敬語法はそれ自体で語法であるか、敬語を文法ととらえるかどうか、敬語は敬語現象であって敬語表現ととらえるべきか、さまざま議論がある。言語学また日本語学として言語現象を対象としたとらえ方と、社会言語事象としてのとらえ方とがあり、地域方言、歴史変遷などが加わると、敬語研究史、敬語史研究とその及ぶ範囲は広い。
敬語は待遇表現と捉えられることもあって日本表現法に欠かせない側面をもつ。文化庁から敬語の指針が出され。1952年の、これからの敬語よりこのかた、ふたたび、みたび、いま平成の敬語論議が起こっている。そのキーワードには敬意表現という言い方で指し示そうとすることもあって、とらえるべきは何か。
平成12年、現代社会における敬意表現 答申 で、示された考え方を基本的に受け継ぐものとして、敬意表現について、次のように定義、説明しているようである。
>敬意表現とは,コミュニケーションにおいて,相互尊重の精神に基づき,相手や場面に配慮して使い分けている言葉遣いを意味する。それらは話し手が相手の人格や立場を尊重し,敬語や敬語以外の様々な表現から適切なものを自己表現として選択するものである。
平成19年2月2日、文化審議会答申答申では、敬語に関し、相互尊重、自己表現という用語と考え方によって説明したり 、相手や場面に配慮してという趣旨の説明を用いたりしている、と言う。答申は敬語を用いた言語表現を敬意表現に位置付ける立場にあるようである。
敬語の指針 - 文化庁
www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/pdf/keigo_tousin.pdf
2007/02/02 - 代の敬語も,長い歴史的な変化の一つの過程として位置付けられるものである。指針. を示すためには,現代の敬語が歴史の中で占める位置を的確に把握し,そこから将来. に向かう方向性を見定めることが不可欠となる。本答申は,この立場 ...
著者 山田孝雄 (やまだ・よしお)
書名 山田国語学入門選書4 敬語法の研究
刊行形態 A5判上製 320p 本体価格4800円 (消費税込定価5040円)
刊行日 2010年2月28日
ISBN 978-4-902854-69-5 C0081
著者紹介
山田孝雄 (やまだ・よしお)
1875年生、1958年歿。国語・国文学者。富山市生れ。東北大学教授。「山田文法」として著名な文法学にとどまらず、広く国語学と国文学に関する膨大な著作を遺した。
主著、『日本文法論』1908年(約1500頁)、『日本文法講義』1922年(約500頁)、『日本文法学概論』1936年(約1200頁)、『万葉集講義(三巻)』1928年~1937年。全著作は二万余頁にのぼる。
目 次
第1章 総 論
第2章 敬語法の大綱
第3章 口語の敬語法
第1節 単語に於ける敬語
第2節 連語に於ける敬語
第3節 句の組織に於ける敬語
第4節 敬語の特別の用法
第4章 候文の敬語法
第1節 単語に於ける敬語
第2節 連語に於ける敬語
第3節 句の組織に於ける敬語
第5章 普通文の敬語法
第1節 単語に於ける敬語
第2節 連語に於ける敬語
第3節 句の組織に於ける敬語
第6章 結 論
敬語は待遇表現と捉えられることもあって日本表現法に欠かせない側面をもつ。文化庁から敬語の指針が出され。1952年の、これからの敬語よりこのかた、ふたたび、みたび、いま平成の敬語論議が起こっている。そのキーワードには敬意表現という言い方で指し示そうとすることもあって、とらえるべきは何か。
平成12年、現代社会における敬意表現 答申 で、示された考え方を基本的に受け継ぐものとして、敬意表現について、次のように定義、説明しているようである。
>敬意表現とは,コミュニケーションにおいて,相互尊重の精神に基づき,相手や場面に配慮して使い分けている言葉遣いを意味する。それらは話し手が相手の人格や立場を尊重し,敬語や敬語以外の様々な表現から適切なものを自己表現として選択するものである。
平成19年2月2日、文化審議会答申答申では、敬語に関し、相互尊重、自己表現という用語と考え方によって説明したり 、相手や場面に配慮してという趣旨の説明を用いたりしている、と言う。答申は敬語を用いた言語表現を敬意表現に位置付ける立場にあるようである。
敬語の指針 - 文化庁
www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/pdf/keigo_tousin.pdf
2007/02/02 - 代の敬語も,長い歴史的な変化の一つの過程として位置付けられるものである。指針. を示すためには,現代の敬語が歴史の中で占める位置を的確に把握し,そこから将来. に向かう方向性を見定めることが不可欠となる。本答申は,この立場 ...
著者 山田孝雄 (やまだ・よしお)
書名 山田国語学入門選書4 敬語法の研究
刊行形態 A5判上製 320p 本体価格4800円 (消費税込定価5040円)
刊行日 2010年2月28日
ISBN 978-4-902854-69-5 C0081
著者紹介
山田孝雄 (やまだ・よしお)
1875年生、1958年歿。国語・国文学者。富山市生れ。東北大学教授。「山田文法」として著名な文法学にとどまらず、広く国語学と国文学に関する膨大な著作を遺した。
主著、『日本文法論』1908年(約1500頁)、『日本文法講義』1922年(約500頁)、『日本文法学概論』1936年(約1200頁)、『万葉集講義(三巻)』1928年~1937年。全著作は二万余頁にのぼる。
目 次
第1章 総 論
第2章 敬語法の大綱
第3章 口語の敬語法
第1節 単語に於ける敬語
第2節 連語に於ける敬語
第3節 句の組織に於ける敬語
第4節 敬語の特別の用法
第4章 候文の敬語法
第1節 単語に於ける敬語
第2節 連語に於ける敬語
第3節 句の組織に於ける敬語
第5章 普通文の敬語法
第1節 単語に於ける敬語
第2節 連語に於ける敬語
第3節 句の組織に於ける敬語
第6章 結 論