「外交敗北――日朝首脳会談の真実」 重村智計著 講談社刊
賛否を含めて、色々な評価が下されている本。
そういう認識を持っている。
内容が、特に、北朝鮮問題を扱い、これを「外交敗北」と指摘する内容だけに、
なかなかショッキングな「情報」も含まれている。
さらに、どういうわけか、読みにくい。
自分的になんだけど、ほとんど、接続詞を使わない、書き方が、同一の内容を
併記した箇所にあっても、すぐに次の段落に移れない感じ。
何度も、「連続した箇所だよな?」と、読み直したりしてしまった。
そうはいえ、個人的には、かなり、勉強になった本です。
改めて、指摘することも無いんですが、
こと、外交に関して、日本が、アメリカに追随を「是」とした内容だとか、
アメリカの怒りを買った時点で、そもそも外交的に失敗している、
なんて、全然、そんなことを作者は言っていない。
赤裸々に、「お願い外交」。「国会対策」にも似た外交。
つまり、最初から「落とし所」を勝手に決めた感じの外交を、
たっぷりと、紹介、解説してくださっております。
一方で、アメリカの外交スタイルにも触れ、
「仲介者」と過度な交渉はしない。
決裁者から、必ず「言質」をとる。
情報は、あらゆるコストをかけても収拾する。
そして、外部シンクタンク、専門家を公式に雇い入れても、対策を講じる。
政治家は、絶対に、利害交渉をしない。だから、ぶれない。
様々な、歴史的な経緯を、過度に持っていたのかどうかわからないが、
一方的に、北朝鮮という国家に、おもねる政治家が過去に多くいたこと。
名誉と利権を、簡単に欲した政治家やらマスコミが、簡単に「餌食」に
なったことなど、当然ながら、この本以外にも、あまねく周知のことであった。
冷静に見れば、疲弊し、困っていたのは、北朝鮮という国家であった。
その国を、どのように「対処」していくか、
「切り札」は、むしろ、こちら側にあったはずだ。
有利に交渉を進めていくことが、できたはずだ。
当たり前のことなんだが、このようにはっきり言い切られると、
本当に、政治家さんやら、外務省の「へたれ」には、愛想が尽きてしまう。
結果が全てあることは間違いの無いことで、
かなりの「覚書」を持参して、どうやら日朝宣言、拉致問題を認める、
そういう「取引」に持ち込んだようだが、
小泉・安部ラインが、結果的にその覚書を、「反古」にしてしまった。
これは、どうやら事実らしい。
なるほど、結果オーライだったらしい。
進捗をみせない日朝交渉であっても、未だに「拉致問題を6カ国協議のレベルで
話をするのが恥ずかしい」と言ってしまう、高官がいるのも、
結果を誰に対して、出すのか。
そのために、どういう駆け引きと交渉をしなくては、ならないのか。
それは、あなたの「プライド」と天秤にかける事案では、決して無いこと。
この本で、何度も語られているが、
外交は、国会対策の「延長」感覚ではない、ということ。
話し合いで、相手の立場を慮って、怒らせず、なるべく平穏に、落とし所を
見つけていく。
あまりにも、長いこと、政治の場で、見せ続けられていた、国会劇場の再現だ。
それが、どうやら、外交の場でも、同じ事をしていたらしい。
外交は、多分、駆け引きだと、戦略だと腹をくくれば、怒らせて上等。
現に、中国の首相と、こんな記事が。
日中首相の握手写真、ASEMのHPに…中国の要望で
小泉首相が出席したヘルシンキでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の公
式ホームページに、首相と中国の温家宝首相が会場内で笑顔で握手した瞬間を
とらえた写真が11日、掲載された。

案外、小泉さん、こういうところは、「逸材」でした。
というか、今までが、今までだったんで、小泉さんを評価せざるを得ない、
そんな感じなんでしょうか?
賛否を含めて、色々な評価が下されている本。
そういう認識を持っている。
内容が、特に、北朝鮮問題を扱い、これを「外交敗北」と指摘する内容だけに、
なかなかショッキングな「情報」も含まれている。
さらに、どういうわけか、読みにくい。
自分的になんだけど、ほとんど、接続詞を使わない、書き方が、同一の内容を
併記した箇所にあっても、すぐに次の段落に移れない感じ。
何度も、「連続した箇所だよな?」と、読み直したりしてしまった。
そうはいえ、個人的には、かなり、勉強になった本です。
改めて、指摘することも無いんですが、
こと、外交に関して、日本が、アメリカに追随を「是」とした内容だとか、
アメリカの怒りを買った時点で、そもそも外交的に失敗している、
なんて、全然、そんなことを作者は言っていない。
赤裸々に、「お願い外交」。「国会対策」にも似た外交。
つまり、最初から「落とし所」を勝手に決めた感じの外交を、
たっぷりと、紹介、解説してくださっております。
一方で、アメリカの外交スタイルにも触れ、
「仲介者」と過度な交渉はしない。
決裁者から、必ず「言質」をとる。
情報は、あらゆるコストをかけても収拾する。
そして、外部シンクタンク、専門家を公式に雇い入れても、対策を講じる。
政治家は、絶対に、利害交渉をしない。だから、ぶれない。
様々な、歴史的な経緯を、過度に持っていたのかどうかわからないが、
一方的に、北朝鮮という国家に、おもねる政治家が過去に多くいたこと。
名誉と利権を、簡単に欲した政治家やらマスコミが、簡単に「餌食」に
なったことなど、当然ながら、この本以外にも、あまねく周知のことであった。
冷静に見れば、疲弊し、困っていたのは、北朝鮮という国家であった。
その国を、どのように「対処」していくか、
「切り札」は、むしろ、こちら側にあったはずだ。
有利に交渉を進めていくことが、できたはずだ。
当たり前のことなんだが、このようにはっきり言い切られると、
本当に、政治家さんやら、外務省の「へたれ」には、愛想が尽きてしまう。
結果が全てあることは間違いの無いことで、
かなりの「覚書」を持参して、どうやら日朝宣言、拉致問題を認める、
そういう「取引」に持ち込んだようだが、
小泉・安部ラインが、結果的にその覚書を、「反古」にしてしまった。
これは、どうやら事実らしい。
なるほど、結果オーライだったらしい。
進捗をみせない日朝交渉であっても、未だに「拉致問題を6カ国協議のレベルで
話をするのが恥ずかしい」と言ってしまう、高官がいるのも、
結果を誰に対して、出すのか。
そのために、どういう駆け引きと交渉をしなくては、ならないのか。
それは、あなたの「プライド」と天秤にかける事案では、決して無いこと。
この本で、何度も語られているが、
外交は、国会対策の「延長」感覚ではない、ということ。
話し合いで、相手の立場を慮って、怒らせず、なるべく平穏に、落とし所を
見つけていく。
あまりにも、長いこと、政治の場で、見せ続けられていた、国会劇場の再現だ。
それが、どうやら、外交の場でも、同じ事をしていたらしい。
外交は、多分、駆け引きだと、戦略だと腹をくくれば、怒らせて上等。
現に、中国の首相と、こんな記事が。
日中首相の握手写真、ASEMのHPに…中国の要望で
小泉首相が出席したヘルシンキでのアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の公
式ホームページに、首相と中国の温家宝首相が会場内で笑顔で握手した瞬間を
とらえた写真が11日、掲載された。

案外、小泉さん、こういうところは、「逸材」でした。
というか、今までが、今までだったんで、小泉さんを評価せざるを得ない、
そんな感じなんでしょうか?