えるので、そこがちょっと残念というか、もったいないというか…

もちろん、曲だけでなく、衣装の影響や、体調の影響等もあるのかもしれませんけれども―――羽生選手が最も得意だったはずの4回転トーループの失敗が、この曲の中で多くなっている原因が、気になっています。

 

羽生選手は今回、和というテーマに加えて、「曲からの挑戦になる」とも語っていますので、やや難しい曲であることは覚悟の上なのかな、とも思いますし、あるいは、まだまだ試行錯誤をしていくつもりなのかもしれません。

 でも、「旧ロミオ」が、名プログラムだと言われるのは、音楽の使い方一つとっても、技との組み合わせの相性を考えてあり、なおかつ、観る側への心理効果や、心理変化や流れを考えた、非常に計算された上手な構成だったからだと思います。

 

乗り越える必要のある壁と、その必要のないかもしれない壁。

登る必要のある山と、登るだけエネルギーが無駄になってしまいそうな山。 

怪我との闘いも抱えている時には、見極めて、できるだけ余計な戦いを省いて、上手く乗り切って欲しいな、と…  

 

・・・という願いが、「闘い大好き」な羽生選手を見ていて、時に思う、個人的な感想で~す!(笑)

 

今はまだ公開されていない「速いテンポのパート」というのを、(多分、中間部分にくるのだと思いますが)、楽しみにしておきたいと思います。

羽生選手も、上のインタビューで、「楽しめる部分がある」とも語っているし、「1分半短くなっているので、自分自身、全然違うプログラムを滑っているような感覚がある」とまで答えていることから、中間パートが加わると、きっとかなり印象が変わってくる、ということなのでしょう。

 

衣装は羽生選手本人も言及していたように、確実に何かの変化を加えてくるだろうと思うので、これもまた楽しみにしておきます。

羽生選手が納得のいく、ベストな衣装で、ベストな構成で、ベストな音楽で、迷いなく試合に立ち向かえますように…!

 

 

さて、コメント欄でいろいろとご意見を頂いたので、

演技のタイトルが、「陰陽師Onmyoji」ではなくて、「SEIMEI」で良かったと私が思った理由について、ちょっとだけ説明したいと思います。

「陰陽師」という言葉を、ローマ字書きになった状態で英語の辞書で調べると、(少なくとも私の辞書では、)

「日本の「オンミョウドウ」という名の、オカルティズムの実行者のこと」 だというふうに、説明されています。

つまり、オカルトの世界の一つである、と。

 

ユダヤ教・キリスト教・イスラム教で共通の土台となっている、「旧約聖書」では、基本的には「交霊術・降霊術・魔術・呪術・占い・霊媒」の類は、禁止されている非常に重い行為です。 

(参考   :  旧約聖書:申命記18章10節より 「あなたの間に、自分の息子、娘に火の中を通らせる者、占い師、卜者(ぼくしゃ)、易者、呪術師、呪文を唱える者、口寄せ、霊媒、死者に伺いを立てる者などがいてはならない。 これらのことを行う者をすべて、主は(=神様は)いとわれる。 」)

これらが禁止されているその理由は、(本人も知らないうちに、) 「悪霊の側と深いレベルで交流してしまうことになるから」、であり、それら悪霊の類を「神」として 知らない間に、その支配下に入る行為になってしまうから、なのです。

(ミュージカルで有名になった「オペラ座の怪人」も、ある意味ではオカルト要素やホラー要素のある話でしたし、最初はその色がかなり強いのですが、(少なくともミュージカルでは)、最後は、主人公が「愛」または「思いやり」によって、その世界から脱する、または、呪縛から解き放たれる方向へとなっているストーリーですので、問題になりません。)

 

もしタイトルが「陰陽師」で、オカルト的なものと判断され、それを表そうとしていると受け取られたら、フィギュアスケートにおける、「王道オペラ曲」や、「王道クラシック曲」との勝負では、確実に不利になるだろうな、と私は予想しました。

 しかし、タイトルが 「SEIMEI 」(あるいは、「生命」)だと、表現されているものを実際に見るまでは、なんだかわからないので、音楽が「映画:陰陽師」から取られていたとしても、他の王道モノと比べてもタイトルだけでマイナスになったりはしないで済みます。

 

 「タイトル」が、評価に与える影響は、場合によってはかなりあると、私は思っています。

表現という世界や、芸術要素の作品において、タイトルというのは、「何を表そうとしているのか」を普通は指しますから、重要なのは当然です。

(フィギュアスケートの場合は、たいていはただの曲名なのですが。)

演技がタイトルと矛盾するように見えたり、タイトルと、演技イメージがあまりにもかけ離れて見えたり、タイトルそのものが好感をもたれないような場合は、演技そのものは良くても、そのせいで、技術点と比べて演技構成点がかなり低くなったと思われるケースが過去にもありました。

 

羽生選手の新シーズンのフリーやエキシビションの演技、その本気度から見えてくるものはやはり、

日本や、震災の痛みに対する、羽生選手の強い思いや覚悟、です。

「SEIMEI」はやはり、「生命」でも、「声明」でもあるようです。

 

羽生選手の「SEIMEI」というプログラムが、羽生選手の「生命」を輝かせるようなものになりますように、心からお祈りしています!

 

 

こちらは、NHKで、羽生選手が「花は咲く」を滑った時の思いを語ってくれたものです。

 

 

 

羽生選手! 試行錯誤しつつ、ベストを求めて、無理なく、楽しみつつ頑張って下さい!

 

人々の心に残る、素敵な作品・演技になりますように…!!

 

そして、花が咲いたような笑顔が、増えていきますように…!!

 

 

最後に、いつも羽生選手の笑顔を増やすことに貢献してくれている、織田信成さんに、羽生ファンの一人として感謝を込めて、

織田さんの最新のプログラム 「愛の夢 第三番」(フランツ・リスト作曲)をご紹介してみたいと思います。 (ファンタジー・オン・アイス幕張の時のもの)

デイリーモーション動画 →  http://www.dailymotion.com/video/x2s2vdj_faoi2015-nobunari-oda_sport?start=283

織田さんは競技から離れて、表現の幅が広がっているようです。

見ると、とても優しい気持ちになれるプログラムですね!(笑)