■リオの葬送(第47話) 発表1971年9月
評価 ★★★★
依頼人 KGBシャハリン部長、CIAフーバー局長、MI6ヒューム部長、フランス情報部オマイリー部長、内閣秘密調査室 イシワタリ
ターゲット ワルター・フォン・オーベルト
報酬 $500,000
今回弾丸発射数 0 / 通算弾丸発射数 239
今回殺害人数 0/ 通算殺害人数 219
今回まぐわい回数 1/ 通算まぐわい回数 30
<ストーリー>
ソ連・アメリカ・イギリス・フランス・日本の諜報機関首脳より、ナチス残党の殺害の依頼を受けたゴルゴ。KGB女性工作員とブラジルへ向かう。
<この一言>
ひとりの気違いのおどしに、世界じゅうがおどらされているのか?
<もう一言>
超一流のテクニックが見たいのじゃないのか?
<解説>
『アラスカ工作員』 から連なる、前作『鎮魂歌に牙を』、本作『リオの葬送』、『ナチス鉤十字章は錆びず』、『ラ・カルナバル』は、全5話で完結する壮大なスケールの叙事詩となっている。ストーリー展開、登場人物のキャラ立ち、ゴルゴの行動・戦闘のいずれもが高いクオリティを維持しており、ゴルゴ史上でも屈指の名作といえるだろう。
KGB女性工作員マイヤとモスクワを脱出したゴルゴはロンドンへ。マイヤに案内された部屋には5つのモニターが置かれており、「KGBシャハリン部長」、「CIAフーバー局長」、「MI6ヒューム部長」、「フランス情報部オマイリー部長」、「内閣秘密調査室 イシワタリ」と衛星通信で繋がっていた。ゴルゴが仕事の依頼を受ける際は、対面での依頼が大前提となる。が、本作では5カ国諜報機関首脳揃い踏みの状況を鑑み、例外的に仕事を引き受けている。ブラジルに潜むナチス残党の殺害依頼を受託後、ゴルゴは前作に続きマイヤとまぐわう。ゴルゴが同一の女性と複数回まぐわうのは極めて珍しい。その際のセリフが「超一流のテクニックが見たいのじゃないのか?」。ゴルゴが己の寝技テクニックについて絶対的な自信を明言しているのは、ゴルゴ史上本件だけではなかろうか?ゴルゴと2回まぐわうという女として最高の幸せを味わったマイヤであるが、ゴルゴに関わった女性には不幸が訪れる。マイヤも例外ではなく、ナチス残党に囚われ、ゴルゴを庇って自害。全裸で街中に捨てられるという非業の死を遂げている。
以上のように
①対面説明ではない状況で仕事を引き受ける
②SEXについての絶対的な自信の表明
③同一女性との複数回の性交
というゴルゴの行動規範に反する例外が3件も記されている本作は非常に貴重な作品である。
また、「ひとりの気違いのおどしに、世界じゅうがおどらされているのか?」というセリフは、昨今の北朝鮮情勢を予見しているかのようである。
MI6ヒューム部長は、 第3巻-3『メランコリー・夏』 、 第3巻-5『ベイルートVIA』 、 第6巻-3『17人の渇き』 、 第9巻-5『暗い街灯の下で』 に続き5回目の登場。
フーバー長官は 第1巻-4『色あせた紋章』 、 第3巻-5『ベイルートVIA』 、 第4巻-3『価値なき値』 に続き4回目の登場。
オマイリー部長は 第1巻-2『デロスの咆哮』 、 第3巻-5『ベイルートVIA』 に続き3回目の登場。
ズキューン
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高性能毒ガスミサイルによって大国を脅迫するオーベルト博士ですが、そもそもミサイルの製造や発射実験段階で莫大な資金が必要ですよね。その金の出所が謎です。
まさか、第四帝国から脱退する際に横領を働いたとか……嫌な想像をしてしまいました。
ナイスな指摘ですね(笑)
狂信的なマッド・サイエンティストゆえ、悪知恵で財をなしたか、ナチス財宝の継承者か?気になりますね~ドクター中松ばりの凄い発明家なのかも・・・
ゴルゴがマイヤと複数回性交したとのご説ですが、自分は、シベリアでは途中で光線が強くなり過ぎて、思いを遂げる前に中断したのではないかと思っています。だから、ロンドンではベッドのある部屋まで待ちきれずにそのまま始めてしまったのかと。もっとも、マイヤに特別な感情を抱いていたのは事実でしょうね。