■メイティング・マテリアル(第269話) 発表1987年5月
評価 ★★
依頼人 トーマス
ターゲット ハロルド・エマーソン
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 1,533
今回殺害人数 1/ 通算殺害人数 1,670
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 90
<ストーリー>
チェス好きの「ハロルド・エマーソン」は命を狙われているとのことで、ボディーガードを雇いニュージーランドのコテージに籠もる・・・
<この一言>
”一時間だ。申し訳ないがまた明日”
<解説>
老いたボディーガード「ロバート・ブレディ」は、チェス愛好家の「ハロルド・エマーソン」の警護を引き受ける。殺し屋に狙われているというエマーソンは、ニュージーランドにある海辺沿いのコテージに逃れ、チェスをして過ごす。ブレディとの対局に飽きたエマーソンは、パソコン通信で見知らぬ相手との対局にのめり込む。
500m離れたコテージにゴルゴが到着、ブレディはゴルゴの佇まいから危機を察知する。
しかし、
・500m離れており射程外にある
・コテージ内にいるためスコープに捕らえられない
・海からの風が強い
という状況では狙撃に必要な条件が整わないことから、エマーソンに心配する必要はないと言う。つまり、キングを詰めるために必要な駒が揃わない「メイティング・マテリアル」であり、白黒がつかないというのだ。
チェスに没頭すると窓の外に空気を吸いに出るクセのあるエマーソン。パソコン通信の相手が強いため、思わず窓の外に出てしまうが、待ち構えていたようにゴルゴの銃弾がエマーソンを射抜く。ブレディがゴルゴのコテージに行ってみると、そこにはゴルゴの姿はなくパソコン通信とチェス盤が置き去りにされていた・・・。エマーソンのチェスの相手はゴルゴであり、ゴルゴがエマーソンをチェス上で追い詰めて窓の外におびき寄せたのであった。
エマーソンはパソコン通信チェスの対局相手であるゴルゴを評して「まるで機械と対決しているような気分だ・・・人間臭さのようなものを感じない・・・」と述べている。チェスも強いゴルゴ、普段は誰と対局しているのだろうか・・・
老ボディーガード・ブレディを軸としたサイドストーリー。依頼人が子供で、父親とエマーソンの賭けチェスでの「メイティング・マテリアル=引き分け」をフックに、父親の復讐を果たしているのが面白い。
チェスを扱った作品には第33巻-1『チェック・メイト』、第33巻-2『ステール・メイト』がある。
ズキューン
ゴルゴ13 (78) 巻掲載
ゴルゴ13 144巻(最新刊)発売
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★
>トーマスはどうやって依頼料を捻出したのでしょうか
鋭い!(笑)
・パソコン通信の賭けチェスで稼いだ
・お目付け役はエマーソンの癖を説明している初老の男性か?
しかし、トーマス少年、あの年で殺人依頼をするだけあって、無表情なのが怖いですね・・・
>チェスも上手い!いつか麻雀をしているゴルゴが見たい(笑)
将棋も強いのでしょうね。麻雀も盲パイはもちろん、積み込みやすり替えもお手の物でしょう。いや、読みが鋭いからそんなことしなくても勝てますね。
あ!でも、将棋も麻雀も実際に面と向かった対戦ではなく、自身を守るためにオンライン対戦なんでしょうが・・・