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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

路面電車に揺られて

2006-12-31 | その他あれこれ
・市内バスに乗って,長崎市内のグラバー邸を観光.オランダ坂を登り,活水女子学園などの入り口を通り,坂を登ったり下ったり.若干,迷いつつ,第二ゲートから入場.長崎湾,稲狭山などが綺麗に一望できる.





・モクレン(?)の冬芽に目をやると,すっかり大きくなっている.「冬来たりなば,春遠からじ・・・」,富良野に戻ると,とてもそうは思えなかったりしりのだけれど,しっかりと樹木は春の準備をしているようである.



・いくつかの洋館を見学しながら下っていく.グラバーという人は,司馬遼太郎の「竜馬がゆく」でも少しだけ登場するのだが,当時の志士をかくまったり,留学の援助をしたりと情に厚いなかなかの人物だったらしい.一つ一つの石畳や門にもえもいわれぬ重みがあるのは,やはり歴史のなせる業なのだろう.北海道にはこういう楽しみはあまりないので,存分に味わう.

・路面電車(チンチン電車)に揺られて中華街へ.どこまで乗っても100円というのは随分前から変わっていない.スピード命の世の中であるが,こうして時間をかけて一つ一つの停留所を辿っていくのは贅沢なこととも思える.



・せっかく中華街まで来たのだが,入り口の五島列島のうどん屋にトラップされる.なぜかうどん屋の中におでんコーナーがあり,おもわず,こんにゃく,すじ,すり身などを注文.ごぼ天うどん,ざるうどん,カレーうどんなどをそれぞれに食べたのだが,つるつるとした食感で美味い.



・繁華街で,文明堂の本店に行き,カステラをお土産に購入.市場にごった返す人々の姿を見て,ようやく大晦日という気分になる.いよいよ今年も終わり,2007年はどんな一年になることだろうか.皆さん,よいお年を.



長崎の定番

2006-12-30 | その他あれこれ
・長崎の実家から市内まで車で移動し,親戚周り.父方,母方の両方の親戚が大勢いるので,当方ですら混乱するほどである.長崎は“坂の街”の名に恥じないくらい狭くて急な坂道が続く.北海道の見通し1kmみたいな道に慣れきっている当方にとっては,なかなか神経を使う運転である.

・特に母方の親戚は市内の下町なので,狭い階段を上った途中に位置している.古いたたずまいが懐かしいが,最近は不便なせいかドーナツ化現象となっているとか.相変わらず,眼下に見下ろす長崎港と対岸の景色は気持ちがよい(夜景もきれい).



・稲狭山の中腹,共楽園にて昼食.長崎に来たらやっぱり食べたいよね,ということで,皿うどんとチャンポンを注文.皿うどんは麺がちりちりと揚げたてで美味い.かまぼこは朱色が少しけばけばしいが,これは長崎の特徴.チャンポンはあっさり塩味だけど,スープが熱くて美味い.ただし,少々,塩味が強すぎるようで・・・.



・それにしても,年の瀬だというのに穏やかな陽気である.裏山はスギやヒノキのほか,ケヤキが少々と後はシイやカシの照葉樹林のようである.たまに山を赤く彩っているのはハゼノキで,青空との対照が美しい.




品格と海岸線

2006-12-29 | その他あれこれ
・天神に移動してショッピング.地元のデパート岩田屋にて,それぞれに欲しいものを購入.久しぶりの華やかな世界に目移りしてしまう.それにしても,福岡はおしゃれな人が多い.ひとしきり買い物を楽しんだ後,新しいビルディングに心惹かれてふらふらと.

・6Fのカフェで休憩.雑貨と同じブランドのようだけど,とてもおしゃれ.メニューにあった煎茶“薩摩”と“おしるこ”のセットを注文.2番目以降はポットに入ったお湯を湯冷ましに移した後,すぐに急須に入れて頂く,とのことで・・・.なぜか“和の心”を感じてみたり・・・.



・“和の心“といえば,最近になって,ようやく今年度のベストセラーとなった藤原正彦著の「国家の品格」を読んだ.藤原正彦氏はいわずと知れた小川洋子著の「博士の愛した数式」のモデルとなった数学者で,彼らの対談集もまた楽しい.だから当方にとっては,藤原正彦氏の「国家の品格」がベストセラーになったのには本当に驚いたわけで・・・.

・これほどに地味な内容がこんなに売れたのかは少々不思議だが,「格好悪くて言えなかったこと」をずばりと言ってのけているのが痛快だったのだろう(著者の想いとこの本が“受けた”理由は少々ずれがあるような気もするが・・・).前半の“論理の限界”のあたりの話はなかなか面白い.大事なことは論理ではなく「ならぬものはなりません」と押し付けることが大事という著者の意見は斬新で小気味よい.

・福岡から高速バスで長崎へ.昭和町まではノンストップで2時間強の旅である.昨日の雪がうそのように,晴れている(が,風は寒い).車窓に目を移すと,スギと竹林が目に飛び込んでくる.そういえば,こちらの山とはこういう感じだったか.東そのぎIC付近になると,やしの木が街路樹になり一挙に南国ムードへ.



・実家に帰ってくつろぐ.天気もいいことなので,急に夕日を見に行こうということになり,車で20分ほど走って道の駅へ.新鮮な野菜や海産物が販売されており,こだわりが感じられる.西の海岸線沿いに雲がかかっており,夕日が海にしずむところは見ることができずに残念.しかし,ひさしぶりの海岸線はやっぱり和む.


懐かし,モツ鍋の味

2006-12-28 | その他あれこれ
・えらく天気が荒れるとのことだったが,朝起きてみれば何故か穏やかな天気である.いつまでこの天気がもつかと思ったら,結局,千歳空港の離陸まで穏やかな天気は続く.それにしても,今年は雪が少ない.



・2時間強のフライトが終わると,既に博多の人である.九州とはいえ,こちらは案外寒い.ビルを吹き抜ける風は北海道では最近経験していないので,妙に厳しく感じられる.本日の宿泊は,中州に位置する東京第一ホテル.じゃらんだと安いのだが,改築したばかりのようで,なかなか清潔かつアメニティも充実している.中州界隈も結構変化があるようで,昔はシンボルとなっていたマックもいつしか消滅していた.

・家族ぐるみで付き合いのある旧友と,小料理屋で再会.夏にも利用したお店なので,味は既に保障されている.どの刺身も美味いが,やっぱりカワハギは最高である.”ふく”よりはよほど美味しいと思われる.



・久しぶりに,本格モツ鍋を頂く.モツの味がやっぱり違うのはさすが本場だからか.チャンポン麺で締めれば,もはや言うことなしである.こうして博多の夜は更けていくのであった.ついでに,こだわりの梅酒もオツであった.



・明日は長崎に移動である.南国のはずなんだが,今日は博多でも雪がちらついている.雪はもう十分なんですけど・・・.

スケートリンク状態

2006-12-27 | 研究ノート
・クリスマスを過ぎたというのに,いきなりの雨.昨日はあんなに寒かったのに,一体全体どうなっておるのやら.おかげで路面は”つるっつる”の”てかってか”で,まさにスケートリンク状態.どうやったら滑らないで歩けるんだろう,というくらいのアイスバーン.これでも車の運転ができるってんだから,最近のスタッドレスタイヤの性能はすごい.



・当方にとっては,本日が最後の勤務なので,年末年始休業のご挨拶など.皆さん良いお年を.今日は,大掃除など,すっかり年末モードである.

・この期におよんで,まだトドマツの核SSRの親子解析を続けている.CERVUSを駆使して自殖のチェックなどもする.30実生/稚樹は自殖由来だが,小径木ではゼロ.昨年度の結果と見比べてみても,ほぼ大丈夫な感じである.それにしても,ヌル遺伝子座が入ると妙に面倒だな.とか思っていると,広島方面からCERVUSにversion3.0が出たとの情報がもたらされる.自分でプログラミングできれば,ヌル考慮バージョンの単純排除法を一気にやれるものを開発できそうなんだが・・・.

・そういえば,Rさんから,沢までの面積を計算せよとの宿題が出ていたのであった.沢の両側の変曲点で測量をしたデータはあるので,面積は分かるはず・・・.台形の公式((上底+下底)×高さ÷2)を最も最近まで使っていたであろうIさんに確認し,計算してみると4.288haとなった.最初,5haを超えているように見えたのは,座標の並び方がおかしかったせいのようで,図的にみても大丈夫のようで・・・.

・明日は福岡.待ってろよ,とんこつラーメン!


朝冷えとナキウサギ

2006-12-26 | 研究ノート
・アパートは一軒家に比べるとあったかいので,寝るときにストーブを消して,5時20分にタイマーでつけるようにしている.が,昨晩は何か予感がしたので,つけっぱなしにしておいた.これは大正解で,今朝は相当に冷え込んだようだ.車も凍り付いているという感じ.最近は雪が少なくていいんだが,明日からは大荒れらしく,帰省が心配である.



・こんなに寒くていい天気なのに,明日は最低気温が6度で雨がするとか・・・.一体どうなってしまってるんだか.あさっては全国的に大荒れの模様で飛行機がちゃんと飛ぶかどうかが心配になってくる.何年か前も我が家の帰省が九州に大雪をもたらしたことがあったんだが,今回も怪しげな気配である.

・森林学会の学術講演集を作成.もはや忘れてしまいそうなので,ちゃっちゃと仕上げていく.今回は地がき処理後の天然更新に関するものであるが,特に標高と更新する樹種の構成についての記載となる.自分なりに仕上げて,職員からのコメントを頂いて,さらに修正を続ける.いつものことだが,我ながら,淡々と書いているなあ・・・.

・科研申請がらみの相談で,なぜか”ナキウサギ”に思いを馳せる.ファンクラブまであるんですなあ.そういえば,天然記念物を見送ったという記事は新聞で見た覚えがあるな,と思い出す.ナキウサギは,3-4万年前の氷河期にシベリヤから通って北海道に生育するようになり,涼しい山岳地帯に取り残されたとのこと.それにしても,こういう話を聞くと,ボトルネックとかが気になってしまう.遺伝解析とかをすると,いかにも面白そうなんだが・・・.

・ナキウサギが”ガレ場”に生息するのはもはや定説のようで,どの記事をみてもそのような記載がある.ガレ場の環境をきちんと測定したり,定量的に評価できると面白そうだが,現在のところ画期的なアイデアがまだない.痕跡については,多少は定量的な評価ができるのかもしれないが,そもそも発見できるかどうかが問題となりそうだ.

海岸林の緑化

2006-12-25 | 研究ノート
・愛知方面で行われる海岸林へのクロマツや広葉樹の植栽について,福岡方面から情報収集.今回,広葉樹の植栽試験をするということなんだけど,都道府県では既にいろんな試みをしているはずで,おそらくいろんな失敗をしているはずである.こうした失敗例は論文になかなかならないので(業務報告書にはなっていたりするのだけど),いつまでたっても同じ失敗が繰り返されるということになってしまうんだよね.

・海岸地帯へのヤマモモなどの広葉樹について,元職場のNさんと久しぶりに会話.そういえば,常緑樹の植栽を,自分ではほとんどやったことがないことに気がついた.常緑樹の場合,蒸散を抑えるために3分の1くらいの葉をカットするのがよいとのこと.そういえば,緑化業者の苗畑や挿し木床ではよくそのような姿を見た.蒸散を防ぐためのネットをかける処理もあるらしい.とにかく,初期成長がものすごく悪い樹種も多いらしいので,評価には気をつける必要があるようだ.

・こちらに来てから,クロマツや常緑樹のことを考えたこととかなかったので,実に久しぶりである.そういえば,毎年,岡垣町に松枯れ防止の空中薬剤散布の影響評価に駆り出されていたことを思い出す.ところで,ヤマモモの雌孤立木がどうして実がなるのかという,どこかで聞いたことがあるような疑問に対して,みんなであれやこれやと回答しているページを発見.最近のヤマモモは雌雄接木しているために,単木でも実がなる,とか・・・知らなかった!

ホワイトクリスマス

2006-12-24 | その他あれこれ
・富良野では,当然のように,毎年ホワイト・クリスマスである.しかし,こちらの人にとって雪はロマンチックなものではなかったりするわけだけど・・・.せっかくのイブということで,11月に移転したル・シュマンで予約したクリスマスケーキを頂く.三相に分かれていて,クリームが軽くとっても美味しい.ケーキでは,有名なデリスよりも美味しいんじゃなかろうか・・・というのが我が家での評判である.

・ところで,今年のクリスマスプレゼントはちょっとすごい.おんぼろ軽を6年も載っていたわけだが,ついに新車購入の契約.年明けには新車がお目見えする予定で,通勤ライフも楽しくなりそうである.色々あって,急に衝動買いしたようなもんだけど,こんな買い物するのって・・・もしかして初めてかも・・・.

進化するコインロッカー

2006-12-23 | 研究ノート
・穏やかな小春日和.こういう天気だとやっぱり暖かい.高田馬場でスーツケースをコインロッカーに預けたのだが,携帯電話で電話するのが鍵になるという新システムに戸惑う.これだと,自分が受け取るときにも鍵をなくす心配がなく,また登録しておけば指定の相手への受け渡しも可能だとのこと・・・.コインロッカーも進化しているもんだ!

・田無にて,Rさんとトドマツ論文の打ち合わせ.昨日のI先生からのご指摘を伝えたところ,Rさんも同意見だったらしく,結局,遺伝構造の変化と散布パターンの変化の関係についてきっちりと考察して,散布パターンの変化については可能性を示唆するぐらいにとどめることでいこうという方針が決定.

・と,ここまでは良かったのだが,話し合いを進めるうちに,種子散布データがどうもおかしいのではないか,ということにお互い気がつき始める.今回は花粉散布には触れないことにしようと決めて,当方が親子解析を担当していたのだが,前回の親子解析(Rさんが担当)の方法とやり方が違っていたことが発覚.メールや電話では何度かやり取りしながら進めたのだが,やはり実際に顔を突き合わせて相談するのでは,得られる情報量に大きな差があることを改めて実感.

・大至急,親子解析データを固めるために再解析をする必要が出てきたということで,どういう方法や分担で進めるかを,“あーでもない,こーでもない”と話し合い,ようやく“こうすればよかろう”という方針が固まる.年末に向けて,まずはこの解析が大至急の仕事になりそうである.

・田無からの電車が少し遅れたり,乗り換えに時間がかかったりするうちに,いつの間にか時間がなくなる.ひやひやしながら,品川から羽田に向かう.ぎりぎりセーフ.早足で,約束していた“東京バナナ,くろべえ”と野沢菜の漬物を購入.ようやく滑り込んだ機内から見る空はすっきりと晴れており,きれい.機内アナウンス.「旭川空港は除雪のためしばらくの時間,閉鎖中・・・」.何やら不吉な予感が・・・.駐車場に行くと,思ったほどではなく,ほっと一息.安全運転で帰ろう.

講義とゼミ発表のダブルヘッダー

2006-12-22 | 研究ノート
・何とか準備を間に合わせ,講義とゼミ発表のダブルヘッダーをこなす.講義では,相変わらず反応が薄くて,自信がなくなる.毎年,興味を持って講義後に質問に来てくれるのは一人くらいである.時間的には測ったようにぴたっと12時で終了となる.項目的にはちょうどいいのかもしれんが,もう少し内容を工夫した方がいい,のだろうか.

・午後からゼミ.5名の発表ともなると,だんだん意識が朦朧と・・・.Iくんの発表では,シカ柵内での立枯れ病が初期に密度依存的に発生し,中期からは個体密度が減少するために密度依存性がなくなる,という興味深い知見が得られそうだ.データの量が多いので,取捨選択が大変そうだが,がぜん面白くなってきた.Nくんの方はというと,かなりの方向変換をしたようで,当方が聞く限りではそれなりにリーズナブルな気もするが,何やら新たな迷路の入り口に立っているような危険な香りも・・・.

・さて,ゼミでの発表.今回はトドマツのお話.発表後,わざわざ来た頂いたI先生から厳しい指摘(というよりもお叱り)を受ける.現象の細かなプロセスを一つ一つ説明するところを飛ばして,夢のような仮説を立てたところで想像上のお遊びに過ぎないと・・・.いくつかの言い訳はあるにせよ,そのように感じられたのは,こちらのプレゼンが悪かったのは事実ということで,これは猛省すべきである・・・.

・この歳になると,厳しく指摘されるような機会はほとんどなくなってしまうので,これはしっかりと受け止めなくてはいかん.いずれにしても,これからの課題として,一つ一つの現象をきちんと明らかにすることが大事だというで・・・.具体的には,死亡要因をきちんと特定すること,倒木ごとの質や環境をきっちりと測定すること,第一ステップだろうと認識しなおす.ただ,現在進行形の論文の中でできることは限られているので,今回の結果から「言えること」と「言えないこと」を峻別すべきだと反省しきり.

・ゼミ終了後,忘年会.3日ぶりにアルコールを体内に入れる.昨日からすると,格段に体調は戻っているのだが,アルコールを入れるとやはり駄目だ.のどが痛くて,もはや声が出ない.こりゃ駄目だということで,2次会には参加せず,早々に退却.ゼミのサブタイトルは”逃げるトドマツ・・・”としていたわけだが,まさか自分が”逃げる”ことになろうとは・・・.