ことば、言の葉はよくわからないが、古典文学に出た用例で、やまとうたは、人の心をたねとして、よろづのことのはとぞなれりける 古今集序文にあり、大和歌はと言い出しているので、これは歌の意であるとする。すると、ことば 言葉とは異なる。日本語の言い方では古文での詩歌をさすとして、言葉にあたる文字、詞 があり、また辞の読みにも、それぞれがことばである。ことば、詞、辞 と載せるのは辞書の項目で、このそれぞれがよくみていくと、歌のことになる。この場合、歌は詩のことであるが、中国の古典文学に見える、ふるくは楚辞、時代が下って宗詞というように見える。唐代の詩文にもひとつには、詞といえば詩の句をさししめすようである。するとこの言葉にはそれぞれ言語の作用である歌謡としての見方がそのコトバの始めにあることになる。歌詞などといまも言うではないか。ことばはうたうことにあったのである。
ことのはぐさ【言の葉種】
1 言葉による表現。また、和歌。
「よしあしを君し分かずは書きたむる―のかひやなからん」〈新続古今・雑中〉
2 話のたね。言いぐさ。
「なにをか今は憚(はばか)りの、―の庵(いほ)りの内を」〈謡・芭蕉〉
ことのはのみち【言の葉の道】
和歌の道。和歌に関する学問。
「みやびたる―の源にそむけるわざなる事を」〈琴後集〉
ことのはぐさ【言の葉種】
1 言葉による表現。また、和歌。
「よしあしを君し分かずは書きたむる―のかひやなからん」〈新続古今・雑中〉
2 話のたね。言いぐさ。
「なにをか今は憚(はばか)りの、―の庵(いほ)りの内を」〈謡・芭蕉〉
ことのはのみち【言の葉の道】
和歌の道。和歌に関する学問。
「みやびたる―の源にそむけるわざなる事を」〈琴後集〉