北の旅人

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拉致被害者解放のため世界的アピールを!

2009-08-06 13:05:46 | Weblog

アメリカのクリントン元大統領が電撃訪朝し、北朝鮮に拘束されていた2人の記者を連れ戻した。アメリカ政府は、クリントン氏は民間人としての立場だと強調しているが、この報道を見るにつけても、「拉致問題」を抱える日本政府の対応は、ほんとうに「情けない!」。

拉致被害者のご家族は、どんな思いでこのニュースを見ただろうか。 2002年~2004年に、小泉首相が2度訪朝し、拉致被害者5人と、その家族が帰国したが、それ以降の進展はまったくない。クリントン元大統領は、日本や韓国の拉致被害者の解放についても強く迫ったと伝えられるが、金総書記は反応を示さなかったという。

日本政府は、北朝鮮に対しては言うまでもなく、アメリカや中国などに対しても、あらゆる手段を講じて一日も早く拉致された被害者の皆さんを取り戻すための外交努力をすべきだ。小泉内閣以降の安倍、福田、そして麻生内閣に至るまで、一体どれほどの効果的な解決策への手を打ってきたのだろうか。相手は世界の常識が全く通用しない国なのだから、それなりの対応、知恵が必要なのだ。

衆院選に向けて、自民党は「日本を守る、責任力」と謳っている。そうなのだ、政治の最大の仕事は、まさに「国民の生命と財産を守ること」なのだ。ならば、マニフェストの最重要課題として、何故もっと前面に出してこないのか。民主党とて同じだ。「政権交代、政権交代」と叫ぶ前に、もっとやることがあるのだ。

全くの愚策である「定額給付金2兆円」のバラマキをするぐらいなら、世界中のマスコミを使うなどして日本の拉致被害者の実態、北朝鮮の非人道的な悪業を、もっと知らしめるべきだ。定額給付金の何分の一かで済む話なのだから。是非、ダイナミックなキャンペーンを展開してほしいものだ。

今の日本では、政治のプライオリティ、税金の使い方が全くなっていない。こうしたところに税金を使うなら、ほとんどの国民は理解するだろう。ほんとうに援助を必要としている人たちには、もっと別の形で手をさしのべればよいのだ。

北朝鮮問題は、核問題などもあって、極めて難しい状況には違いないが、今こそ一身を賭して拉致問題を解決しようとするリーダーが出てこないものか。国民は、こうした問題への取り組みや、あきれ果てた年金問題への対応などに絶望的な怒りを覚えているのだ。

政党や政治家が信頼を取り戻すためにも、「政治とは何か」「政治家の責任とは何か」という原点に戻って、衆院選に臨んでもらいたい。