ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第44巻-2薔薇の下で

2007-02-05 00:47:16 | 第041巻~第045巻

■薔薇の下で(第156話) 発表1979年8月

評価     ★★★★

依頼人   英国情報部・MI6前部長 ヒューム卿

ターゲット  MI6の裏切り者

報酬     不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 985

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   889

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数  74

<ストーリー>
MI6を退職し、”サー”の称号を授かったヒューム前部長。自ら囮となってMI6内の裏切り者をあぶり出す・・・

<この一言>
科白なし

<解説>
ゴルゴと強い信頼関係を築いているヒューム部長はMI6を退職、”サー”の称号を授かり隠居生活を送っていた。しかし、ヒューム卿は5年前に発生した女スパイ「ロザリン」事件で、MI6内に裏切り者がいたことが許せず、自らが囮となることで裏切り者をあぶりだし、その始末をゴルゴに依頼する。

ヒューム卿はロザリン事件当時の部下「ギャラガー」「ケンドール」「ハミルトン」「マーフィー」を自邸に呼び、この4人の中に裏切り者がいると通告する。「薔薇の下で」というメッセージを各自に託し、5年前当時の配置につかせる。ヒューム卿が自分の裏切りを知っていると思い込んだ「マーフィー」はヒューム卿に銃口を向けるが、ゴルゴの銃弾の前に倒れる。ヒューム卿は裏切り者を特定できていなかったが、ロザリンと裏切り者の合い言葉が「薔薇の下で」であることを誘い水に、マーフィーをあぶり出したのであった。

「薔薇の下で」とは、薔薇の花の下で催された宴会の話は秘密にするという古代ローマの風習から転じて、秘密を意味するという。文学的レトリックと翻訳ミステリー風のトリックがあいまって引き締まったストーリーとなっており、読み応えがある作品。

ゴルゴとの信頼関係を語るヒューム卿のセリフが琴線に触れる。
「私は・・・世界で一番信用できる男に私の身をゆだねていたのだ・・・」
ヒューム卿の目の下には隈が深く刻まれているのだが、本作時点ではまだその意味するところは分からない。しかし、ヒューム卿の体は病に蝕まれており、死期が近づいているのであった・・・

ヒューム卿の登場は11作目。次作が『ヒューム卿最後の事件』になる・・・
<ヒューム卿登場作品>
第3巻-3『メランコリー・夏』
第3巻-5『ベイルートVIA』
第6巻-3『17人の渇き』
第9巻-5『暗い街灯の下で』
第10巻-4『リオの葬送』
第10巻-5『ナチス鉤十字章は錆びず』
第14巻-2『カリブ海の死影』
第17巻-2『欧州官僚特別便』
第19巻-1『ジェット・ストリーム』
第29巻-1『女王陛下の憂鬱』
第44巻-2『薔薇の下で』

ズキューン

ゴルゴ13 (44) 巻掲載
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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは、賛美歌13番さん。カムバッカーです。 (カムバッカー)
2009-04-29 01:05:59
こんばんは、賛美歌13番さん。カムバッカーです。

結構、ヒューム卿の周りは裏切り者がいるんですね。もっともMI6のことだから、そいつを逆に利用していたりとかもしていたんでしょうが。

やっぱり、駆け引きが色々あるんですね。
返信する
カムバッカーさん、こんにちは。 (賛美歌13番)
2009-04-29 12:59:54
カムバッカーさん、こんにちは。
>ヒューム卿の周りは裏切り者がいるんですね
諜報の世界では誰を信じていいのか分からないのでしょうね。あ、これは一般社会でも同じ?(笑)
返信する
私は物語最初でのKGBサハロフの射殺もまずゴル... (ゴルゴサウルス)
2011-04-29 22:47:04
私は物語最初でのKGBサハロフの射殺もまずゴルゴの狙撃によるものだろうと思っていますが、やはり決定的ではないのでここでは殺害人数にカウントされていないのですか?

返信する
ゴルゴザウルスさん、こんにちは。 (賛美歌13番)
2011-05-01 14:01:45
ゴルゴザウルスさん、こんにちは。
>物語最初でのKGBサハロフの射殺もまずゴルゴの狙撃によるもの
あ!みごとにスルーしてました。眉間を撃ち抜かれていることから、ゴルゴの仕事の可能性が高いですね・・・が、100%の確証も持てないので、このままにしておきます(苦笑)通算殺害人数をこれ以降の作品について全部書き換えるのも難儀なので・・・
返信する
最後のコマで、ヒューム卿は (g10000)
2014-08-19 22:20:25
最後のコマで、ヒューム卿は
ゴルゴにこれからも生き続けて欲しい旨の独白してますが、
この時から、近く訪れる自分の最期を悟っていたのかもしれないですね。
返信する

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