無題・休題-ハバネロ風味-

私の視線で捉えた世の中の出来事を、無駄口、辛口、様々な切り口から書いてみました。

日曜日は芋煮会

2006-09-25 19:44:32 | 動物・自然
吹浦の西浜海岸で、自称釣り人連は早めに集合、調理人連&呑み人連は10時に現地へ、絶好の芋煮会日よりを楽しんだ。去年は大雨の中決行したので、テントは必需品だった。今回は日除けの為重宝した。海面はべた凪、釣り人の数も多い。しかし釣れている雰囲気はない。アサリを現地調達出来るかと思ったが、貝殻でさえ数が少ない。海に浸かってまで捕ろうとする気力もない。

テントを張って、準備している内に、風が海風に変わった。海面がさざ波を立てる。それと同時に砂が飛んできた。テントの2方をシートで覆う。それでも巻いて砂が宴会場へ降ってくる。呑みの練習の為の枝豆や差し入れの葡萄に、胡椒でもかけたように、砂がまとわりついている。

砂浜に、コンクリートブロックでカマドを作る。大鍋をかけて里芋を煮る。本当はコンニャクを乾煎りしたり、里芋の煮こぼしをしたりすれば、美味しいのだが、ここはアウトドアに徹し、アバウトに仕上げていく。庄内の芋煮には、味付けにゴボウのささがきも加える。キノコのマイタケも、同じようにダシを取る為に少し早めに入れる。里芋が煮えたら、豚肉を入れ、シメジ、油あげ(庄内では厚揚げの事を言う)、ネギを入れ、酒、味噌、調味料、仕上げに醤油を入れる。

参加者は13人、出来上がった物を次々と盛っていく。今年は格別に芋煮の味が良い。私が内緒で、いつもの2.5倍の日本酒を入れたのだ。入れたのは多量でも、アルコール分を飛ばしてしまえば、美味しい隠し味になる。今回は差し入れの酒類が多くて、ケチケチしないで使えるのは良い。アウトドアで(本当はテントの中だが)食べる芋煮は、なんて美味いのだろう。

主食として、鉄板焼きと焼きそばを作った。小皿に次々と盛って配る。最後の皿を持って、どれ食べようかとテントの中に入ると、床のシートが砂で埋まっていた。焼きそばもジャリジャリ、芋煮の鍋も一面に砂が覆っている。お代わりも出来ない。ニワトリじゃないから、砂嚢もないので、砂を食べてもしょうがない。人間も料理も、BEERも酒にも、砂だらけ。これじゃまるで、安部公房の「砂の女」状態だ。雨が降るのもつまらないが、砂が降るのも困ったものだ。それでも、みんなは気にしない。庄内は風の町、砂の降る町に慣れているのだ。

過去何年も、このメンバー(多少の入れ替わりはあり)で芋煮会を行っているが、同じ芋煮会はない。楽しみも、アクシデントも、毎年変わって、それも面白さの一つだ。私が隠し持って行った「ワサビ」は、釣りの成果の「アオリイカ」の刺身に使えた。こんな贅沢な芋煮会はない。来年もきっとやるのだろう。今度は何処で、どんな芋煮会が出来るのだろうか。
コメント (2)
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