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さし伸べる手  私説  源氏語り18

2013-09-25 | 源氏語り
さし伸べる手   私説  源氏語り18


詞にあったように、まみ、口つきは笑っていた。

いや、絵詞の原文に即して、笑ひ給ふきみ、であったのである。

いま、絵を見ていると無表情にも見えるが、静かに眠るとも、そう見てもさしつかえない。

しかし、この手が差し伸べられていたのであったら、これは明らかに笑って愛くるしい薫である。

この場面の絵に修正があったとすることは、まちがいない。

そして、それは何らこの場面を表すに絵詞、物語の原文によって加えられる変化ではない。

そこに物語のテーマの深さ、遠さがある。

源氏物語を一枚の絵で表した、とするのは、もちろん極論である。

光源氏の親子の対面を、ほほえましく思うか、複雑に絡み合った思惑があると見るか、それは読者にゆだねられる。

物語をたどって、このくだりを読み、光源氏の生涯に、この場面が二度目であること、その表現の類似性に驚愕したことがある。

この場面は繰り返されている。

 


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