極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ポストコロナと新しい仕事

2020年10月03日 | 時事書評



彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救った
と伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦
国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編成のこ
と)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクター。愛称「ひこに
ゃん」


                                      

14 憲 問 けんもん
--------------------------------------------------------------
「士にして居を懐(お)うは、もって士となすに足らず」(3)
「貧にして怨むことなきは難く、富みて馴ることなきは易し」(11)
「古の学者はおのれのためにし、今の学者は人のためにす」(25)
「君子は、その言のその行ないに過ぐるを恥ず」(29)
「人のおのれを知らざるを患えず。おのれの能無きを患う」(32)
--------------------------------------------------------------
25 むかしの人は、自己完成をめざして学問した。今の人は、売名が
目的で学問している。(孔子)

子曰、古之學者爲己、今之學者爲人
Confucius said, "The ancient people learned in order to improve
themselves. The present people learn in order to succeed.

26 遽伯玉きょはくぎょくが孔子のもとに使者をよこした。孔子は、使者に席をす
すめた。
「ご主人はいかがですか」
「ありがとうございます。主人は過ちを少なくしようとつとめておりま
すが、まだその甲斐がなさそうです」
使者が帰ったあと、孔子は言った。
「あの使者はじつによく出来ている」
遽伯玉きょはくぎょく〉 衛の大夫。孔子が衛に行ったとき、かれの家の賓客となっ
た。

Qu Bo Yu sent a messenger to Confucius. Confucius made him sit
and asked, "How is your master?"
The messenger replied, "He wants to reduce his errors, but he
still cannot do it." After the messenger went back, Confucius
said, "He is a good messenger. He is a good messenger."


   

ポストエネルギー革命序論 212:アフターコロナ時代㉖
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」

🌣 「建材一体型」太陽光市場、25年まで年14%超の成長
4月25日、調査会社 Mordor Intelligenceは、建材一体型太陽光発電
(BIPV)市場は2020年から2025年までに年平均成長率(CAGR)14.79 %
以上で成長すると予測。同社の販売代理店であるグローバルインフォメ
ーション(川崎市)が公表。それによると、市場調査レポート「建材一
体型太陽光発電(BIPV)の世界市場:成長・動向・予測」によると、
BIPVは、材料と電力消費の節約と同時に建物のエネルギー効率を改善す
ることから、今後数年間、特に住宅および商業部門において需要が高ま
ると期待される。その一方で、コストの低下と、屋根上に従来型太陽光
パネルを設置するシステムの技術向上がBIPV市場の成長を抑制するとも
予測。屋根上太陽光システムの技術はBIPVよりかなり早いペースで進ん
でおり、購入者の多くはBIPVよりも屋上太陽光を選択していると指摘。
なお、BIPV市場で使用される主要な太陽光発電技術は結晶シリコン型で、
ファサード、カーテンウォール、屋根に使用される太陽光パネルのほと
んどで用いられている。結晶シリコン型のフレキシブルパネルは、薄膜
型よりも安価で効率的だが、柔軟性が低いことから、恒久的な固定具を
備え、人目につかない平らな屋根などに最適。欧米などの先進国では、
ネット・ゼロ・エネルギービルディング(ZEB)の設計・建設にシフト
し、今後BIPVテクノロジープロバイダに重要な市場機会を生み出すと期
待される。また、マイクロインバータの登場により、高温によるフェー
ディングやパフォーマンスの低下といった課題が部分的に解決できるよ
うになり、今後数年間のBIPV市場における新たな推進力となる。(「建
材一体型」太陽光市場、2025年まで年14%超の成長 - ニュース - メガ
ソーラービジネス、 日経BP)


🌣 30年以上も発電!大成建設とカネカが建材一体型太陽光発電
そう言えば、大成建設とカネカは、ビルの外装(壁面や窓面)を有効活用
し、太陽光発電を効率的に行う T-Green®Multi Solarを開発している。太
陽電池を合わせガラスで挟み込むことで、外装そのものが発電システムと
なり様々な規模の建物に導入できる。建物単体で自立した電源を有するの
で停電時の備えとなり、街全体のレジリエンスも 高まる安心の発電シス
テムである。
------------------------------------------------------------------
【特徴】
①意匠性を兼ね備え、高い発電性能を実現できる
②災害による停電時に、自立した電源として使用できる
③SDGs、ESG等の評価やBCP対策により建物の資産価値が高まる
-----------------------------------------------------------------



都心部における中高層ビルなどは、屋上が狭い上に、様々な設備機器など
が設置されるため、太陽光発電パネルの設置面積が確保できない。
T-Green®Multi Solar は、水平面だけでなく、日照が得られる垂直面(壁
面や窓面)でも発電できる。外観イメージを損なわず、建物の創エネ性能
を高められる画期的な外装。また、災害時の非常用電源として使用するこ
ともできる。



🌣 24.8%超の変換効率の安定したペロブスカイト太陽電電池
【概要】
ペロブスカイト太陽電池(PSC)の 性能のさらなる改善と安定化は、次世
代の太陽光発電の商業的実行可能性を達成するために不可欠。エネルギー
準位、疎水性、および非共有相互作用に対する共役材料へのフッ素化の利
点を考慮して、よく知られている正孔輸送材料(HTM)Spiro-OMeTADの 2
つのフッ素化異性体類似体が開発され、PSCのHTMとして使用される。構造
異性によって引き起こされる構造と特性の関係は、実験的、原子論的、理
論的分析を通じて調査され、製造されたPSCは、最大24.82%の高効率(0.3
ボルトの電圧損失で24.64%と認定)、および長期安定性を備えている。
カプセル化されていない湿潤状態(500時間後に87%の効率保持)。また、
大面積セルで22.31%の効率を達成している。("Stable perovski-
te solar cells with efficiency exceeding 24.8% and 0.3-V voltage
loss"、 Science)



図 NREL チャートが更新(Rev.09-22-2020)。ペロブスカイトがη=25.5%
UNIST から。




世界から注目されるペロブスカイト太陽電池
太陽の光エネルギーを直接電気に変換する太陽電池。その種類は、原料と
して使われる半導体によって様々だが、現在量産されている太陽電池の多
くは、「シリコン系太陽電池」と「化合物系太陽電池」と呼ばれるタイプ
のもの。これらの太陽電池は壊れにくく、高変換効率(高いものでは25%
を達成)である一方で、材料や製造コストが比較的高いというデメリット
があった。さらに、シリコン系太陽電池ではシリコンが厚く、曲げること
ができないことが設置場所を制限していた。そこで次世代の新規太陽電池
材料として期待を寄せられているのが、「ペロブスカイト太陽電池」だ。
ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造の材料を用いた新しいタイプの太陽電
池であり、「シリコン系太陽電池」や「化合物系太陽電池」にも匹敵する
高い変換効率を達成している。ペロブスカイト膜は、塗布(スピンコート)
技術で容易に作製できるため、既存の太陽電池よりも低価格になる。さら
に、フレキシブルで軽量な太陽電池が実現でき、シリコン系太陽電池では
困難なところにも設置することが可能になる。このような特徴を有する太
陽電池で、シリコン系太陽電池と同程度の変換効率を有するものは無かっ
た。ペロブスカイト太陽電池の登場によって、理想的な太陽電池が実現可
能になった。このことから、ペロブスカイト太陽電池は、世界で最も注目
されており、太陽電池に関する世界中の論文の大半がペロブスカイト太陽
電池に関するものになっている。2009年にこの画期的な太陽電池を最初に
提案したのが宮坂力教授で、世界的な注目を集めた。2013年からは、JST
の先端的低炭素化技術開発(ALCA)が取り組む「太陽電池および太陽エネ
ルギー利用システム」に参画し、現在では実用技術化プロジェクトのなか
で、有機無機ハイブリッド高効率太陽電池の研究開発を世界レベルでリー
ド。宮坂教授が太陽光吸収に用いるNH3CH3PbI3という化学式で表されるペ
ロブスカイト結晶は、濃い褐色であり可視光の利用率が高い。宮坂教授は
この材料を、世界で最初に太陽電池に応用した。ペロブスカイト太陽電池
を作るには、薄膜の形成と塗布プロセスが必要になる。まず原料を含む溶
液を、金属酸化物(チタニアやアルミナ)の膜上に塗布してペロブスカイ
ト結晶薄膜を形成する。この薄膜は波長800nmまでの可視光を吸収できる
性能を持つ。その上層に、プラスの電気(正孔)が集まる有機の正孔輸送材
料を接合して薄膜セルを作る。ペロブスカイト太陽電池の作製が容易であ
ることから各所で研究が開始され、変換効率が急速に向上した。宮坂教授
らは、これまでのALCAの研究で、材料や結晶構造、プロセスを最適化する
ことで、ペロブスカイト太陽電池として最高クラスの変換効率(21.6%)
と1.15V以上の高い電圧出力を実現している。


曲げられるフィルムタイプの太陽電池の実用化に向けて
ペロブスカイト型構造の太陽電池には、他にも大きな特長がある。製造す
るときの温度を、シリコン系に比べて低くできる点だ。これはプラスチッ
クを痛めない範囲が
に収めることができ、プラスチックフィルムタイプの
太陽電池の製造を可能にする。シリコン系太陽電池は薄くすると太陽光の
エネルギーが吸収できなくなるため、変換効率が大きく低下する。しかし、
ペロブスカイト太陽電池であれば、太陽光の吸収係数が大きいため、高い
変換効率を維持したフィルムタイプ太陽電池の実現が可能である。変換効
率をさらに高めて、実用に耐えられる耐久性も備えられれば、加工しやす
い透明フィルムの太陽電池を開発できる。屋外用や屋内用、携帯用など、
広い用途の民生用産業材料が誕生するはずだ。宮坂教授らがこのフレキシ
ブル太陽電池を100回以上曲げる試験を実施したところ、その性能が安定
していたことも確かめた。



ペロブスカイト太陽電池、効率21.6%の特性
プラスチックフィルムで作る高効率ペロブスカイト太陽電池。100回以上
の曲げ試験でも性能は安定したままだった。

変換効率30%以上の太陽電池とPbフリー化を目指す
ペロブスカイト太陽電池と別種の太陽電池とを組み合わせたタンデム構成
にすることで、従来のシリコン系太陽電池(変換効率は25%以下)を大幅
に上回る変換効率30%以上の太陽電池を作ることにも挑む。また、30年以
上の使用に耐える高信頼性化も視野に入れる。そして同時に、人体へ悪影
響のある鉛を使わないPbフリーペロブスカイト太陽電池の開発も目指して
いる。これらによって、あらゆる場所に設置でき、少ない面積で大きな電
力が得られる理想的な太陽電池が実現し、二酸化炭素低減に貢献できる。
(ペロブスカイト型太陽電池の開発、環境エネルギー、国立研究開発法人 
科学技術振興機構)


塗るだけで太陽電池
印刷技術によって製造が可能 有機薄膜太陽電池は電子を与える電子供
与材料と受け取る電子受容材料という2種類の有機半導体の組み合わせ
で作られる。この2つの有機半導体は、塗布技術が進めば紙に印刷する
ように製造することが可能となる。また、柔らかい物にも塗布できるた
め、曲げたり、色をつけたりすることもできてしまう。
本技術が実用化
されれば、クリーンなエネルギーにより世界が劇的に変化すると期待さ
れている。有機薄膜太陽電池の開発は、電子供与材料と電子受容材料の
組み合わせを探す作業と言っても過言ではないだろう。さまざまな試行
錯誤を繰り返すなか、新しい発想で2つの組み合わせが発見された。そ
れは、テトラベンゾポルフィリンと独自に開発されたフラーレン化合物
であるSIMEFの組み合わせである。テトラベンゾポルフィリンは、太陽
電池研究のために開発されたものではなく、まったく別の用途のために
開発されたものであり、SIMEFと組み合わせることにより、カラム/キャ
ニオン構造(剣山構造)と呼ばれる理想的な構造を示すことがわかった。
わが国独自の低分子塗布型有機薄膜太陽電池の誕生である。これを足が
かりにして、それまで2%台であった変換効率が5.4%へと跳ね上がり開発
に弾みがついた。

実用化に向けてはまだまだ解決しなくてはならない問題があり、まずエ
ネルギーの変換効率。従来のシリコン太陽電池の変換効率に比べ、有機
薄膜太陽電池の変換効率はかなり低い。2009年、中村榮一東大教授は当
時世界最高水準の 5.4%まで高めたが、それでもシリコン太陽電池と比
較するとまだまだの数字であった。シリコン太陽電池と比較して Roll
to Roll塗布プロセスによる連続生産が可能で生産効率が非常に高く、
また、アモルファスSi太陽電池同等のモジュール効率7%台(セル効率
10%)で市場投入可能と考えられていたが、2012年9月、中村教授の開発
パートナーである三菱ケミカルが、有機薄膜太陽電池のセル変換効率を
11.7%まで向上させ、変換効率問題は着実に進化し、実用化に向けまた
一歩近づく。もう1つの問題は耐久性である。これまで有機薄膜太陽電
池は製作しやすい反面、耐久性に問題があった。


しかし、これも2011年現在でプラスチック基板では5年、ガラス基板で
は約10年以上の耐久性が実証、大きな壁は既に超えたと言って良い。夢
の世界はもうそこまで迫っている。JSTが推し進める産学連携は 素晴ら
しい成果を挙げる。



トランプ大統領とメラニア夫人、コロナ検査で陽性
今月2日、トランプ米大統領は、同氏の最側近の1人、ホープ・ヒックス
氏が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したことを受けて自身とメ
ラニア夫人も検査を受けた結果、2人とも陽性反応が出たことを明らかに。
トランプ氏はツイッターで我々は直ちに隔離と回復のプロセスに入る。こ
れを共に乗り越えていく」と述べた。ヒックス氏は29日にテレビ討論会
が開かれたオハイオ州クリーブランドなど、トランプ氏が最近訪れた複数
の目的地に同行した。30日には、ミネソタ州の集会に向かう大統領専用
ヘリコプターに一緒に乗り込む姿が目撃されていた。
ヒックス氏に近い人物がCNNに語ったところによると、本人は新型コロ
ナウイルス感染の症状を示し、首都ワシントンに戻っている。現時点で症
状の重さは不明。CNNは同氏にコメントを求めたが、返答は得られてい
ない。トランプ氏は1日に米フォックスニュースに電話出演した際、ヒッ
クス氏が支持者との接触から感染した可能性があるとの見方も示した。ヒ
ックス氏は「とても温かい人物」で、兵士や法執行当局者との面会で距離
を取ることを求めるようなタイプではないと語っている。

米印ブラジルに4割超集中

コロナ、世界の死者100万人 対策めぐり政治対立も
28日、新型コロナウイルスの死者が間AFP通信の集計によると、100万人を
超えた。米ジョンズ・ホプキンス大の集計では、米国、インド、ブラジル
の3カ国に死者の4割以上が集中。各国政府が講じた経済活動や移動の規
制がもたらす景気後退を背景に、感染拡大は社会の混乱や不安だけでなく
政治的対立も生み出している。  

◇選挙の最大争点
国の累計感染者は710万人超、死者は20万人超でいずれも世界最多。感染
拡大のペースは一時より緩やかになっているものの、中西部を中心に感染
者が増加し、予断を許さない状況が続く。11月に控えた大統領選でも、新
型コロナ対策が最大の争点の一つだ。民主党候補のバイデン前副大統領は、
感染拡大時にトランプ大統領が有効な対策を講じなかったとして「指導力
が欠如している」と攻撃。これに対しトランプ氏は「適切に行動していな
ければ、250万人が亡くなっていた」と強弁している。 トランプ氏はまた、
ワクチン開発に関し「年内に1億人分を配布できる」と主張し、劣勢が続
く大統領選で局面打開を図りたい考え。ただ、疾病対策センター(CDC)
のレッドフィールド所長は、国民の大半が接種可能になるのは来年半ば以
降と予想している。

◇大統領支持率が上昇
ブラジルの累計感染者は473万人強、死者は14万人強。増加幅は7月末をピ
ークに、大きく縮小している。3月下旬に各州・市で導入された経済規制
などの感染拡大防止策も大幅に緩和され、市民は日常生活を取り戻しつつ
ある。経済規制を攻撃してきたボルソナロ大統領の支持率は、経済回復と
ともに上昇。非正規雇用者らへの現金支給が行き渡ったことも、背景にあ
るとみられる。ボルソナロ氏は、先の国連総会で「『ステイ・ホーム』や
『経済は後回し』の標語の下、メディアは社会的混乱をもたらすところだ
った」と、自粛や経済規制を重視しない自らの立場を正当化した。しかし
ブラジルの死者数は米国に次いで2番目に多く、アラゴアス連邦大のルシ
アナ・サンタナ准教授(政治学)は「大統領は最初から新型コロナを矮小
化した。その姿勢が感染対策を妨げた」と無責任ぶりを批判している。

◇全土封鎖で地方拡散
インドでは28日、累計感染者が600万人を超えた。死者も9万5000人を上回
った。今月17日には、前日からの24時間の新規感染判明数が9万7894人と、
世界最多を更新。その後はやや減少傾向にあるが、依然として連日8万人
以上の新規感染が確認されている。インド政府は3月下旬~5月末、感染拡
大を食い止めるため全土封鎖を実施。経済が停滞し大都市で職を失った地
方出身の貧困層が故郷へ帰り、医療体制の整っていない地方に感染を広げ
る結果となった。政府は今月26日の声明で「1日140万件を超える検査能力
がある。過去24時間で134万件以上の検査を実施した」と強調。感染者を
隔離し感染拡大防止を図っていると述べた。一方、国民の間では感染防止
策に緩みが生じている。マスクなど口や鼻を覆う物の着用が義務化されて
いる首都ニューデリーでは「マスクをせずに外出している人が増えた。取
り締まりも行われていない」(在留邦人)状況という。

パキスタン、なぜかコロナの大流行回避 専門家ら困惑
パキスタンで、新型コロナウイルスの感染が確認されてから6か月が経過。
ここ数週間は感染者数が激減しており、最悪の事態は回避できているとい
う。人口過密な都市部での感染拡大や、ボロボロの病院が対応できなくな
ることが恐れてたが、感染者数の減少理由が分からず困惑。パキスタンで
は当初感染者数が急増したが、現在は減少傾向にあり、死者数も1桁の日
が多い。累計の死者数は約6300人、感染者数は29万5000人以上だが、現在
1日当たりの新規感染者数は数百人にとどまっている。
一方、隣国インドでは、1日当たり数百人が死亡中である。 パキスタン
歴代政府は長年、医療分野への資金投入を行わず、ポリオ、結核、肝炎な
ど多くの感染症の食い止めに失敗してきた。また、パキスタンでは多くの
人が、数世代で同居し、ひしめき合って暮らしている。東部ラホールの病
院に勤務するサルマン・ハシーブ医師は、「この減少傾向を誰も説明でき
ない…誰も具体的な説明が思い浮かばない」と話した。感染の大流行を回
避できた理由について、人口が若いこと、高湿度・高気温の気候、根拠の
ない自然免疫など、さまざまな仮説が飛び交っている。新型コロナは、高
齢者や基礎疾患のある人が感染すると重症化するリスクが高いことが分か
っているが、パキスタンの平均年齢はわずか22歳。
一方、イタリアの平均年齢は46.5歳で、これまでの死者数は3万5000人
を超えている。2月に初めて感染が確認されて以来、政府は緩やかなロッ
クダウン(都市封鎖)など制限措置を実施してきたが、市民はソーシャル
ディスタンシング(対人距離の確保)のガイドラインを守らず、市場やモ
スク(イスラム礼拝所)に集まった。当局は、先月に感染者数が数週間連
続で減少したことを受け、新型コロナに伴うほとんどの規制を解除。レス
トランや公園が再開し、人々は映画館やショッピングモールに集まり、公
共の交通機関にひしめき合って乗っている。学校や大学も9月末には再開
予定だ。マスクを着用している人も、ほとんど見かけなくなった。

【今夜の読書三昧:是非読んでおきたい4冊】


📚 大人は知らない今ない仕事図鑑100
2011年に小学校に入学した子どもの65%は、大学卒業時に今は存在してい
ない職業に就くだろう(デューイ大学研究者 キャシー・デビッドソン)
という。こんな予測が2010年代に世界に衝撃を与えたが、その予言は新型
コロナ(COVID19)によるパンデミックで思わぬ形で現実になろうとしてい
る。世界中がリーモートやバーチャルでの仕事を余儀なくされ、目の前で、
今までなかった仕事の形が次々と生まれてきている。そして、この変化は
決して後戻りしない。この本は、国連が提起した持続可能な開発目標(S
DGs)に沿って、いま世界に何が起こっており、環境問題や人口変化、
格差の拡大、AIに代表されるコンピュータの進歩や5G・6Gといった
通信技術革新、ロボティクスの進歩によって、仕事にどんな変化がもたら
されると予想されているかを説明。自分発見9マスシートで、自分の興味
を再確認した上で、社会に必要とされることと自分のやりたいことを重ね
合わせながら、ポストコロナの時代に生まれる「今ない仕事」を一緒に考
えていく。



📚 
ポスト工業社会は存続しうるか
『21世紀の資本』の登場で、経済問題として所得分配の極端な偏りが注目
を浴びるようになった。けれども人々の所得がそれなりに成長するなら、
格差への関心は薄れるだろう。かつての中国は階級・階層間における激し
い対立と紛争に明け暮れたが、この三十年間は労力を各人の経済活動に集
中させてきた。格差は厳然として存在するにせよ、それぞれが働いただけ
所得を伸ばすことができたからだ。そこで多くの国は経済政策として経済
成長を優先している。ところが近年、国全体として経済成長しても、階層
によっては賃金が伸びないという現象が目立つようになった。これでは格
差問題が再燃してしまう。また技術革新が生じても、雇用や成長にはつな
がりにくくなっている。それでは技術革新を経済成長の原動力として目標
に据える意味がなくなってしまう。

著者はフランスを代表する経済学者で国家債務の専門家だが、人文社会科
学の全域にも通じる。その該博な知識を駆使して本書で問うのが、「経済
成長が停滞しても現代社会は存続しうるか」だと。第一部においては人類
学や歴史学、科学史を縦横無尽に引用し、科学技術の進歩が西洋において
のみ生じたという欧米中心の偏見を覆す。第二部では経済成長のメカニズ
ムを経済学的に説明し、なぜ分野によって停滞が生じ始めたのかを論じる。
第三部では、科学革命によって人類の精神にどんな変化が生じたのか、成
長が失われれば世界が不安と不和に覆われるしかないのかを考察する。二
百ページほどでこれだけ重大かつ壮大なテーマに筋道を通し簡潔に扱う手
際の良さには感心させられる。(『経済成長という呪い: 欲望と進歩の人
類史』(東洋経済新報社) 著者:ダニエル・コーエン 翻訳:林 昌宏 - 松
原 隆一郎による書評 | 好きな書評家、読ませる書評。ALL REVIEWS)
さて工業が中心であった頃、農業は衰退しても労働者は工業部門に移動で
き、それぞれで一人当たりの生産性が高まったため全体は成長し雇用も確
保された。しかもフォード社式生産様式においては働く動機付けとして賃
上げが採用された。ところが経済の中心がデジタル技術に移った現在、グ
ーグルやフェイスブック、ツイッター各社の社員数は自動車会社よりも遙
(はる)かに少ない。技術革新が雇用と成長をもたらさなくなったのだ。

これはデジタル技術の特質だと著者は言う。工業技術は労働者を「補完」
したから雇用と生産性が同時に伸びたが、デジタル技術は中間層のルーテ
ィーン仕事を「代替」し、労働者は下層のサービス業に溢(あふ)れてそ
の賃金が低下する。ではサービス業はなぜ機械に代替されないのか。それ
はAIが「二歳児とサッカーする」たぐいの作業を不得意とするからだ。碁
や将棋における数学的推論は高等に見えて最近の創造物であるのに対し、
「感覚と運動の調整」は人類が進化の途上で数百万年をかけて修得した複
雑なフォーマットによるから置き換えられないらしい。
ではポスト工業社会で成長が見込めないとして、これまでに達成した豊か
さでなぜ満足できないのか。それはいくら豊かになっても新たな現状が基
準となり、振り出しに戻るからで、幸福度は過去や隣人を基準として相対
的に決まると言う。しかも将来に下がるかと不安になる。これはカーネマ
ンらの行動経済学による指摘で、不和を避けるには同じ所得水準の隣人と
のみつきあう「社会的族内婚」が拡(ひろ)がる。異質な隣人の「排除」
が蔓延(まんえん)する理由である。だが著者の筆致は思いのほか楽観的。
デンマークをはじめとする北欧諸国の幸福度が高いからで、そうした国の
存在に救われる。提言は短いが、読者の省察を促すだろう。



📚  68年の理想からGAFAの君臨へ
AI時代の労働はどうなるか GAFAなどデジタル社会の覇者とどう付き合
うべきか。1968年パリ5月革命以後の世界史から経済を説く。フランスを
代表する経済学者が、1968年5月革命以後の「世界史の構造」を総括する。 
新たな人文知のため、デジタル社会における「経済成長」の真実に迫る。
68年の学生運動は何だったのか、70年代に左派が過激化したのはなぜか。
工業化社会からサービス社会に移行した80年代の保守革命を経て、90年代
のIT革命により実現された21世紀のソーシャル・ネットワーク──SNS が
「68年」の理想を体現しつつ社会を分断するのはなぜか。アーレントが分
析したナチス台頭時の群衆と現在の大衆を弁別した上で、著者は、リベラ
ル左派エリート層にも「労働のない労働者の社会」にも警鐘を鳴らす。
ポピュリストはなぜ台頭するのか、GAFAとはどう付き合うべきか。AI革命
で人間の仕事はどうなる?
マルクスをはじめフーラスティエやクルーグマンやセンら経済学者、ラカ
ンやドゥルーズ=ガタリら思想家のみならず、『ホモ・デウス』、ネット
フリックスや2ちゃんねるまで目配りよく援用し、iPhone世代の将来を左
右する問題を考察。




📚  すべては13歳に帰結する
先が見えないこの時代。世の中がひっくり返るような出来事がこれから起
こらないとは限らない。大切なのは、今の時代の姿を自分で判断すること。
社会との関わり方、宗教、国家、犯罪、戦争…。いま、何を見るのか、ど
う読むのか。“思想界の巨人”が語った、「現代」を生きるということ。
第1章 新聞を読む、時代をつかむ。(13歳になったら、新聞を読もう。
世の中の動きを知っておこう。;ぼくが新聞を一生懸命、読むようになっ
た理由。 ほか)
第2章 社会と関わる、自分を生きる。(社会で役割を果たす自分と、取
り替えのきかない個人としての自分。;世の中から不必要に傷つけられず
に生きるには。 ほか)
第3章 宗教とはなにか、法律や国家はどう成立したのか。(人間の精神
に関する大切なことをすべて含んでいるのが宗教である。;宗教は、生や
さしいものではなく恐ろしくて危ないもの。 ほか)
第4章 犯罪と死について、考えてみる。(どんなに厳しく罰しても、少
年犯罪はなくならない。;他人を傷つけたりする少年は、心が傷ついてい
る。 ほか)
第5章 戦争というもの、自分との距離。(日本でただ一人、戦争に抵抗
する詩を書いた詩人。;ささやかな日常を描くことが、唯一の文学的抵抗
だった。 ほか)
吉本隆明(ヨシモトタカアキ)
1924年、東京に生まれる。東京工業大学電気化学科を卒業。詩人、思
想家、文芸評論家。2012年3月逝去。享年87。
百年に一人の思想家であり、13歳といえば、その後の精神的骨格を
形づくった歳であったと確信している。忙しいからこそ、今読みたい4冊
を掲載したが、現実はそれができない。そういえば、最近は小説も読んで
いる暇がないし、読む気力もない。なので、今夜は読んだ気分で寝転がる
とにする

【風蕭々と碧い時代:ランニング・スケアード】


Roy Orbison Running Scared

「Running Scared」はロイ・オービソンとジョー・メルソンが書き、オー
ビソンが歌っている。オペラのロックバラードは、オーディオエンジニア
のビルポーターにより監督され、1961年3月にモニュメントレコードから
シングルカット、ビルボードホット100チャートで1位を獲得。
「RunningScared」も全英シ
ングルチャートで9位になる。米国だけで100
万部以上を売り上げた。この曲は、アルバムの最後のトラックとしてOrb-
isonの1962年のアルバム「Crying」に収録されている。
ロイ・ケルトン・オービソン(Roy Kelton Orbison, 1936年4月23日 -
1988年12月6日)は、アメリカ合衆国・テキサス州ヴァーノン出身の歌手
である。故郷でのタレント活動などを経て1955年にレコード・デビューし、
伸びやかなファルセット:falsetto----歌手が特に高いピッチ(音高)に
対応するために作り出す声色及びその発声技術を指す----が特徴的な歌声
とロカビリー調の楽曲で、1960年代前半から中盤にかけて大きな成功を集
めた。1980年代には、ジョージ・ハリスンとジェフ・リンによる覆面プロ
ジェクト「トラヴェリング・ウィルベリーズ」のメンバーとしても活動し
た。代表曲に、「オー・プリティ・ウーマン」「ブルー・バイユー」「オ
ンリー・ザ・ロンリー」などがある。愛称は、ビッグ・オー(The Big O)。 
。わたしにとっ

々と碧い時代クリフリ・チャード:し

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 5つのスパイス健康術 | トップ | ポストコロナと新しい仕事② »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

時事書評」カテゴリの最新記事