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シンタグマティック

2015-12-03 | 日本語百科
シンタグマと略して言うと、そのままの意味になる。つまり、構文上の記号列とか、体系的集成である。それを、シンタグマティックとして、統語による関係、あるいは統合関係をさすことがある。それが、日本語の捉え方をして、文法辞典では縦の関係とか説明していたり、これはこれで正しいのであるが、いや、ヨコの関係で考えるとか、縦とヨコでは捉え方が印象であるのか、モデルであるのか、わからない説明をしていることになる。言語学の重要な概念であり、派生語となるシンタクスとともに、syntax 統治論と訳してきて、それを統語論と言い換えてみても、構文論の発想からする日本語であっては、この語の理解におよばない。それがためか、その対立に、パラディグマをとる解説は、ますますわからないようなことである。

ネット検索で2002年に解説があって、そのあと、2011年のブログがヒットして、正しく解説するものがある。


http://eow.alc.co.jp/search?q=syntagma
検索文字列syntagma
>《複》syntagmas
syntagma【名】体系的集成
 Syntagma Square【地名】シンタグマ広場
 syntagmatic【形】《言語学》統合的な、統辞的な、連辞的な【対】paradigmatic文例
 syntagmatic relation 《言語学》統合関係 
幾つかの要素が合わさって一つの単位を構成している時、これらの要素は統合関係にあると言う。幾つかの音素が一つの単語を構成したり、幾つかの単語が句や文を構成したり、語基に接頭辞や接尾辞がついて派生語となるなど。
【対】paradigmatic relation
 rapport syntagmatique 《言語学》連辞(的)関係

http://ejje.weblio.jp/english-thesaurus/content/syntagma
syntagma
【名詞】
1より大きな構文上の単位の一形体をなす単語の構文上の記号列
(a syntactic string of words that forms a part of some larger syntactic unit)



http://blog.nishinos.com/archives/4337085.html
ビジネスにおけるシンタグマティックな発想方法 - IT翻訳者Blog

文として直線的に並べられた言葉の隣合う関係は「シンタグマティック」(統辞的)
入れ替え可能な言葉の関係を「パラディグマティック」(範列的)


syntagmatic

《言語学》統合的?な、統辞的?な、連辞的な

⇔パラディグマティック(paradigmatic)



http://d.hatena.ne.jp/mitzubishi/20110216
2011-02-16 シンタグマとパラディグマAdd Star

シンタグマ(syntagma, pl. sytagmata)
 これの派生語はシンタックス(統語論)なので、シンタグマと聞いた時には、ただしい統語すなわち、正しい語順などを想起すればよい。つまり、時間系列により語があらわれるのが語順であり、語順の論理構造を統御しているのがシンタックスだからだ。
 言い換えれば、シンタグムは、「換喩の系列」でもある。つまり、構文という全体を構成する要素の集まりが、単語である。また、構文は、あるメッセージを正確に伝える「機能」をもつので、陳述的(predicative)である。
 この語は、きちんと並べるというギリシャ語 syntassein に由来する。
 シンタグマ=統語論=換喩の正しい系列

パラディグマ=パラダイム(paradigm)
 トマス・クーンの『科学革命の構造』で一躍有名になった言葉だが、パラダイムは科学史・科学社会学の専門用語ではなく、たんなる文法用語で、【語の活用表】のことである。
 パラダイムにおいては、同じ意味(素)を共有する語の、活用(たとえば人称と接頭辞・接尾辞・語形変化などなど)にしたがって変化するものだが、それらは、どれとして同じではないが、共通の語根・語幹や意味(素)をもつ。つまり、それらは全体で全体を表現する(=隠喩)、ことなった表象形態なのである。
 パラディグムはその意味で、隠喩の系列である。これは、時系列によって換喩的要素が現れるシンタグマ的構造とは、根本的にことなる構造をとる。また、同時系列のなかで、同じものが存在せず、代置的 (substitutive)配列をとることで、人称の異なった意味を派生させる。
 パラディグマ=パラダイム(活用表)=代置的配列
 と理解されたい。




http://ijustat.com/gaikokugo/lycosclub/1184.html

1184 「シンタグマティック」と「パラディグマティック」
2002/09/09 23:22:24 ijustat
これは 1183 [Re^3:現代ギリシャ語] への返信です

ゆどうふさま、こんにちは。ijustatです。

慣れてしまえば何かと便利なこの概念(つまり、考えるときの道具)も、初めは使い慣れなくて、不便するものです。

シンタグマティック(syntagmatic)というのは、日本語の先生たちは、“横の関係”と呼んでいます。そして、パラディグマティック(paradigmatic)を、“縦の関係”と呼んでいます。何でそう呼ぶかというと、シンタグマティックというのは、文章が横にずらずらと並んでいる、その並びかたを言うからで、パラディグマティックは、その並んでいる文章のある単語が他の単語と入れ替えられる選択肢を書くと、どうしても、その横に並ぶ文章の上下に、縦に単語を並べることになるからです。

で、シンタグマティックという語を分析すると、“シン(syn)”というのは“いっしょ”の意味で、“タグマ(tagma)”は“並べる”と言う意味で、二つを合成すると、秩序よく並べるという意味になるのです。秩序よく並んでいるから、“シンタクス(syntax)”を“構文”とか“統語(構造)”というわけです。もともとは軍隊の整列にこの語を用いたようです。そういう風にきちんと並んでいるから、文章でいえば“横の関係”になるわけです。だから、文字をでたらめに並べただけだったら、シンタックスとは言わないかもしれませんね。『日本語表現活用辞典』(明治書院)のような辞書は、この関係において、作文を助けるものです。コリンズの英英辞典も、この関係の説明が、ぴか一です。

それから、パラディグマティックという語を分析すると、“パラ(para)”というのは“並行して”という意味で、“ディグマ(digma)”は“見せる”という意味で、二つを合成すると、並べて比較するというような意味になります。“パラダイム(paradigm)”は、“変化表”ですよね。変化表は、ある語の変化形を並べて比較するから、“変化表”になるわけです。そして、横組みの文章の途中で、ある語と関係のある語を並べて比較するときは、その語の上下に並べるので、“縦の関係”というわけです。類義語辞典のたぐいは、この関係において、作文を助けるものです。

ちなみに、古典ギリシャ語の“パラデイグマ(paradeigma)”を辞書で見ると、“範例、モデル、原形、(建造物の)設計;実例、見本;手本、前例;教訓、見せしめ;実例による証明”と、幅広い意味があるようです。これも、“並べて比較する”という意味から派生したたくさんの意味なのでしょう。

参考までに、“タグマ”の原形は“タットー(tatto)”で、“ディグマ”の原形は“デイクニュミ(deiknymi)”です。ちょっと変化が激しすぎますよね。

おさらいすると、文章が横に並んでいるということを前提として、横の関係か、縦の関係か、ということが、この二つの用語の概念なのです。

お役に立てたでしょうか。もしかえって混乱してしまったら、ごめんなさい。^^;





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