ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第79巻-3ペルソナ・ノン・グラータ

2007-06-26 23:39:56 | 第076巻~第080巻

■ペルソナ・ノン・グラータ(第273話) 発表1988年2月

評価   ★★★

依頼人  CIA ?

ターゲット KGB暗殺専門工作員”クリューチ”

報酬    不明

今回弾丸発射数      1/ 通算弾丸発射数 1,541

今回殺害人数        1/ 通算殺害人数   3,678

今回まぐわい回数    0/  通算まぐわい回数    90

<ストーリー>
ロンドンでKGB職員が殺された。第一発見者の娼婦”ダイアナ”とゴルゴの関係は・・・

<この一言>
令状を見せてもらおう・・・

<解説>
ロンドンでKGB職員が殺された。第一発見者の娼婦”ダイアナ”を取り調べたロンドン警視庁マクレガー主任は、被害者を隠し撮りした写真にゴルゴが写っているのを発見する。ゴルゴの素性を知ったマクレガーはゴルゴを拘束し、KGB職員殺しの自供を迫るがゴルゴは応じない。娼婦”ダイアナ”をそそのかし、ゴルゴを犯人に仕立てようとするマクレガーであるが、ダイアナはこれを拒否。証拠不十分のまま釈放されたゴルゴをマークするロンドン警視庁を尻目に、第二のKGB職員殺人事件が発生。マクレガーは、ゴルゴの無罪を確認する羽目になる。

一方のゴルゴはロンドン空港で、ダイアナとすれ違う。ダイアナをKGBの殺し屋”クリューチ”と見破っていたゴルゴは「CIAがゴルゴを雇ってクリューチ殺害に乗り出した」との情報を流し、ダイアナをロンドン空港におびき寄せたのであった。ゴルゴは宿泊中のホテルで外部と連絡を取っていることから、”クリューチ”殺害を請け負ったと想定されるが、依頼人がCIAかどうかは未確定である。

娼婦ダイアナがKGB暗殺専門工作員”クリューチ”であるという、意外な展開が面白い。ラストのダイアナとゴルゴの対決は、激しい動的なシーンを敢えてスローモーション風にコマ割りして描かれている。ダイアナの放ったナイフをすんでの所で避けるゴルゴや、ゴルゴの弾丸にのけ反るダイアナは、映画『マトリックス』の描写を先取りしているかのようだ。
東西諜報機関の対決を主題にした作品であるが、冷戦構造の終焉と共産主義崩壊の兆しが窺われ、当時の国際情勢を反映していると言えよう。

なお、MI6のゴルゴ・プロフィールにある「眼・正常無矯正」というのは、言わずもがなの感があるが、具体的に記されたのは本作が初めてである。

ズキューン

ゴルゴ13 (79) 巻掲載
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
賛美歌13番さんこんにちわ。ダイアナが工作員と... (ペロ)
2007-06-27 10:41:11
賛美歌13番さんこんにちわ。ダイアナが工作員とは意外でした。
マクレガーは熱血強引刑事ですね。67巻『ファイヤーアフター』のセルジオ武藤を思い起こさせます。何でもいいですが、“刑事の勘”とやらは百発百中にしてほしいですね。冤罪にされる方の身にもなってほしいものです。
それはそうと、マクレガーは、ゴルゴンを釈放しましたが、確かゴルゴンは警官に対する暴行(=公務執行妨害)の容疑があったような・・・それはどうなってしまったのでしょうか?もしかして忘れてる?
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ペロさん、こんばんは。 (賛美歌13番)
2007-06-28 00:53:25
ペロさん、こんばんは。
>公務執行妨害はどうなってしまったのでしょうか?
爆笑!相変わらず鋭い指摘です。
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ダイアナ、娼婦仲間や警察の前で猫被るのはいいと... (にか)
2014-03-05 18:10:00
ダイアナ、娼婦仲間や警察の前で猫被るのはいいとして、自室で一人で寝ている時やブザーでたたき起こされて寝ぼけ眼でドアまで向かう時の無防備さは工作員としていかがなものなんでしょうか?
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