位相語は国語学者の用語である。職業や集団による語彙、いわば仲間うちの符牒であるが、一般用法と隔絶するということから特殊をなすものなおで注目される。位相という語そのもののわかりにくさ、そう思うのはわたしだけか、この語用法で指し示し語彙の採集は今も変わらずに、若者語となったり、ギャル語、うちら語など、また、流行語の現象として現れる。さきの分類、語種、そして、この位相による語というのは国語による伝統分類であるから、語彙の意義分類とともに社会言語学の調査研究の対象となる。メール語あるいはスマホ語という話しことばの特化した用法、ブログの日本語にもその傾向を見ることができるので、いわば、話し言葉でも書きことばでもないような言語の現象を語彙とする必要がある。むずかしい日本語、やさしい日本語、コミュニケーションのための日本語、漫画コミック吹き出し語など、分類がほどこされるべきである。位相についての拡大解釈が行われているため、位相語という捉え方が、わからなくなっている要因を知るべきである。
ウイキペディアより
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位相(いそう、英語: phase)は、その言語を、どういう集団がどういう場面で使うかによって異なる、言語の様相。日本語学で用いられる用語。位相ごとの特徴の違いを「位相差」、ある特定の言語集団や場面で用いられる言語を「位相語」と称する。
「位相」の概念を日本語学に初めて取り入れたのは菊沢季生であった。菊沢は、『国語研究』1-1(1933年)の論文「国語の科学的研究に就て」において、日本語研究の分野として「音韻論」「語義論」「文法論」などのほか、総合的研究として「位相論」を設けるべきことを主張した。
この「位相」は、物理学の位相(相)の概念を取り入れたものであった。
>日本語学では、女性語・学生語・児童語・特定の階級の言葉・特定の職業の言葉・方言・口語・文語などは、いずれも、言語のさまざまな位相とみなされている。