語の意味の違いをたずねられて、動作動詞には外見のようすと、内面からとらえる表現があると、まずは答えた。語は、つかむと にぎる の2語である。まずは辞書義を見るが、コトバンクで一覧するか、あわせてweblioのサイトをを見る。つかむ と にぎる について、大辞泉が違いを、用例帰納で解説する。つかむ にぎる この二つの外見動作で説明も可能である。こぶしを握るか、こぶしをつかむか、例文比較で、そのとらえ方の例は分かりよい。つかむ、の用例を集めていくとその意味範囲が比喩的に、拡大するのがわかる。検索をすると、日本語教師のページに例題として挙げている。表現の視点を上げて解説し、違いを言うが、日本語ネイティヴならば、これがその違いとして捉えられるようである。ことわざ、溺れる者は藁をも掴む に、当てはめて、分かるかどうか。そうみていくと、この語の用法の違いをあらかた、つかみかた、にぎりかた そのとらえ方で言えるようになるが、意味分析には、さらにこのようすから、コロケーション認知によることになるようである。
https://www.alc.co.jp/jpn/article/faq/03/82.html
ことばの仕組み(文法)
分類:動詞(にぎる)
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「にぎる」と「つかむ」はどう違う?
試みに辞書で二つの動詞を引くと、「握る」は「物をつかむ」のように、「掴む」は「物を握りもつ」のように説明されており、堂々巡りにいきあたってしまいます。
「握る」「掴む」はどちらも、「物を手に持つ」点では共通していますが、「物を手に持つ」という行為のどこに視点を置いているかという点において異なっているようです。「物を手にも持つ」という一つの行為は、対象に手を伸ばし、対象に触れ、五指を曲げて、指に力を入れるという一連の流れに分析可能です。
「握る」と「掴む」を比較した場合、「掴む」が「五指を曲げる」ところまでに視点を置き、そこまでの動きに焦点をあてているのに対して、「握る」は「指に力を入れる」という部分に視点を置き、焦点をあてていると考えられます。
ことわざ「溺れる者は藁をも掴む」を例にとると、この違いがよくわかります。「藁をも掴む」の部分を「藁をも握る」とすると、藁にかけた指に力を込めるという部分に焦点があてられ、藁に手を伸ばすという動きが読みとれず、このことわざの謂わんとしているところが理解できません。
「握る」「掴む」にこのような違いがあるため、比喩的に物事の達成についていう場合には必ず「掴む」が選ばれます(「チャンスを掴む」「富を掴む」「神髄を掴む」)。物に指をかけるまでの動きが、物事を達成する過程に見立てられているわけです。一方、「握る」が比喩的に用いられる場合というのは、既に手中にあるものを制御するという意味となります(「主導権を握る」「成功へのカギを握る」「未来を握る」)。
掴む/攫む(読み)ツカム
デジタル大辞泉の解説
つか・む【×掴む/×攫む】
[動マ五(四)]
1 手でしっかりと握り持つ。強くとらえて離すまいとする。「腕を―・む」「まわしを―・む」
2 自分のものとする。手に入れる。「思いがけない大金を―・む」「幸運を―・む」
3 人の気持ちなどを自分に引きつけて離さないようにする。「大衆の心を―・む」「固定客を―・む」
4 物事の要点などを確実にとらえる。「事件解決の糸口を―・む」「こつを―・む」
5 遊女を呼んで遊興する。揚げる。
「天神、鹿恋(かこひ)七人―・みて」〈浮・一代男・五〉
6 遊女を身請けする。
「早駕籠の大臣と申せし人の―・んで」〈浮・諸艶大鑑・六〉
[可能]つかめる
[用法]つかむ・にぎる――「私はそこにあった棒をつかむと、ぎゅっと握った」では「つかむ」と「握る」を置き換えることはできない。「つかむ」はその物を手で捕らえる動作が主であり、「握る」は手の中に入れたまま締め付けるようにして離さずにいる持続的な動きである。◇「情報をつかむ」「大金をつかむ」は、それを手に入れること。「情報を握っている」「大金を握る」は、それを持ち続ける状態を言う。◇「拳(こぶし)を握る」とはいうが「つかむ」とは普通はいわない。もしいうならば、自分の拳を他方の手で取るか、または他者の拳を取ることである
掴む(つかむ) の意味
[用法]つかむ・[用法]にぎる――「私はそこにあった棒をつかむと、ぎゅっと握った」では「つかむ」と「握る」を置き換えることはできない。 「つかむ」はその物を手で捕らえる動作が主であり、「握る」は手の中に入れたまま締め付けるようにして離さずにいる持続的な動きである。
掴む/攫む(つかむ)の意味 - goo国語辞書
https://dictionary.goo.ne.jp › word › 掴む
三省堂 大辞林 第三版
つか・む [2] 【 摑 ▼む・攫▼む】
( 動マ五[四] )
〔「束(つか)ぬ」と同源か〕
①指を曲げてしっかり支え持つ。 「腕を-・まれた」 「長き爪して眼を-・み潰(つぶ)さむ/竹取」
②物事の重点をとらえる。 「要点を-・む」 「こつを-・む」
③自分のものとする。手に入れる。 「あぶく銭を-・む」 「証拠を-・む」
④人の心を自分の方に引き付ける。 「大衆の心を-・む」
⑤遊女を身請けする。遊女を呼んで遊興する。 「金と釣り替へにして只今-・んでお帰り/浮世草子・禁短気」
[可能]つかめる
[慣用] 雲を-よう ・虚空(こくう)を- ・尻尾を-
似た言葉
攫む 感得 捕える 飲込む 把握
にぎ・る [0] 【握る】
( 動ラ五[四] )
①手の五本の指を内側に曲げて空所がないようにする。 「こぶしを-・る」 「手(た)-・りて打てどもこりず/万葉集 2574」
②手の
(権力などを)自分のものとする。手中におさめる。掌握する。 「実権を-・る」
④(秘密や弱点などを)知っている。 「動かぬ証拠を-・っている」 「弱みを-・られている」 「事件解決の鍵を-・る人物」
⑤米の飯を手の中で固めて,握り鮨(ずし)や握り飯などを作る。 「トロを-・ってくれ」 「すしを-・る」
⑥ゴルフなどの勝負で,賭けてプレーする。
[可能]にぎれる
[慣用] 財布を- ・手に汗を- ・手を-
「握る」に似た言葉
掴む 捕まえる 捉まえる 把捉 掴まえる
【掴む】の例文や意味・使い方 | HiNative
https://hinative.com › HiNative › つ
掴む (1)指を曲げて物を強く持つ。(catch, grap, seize) 「腕をつかまれた」「つかんだ手を離さない」 (2)手に入れる。(get, acquire) 「大金をつかむ」「手がかりがつかめない」「情報をつかむ」 (3)要点をとらえる。理解する。(grasp, understand) 「概要をつかむ」「 ...