おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「木で鼻を括ったような会見」

2011年04月14日 | Weblog

きょうも日中の気温は10度を超えるそうな。午前8時の気温もすでにプラスの6度。春らしい陽気になりそうでござる。ご当地では、ようやく「ふきのとう」が顔を出し始めておりまする。可憐なクロッカスはまだ先なのじゃ。スキー場は、ごらんのように上から下まで滑走可能。ゴールデンウィークはニセコへおいでませ!!

さて、「熊取六人衆」がすっかり話題でござりますが、お試し移住中のニセコのTさんが、件のドキュメンタリーを見つけて送ってきましたです。大阪・毎日放送が2008年に制作した問題のドキュメンタリー「映像'08 『なぜ警告を続けるのか』 ~京大原子炉実験所 “異端” の研究者たち~ でござる。

http://video.google.com/videoplay?docid=2967840354475600719#

放送後に、関西電力幹部が、毎日放送幹部に圧力をかけたとされるドキュメンタリー、あとでゆっくり見ることにいたします。

ってことで、観ましたぁ、東電社長の記者会見。「木で鼻をくくったような」というのはまさにあれ!! この状態で「ベストを尽くした」といわれてもねぇ、分けわからんです。ここは、しっかり準備して、見通しをはっきりさせてから、会見に臨むべきではなかったか。

すでに海江田大臣が、「100万円の一時金を被災者に配布」と言っておるのだから、それを追認するか、それを上回る額を「今週中にも配布いたします」なら、よくわかる。ところが額も日程も、むにゃむにゃだ。あんな会見させた幹部も「♪バッカじゃなかろかサンバ」なのじゃ。

ニッポン国民を小ばかにした会見と申せましょう。今回は、津波の高さが想定を超えて起こった事故だけれど、そもそもその想定が間違っていたわけ。そりゃ、企業ですから、コストとの兼ね合いで、津波対策といっても、10メートルの津波に対応する岸壁造るのが、限度かもしれませぬ。

ならば、それを超えた津波の場合、どうするのかという視点がまるでなかった。完全に思考停止しておった。つまりは「安全神話」に寄りかかっておったのでござる。

過日、NHKで柳田邦男さんが言っておったように、想定を超えた場合の対応、マニュアルを作っておくべきだったというに、それを何ひとつしていなかった。諸外国では考えられぬ暴挙。まさに今回の事故、人災なのでござる。

一定の想定をしたら、「それ以上のことは起こり得ない」と決めつけてしまうのが、戦前から綿々と続くニッポンの危機管理の実態でござる。 本当の危機管理とは、想定をしても、さらに想定を超える事態に備えるってことだろう。

まさに「最悪の事態に備える」ってことだ。今回の事故でいえば、内部電力の喪失も、冷却水を送るタービンが止まることも、水素爆発も、なにもかにも想定しておらんかった。それって、ただの間抜けじゃん。想定を超えた事態に何ひとつ備えていなかったというお粗末、その責任はむゃちゃむちゃ重い。

おぢの旧友で経営者のSは、いつも「常に最悪を想定して経営している」と申しておった。会社であれば、資金ショートなどなど、考えられる最悪の事態の備えるのが、経営者ってもんだろう。ところが東電のいう「原発の安全」とは単に「思考停止」ということでござった。それじゃぁ、キチガイに刃物ってことでござる。酷いなぁ。