ゴルゴ13総合研究所『俺の背後に立つな!』

ゴルゴ13の全ストーリーを解説

ゴルゴ13第110巻-2天使と悪魔の”腕”

2007-12-10 23:53:33 | 第106巻~第110巻

■天使と悪魔の”腕”(第368話) 発表1994年10月

評価   ★★★

依頼人  イリノイ州知事候補スタンツ

ターゲット 慈善家 サミエル・ビューリー・ワサン

報酬    不明

今回弾丸発射数       2/ 通算弾丸発射数 2,039

今回殺害人数         2/ 通算殺害人数   4,201

今回まぐわい回数     0/  通算まぐわい回数   100

<ストーリー>
交通事故に巻き込まれ右腕に重傷を負ったゴルゴ。依頼を遂行できるのか・・・

<この一言>
”利き腕”を人にあずけるほど、俺は”自信家”じゃない・・・だから、握手という習慣も・・・俺にはない。

<もう一言>
いいか、仕事が完了するまでよけいな事はするな。わかったな・・・?

<解説>
イリノイ州知事候補『スタンツ』は、”イリノイ・ナチ”のメンバーとして暗躍した過去を持つ。『慈善家 サミエル・ビューリー・ワサン』はイリノイ・ナチ時代のスタンツの写真を保有しているが、スタンツより写真の返却を求められる。スタンツの政治スタンスに疑問を持つワサンはこれを拒否すると、スタンツはゴルゴにワサンの殺害を依頼する。

しかし、ゴルゴは交通事故に巻き込まれ、右腕に重傷を負う。運び込まれた病院で自らの怪我の深刻さに気付いたゴルゴは、看護婦が噂をする凄腕の医師『ヤン・リー・カッター』の元を訪れる。天使の腕と評されるヤンの治療を受け快復を見せるゴルゴであるが、未だ引き金を引くには十分な感触が戻っていなかった。

スタンツはワサンに対し、写真を返すのならばゴルゴへの依頼を取り消す、と取引を持ちかける。ゴルゴに狙われていること知ったワサンは諦観するが、ワサンに育てられたヤンは自分が治療した男がワサンを狙うスナイパーであることを知り、苦悩する。ゴルゴは左利き用のライフルでワサンを狙撃し、現場にライフルを残して立ち去る。ゴルゴをダシに使ったスタンツに対しては右利き用のライフルで銃弾を打ち込み、ワサンの時と同様に現場にライフルを残して立ち去る。

自分を治療してくれたヤンに対し、義理を果たすべく、わざわざ左利き用のライフルを用いるゴルゴの男気が熱い。ところで銃に右利き用と左利き用があるのだろうか?M16については、特に右利き・左利き用は存在しないと思われる。左利きの人間が撃っても問題ないように薬きょうが横に出るような配慮がなされている、という記述を読んだ記憶がある。それともスコープの設置位置がちがうのだろうか?左手で引き金を引くシーンでゴルゴは左目でスコープを覗いている。謎は深まるばかりであるが、ゴルゴのことだから、左手で引き金を引くためのカスタム銃を特注したのだろう。電話で銃を新規発注しているシーンが描かれている。盟友デイブ・マッカートニーが徹夜で完成させたのかもしれない・・・

ズキューン

ゴルゴ13 (110)巻掲載
ゴルゴ13 (147)巻(最新刊)
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