■13カウント(第366話) 発表1994年5月
評価 ★★★★
依頼人 世界ウエルター級チャンピオン”アルベルト・メンデス”
ターゲット メキシコ政府軍ガルシア将軍
報酬 不明
今回弾丸発射数 1/ 通算弾丸発射数 2,035
今回殺害人数 2/ 通算殺害人数 4,195
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 100
<ストーリー>
メキシコからアメリカに移民、ボクシング世界チャンピオンに登りつめた”アルベルト・メンデス”。重い十字架を背負い、裏切りに打ちのめされ、病に冒されたチャンピオンの選んだ道は・・・
<この一言>
失礼した・・・
<もう一言>
どうやら、左眼に異常があるようだな・・・
<解説>
メキシコからアメリカに移民した”アルベルト・メンデス”。幼少時、弟と密出国を企てたメンデスであるが、弟は捕らえられメンデスのみがアメリカへ渡ることになった。弟は後にメキシコ政府の圧政に反旗を翻すも、ガルシア将軍率いる政府軍に殺されてしまう。ボクシング世界ウエルター級チャンピンにまで登りつめたメンデスであるが、弟に対する贖罪意識から逃れられずにいた。
プライベートにおいても妻が自分の運転手と不貞を重ねていることを知り、孤独を味わうメンデス。メンデスの気持ちを紛らわすのはボクシングだけであったが、ロードワーク中にゴルゴの背後に近づいてしまったメンデスは、左頬にゴルゴの手刀を受けてしまう。後日再び、ロードワーク中にゴルゴを見かけたメンデスはゴルゴの背後に忍び寄る。ゴルゴは手刀を繰り出した後、寸止めハイキックをメンデスの左頬に見舞う。メンデスの左眼の異常を悟ったゴルゴは「左眼に異常があるようだな・・・」との言葉を残し立ち去る。
メンデスは網膜剥離を患っていることが判明、手術を行い世界タイトルマッチに臨む。挑戦者サイドに寝返ったメンデスの運転手が、左眼の異常について密告したため、劣勢にまわるメンデス。しかし、アッパーカット一発で逆転勝利を収め、タイトル防衛に成功する。直後、メンデスは引退を表明、「13カウント」とともにリングを降りることを告げる。メンデスはガルシア将軍をリングに上げ、メキシコを称え介抱する。その刹那、メンデスとガルシア将軍をゴルゴの銃弾が貫く。メンデスは自身の贖罪と誇りのために、ガルシア将軍の殺害と自身の網膜剥離を患った左眼の狙撃をゴルゴに依頼していたのであった。
ゴルゴが脇役に徹するサイドストーリーもの。哀愁を帯びた場面と、リングの緊迫した場面が交錯し、練られた構成と相俟って、充足した読後感が得られる作品。妻にも運転手にも裏切られたメンデスの孤立感と弟を裏切ってしまった贖罪意識が、痛いほどに伝わってくる。ウエルター級世界チャンピオンに一歩も引かないゴルゴのボクシング技術は賞賛に値する。しかし驚くことなかれ、第4巻-1『査察シースルー』、第15巻-2『残光』でゴルゴはヘビー級のボクサーと対決している。それぞれの闘いでゴルゴは完全勝利。『査察シースルー』では世界ヘビー級チャンピオンを半殺しにしており、『残光』では東部ヘビー級チャンピオンのパンチを完全に見切りスウェイで軽くいなしている。ゴルゴの格闘技術恐るべし・・・
ズキューン
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