チェコのシュルレアリスト、ヤン・シュヴァンクマイエルが監督した映画。
平日の昼間から映画なんか観てなんてお気楽なんだろう。
会社を辞めて、もう4ヶ月が過ぎた。
何となく毎日忙しくて、あちこち動き回っている。
いろいろ声を掛けてもらうのはすごくありがたいことだけれど、実はまだ収入がない(請求書を出させてもらったところはあるけど入金はこれから)。
わずかな退職金ももう底をつき、気持ちばかりが焦る。やばい、アルバイトでもしなくちゃかも。
先週はずっと充実していてハイテンションでいたのだけれど、今週になってお金の無さがダイレクトにネガティブな気持ちにつながった。
そんな気持ちを引きずったままおそろしくシュールな映画を観るのはどうなのだろうか。
アーティスティックなだけでいいや。
メッセージや中身は別になくても仕方がないと覚悟を決めて観た。
オムニバスの夏目漱石の「夢十夜」の映画を昔観た。アーティスティックであり、目では楽しめたけど心は動かなかった。
今回もそんなところだろう。
表面で楽しめれば別に深い感動は求めないと思っていたのだけれど、予想外にメッセージのある映画だった。
「今日は映画を観よう!」と急に観たくなった映画だし、直感を大事にしたといえばそう言えなくもない。
もしかしたら、この今の折れた心持ちにして、観るべくして観た映画なのかも知れない。つまり、そこに、なんらかの意味が込められているということ。
この映画から僕は何を感じ、何を受けとめて、どう行動するのか。
認識は遺伝の記憶。
こうやって意気消沈の状態で映画を観ている自分の姿はやはり遺伝子に書き込まれていたのかも知れない。