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ホスピタリティ

2013-09-14 | 日本語どうなるの?
おもてなしは、ホスピタリティのことである、と気づいた。辞書によると、異人歓待というのがある。放浪する宗教者や遠来の客人を、神の化身とみなして歓待する風習と説明する。おもてなしは、まさかこの意味ではないが、ホスピタリティにある内容は、サービスとは異なるというわけだ。サービスの語源は、ラテン語 Servus 奴隷 で、英語の Slane 奴隷 Servant 召使い という言葉となった。そこにあるのは主人へのサービスである。ホスピタリティの語源は、ラテン語 Hospics 客人等の保護 で、英語の Hospital 病院 Hospice ホスピス という言葉になった。それをもって、日本語に当てはめて、思いやりのあるもてなしだとか、心のこもったおもてなしとか言うようだ。ホスピタリティ hospitality が、心のこもったもてなし、手厚いもてなし、となる辞書義だが、歓待、また、歓待の精神とは何だろうかと、あらためて考えてしまった。

余談だが、プレゼンスピーチにフランス語でおこなったクリステルさんは、日本語をゆっくりとパフォーマンス付きで、この語をもって迎えることを話した。これは実は、招致大使役のフェンシング太田選手の談によると、どう盛り上げるかというときの日本人同士のうちうちのパフォーマンスであったらしい。それもテンションが低くなったり、詰まったときに使って、繰り返し手を一つずつ文字に沿って動かして、最後に手を開いていたらしい。その様子と、スピーチの様子とが重なると、ちょっと皮肉っぽく、揶揄するような、おもてなしをするというように、聞こえてくるのだが、それは日本語ではそうなるのだけれど、どうだろうか。

それでまあ、気づいたわけだが、もてなすことには、ちがいない。

ホスピタリティー
【名詞】
hospitality, cordial reception
客または見知らぬ人を歓迎する際の親切
(kindness in welcoming guests or strangers)


大辞林 第三版の解説
ホスピタリティー【hospitality】
丁重なもてなし。また,もてなしの心。


デジタル大辞泉の解説
ホスピタリティー 【hospitality】
1 心のこもったもてなし。手厚いもてなし。歓待。また、歓待の精神。
2 ⇒異人歓待(いじんかんたい)

いじん‐かんたい 〔‐クワンタイ〕 【異人歓待】
放浪する宗教者や遠来の客人を、神の化身とみなして歓待する風習。ホスピタリティー。


世界大百科事典内の異人歓待の言及
【もてなし】より
…歓待することによって客として共同体にとりこむのである。こうして異人歓待のためにさかんな饗宴がはられ,またしばしば贈物の交換もなされる。こうして客となった異人は,主人の権威を侵害しないかぎり,共同体の内部で主人の保護をうけることができる。…
【来訪神】より
…来訪神はいわば異人の一種であり,〈まれびと〉である。われわれは,われわれの住む世界が自己(もしくは自己の仲間たち)と異人という二元的構成をとっているとみなしており,異人に対しては畏敬の観念をもつとともにこれを厚くもてなす異人歓待の観念が発達している。来訪神の多くは人々が仮面仮装した異形の姿であらわれるが,こうした来訪神信仰は,日本のみならず未開社会と文明社会にわたる多くの社会に存在している。…
※「異人歓待」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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