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研究会の案内

2017-06-18 | 日本語教育
日本語文法が日本語教育と密接な関係にあるという案内文を見て、これはと思った。これは、というのは、日本語学と日本語教育の関係で日本語学が研究を展開してきた事実と、日本語文法研究が日本語学習者のためのものとして作られたというふうに、そこを飛躍する形でこの考えを結びつけること、説明をすることの当否である。これは日本語教育という分野をどう見ているかと、この主張に思わせられる。語学教育すなわち第2言語習得における文法論として見ることを、日本文法研究そのものとしてだけとらえようとする見方である。そこには日本語教育文法と日本文法研究の違いを明らかにするものではない。学校教育の教科目文法、学習用文法、そこに対照文法研究を位置させようとしてはばからないのは、学習者のためのものとして作る文法の取り違いを示すものである。教育文法から得るものをそのままに言語研究にしようとすることの狭隘さがある。


ている  ていた


中国語話者のための日本語教育研究会主催特別講演会

学習者のための日本語文法研究の可能性を求めて
―アスペクト形式「ている、ていた」を例として―

日時 2017年7月1日(土)10:30~13:00
場所 一橋大学国際研究館(東キャンパス)4階大教室
アクセス JR中央線国立駅より徒歩10分
(http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html 36番の建物)
 *入場無料、事前申し込み不要

<内容>
庵 功雄(一橋大学国際教育センター教授)
  「日本語教育文法から見た「ている」と「ていた」」
張 麟声(大阪府立大学人間社会システム科学研究科教授)
  「中国語話者のための日本語教育文法から見た「ている」と「ていた」」
<趣旨>
 日本語文法研究(日本語学)は、日本語教育との密接な関係のもとに誕生しま
した。つまり、日本語文法研究は、学習者のためのものとして作られたとも言え
るのです。しかし、現在、日本語文法研究と日本語教育が互いに相手のことを考
えようとしない状況が続いています。中国語話者の日本語教育研究会では、そう
した状況を打破すべく、中国語話者のために特化した研究のあり方を考えてきま
した。今回の講演会では、同研究会の創設者である張麟声氏をお招きし、学習者
の母語を特定しない日本語教育と、中国語話者に特化した日本語教育という2つの
立場から、日本語教育文法について考えます。そのことを通して、日本語学習者
にとって習得が難しいことが知られている「ている、ていた」について、どのよ
うな説明の仕方が可能なのかについて考えてみたいと思います。       
(庵功雄記)

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