続いて昭和史論を読む。ビジネス雑誌の論調であることを考慮に入れてもこれは戦争敗戦論に議論ではなさそうである。と言っても戦争議論にほとんど触れることは読書経験でもなかったから、このタイトルと雑誌の論議の位置づけがとらえられていない。軍隊の組織を語るにはあまりに現実離れをしたものであるし、メディアの流れを見るにもこれほどに議論がない75年であったかと感じさせる。その責めを現代のメディアに求めるものではないが、戦争を語れない状況で平坦、作戦、組織、軍事力云々は化石のようにも見える。論者はそれぞれの研究のもとに議論をお持ちであろうから、この冊子だけで拝見するのは不遜であろう。
Part 2
太平洋戦争への道程 軍部独走だけでは語れない
“1930年代危機”からたどる「パールハーバー」への道
Part 3
それでも開戦を選んだ 現代にも通じる意思決定の反省
Part 4
「情報」は掴めていた日本軍 組織の「作戦」重視が招いた悲劇
Part 5
強大な米国の造船力と兵站 後手に回った日本との「差」