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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

ハッカ油の効能

2008-08-31 | フィールドから
・森林教室では、5名の子ども達が参加してくれた。何とか雨は上ったものの、試験地名物、蚊がすごい。子ども達は森に入るというのに、なんと半そで半ズボンだったりするので、いきなりの猛攻を受けている。当方が持っているハッカ油を塗ってあげたところ、かなり虫除け効果が得られたようだ。やはり、市販のやわなヤツとは一線を画している。



・午前中に19種類の樹木をぐるりと回りながら説明。5名くらいだと、生き物や虫をのんびり観察することができる。なぜか、カナヘビの子どもをたくさんみることができた。クスノキのところでは、アオスジアゲハの幼虫を見てみんな感動していた。蚊も多かったが、バッタやコオロギ、カマキリなど、これでもかというくらい大量の虫を見ることができたようである。



・午後から樹木図鑑作成開始。拓本という木の肌を写し取る作業が木の幹が濡れていたためか、思いのほか苦労する。しかし、2時間ほどかけて、子ども達は一生懸命図鑑を作成。夏の終わりに学校の宿題でもないのに夢中になってやってくれているのを見ていると、こちらも嬉しくなる。



・帰りがけに晴天を眺めていると、積乱雲がもこもこと。家に帰って、夏休み最後ということで駅のそばのイタリアンレストランで食事をしたまではよかったが、帰りは豪雨となってしまい、全員ずぶぬれで自転車で帰った。ゲリラ豪雨、まだ続くのだろうか・・・。

産卵確認

2008-08-28 | その他あれこれ
・飼育中のオオクワガタの姿が見えないと思っていたら、どうやらいつの間にか卵を産んで、それが幼虫になっていた。クワガタは何度かを飼っていたんだけど、産卵したのは初めて。この日のために、オオクワの雌はバリバリと木をかじっていたのであろう。うまく育つとうれしいところだけど、ここからが問題なのかもしれない。

・今日で神経を使う一つの仕事が終わり、さすがにほっとする。といいつつ、明日にD論審査会があるので、それが終わると一区切りといったところか・・・。トドマツ交雑論文の修正原稿をテキストチェックに出したので、後はアカエゾ原稿の検討。だいぶ時間がたっているので改めてみると、やはり検討を要する箇所がいくつか・・・。早いとこ、修正をしてしまわないと。

なつつばき

2008-08-26 | その他あれこれ
・午前中、所内会議。午後から、日曜日に開催される森林教室のための試験地内見回り。ヒメシャラやナツツバキは幹の色が非常に印象的で、雨にぬれるとさらに美しさが増すみたい。多くの子ども達が参加してくれて、少しでも樹木や植物を好きになってくれるといいのだけれど、みんな夏休みの宿題に追われてそれどころじゃなかったりして・・・。



・4時からこれまた所内のゼミ。先日まで作成していたナンゴウヒの話。血縁度はすっきりと話せるのだが、産地推定の話はいろんな意味で説明するのが意外と難しい。この辺が、投稿論文としても苦労する所以なのだろうか・・・。質問されて気がついたのだが、考えてみたらヒノキの天然集団をちゃんと見たことがない。屋久島とか一度は見てみたいものである。

・会議の合間に、アオキ第2弾の原稿チェック。修正原稿をYさんに送り返して、再度修正してもらう。一方、トドマツ交雑論文はIくんから修正原稿が送り返されてきた。ふうむ、この辺は剣道の試合にも似た雰囲気である。

トカゲのdispersal

2008-08-25 | 研究ノート
・アサインメントテストの解説スライドを作るために、改めてManel et al. 2005 TREEをチェック。関連してDispersal推定でよく引用されるBerry et al. 2004 Mol Ecolの原著も読んでみる。これはニュージーランド南部の地上性のトカゲをについて、標識放逐法で由来集団が明らかな131個体について、13のSSR遺伝子座を用いてアサインメントテスト(AT)で由来集団を正しく推定できるかを調べたもの。4サイト(P1, P2, T1, T2)について、それぞれ2-4の候補集団を対象にした解析を行っている。



・統計手法やマーカー数と推定精度の関係も調べてあるため、引用するには便利な論文。候補集団間のFstが0.04から0.05と低いサイト(T1、T2)では推定精度はやや低かったが(Partial BayesianのMost-likely法の最低値で約80%)、その他では95%以上の推定精度が得られた。標識放逐には7年にもわたる歳月を要したのに対し、アサインメント法では3ヶ月で結果が得られたことから、使いようによっては効率的な手法になりうるというのが結論。



・総説や本などでも紹介されていたので、何となく内容は知っていたものの、やはり原著を読むと新たな発見がある。ちみみにこのトカゲは絶滅危惧種(VU)らしい。このトカゲはOtago地方では露出した岩に生息するらしく、"集団”の特定が非常にやりやすいというのが研究材料として適しているのであろう。



・秋の長雨なのか今週はずっと天気が悪いようだ。懸案だった2つの論文がそれぞれ投稿され、審査待ち状態になった。ほっとする間もなく、170ページを超える審査原稿(D論)のチェック。だんだん頭がぼーとしてきたので、とりあえず明日に迫ったプレゼン作り。無理やり完成したことにして、次の原稿をチェック。あまり進まないまま時間切れに・・・。

パンダコパンダ

2008-08-24 | その他あれこれ
・雨が降ったり止んだりの天気。まるで梅雨みたい。せっかくの休みなのに公園にもいけない・・・。パンダコパンダのDVDを子どもと一緒に借りて見る。知る人ぞ知る宮崎駿監督の名作で、とてもすてきな映画である。それにしても、公式サイトがあるとは知らなかった。”特に竹やぶがいい”というパパ・パンダのキメ台詞が笑える。

・子どもが寝ている間に、26日に迫ったプレゼン準備。一通り、流れはできた。後はアサインメントテストの解説スライドを準備しなくちゃ。後は北方林業の原稿をもう少し練り直さないと・・・。

リングイネ

2008-08-23 | その他あれこれ
・午前中、子どもとプール。ここ数日は肌寒いくらいで、過ごしやすい。そのせいか、プールもだいぶ人が少ない。プールから戻り、駅近くのイタリアンへ。一度だけ行ったことがあるのだが、やはり”間違いない!"。最近、ラーメンで久しぶりに”痛い”思いをしただけに、今回は”勝ち”の気分である。



・ちなみに写真は本日のおススメのパスタ。少しピリ辛だが、美味い。もう一つ注文した、えびとトマトクリームのリングイネも絶品だった。子どもが昼寝をしている間に、トドマツ交雑論文の修正。今までにノートに書き付けておいた文章をTexに反映させる。何度かプレビューをチェックしながら細かく修正。一通り修正できたので、Iくんに送る。9月第2週あたりが投稿目標時期といったところか・・・。

・近くの団地でお祭りをやっているということで行ってみるが、霧雨のような雨が降ってきて早々に退却。やっぱり、プールもお祭りも”暑い”くらいじゃないと・・・と思ってしまうんだから勝手なものである。

アクセプト

2008-08-20 | 研究ノート
・本日より大学院入試が始まり、大学内もバタバタとしている。ちょっとしたお願いがあって8時ちょうどにUくんと待合せたのだが、そこでウダイカンバ繁殖成功論文がアクセプトされたという知らせ。修正も問題なかったようで、一発OK。こういうこともあるんですなあ・・・。秩父の山奥でカリカリとRevision letterを検討したかいがあったというものである。

・Iくんから頂いた指摘を元に、北方林業原稿を修正。一通り修正したところで、研究部にいたAさんにチェックをお願いする。あまり事情を知らないAさんならではの新鮮な指摘があったりして、とても参考になった。おかげさまで、言いたいことがだいぶ固まってきたようだ。

・トドマツ交雑論文の考察は、遠交弱勢関連の論文をしっかりと読まないとこれ以上は書けないようである。とりあえず、Stacy 2001の論文を帰りの電車で読み返す。改めて読むと、参考になる表現がたくさんある。例によって、ノートに書きだしていかないと、やはり言いたいポイントがまとまらない。もうしばらく忍耐にもにた作業が必要である。

遠交弱勢!

2008-08-19 | 研究ノート
・あえなくリジェクトとなったトドマツ交雑論文を修正するということで、Iくんとやりとり。レフリーの指摘のとおり、オープン交配を含めると解釈が難しくなるのは確かにその通りだということで、人工交配家系だけで勝負する、ということで意見が一致。オープンを除いた解析をやってもらったところ、なんと樹高やDBHについてほとんどの場合に遠交弱勢が検出!という結果になった。

・改めて前回の結果と並べて確認してみると、もともとDBHでは95%信頼区間のぎりぎりの値で、惜しくも(?)遠交弱勢検出されずという形になっている。さらによく見ると、NL×オープンの値が妙に低く、これがNL×NLの平均値を押し下げてしまったと見ることができるようだ。このため、親の平均値があたかもF1と有意に違わないという結果になっていたようだ。考えてみると、高標高では個体密度も低く、花粉自体が不足しているために、自然受粉の中に自家受粉や血縁度の高い個体との交配が多くなり、子どものパフォーマンスが低かった、ということなのかもしれない。

・保全に関する全体の論旨は実はあまり変わらないのだが、遠交弱勢が検出されたということになると、論文の流れにも少なからず影響を与えることになる。改めて、Montalvo and Ellstrand 2001の論文を読み返しつつ、考察の展開を考える。木本植物のF1で遠交弱勢が認められているのは、この論文とStacy 2001くらいしかない。また、これほどまでに後期のステージで遠交弱勢が検出されたのは高木種では初めてということで、そういう意味では本研究の結果は”驚き”である。しっかし、どうして今までオープンを除いて解析することを思いつかなかったのか・・・。やっぱり、固定観念に捉われてしまっていたことを痛感。

・といいつつ、北方林業原稿も放置しているとまずい。ということで、カリカリとノートに書き、それを修正する形でパソコンに打ち込む。パラグラフごと書き換えたり、順序を変更しつつ、ようやく落ち着いてきた。プリントアウトして眺めつつ、さらにチョコチョコと修正。

・午後から26日のプレゼン準備。こちらも全面改訂することに。ヒノキ論文のネタを中心にスライドを作成。やはり論文になっていると、流れは頭に入っているので後は図表を貼り付けたり、ポイントを整理するだけで何とかなりそう。後は、Manel et al. 2005の総説を読み返して、アサインメントテストを人に説明できるようにならないと・・・。

末締め原稿

2008-08-18 | 研究ノート
・昨日は、東京とは思えないほど涼しかった。それはいいのだが、寝ている最中に蚊にさされて起きてしまって、しばらく寝付けなかった。寝ているときに蚊に食われるほど頭にくることはない、と思うのは当方だけだろうか。

・8月末〆切り原稿がいくつか・・・。その一つがマングローブ論文の修正。午後からLさんと久しぶりに打ち合わせつつ、修正方針を固める。Revision letterも入念にチェック。他人が書いたRevision letterをチェックするのも勉強になる。とりあえず、それぞれに担当を決めて作業を進めることに。

・〆切り原稿の中で”重い”のが、北方林業60周年記念誌の原稿である。ある程度書き進めてはいたのだが、改めて読み返してみると、まるでオリジナリティがない。我ながらこれには嫌気がさして、”ジーンフローの研究成果をいかにして森林の保全管理に利用するか?”という応用的な内容にして、全面書き直すことに・・・。自分で自分の首を絞めているような気もするが、少なくとも、このテーマなら自分なりの意見も述べることができそう。

・日が暮れるのが急に早くなったような気がする。6時を過ぎると真っ暗である。そういえば、26日に内部ゼミで発表することになったんだった。うっ、こちらも早く準備しないと・・・。

御苑の芝生

2008-08-16 | その他あれこれ
・久しぶりにYさんファミリーと新宿で昼食。副都心線ができたお陰で、新宿三丁目まで乗り換えなしで行くことができる。初めて副都心線を利用したわけだが、西武池袋線直結なので、いつの間にか利用していた感じ・・・。最初は遠慮していた子ども達だが、1年ぶりの再会にもかかわらず、あっという間に仲良く遊んでいる。



・食後に新宿御苑まで散歩に行く。200円の入場料を払って入ると、いきなりイチョウの巨木が迎えてくれる。芝生も整備されていて、はだしで子ども達を遊ばせると気持ちが良かった。都心にもこんな緑地が残されているところが逆に東京らしいというか・・・。今度はお弁当を持って、ゆっくりと遊ぶのもいいかも。



・3時過ぎに雲行きが怪しくなったところで帰宅。集中豪雨から逃げるように電車を乗り継ぎ、保谷駅に着くと激しい雨が落ちてきた。が、無理やり自転車で帰ると、自宅付近はまるで地面がぬれていない。数キロで天気が全く違うというのはニュースでよくやっているが、肌身で実感することとなった。