まなびの途中

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虐殺 について

2005年05月26日 | 歴史
過去の、ひとつの事象を取り上げて、現在から断罪することは、簡単だ。
特にホットな論議になるのは、決まって、歴史問題だ。

虐殺、という、事案に対して、英訳される単語は、ホロコースト、であり、
国際的に、翻訳されると、ほぼ同一意味として、語られる。
世界的に有名な、ホロコースト、といえば、ユダヤ人の虐殺であった。
ドイツは、ヒットラーによる、ある特殊な事件として、ドイツ人そのものの案件として
捉えていない。
よって、あの世界大戦においては、これをもって、謝罪も国家賠償もしていない。
あれは、特殊な人物がおこしたことで、我々も、被害者であった、という立場だ。

ところで、このホロコーストの論理であるが、いわゆる、優生学。
ヒットラーのオリジナルなんであろうか?
実は、アメリカが発祥であった。
生物学という世界は、肉をほっておくと、ハエがわく。という、自然発生観、の時代が
長きに渡って支配していたが、メンデルス以降、
どうやら、親が持つ遺伝子は2対。
交配時には、その2対がもう一方の2対と混合し、
その子に、遺伝がなされる、それが次第に明らかになってきた。
発生しやすい因子を、優性型。発生しにくい因子を、劣勢型。
現象を、科学的に説明する単語であったが、世界はそうとらなかった。

最初は、社会福祉的な、医学的な見地より、その対策として、遺伝を語ることが
主流であったが、次第に、犯罪にまで援用されると、
時代は大きなブームを、アメリカに、影を落とすことになる。
犯罪を犯しやすい、因子があるんだ。
何をやったか。
断種法である。
そういう、犯罪を犯しやすい、それは、一族を過去に辿っていくと、やはり、その傾向が
認められる。(結構、こじつけだ。科学的根拠なんぞ、ない。見立てだ、噂だ。それで
立証するんだから、魔女裁判みたいなもんだ)しかも、犯罪を犯した本人も、
自分の罪は、そういう遺伝子が、あるからだ。
当然、そう言うよな。
そこで、子孫を残さない、そういう外科手術をする。男だったらパイプカットだ。
遺伝子を憎んで、人を憎まずだ。
これで、社会は、将来の安全を担保される。  となったわけだ。 すごいぞ、アメリカ。
これが、30州以上で採択されたんだ。戦前に。
これに、一番興味を持って、遺伝子の科学者達と手紙のやり取りをして、後に最大限に
採用した、外国人が、ヒットラーだ。

事象は、複合的に伝播し、その節で、意外な発祥をみることがある。
これが現在でも、見落としがちな、ネットワークの恐ろしさであり、真理である。

さて、日本にも、虐殺といわれる事件があった。
が、本来の意味からしても、スケールからしても、あれは、虐殺ではない。
事件である。さらにいうと、南京戦闘である。だから、人数が問題になり、
死者の属性が論議されるのだ。兵隊か、民間人かを。
しかし、中国は、国際ルールにのっとた、戦闘はしない。
まぁ、国際ルールといっても、アジアだから、白人がそう思っても、そうじゃないことは、
今の、民族対立の激化をみていれば、常識は常識ではないのがわかる。
投降をせず、制服をぬいで、民間人の服を着なおして、戦闘を仕掛ける人たちだ。
いい悪いではなく、彼らの常識だった。
それを、現在の常識から判断して、数を増やすのは、いかがなものか。

それに一番近いものは、やはり、広島、長崎であろう。