はぎやまのりへいの日常

読書、映画、美術展、そしてキャリア教育。
好奇心と愛で書き綴ります。

Vol.88 第2回 強み引き出し塾in銀座

2010-11-29 18:20:54 | お勉強

土曜日は「強み引き出し塾」に参加してきた。

澤乃井の小澤酒造の社長も参加いただき、すごい有意義な会だった。

勉強会では参加者が2チームに分かれ、講師チームも加わり、3チームで日本酒の企画案を競うプレゼン大会だったのだけれど、僕はすっかり主旨を見失ってしまっていた。
短時間で企画をまとめなくちゃと焦るあまり、仲間の強みを意識することを全く忘れていたのだ。その結果、我々チームは完敗だった。

でも、まあ、それに気が付けたことが収穫で、講師やスタッフの方に「こんな日もあるよね。」と言ってもらえたし、それはそれで大変勉強になった一日であった。

でも、くたびれたね、ホントに。

Vol.87 井上円了 妖怪学講義

2010-11-23 16:00:49 | 妖怪
休日出勤が続いたことがたたったのか、折角の休みと云うのに体調がなかなか復調せず、ジョギングや買い物などやりたかったことが何もできなかった。それでめずらしくお茶を飲みながらぼんやりと本を読み切った。

「いや実はお化けの所為で、」と妖怪の原因にしておいた方が都合が良かったり、断然面白かったりすることがある。

実際は自然現象だったり、偶然だったり、動物の性質や、見間違いや、いずれ原因があることが多いのだろうけれど、正しい原因を突き止めるなんて野暮なことで、「きっと天狗の仕業だ」と言っていた方が粋だし、素敵だ。
そんなことを庶民は分かっていながら「いや、お化けの所為で、」と言っていたと僕は思う。それが、全国どこまでも出かけていって、わざわざそうしたことを、「それはお化けの所為ではない!」と言ってまわった円了先生は少し大人げないのでは、と思うのだがどうだろう。まあ、でも可愛らしいと云うか、愛すべきではあるかも知れない、と勝手な円了キャラが僕の中で出来上がっていた。

何で僕は東洋大学に行かなかったのだろう。

それこそ不思議、真怪である。

小学生から妖怪博士で大人になった今も妖怪大好きな僕なのであるが、実は高校生の時には唯一その情熱の火が種火の状態だったのだ。情熱は妖怪ではなくてヘビメタに向いていたんだね。でも、ツイステッドシスターズとかアクセプトとかオジーオズボーンに嵌っていたりするのは妖怪好きの火種が消えていなかったからなのだろう。

Vol.86 名前の由来

2010-11-15 17:09:57 | ライフ
僕の名前は母親が付けた。若いころ観た映画(親父との思い出の映画というわけでもないらしい)に出てきた可愛らしい子どもの名前が気に入ったのでそのまま付けたということだ。

そう言うことなので、特に込めた思いや意味もないのかなと今まで思っていた。

将来、会社を創ったらどんな社名にしようかなと思って、子どもの名前の英訳を調べてみた。
凜は勇気凛々でBRAVEとなるらしい。
響はいろいろ訳せるが、RESONANCEが共鳴とか共振という意味で僕は気に入っている。

僕自身の名前は難しいなあと思いながらも、この間、論語を読んでいたのでふとひらめいた。
紀はきっと記と同じで「しるす」という意味なのではないか。
調べてみたら、案の定だった。
記すという意味があるので、之を紀す。つまり記録したり書いたりする人。
職業で言えばジャーナリストやコラムニストだ。ドキュメンタリーライターというのもあるかな。
しかも紀には風紀や綱紀のように、筋道をきちんと立てた掟、という意味もある。
さらに、紀行文など、順序を追って記録した文書という意味も。

僕が昔から文章を書くのが好きで、組織改革やら何やら会社の規則を整備したり、制度や仕組みを作ることが面白かったりするのは、実はこの名前に由来していたのだ。
何と云う偶然。いや、きっと偶然ではないのだ。
これも言葉の力。きっと人間は付けた名前の通りの人間になるんだと僕は思う。
子どもの名前、きちんと考えて良かった。

土佐日記の紀貫之という有名人がいる。
僕は自分の名前を説明するときに紀貫之の貫を取ってくださいと良く言ったりするが、若い人には通用しないことも多い。

その紀貫之などは「之を紀し貫く」となるので貫くという意思の強さが加わり、さらに僕よりグレードが上になる。スーペリアルである。




Vol.85 妖怪学講義

2010-11-07 22:53:49 | 妖怪
東洋大学と言えば井上円了。井上円了と言えば妖怪博士。
東洋大学で120年ぶりに「妖怪学」の講義が復活された。その内容を収録した本が「妖怪学講義」。講師は菊地章太教授。

金曜日から出張していたので往復の新幹線で読み切った。
雨月物語、水木しげる、京極夏彦、鳥山石燕、小松和彦、等々たくさんの人が講義に出てくるが、まあ、すべて僕の知っている範囲の内容で、特に新しい発見はなかった。だけど、なんでも妖怪について知っている自分に気がついたことが発見だった。

明日からは平野威馬雄という人が書いた「井上円了妖怪学講義」を読む予定だ。僕って勉強熱心。

Vol.84 西巷説百物語

2010-11-04 06:06:33 | 文学
京極夏彦の巷説百物語シリーズ。シリーズの中では比較的に薄い方であるが、それでも持ち歩くにはかなり困難なので暇を見つけて家で読み切った。

今回も面白い。さすがだなあと思う。
最近は京極と伊坂幸太郎くらいしか小説は読んでいないのであるが、両作家共通して言えるのはキャラクターがよく描かれていること。主役が魅力的なので感情移入してしまう。
桂男、遺言幽霊、鍛冶が嬶、夜の楽屋、溝出、豆狸、野狐と、事件を桃山人夜話に描かれた妖怪になぞらえた話が7話。家族大好きの僕は「豆狸」の話では思わず涙してしまった。
パターンが同じだなあという印象は多少あるけれど、さすが京極夏彦、楽しませてもらいました。
決め台詞もいいしね。