かつて「Go To トラベル」を政府が行ったときに、
「Go To トラベルで感染拡大したエビデンスはない」という発言がありました。
具体的な旅行中にコロナ感染をした事例が少ないというのですが、感染はわかりにくく
広がっており、観光客が増えると沖縄や北海道などの観光地のコロナ感染が増えることは
立派なエビデンスだと思っていました。
(それでも、その事実を認めない人たちが多いのに驚きましたが)
「悩む離島観光地 コロナ療養施設ひっ迫」
https://www.sankei.com/article/20220804-T5MXXL4LTVJ2JGM7FDX5ILDHIE/
政府は「行動制限しない」という方針で夏を迎えました。
夏休みになり観光客がドンと増加して、
「旅行先でコロナの陽性が判明するケースは
少なくなく、医療体制が逼迫(ひっぱく)する自治体側に負担が生じている。
とりわけ離島の観光地ではコロナ患者用の宿泊療養施設が旅行客でいっぱいになったり、
船などで移送したり対応に苦慮している。」という事態になっているそうです。
「県の担当者は7月末時点で「沖縄本島でも場所によっては宿泊療養施設の利用者のうち
20~30%、離島では80%が旅行者のところもあると聞いている」と明かす。
施設を増やそうにも看護師などの人手が足りず、簡単に増設できないという。
お盆期間の本格的な観光シーズンを前に「今後もっと増えると
厳しくなる」との見通しを示した。」とも報じられています。
地元住民の健康と命を守る医療を旅行者が横取りしたようなものです。
まさしく、「人(旅行者)がウイルスを運び感染拡大する」 というエビデンスであり、
「Go To トラベルで感染拡大したエビデンスはない」という発言した人たちには
この事実を直視して欲しいものです。
さらに問題なのは、オミクロン 株になり、感染力がアップしており、従来の対策では
感染が防げないということです。
沖縄は観光で成り立っているので、観光を完全にストップすると地域経済が成り立たない
という現実もあり、深刻な状態ではないかと思います。
根本的な問題として、「行動制限しない」という方針を立てたときに、医療的な対策を
何もしなかった政府のコロナ対策にあると思います。
大した流行ではないだとうい楽観的な見方(選挙第一であり、コロナ対策をおざなりにした)
のツケで医療者が疲弊していることはとんでもないことです