goo blog サービス終了のお知らせ 

goto_note

西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

END-NOTEに使われる

2007-05-18 | 研究ノート
・最近、ブログのコメントやトラックバックにスパム的な書き込みが急に多くなってきた。すぐに消してはいるのだが、閲覧数とかが異様に高くなってしまうのが気に入らない。それにしても、暇な人(ロボット?)がいるものだ。いっそのこと、一切の書き込み禁止にするか!とも思っているのだが、とりあえずは許可制に変更。

・トドマツ考察の改訂作業続く。WinShellの方はとりあえず問題なしだが、とにかく長い論文なので、全体の整合性が取れているかどうか、今ひとつ自信が持てない。もうしばらく修正し、プリントアウトしてもう一度眺める必要がある。

・END-NOTEのアップデートを内山くんに勧められるままにやってみるが、55分もかかるとの表示。いったん、PC作業を中断し、引用している種子散布論文などを眺める。こういうタイミングで既存研究をもう一度読み直すのは結構大事である。

・END-NOTEのアップデートは無事完了したが、なぜか雑誌名の省略形がうまく反映されてくれない。しばらく格闘するもやはり不能。最終的には、時間の無駄だと思い直し、手作業で無理やり直して訂正。ここまで来ると、ソフトを使っているのか、使われているのか、分からなくなってくる。

・定時に帰宅し、小学校へ直行。バスケット役員に集まってもらって、懸案事項をいくつか検討し、何となく解決したような感じ。それにしても、各種プリントが会長宛(つまり当方宛)に送られてくるのだが、やっぱりFAXがあると便利なような気がしてきた。そのために買う、というのも何・・・だけどねえ。

WinShellによる改訂作業

2007-05-17 | 研究ノート
・トドマツ論文の改訂作業に取り組む。久保さんの言うとおりに、各sectionの文章を修正すれば、全体の文章も自動的に改訂されることが分かったので、abstract, introductionの微修正から。作業中はやや不安だが、Latex保存して、make pdfするとたちどころに美しい体裁で修正された文章が出来上がる。こりゃ気持ちいい、とマテメソもすいすい進む。元のファイル形式がよく出来ているためであろう。

・まぬけなことに、LaTexマニュアル本を忘れてきたのでテキトーに修正。PDFで確認すると、駄目な場合はよく分かる。また、元の久保さんのファイルを参考にやっているうちに、何となくルールらしきものがつかめてくる。と、思った矢先、Results節の改訂作業中、なにやらへまをやったらしく、赤のエラーメッセージがわんさと出てきて消えなくなってしまう。ものすごーく悪いことをしている気になり、思わず、久保さんにヘルプを求めてしまった。どうやら、勝手に新しいコマンドを作ってしまったためらしい。

・いよいよ考察を改訂する段になり、改めて推定されたパラメータ表とFigを眺めながら、モデルを理解にしようと努める。が、どうにもランダム効果の推定値の意味が分からん。Figとも対応していないみたいだし・・・。ということで、久保さんへの質問メールなど、返信された内容から類推するに、ベイズで推定された固定効果の平均値とランダム効果の推定値を理解するには、信じられないくらい深い溝があるように思えてきた。この論文執筆を通じて、少しずつ理解していくしかないが、ベイズ推定自体の理解も圧倒的に不足している。

・イスラエルのTroupinからマスター論文のPDFが届く。最近のマスター論文はたいていPDF化されているだろうと思ったら、案の定だった。ちなみに、母国語で書かれたタイトルやアブストラクトは全く読めない(当然だけど)。さっと眺めるとなかなか質が高そう。やはりNathanの指導を受けているだけに、しっかりしたことをやっているようだが、Parentageだけ取り上げるとイマイチだね、おそらく・・・。とにかく、イスラエル宛にお礼メールを送る。イスラエルともこうして簡単にやりとりできるのだから、便利な世の中である。

メイヤーさん案内

2007-05-16 | フィールドから
・終日、メイヤーさん案内。麓郷街道はカツラの新緑が実に美しい。スイス人のメイヤーさんはところどころで、写真撮影をしている。なぜか自分の中で定番になりつつある、アカエゾ、ミズナラの林に行く。昨年、択伐を実施しているので、施業方法の説明にも便利なのである。



・メイヤーさん、スイスに日本の樹木園を造成したという人だけあって、実によく樹木の名前をご存知(日本の図鑑も書き込まれている)。主な樹種の学名は覚えているのだが、イヌエンジュとか、学名がすぐにでてこない。それにしても、メイヤーさんは実に多くの写真も撮る。樹皮の様子をこれほど熱心に撮る人をはじめてみた。案内のしがいがあるのはいいんだけど、質問に答えられないことも結構ある。



・ようやく雪がとけ、前山にいけるようになった。少し標高の高いところ(標高680m付近)を散策。またもや自分の趣味で、またもやアカエゾ湿地林に行ってしまう。頼りにしていたナナカマドの枝が折れて、いきなり湿地に足を取られる。長靴は水が入ると悲惨だ。



・なんと前山でお昼になってしまった。弁当を食べながら、メイヤーさんがかつて訪れた日本の場所をお聞きする。秋田杉とか、北山杉とか、縄文杉とかか、日本人だって全部は行ったことないね、たいてい。



・再び、湿地林へ。いつ行ってもここはよい。ハンノキの樹皮が気に入ったご様子。西の沢の山火事後二次林で写真撮影。この時期に訪れると、また違った印象。作業道の様子もよく分かる。



・最後に直営現場。帰り、ガソリンがなくなりそうになって焦る。「給油してくださいランプ」がでても、演習林の奥から戻ってこられるということを発見した。帰宅後もあれこれやっているうちに、あっという間に5時半。樹木園に携わるものとして、設定方法とかコレクションの仕方などとても参考になった。樹種特性と立地特性をよく考えて配置すべし・・・ということだったが、最初にどのようなテーマで集めるかが肝心ですなあ。

アオゴミムシ?発見

2007-05-15 | 研究ノート
・31日の講義準備。改めてスライドを吟味しつつ、完成に近づける。第4章が終われば、一応、完成のはずだが、レジュメを作成しないと・・・。相変わらず、どのくらいの時間になるのか、今ひとつ検討がつかない。一通り終わったところで、練さんから連絡が・・・。インターネット電話らしいけど、音声はクリア。色々と意見を統合するのにひたすら話す。最初は全然ばらばらなことを言っているように感じられたが、結局、同じ方向を向いていることが分かり、一安心。久保さんに考えを伝えるために、さらに見解を一致させる。ずっと受話器を握っていたら、手がだるくなった。

・遅くなった昼食中に、突然、梶先生から呼ばれる。スイスからのお客が来ちゃった(?)とのコトで、しばらく雑談。樹木園担当の技術者らしいが、oakに相当の思い入れがあるとのこと。日本のスギの名所はほとんど全て回ったらしく、こちらが教えて欲しいくらい、だ。突然、明日、案内せねばならぬことに・・・。この時期、雪の関係もあり、全ての林道が通れないので、案内には何かと不自由があるのだが、どういうコースにするか思案中。

・田無方面からの一般化線形混合モデル関連の相談。申し訳ないことに、飯島くんを巻き込んでしまったが、おかげでlmerやglmmMLなどを久しぶりに確認できて、こちらにも有益だった。結局、glmで解決されそうな感じになりつつあるようだけど・・・。

・今日は早く帰って子供と一緒に虫取り。最近、また虫ブームが再燃し、毎日、何か捕ってきた?と聞かれるプレッシャー。この季節、そうそう虫はいないんだけど・・・。今日は40分ほど探すが目当ての(?)甲虫は見当たらず、帰ろうとしたところで急に子供が光る甲虫(アオゴミムシ?)を発見。自分の子供ながら、すごい粘りだ。虫かごにいれて飼うことになったが、ゴミムシって餌は何を与えればいいのであろう?そもそも、この虫って本当にゴミムシなのか、もやや怪しいんだけど。


ブナ産地試験林を上から見る

2007-05-14 | 研究ノート
・久保さんに統合していただいた55ページからなる原稿を初めから読み返す。イントロ、マテメソ、結果はともかくとして、考察がモデル以外とモデル部分の主張がまとまっていない(現段階では当然だけど)。これらの主張を一体化して統一感をもたせるのが腕の見せ所なんだけろうけど、なかなか大変そう。2時間ほどして、ようやく自分なりの考えがまとまりつつある・・・ような。やはり考察が問題で、2パラぐらいでモデルの意義を唱え、3パラ以降は観察値で示した後、モデル解析で補強するような展開がよい?

・練さんに大まかなアイデアを送って、まずは検討してもらう。と、SGSの図を作成するのを忘れていたことに気がついた。GENEALEXなるソフトを使うとエクセルベースで図の作成ができるわけだが、エクセルの折れ線グラフをLaTexに取り込むのはなかなか難しい。ということで、作図に必要なデータのみのデータ・ファイルを新たに生成し、Rで作図に取り込む。4つの図を並べて示すときには、やはりpar(mfrow=c(2,2))などが便利。前回は、同じコードをコピーして使っていたのだが、あまりにも非効率的だったので、今回は飯島くんに教えてもらったsplitとforを利用。おお、これは便利。

・折れ線グラフにおけるエラーバーの書き方がよく分からない、と思って調べてみると、当然のように答えはネット上に落ちており、arrowsなる関数を使えばよい、と分かった。ほぼエクセルで作成したものと同じ感じの図ができたところで、アップロードして久保さんに連絡。おっ、BibTexファイルまわりも改良していただいたようで、文献まわりは完成に近づいている。

・午後から高橋さんとブナ開芽調査。前回調査はお願いしていたので、当方にとっては4日ぶり。ほほう、ずいぶん進んでいる。特に東北までは開芽終了となるステージ4に達するものも増えてきた。一方、秩父からは開葉が全然進んでいないので、この時期に見るとまるで別種。三本木産はやたらと枯れて1本しか残っていないので、写真撮影にはちょうどいいのだが、右側と左側で展葉の様子が非常に違うのがよく分かる。



・これを上から見てみたいと思って、隣のカラマツの上から写真を撮っていただいたのがコレ。手前側が西日本(九州など)、急に葉が展開しているのが東北地方で、奥のシラカバ林に近いところが北海道。この時期は質的な違いがよく観察できる。苗畑のヤチダモも少しずつ開芽進む。この時期はめまぐるしい。


春眠暁を覚えず

2007-05-13 | その他あれこれ
・冷たい雨がぽつぽつと降り、春らしい陽気から一転寒々しい。久保さんにマージしていただいたトドマツ原稿をチェック。タイトルページからして、ワードとは別の原稿かと思うくらい、美しい出来栄えに感動。さすが、LaTex。とりあえず内容は後回しにして、文献まわりをチェック。こちらのBibTexファイルがへぼかったせいで、多少おかしな状態になっているものがある。PDFファイルのテキスト注釈ツールを用いて、チェックした後、アップロードさせていただく。

・春眠暁を覚えず、というわけでもないのだろうが、最近なんだか眠い。久しぶりに30分ほど昼寝。長すぎるよりも、このくらいの時間の方が体にはいいらしい、というのをどこかで聞いたことがある。が、ずいぶん頭がすっきりした気がする。

・子供も寝てしまったので、実に久しぶりにドラマ24を観る。シーズン4も大詰めであるが、新大統領の決断力のなさにいらいらしたり、クロエの眉間のしわに笑ったり、と相変わらずのスリルである。今週は2本借りたのだが、観ることができるであろうか・・・。

マイナーな虫たち

2007-05-12 | その他あれこれ
・5月も中旬になった。もはやスタッドレスタイヤは必要ないというわけで、遅まきながら、ステラを購入したスバルで2台ともタイヤ交換。その間に、河川敷を子供と散歩しつつ、虫探し。どういうわけか、子供の昆虫熱が再び高まり、捕まえた虫を虫かごで飼っている。

・とはいえ、この時期に出てくる虫というのは、クワガタ、バッタのようなメジャーなものではなく、見かけるのはゾウリムシ、クモなどがほとんど。その中でも数少ない甲虫を捕まえたのだが、図鑑を調べてもよく名前が分からない4種類がいる。一つはおそらく、オトシブミの仲間、もう一つはゾウムシの仲間、後はコガネムシとゴミムシの仲間だろうか・・・。

・なまこ山のサクラがここ数日で一気に咲いた。淡いピンク色を土手から眺めると、春を実感。

湿地林の魅力

2007-05-11 | フィールドから
・昨日、測り残したスギの測定。10時ごろ無事に任務完了。谷さんに演習林を案内。久しぶりに三の山峠から樹海を見せる。改めてみると、実に広いところだな。直営現場でエゾマツ丸太などを見た後、湧き水へ。この辺りは雪がかなり残っている。上流はまだまだ山が動いていない感じ。こうしてみると、下流と上流で花粉散布パターンが全然違うというカツラの結果は納得できる。標高差がなくても、フェノロジーはかなり違っていることを確認。



・岩魚沢の研究サイトを案内し、風のデータを回収。この時期の風向は、カツラの花粉散布パターンにも影響を与えると考えられるので重要。やや怪しくなった天気の下でお弁当を食べた後、湿地林へ。そういえば、湿地林へ行くのは久しぶり。想像通り、エゾノリュウキンカが満開。この時期は視界をさえぎる大型草本がないので、湿地林は実に不思議な景観を存分に見せてくれる。やっぱり魅力的な場所である。



・湿地林では、ヤチダモとハンノキが林冠を構成する単純な構成である。ヤチダモは小径木から大径木まで連続的に分布するが、樹高1-2mの稚樹群がブッシュ状に生えている。この集中分布はどのようにして生じるかを谷さんと話す。あまり明瞭ではないが、やはりギャップに対応していることと、かなり湿地がかったところに集中しているみたいだ。



・最後に、麓郷街道近くの低標高でアカエゾマツとミズナラが多い森を見つつ、アカエゾマツの局所適応に関する研究計画について議論に付き合ってもらう。フランスでのQuercusの研究の方向性など、貴重な情報を頂いた。もう少し考える必要がありそうだが、大変参考になった。気がつくと、もはや4時。山にいると時間が経つのが早い。

ブナの開花

2007-05-10 | フィールドから
・午前10時半ごろ、久しぶりに元技術職員の高橋さんに来ていただいて、一緒にブナの開芽調査。雪害の程度を細かく記録。とりあえず、曲がり、折れの本数を記録し、全体に与えている被害の程度をスコア値(6段階)で評価。天城産のものに被害が多いようだ。これまた産地間差が明瞭に出そうで面白い。開芽はまたぐっと進み、ステージ3に進む個体も出現しはじめている。



・と、高橋さんから、「あれは花じゃない?」というお言葉。しかも、当方が気がついた高千穂No.10ではない。よく見れば、確かに花らしきものが1個だけ開花している。相変わらず、すごい観察眼で、ブランクを全く感じさせない。問題の高千穂No.10はというと、誰にでも分かるくらいに開花している。梶先生の指摘どおり、他の葉芽よりも早く開花すると同時に、その部分の葉も展開している。皆さん、よく見ているもんだ。



・2時ごろ、森林総研の谷さん到着。早速、スギの測定にかかる。どうも色がおかしく、先枯れしているものも多数あり。もともとの根っこの状態が悪かったのにくわえて、いきなりの低温と乾燥に戸惑っている感じ・・・。だが、枯れそうか?と言われるとそうとも言い切れない感じ。赤褐色になりながらも乾いた感じのないものも多数あり、本州では見ない雰囲気だとか・・・(九州でも見ない)。これぞ、ここに植栽試験をした意義でもあるんだが、最初のうちは単に苗木が悪いのか、遺伝的なものなのかを判別するのは難しそうである。

5月の桜

2007-05-09 | 研究ノート
・いい天気だ。そんな日に限って、室内にこもりきりで作業。トドマツ論文と平行して、何故かアカエゾマツ論文も完成に近づきつつあり(どういうわけか、同じタイミングになってしまうのは不思議)、送ってもらった修正原稿をベースに、イントロ・考察を中心に改訂作業を進める。アカエゾマツ論文では、遺伝的多様性と構造についての知見と花粉分析から得られる過去の分布変遷の話をうまくまとめられればいいのだが、なかなかうまい表現が見当たらない。

・急にまた、文献整理がしたくなる。ISIから文献情報をダウンロードしてエンドノートに送り込む。面倒だけど、一度これをやっておくと山積みになった論文の束が整理されて、何となく片付いた感じになるので精神衛生上よろしい。マイナーな雑誌はISIに登録されていないので、検索しても出てこない。こういうのが続くと、イヤになってしまうのだが、今回はほとんど問題なくすいすいと登録できた。文献の山がこうして片付いていくのを見るのは非常に気分がいい。仕事がどんどんはかどっているような錯覚に陥るのが玉に瑕、か・・・。

・何となく落ち着いたところで、再び、トドマツ原稿に戻る。練さんと再び電話による打ち合わせ。考察の方向性について意見統一を図る。ところで、昨日ブログで書いたアレッポマツの遺伝構造では、当方が全くの勘違いをしていたことが発覚。結局、更新初期段階では構造があり、それが後期段階では消えていくという話だった。やっぱり文献はちゃんと最後まで読まないと、勘違いしたまま読み進めてしまうことがあるので注意しないといかんね。

・そのほか、考察のまずい英語表現などを訂正した後、BibTexファイルのチェックと追加生成。こちらはグーグル・スカラーで検索して、ピッとテキストファイルに貼り付けるという作業。図表ファイルなども整理して、必要なものをずらずらと並べると16個ものファイルになってしまった。アップロードして久保さんに連絡。Rで作成する図のEPSファイルは82kbだが、この図をイラストレータに取り込んで、少し数字を動かしてみると1000kbを超える巨大なファイルになってしまった。

・23日の森林総研でのプレゼン準備。アカエゾマツ論文と平行すると、何を言いたいのか確認できて、自分にとって、それなりに有益。現在、スライド25枚。もはやこれ以上増やす必要はなく、後は修正スライドと差し替えたり、といった作業になりそう。ついで、北海道の林木育種の話題提供用スライド作成。持ち時間は10分なので、せいぜいスライドは10数枚しか無理だが、それはそれで難しい・・・。あ、講義の準備忘れている・・・。



・街角では急にサクラが咲き始めた。こちらはソメイヨシノはほとんどなく、エゾヤマザクラが主なのでピンク色がやや強く、花と葉が同時に出てくる。少し控えめなところがまたよかったりして・・・。明日、樹木園向かいのサクラの開花状況も見ておこう。