無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

青い森へ 5

2023-09-22 12:25:34 | 建築・都市・港
思いの外、朝市で時間を取ったので、観に行く予定だった安藤忠雄作品の国際芸術センター青森をパスして、最大の目的地三内丸山を目指した。
私が単独行動を取りたいと暴れたのは、この縄文の三内丸山遺跡をどうしても見たいと思ったからだ。
もう一つ伏線がある。時間が自由に取れるのならば、下北半島を一気に北上し、恐山に向かうルートもあった。今回はそれもパスする。



橋桁が黄色い八戸大橋を渡るのは初めてだ。



八戸から青森までは、不思議なみちのく高速道路(ETCが使えない。現金決済のために、料金所付近がエラク混雑する)を通って走る。
三内丸山くらいのメジャーな施設ともなれば、至る所に標識がある。それをなぞって目的地に着いた。



ええっ~~!なんだこりゃ!と浦島太郎の私は思う。
それこそ30数年前に訪れた時は、縄文の遺物が多量に出た為に、野球場の建設が中止となり、その残骸を見下ろしながら遺跡に入ったものだ。
次々と発掘される土器などの欠片は、プレハブの現場小屋に収納され、あの三内丸山の象徴とも言える6本柱の構造物もない。
6つの直径2mを超す穴と栗の巨木が残り、はて?この6本柱は何のため?の時代だったのである。l



一気にタイムリープして現代へと戻ると、その辺りには大きな施設「縄文時遊館」が目の前に広がっていた。こんな建物が出来ていたのね。


トイレの壁も、貝塚の発掘断面のようである。



縄文時遊館に入ると、今日は特別入場無料の日なんだそうだ。
がっぽりと儲けられる連休なのに、太っ腹だねと有り難く入場する。


子供達向けのイベントがあり、高校生たちがボランティアで活躍していた。
メインの湾曲した通路は、様々な資料室と繋がっている。


しかも、撮影可なのである。
これ幸いとばかりに、多量に撮す。




これはレプリカ


本物の縄文土器の欠片を貼り付けた壁



外へ出る。


ついにやってきた!!




野原っぱだったのに、周りには栗や胡桃の木が植えられ、古代の森も出来ていた。







古き昔と未来の子


規模は大きい。


縄文人になってみよう。衣服を貸し出し中。


発掘を体験してみようと、ビニール袋に土器の欠片を入れて、砂の中に埋めた物を掘り起こす。
見つけた土器の欠片は、お土産となる。羨ましいぞ!


まだ発掘は完了してはおらず。
宝物が詰まったプレハブ。


左の白いドームは資料館なのだが、写真には甚だ邪魔である。
恐らく、元の住民の数よりは多い見学者と思われる。


道路には土とおが屑を圧縮した材料が敷き詰められていた。
(それでも雨になると泥濘むらしく、貸出用の長靴も置かれていた。)






空に向かって伸びる大型掘立柱建物と大型竪穴建物



実際の発掘現場



穴の中に栗の木が眠っている。



これは復元されたもの。昔の住民が見たら「これなんだべぇぁ」


子供の墓


北盛土 数多くの土器の欠片や装飾品、ゴミなどが埋まっていた。







大型掘立建物 この復元物は何時頃建てられたものだろう。何となく薄っすら記憶があるようなないような。




掘っ立てなので、床から高さ1.2m程は、周りの土を掘って建ててある。


人が集まる所には、炉がある。



外とは階段で行き来するが、こんな形だったのかは謎である。



高床式の食料貯蔵倉と想像する。



内部はこんな感じ。










掘っ立て住居の内部。中央には炉が切られており、煙は屋根から外に抜ける。



大人達が作ったものの他、中学生がワークショップで作った木皮葺の小屋も並んでいる。


南盛土:所謂貝塚である。幾十もの年代別の層が連なっている。





施設の中に戻る。
展示物を見る。


土偶などなど


土器の数々



貝塚の断面を表現したもの。



ここからが資料室である。
皆が入っているので、自分も入ってみた。



子供達が土器の破片をパズルでも解くかのように組み立てている。
自由に触っても良いのだそうだ。簡単に並べることが出来るものと、そうでない物があった。
学芸員の男性が、「土器は立体なので持ち上げて組み立てるとコツが掴める。」と教えてくれた。実際に触れるなんて、豪気じゃないか。


地下の資料貯蔵室を見る。



壁には実際の土器が貼られている。勿体なくはないか。


唯一、有料の特別展「三内丸山と漆・くらしを彩る技」に入る。
9月18日までとは、ぎりぎりセーフだったではないか。


以前、三内丸山では漆塗りのポシェットを見たことがあった。
漆塗りなんて近代の物だと思っていたら、縄文の昔からあったのに驚く。


この展示では漆の歴史、特徴、漆の集め方、顔料との融合の仕方











発掘された物の展示 :縄文の頃の方が優雅な暮らしだったのではないか。
またしても縄文には敵わないなと認識した。




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