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プロフィギュアスケーター羽生結弦 公式サイト Yuzuru Hanyu's Official Site 花を咲かせよう!

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【羽生結弦公式】 おすすめ演技集・その26「Hope&Legacy」(ホープ・アンド・レガシー)(=希望と遺産) 歴代最高得点を記録した、大自然と地球・宇宙・生命をイメージして希望を込めた演技

2025-07-17 | 羽生結弦公式・おすすめ演技集

 

 

 

羽生結弦・公式おすすめ演技・その26は、

「Hope &Legacy」(ホープ・アンド・レガシー)(=希望と遺産、の意味)です。

 

この演技は、特に2017年のヘルシンキ世界選手権での演技が、この当時、歴代最高得点をマークした演技となり、

現在に至るまでの、すべての歴代の選手たちの全フリー演技を通しても、史上最高得点として記録され、君臨し続けているという、極めて貴重な演技です。

採点制度が当時からすでに何度か変更になっているので、直接比較はできませんが、それだけの

スコアをたたき出して、今もその記録が塗り替えられていないのは、

当時の最難関技術をことごとくとりいれたうえで、羽生結弦が高い集中力で、

ノーミス・パーフェクトで演技を行ったからでもあります。

 

スポーツ報知・プロ3周年記念インタビューでも、この時の演技のことに触れて語っていますので、ぜひご覧ください。羽生結弦さん 「記憶より記録」の競技時代 ロンドンへの憧れ プロ3周年特別インタビュー2 - スポーツ報知

 

 

 

2017年 ヘルシンキ(フィンランド)世界選手権  フリープログラム・羽生結弦

 

 

 

このフリープログラム「Hope&Legacy」は、羽生結弦の強い希望で、原曲は、日本を代表する、久石譲(Joe Hisaishi)さんの、「View of Silence」と「Asian Dream Song」の二曲を編曲されて作られています。 

「Hope&Legacy」というのは 羽生結弦が演技に込める思いを考えて、自分で考えて新たにつけたタイトルです。

 

「Hope &Legacy」の元の曲は、久石譲さん作曲の「View of Silence」VIEW OF SILENCE と

「Asian Dream Song」です。Joe Hisaishi - Asian Dream Song

そのうちの、「Asian Dream Song」は「旅立ちの時~Asian Dream Song」というタイトルで、歌詞付きの合唱として 1998年の長野パラリンピック当時開会式で「歌」として歌われていて、今も合唱曲になっています。 

(歌:宮沢和史 with 久石譲  作詞:ドリアン助川  作曲・編曲:久石譲 )

【合唱曲】旅立ちの時~Asian Dream Song~ / 歌詞付き【高音質】

その歌詞の中で「あなた(君)だけの花を咲かせよう」という言葉が、繰り返し歌われて訴えられています。

 

アイスジュエルズVol.5 という雑誌で、羽生結弦は、(NHK杯の後の時点にとったインタビュー)

このフリーのプログラムについて、以下のように答えました。

 

「今回使用している久石さんの『Asian Dream Song』は曲がメインではなく、歌がメインの曲です。

いってみれば伴奏なので、あまり主張する曲ではありません。

オーサーコーチとシェイリンさん(振付師)には、僕の考えを話したのですが、今回のこのプログラムは僕が主人公ではありません。」 

 

羽生選手は、平昌五輪と同じ会場となる、韓国・江陵(カンヌン)で行われた4大陸選手権2017の時、ISUのインタビューで、「生命」のことをずっと考え、演技に生かしていると、次のように答えました。

(管理人が翻訳)

「この曲は日本人作曲家によるものなので、昨年のプログラム「SEIMEI」で学び得たようなものを、継続して活かせるかな、と思ったのです。」

 最近、僕は「人間の生命倫理」に凄くハマっています。これまでの人生で、僕は「生命」についてすごく沢山考えてきましたし、フリーの「ホープ&レガシー」を演じる時にも僕は「生命」について考えています。だから、「人間の生命倫理」について学ぶことは、スケートの助けにもなっているんです。」

 

羽生結弦と考える、人間の存在価値と日本の未来「あなたの花を咲かせよう!」自殺(自死)・不妊・虐待・災害多発国・日本の問題と、羽生結弦のプログラムたちに込められていたメッセージ - プロフィギュアスケーター羽生結弦 公式サイト Yuzuru Hanyu's Official Site 花を咲かせよう!

 

なお、この「Hope&Legacy」の衣装は、羽生結弦が、このプログラムに込めた大自然や雄大な景色、地球のイメージなどから、

かつて非常にお気に入りだった 海をイメージした「悲愴」の衣装をデザイン&製作してくださった

折原志津子さんに頼んで、同じイメージで作ってもらったものです。

 

羽生結弦・広島公演が実現した2025年は戦後80年!平和への祈り~日本・アメリカ・中国・韓国のための「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」の写真で知る「原爆投下」の真実と祈り - プロフィギュアスケーター羽生結弦 公式サイト Yuzuru Hanyu's Official Site 花を咲かせよう!

 

 

「Hope &Legacy」公式データ

 

・振付・シェイ=リーン・ボーン &羽生結弦  

Choreography:Shae-Lynn Bourne & Yuzuru Hanyu

 

・演技・スケート パフォーマンス  羽生結弦 

Skating Performance:   Yuzuru Hanyu

 

・音楽: 作曲・ピアノ演奏  久石譲  「View of Silence」+「Asian Dream Song」

Original  Music :   Composer &Pianist :    Joe Hisaishi

 

・編曲・音響デザイナー:矢野桂一  

Music Arrangement & Acoustic design:            Keiichi Yano

 

・衣装デザイン&製作: 折原志津子 (「悲愴」も折原さんのデザイン&製作です)

Costume : Designed and created by SHIZUKO ORIHARA

 


【羽生結弦公式】おすすめ演技集・その13「花は咲く」(指田フミヤ・歌) 東日本大震災・復興支援テーマソング曲~傷ついた者たちに寄り添う、優しさと慰めと思いやりの演技

2025-07-17 | 羽生結弦公式・おすすめ演技集

このページは、 初掲載:2014年8月8日です。

 

2025年、再編集して、再アップいたします。

 

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最高おススメ演技 その13 は、東日本大震災の被災地・復興支援ソングを使った「花は咲く」。

被災地に捧げられた「復興への祈り」とも呼べる、羽生結弦の選手時代からの、渾身の名演技です。

 

 

 

 2015年6月、羽生結弦が、この演技をした時のことを、インタビューで語っている動画です↓

デイリーモーション動画はこちら → http://www.dailymotion.com/video/x2wbhbg_150702-1min-%E8%8A%B1%E3%81%AF%E5%92%B2%E3%81%8F-%E3%82%92%E8%AA%9E%E3%82%8B_sport

 

 

 

NHKの各放送局で頻繁に流されていました。

 

 

歌とピアノは、羽生選手とも親交が深く、信頼関係の厚い 指田郁也(さしだふみや)さん。(表記は2014年当時・ 現在のお名前の表記は、指田フミヤさん) 

作詞は、岩井俊二さん。 作曲は、菅野よう子さん。 ともに仙台出身の方です。 

振付は、羽生選手の仙台時代のコーチ、阿部奈々美さん です。

 

 

指田さんの歌い方は、心に寄り添うような、繊細さと温かみのある優しさを持っています。 

羽生結弦は、この指田さんの歌との、素晴らしいコラボレーション演技を見せています。

 

 

羽生選手の、2014年までの4年間の結晶とでもいうべき演技で、本当に羽生選手にしかできない、「最高の」演技の一つです。

 

「本物の花」―――しかも、「傷つきしおれた花」と「元気な花」という、二つの表現を込めています。

 

 

こちらは、2021年の国別対抗戦の後のエキシビションで披露された、「花は咲く」です。

下の動画映像の、オレンジ色の衣装は、デザイン&製作は 2025年現在では引退された有名な男性デザイナーの、永島正(ながしま・せい)さんです (Costume designed and created by SEI NAGASHIMA)

 

中国の公式動画でご紹介させていただきます

 

「花は咲く」 公式データ

演技&スケート: 羽生結弦

振付: 阿部奈々美 (元・羽生結弦の高校時代までのコーチ)

音楽: 歌&ピアノ演奏: 指田フミヤ

   作詞: 岩井俊二

   作曲: 菅野よう子

(NHK東日本大震災復興支援テーマソング)

 

 

  

 

指田さんの、「花は咲く」はこちら↓

花は咲く
 
WM Japan

 

 

この歌の作曲者とともに作られた英語版(上の字幕版とは違う、完全なる英語バージョン)を歌ってくれている、IL DIVO(イル・ディーボ)の皆様の、歌のメイキング過程の映像がこちら。↓ (以前も紹介済み)

 

その英語版「Flowers will bloom」がボーナストラックとして収録されているのは、以下のCDの日本語盤です。

ミュージカル・アフェア(初回生産限定盤)(DVD付)
 
SMJ

i Tune での販売⇒ https://itunes.apple.com/jp/album/flowers-will-bloom-single/id711362299

 

「花は咲く」の楽譜がこちらです。↓  

NHK「明日へ―支えあおう―」復興支援ソング 花は咲く (NHK出版オリジナル楽譜シリーズ )
 
NHK出版

他にも色々な版(合唱版・オーケストラ版等)が販売されているようですので、使いたい方はぜひ買って、復興支援にお役立て下さい。

花は咲く NHK東日本大震災プロジェクト「明日へ―支えあおう―」/菅野 よう子 混声3部合唱 パート別参考音源CD付(EME-C3008)
 
エレヴァートミュージックエンターテイメント

 http://route649.com/score.php?ID=97

 

「花は咲く」は、作詞者と作曲者の方の印税が、被災地に寄付されます。

これを使う方が増えれば増えるほど、また、演奏される機会が増えれば増えるほど、その寄付金額が増えていく仕組みになっていて、羽生選手の本、「蒼い炎」と同じで、まさに被災地に捧げられてある曲です。

 

この「花は咲く」と、同じく指田さんとのコラボの「花になれ」―――これらの被災地への思いを込められた羽生結弦の演技を見ていると、私はある方の演技を時々思い出します。

元祖・表現力の女王で、二度の五輪金メダリストとなった、「カタリーナ・ビット(表記当時)」(当時・東ドイツ代表)さんです。 (現在はカタリナ・ヴィットと書かれることが多いようです)

まだ世界が東西冷戦下にあって、フィギュアスケートの採点でも、その敵対関係が露骨に採点に現れていた時代の、サラエボ五輪(1984年)とカルガリー五輪(1988年)、2度に渡って女子シングル金メダリストとなった彼女は、五輪開催地だったサラエボが、ユーゴスラビア紛争で戦場と化したことや、競技が表現力軽視になるのを危惧し、引退していたけれども再びリレハンメル五輪(1994年)代表となって出場し、

「花はどこへ行った」 という曲を使って、平和への思いを込めながら、演技されました。

 全盛期を過ぎたと思われた彼女でしたが、これは、伝説の演技「カルメン」に匹敵するかというほどの強烈な、忘れられない印象を残してくれました。

ジャンプを失敗したことも影響し、順位は、2度の元・五輪金メダリストには屈辱的ともいえそうな7位に終わりましたけれども、そんな数字をも気にせず、 つまらない議論をも吹っ飛ばすような素晴らしい思いのこもった演技・・・  

リンクを去っていく時のその姿・・・非常に重い役割を果たされた一人の金メダリストの姿を見て、フィギュアスケートという「競技兼芸術」のもつ可能性と素晴らしさをより一層感じられたその時、私は感動で涙が出ました。

かなり強烈な個性をお持ちで 物議を醸すような言動に出ることも多々あり、反感を持たれることも度々あるビットさんですが、東西冷戦下で旧・東ドイツの、文字通り本物のスパイとしての役割をも課せられていた彼女は(後に本で告白)、色々な意味で本当に強い人だったのだと思います。

 参考までに、その「花はどこへ行った」の演技と、インタビューの含まれた番組の映像はこちら (この番組も確かNHKだったような…) → https://www.youtube.com/watch?v=8UYLQ7Yev_k   「カルメン」というのはこちら→https://www.youtube.com/watch?v=Xbn-r9Gn_so (時代が違うので採点基準も違い、今と同列で比較はできません。)

 

ちなみに、ビットさんがこの「花はどこへ行った」の演技をした、リレハンメル五輪(1994年)のあった年に、羽生結弦は生まれています。

(冬の競技が、冬季五輪として分離・独立した年でもあります。 )

 

ちょっと不思議な感じがしますね。 

そして、羽生結弦もまた、現在まで、大きな使命を担い続けています。

 

「花はどこへ行った」 と 「花は咲く」・・・ 

奇しくも、どちらの演技タイトルにも「花」が入っています。

 

カルガリー五輪で「生きたカルメンそのもの」を見せてくれたビットさん。

ソチ五輪で「生きたロミオ」になって見せた羽生結弦。

そして、リレハンメル五輪で「花はどこへ行った」で強いメッセージを発信したビットさん。

「花になれ」と「花は咲く」を渾身の思いで演じ続けてくれた羽生結弦。

 

 

羽生結弦には多彩な魅力がありますが、優しさ・儚さ・繊細さとともに力強さをも同時に表せるような演技力というのは、男性の中では群を抜いて秀でています。

 

天性のものに加えて、痛みを知るからこそ可能になると思われる、深い思いやりを伴う 表現力…

 

フィギュアスケートはよく「花」にたとえられますし、中国語ではフィギュアスケートを「花样滑冰」と書くことからも、イメージが解ります。(←二つ目の漢字は画面では表記されないかもしれません。打ち込めましたけど。「木」へんに、右側のつくりの部分を「羊」と書く字です。)

 

それと同時に、「人間一人一人」も、その尊さや個性豊かさ、美しさ、人生を咲かせる意味などから、「花」にたとえられてきました。

「花」は、希望や愛、贈り物の象徴にもなりますし、人生の大事な節目や儀式には、男女関係なく、人はなぜか必ず沢山の「花」を添えたがります。

人の心を慰め、励まし、癒し、希望を与える働きをしてくれるからでしょう。

 

上のどの意味であっても、「花」に象徴されるものを表現させようとしたら、羽生結弦を上回るほどの男子シングル選手は、今のところいないと言えるのではないでしょうか。