■女王陛下の憂鬱(第105話) 発表1971年5月
評価 ★★★★
依頼人 なし
ターゲット マックス・デモンド/模型飛行機の狙撃
報酬 なし/£10,000を受領せず
今回弾丸発射数 4/ 通算弾丸発射数 726
今回殺害人数 3/ 通算殺害人数 638
今回まぐわい回数 1/ 通算まぐわい回数 59
<ストーリー>
ロンドンにてスパイ容疑で拘束されるゴルゴ。何者かがゴルゴに濡れ衣を着せたのだが・・・
<この一言>
そのまま!そのままだ、ヒューム・・・さん。この事件に、おれがなんのかかわりもないように、おれがロンドンに来たってことも・・・あんたにはなんのかかわりも・・・ないことだ・・・
<もう一言>
耳障りな射撃はやめさせてくれ・・・
<解説>
ロンドンにてスパイ容疑で拘束されるゴルゴ。MI5に捕らえられ拷問を受けるが、「眉ひとつ動かさ」ない(汗は流している)。この件を聞きつけたMI6ヒューム部長は、ゴルゴがスパイ行為を行うはずが無いと判断、ゴルゴ釈放へと動く。しかし、ゴルゴはヒューム部長の到着直前に拷問から脱出、ヒューム部長の背後に回り込む。振り返ろうとするヒューム部長に「そのまま!そのままだ、ヒューム・・・さん。」と呼びかける。「ヒューム部長」というべきか「ヒューム」と呼び捨てるか逡巡の末、「ヒューム・・・さん」と呼びかけるゴルゴが微笑ましい。二人の親密さが伺われるエピソードだ。
ゴルゴは自分を嵌めたのが「マックス・デモンド」であることを突き止め、射殺する。この現場に乗り込んだヒューム部長は、機密情報を乗せた模型飛行機の狙撃をゴルゴに依頼する。その距離500ヤード(≒457m)。ゴルゴはスコープをM16に装着し、一撃で仕留め、報酬を受けとらず無言で立ち去る。辞去の美しさが際だつエンディングが素晴らしい。
ヒューム部長の登場は10作目(下記参照)。ゴルゴとの親密さ・相互理解という意味で一番のバイプレイヤーだろう。
○ヒューム部長登場作品
第3巻-3『メランコリー・夏』 、 第3巻-5『ベイルートVIA』 、 第6巻-3『17人の渇き』 、 第9巻-5『暗い街灯の下で』 、 第10巻-4『リオの葬送』 、 第10巻-5『ナチス鉤十字章は錆びず』、 第14巻-2『カリブ海の死影』、 第17巻-2『欧州官僚特別便』、 第19巻-1『ジェット・ストリーム』
本作は、発表順では71年3月『17人の渇き』と71年9月『リオの葬送』『ナチス鉤十字章は錆びず』の間に位置する。第29巻は本作の他は76年発表作品を収録している。本作が単行本化されるにあたり時間を要したのは、どのような意味があるのだろう?
本作は457mの長距離狙撃であるが、過去の長距離狙撃ランクは以下の通り。
①第7巻-1『AT PINHOLE!』1,020m
②第18巻-1『動作・24分の4』700m
③第11巻-1『ROOM No.909』 500m
④第29巻-1『女王陛下の憂鬱』457m
⑤第22巻-1『スエズの東』400m
ズキューン
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最初の写真撮ったやつが、その後ちゃんと元に戻しておけば、
あの事件は起きなかったのではないでしょうか。
ゴルゴにとって、災難だっただけかもしれません。
>最初の写真撮ったやつが、その後ちゃんと元に戻しておけば、あの事件は起きなかったのではないでしょうか。
おお!素晴らしい発見!!発表後38年を経て明かされる新発見です。そもそも、ちゃんと戻しとけよ!ってことですね(笑)
もしかしてここにも身内に甘い体質があるのかも知れませんが、特に諜報機関がそれではいけませんよね。
>もしかしてここにも身内に甘い体質があるのかも
もしや、某国のエネルギー政策、業界との癒着の構造を示唆しているのでしょうか(笑)
本エピソード、発表から5年も経ってから単行本に収録されていますが、何かあったんですかねぇ~!?
さて本エピソードではゴルゴ、『デロスのほうこう』(ううっ、漢字変換出来ない!)に続いて腕時計から飛び出しナイフを出して縛られた縄を切ってますねぇ!!
実はこれ来年の7月発売予定の第165巻に収録される『螺旋』(別冊ビックNO167収録)の中で明らかにされるのですが、スイスの時計職人ハインツによる逸品なんです!!
この時計、クォーツではなくトゥールビヨン仕様の機械式なのですが、それはクォーツの弱点である熱帯の地や極寒の地での狂いを嫌っているからです!
更に機械式の弱点である磁力線を防ぐために、二重蓋にプラチナを使用、更にはゼンマイに絞殺用のワイヤーが仕込まれているという優れものです!!
いやはや、ゴルゴの使用する腕時計はここまで凄いものなんですねぇ~!!
>来年の7月発売予定の第165巻に収録される『螺旋』
>スイスの時計職人ハインツによる逸品なんです!!
ううぅ!読みたい!!
高級時計は持っておりませんが、時計好きなんです。やはりスイス製かぁ~しかも、一品ものみたいですね・・・