ついに米沢のSさん宅へ行ける。心残りは山ほどある。電話で具合が悪いと聞いた時にすぐに行けば良かった。5月に亡くなられたのを聞いたのは少し遅れてだったが、その時すぐに行けば良かった。新盆にもお彼岸にも行けなかった。今日にしよう、ヨシと腰を上げると、相手の迷惑も顧みずに高速道路を走って米沢に向かう。連絡をせずに行くのだもの、留守の可能性は五分五分。それでも良い。
2度目のチャイムで返事があった。Sさんの作業場には何度か入ったが、住宅を訪れるのは初めてだ。旦那さまにもお会いするのは始めてかも知れない。無茶な訪問にも丁寧に対応して頂いた。仏壇の横には、千羽鶴が飾ってあった。「頑張ったんですね。」と私。「本人は、苦しかったと思うよ。」と旦那様。何だか泣けて来そうになるので、生前の話や楽しかったバルセロナでの思い出を語って来た。Sさんの笑い声が聞こえない家の中は寂しかろう。「先月のお彼岸までは、ここに居たのだよ。」と聞いて後悔で胸がうずく。いつかまた会えるよね。
さて、帰りは山形廻りではなく、赤湯から287号線を走る。新しく出来た道の駅はどんな具合だろう。まだ混んでいるだろうか、時間も遅いので閉店しているかもと思いながら朝日町に着いた。
国道の東側に道の駅はオープンしていた。外のテラスでもりんごの箱は積まれていたが、内部はリンゴの数と種類は多くても産直の葉物は少なかった。もう閉店の時間だもの、仕方がないだろうと1角を見ると、マツタケの箱が並んでいた。立派だけど1本4500円は買えないなと、店を後にする。
これは行きがけに、寒河江のSAの後ろの産直で買ったザクロ。輸入物よりもずっと安い。枝付きだった。ザクロの枝にトゲがついているのを始めて確認した。