極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

プーチンのドクターX

2016年12月23日 | 時事書評

 

    

          道に従いて君に従わず  /  荀子 「臣道」



      ※ 君主も臣下も人間。人間であろからには、いろいろなのがいる。
        たがいにこれをどう見分け、どう扱っていくか。
               荀子は、冷静な分析力でこれを解明する。

          中では孝、外では弟、というのは人の小行である。 
               目上の者に従順で、目下の者に手厚い、というのは人の中行である。 
               道に従って君命に従わず、義に従って父命に従わない、
        これは人の大行である。

                                                        

                                                                     荀子
                               B.C. 313 ーB.C..238
 

 

   Putin's Way

【プーチチンの野望とそのリスク】

日露首脳会談前後でおびただしい書物・情報が出回る昨今、国際共同制作 NHK/Brook Lapping
イギリス 2011年)のBS世界ドキュメンタリ『プーチンの野望』シリーズ(第1回「新大統
領誕生」、第2回「脅かされる民主主義」、第3回「新たな冷戦の火種 グルジア」、最終回
「新しきロシアへ」)あるいは、『プーチンの道~その権力の秘密に迫る~』は平易にして、
密に編集され、ロシア現代史を理解するに格好の教材である。また、エリチィン政権と運命
共同
体だった新興財閥「オリガルヒ」と激しい権力闘争を繰り広げているプーチン政権。資源
大国ロ
シアの基盤である石油・天然ガスなど国家的利権を支配し、プーチン氏と同じ諜報機関
出身の側
近や友人が大統領の指示・庇護の下で、国内経済の中枢を支配する「国家資本主義」が
構築――
15
年までの10年にわたってモスクワ支局でプーチン政権を追ってきた日経記者による経済暗
部解明の書。プーチンと新興財閥の戦いで、ロシア経済はなにを失い、これからどのような影響
があるのかを事件の解明を通じて明らかにした、石川洋平箸『帝
国自滅』、あるいは、67年モ
スクワ生まれのユダヤ系ロシア人で、一家は81年に米国移住。ソ連崩壊後の91年、記者とし
て単身ロシアに戻り、米国とロシアの二重国籍を有するジャーナリストとして、モスクワでネッ
トニュースの編集をしながら『USニュース・アンド・ワールド』誌モスクワ特派員をつとめた、
ゲッセン マーシャ箸/松宮克昌訳の『そいつを黙らせろ―プーチンの極秘指令』(12年度の
「サミエル・ジョンソン賞」にノミネートされ、13年5月末、家族とともに米国に亡命)も教
材となる。
  

  89年10月7日、ブーチン37歳の誕生日に東ドイツ建国40年の式典が催されれる
 なか、ベルリンで大規模な抗議デ
モが始まった。1ヵ月後にベルリンの壁が崩壊したが、
 東ドイッでは翌年3
月に最初で最後の自由選挙がが実施されるまでデモが続いた。
  デモ隊が秘密警察の建物を占拠する前から、東ドイッ社会では厳しいシュタージ粛清が
 始まっていた。ブーチン
の隣人たちは仕事を失っただけでなく、法執行機関や政府、教職
 で働くことも
禁じられた。
  やがてプーチンはレニングラードに戻った。隣人からもらった20年物の洗濯機と、ソ
 連
製の最も高い乗用車を買える程度の米ドル、実践の経験がないスパイのキャリアか、4
 年間の外国生活
の証しだった。家族4人でブーチンの父親のアパートに身を寄せ、2部屋
 あるうちの狭い
ほうの部屋で暮らした。
  その隆のブーチンは、自分が愛した人生をを収り戻すべく邁進した――旧ソ連連の閉鎖
 的な世界、そしてKGBの世界
を。ドイツから帰国してわずか10年でロシアの主に上り
 詰めただけでなく、
民主改革を巻き戻し、旧ソ連を彷彿させる、完全に腐敗した非効率的
 な独裁
政権を築きhげたのだ。
  その政治的な才覚はKGB仕込込みだが、個人的なスタイルは、子供時代に身に付けた
 「ワル」の慨敏さと流儀に
さかのぽる。だか、かつては決断力と率直さがあり男らしく見
 えた振る舞い
も、今ではやぼったいだけだ。
  ワルだったという神話は、プーチンを権力の座に押し上げた以上に、最後は失脚へと導
 くのかもしれない。


             ゲッセン マーシャ/松宮克昌 箸/訳『そいつを黙らせろ』                                                        


        

    Wikipedia

ベルリンの壁崩壊の挫折を味わいながらも、ロシアマルクス主義と決別し権力の頂点たったメ
ルケルとプーチンとの違いをここで指摘するまでもない。それを象徴するかのような事件が、
19日、トルコの首都アンカラで、ロシアのアンドレイ・カルロフ駐トルコ大使が写真展の会
場で警官に射殺さるという事件が起きた。メルケルはシリア難民を受け入れ、プーチンは多数
のシリア国民を殺害したのだ。プーチンを保守反動とレッテルを貼るのは簡単である。オリガ
ルヒのグループ管理会社として「ロスプロム」を設立して、石油会社ユコスを傘下に収め03
年10月に、脱税などの罪で逮捕・起訴されたミハイル・ホドルコフスキーが前出ドキュメン
タリーのなかで、プーチン政権は10年後崩壊すると予言しているように、そのリスクを想定
し、日露両国民のリスクを最小に抑え、平和条約締結を実現する道(シナリオ)を準備してお
く必要がある。

【RE100倶楽部:世界の太陽光発電の潮流】

世界的な二酸化炭素排出削減の流れや異常気象などを背景に、各国で太陽光発電の導入が進む。
その勢力図は、毎年目まぐるしく変化している。太陽光発電ビジネス市場の現状や世界の潮流、
日本の状況。今後の課題などについて資源総合システムの一木修氏が「改正FIT法フォーラ
ム」(環境ビジネス社主催)が詳しく解説されている(同社「環境ビジネス」2017年冬季後)。
それによると、太陽光導入拡大の流れ拍車がかかりエネルギー市場の主流に踊りでたと語る。、

● 新興市場での太陽光の伸びに期待

世界的な太陽光発電市場の流れに触れ、これまでの太陽光発電は、いかに良いもの安く作るか
に傾注していたステージから、技術が確立し利用の多様化が進み、中国や台湾の台頭し、モジ
ュールの安定供給体制のもと、さらに利用形態が多様化するステージにシフトする。パネルを
売るだけのビジネスから、電気を売るサービスまで事業領域が広がっている。その上で、市場
環境と利用環境が、この10年で大きく変わり、メガソーラーの発展や、分散型システムの登
場、グローバル化、運用量の広がり、周辺技術の革新、利用分野の広がり、世界規模での地球
暖化、価格の低下により、太陽光がますます発展する流れが出来上がっているともに、中南
米、
中東、アフリカなどの新興市場での発展が大きく期待できる。かっては、日欧米のメーカ
が牽
引してきたが、現在は中国や台湾にシフト、さらには、インドなどの第三勢力も台頭しつ
つあ
る。

さらに、中国や台湾のメーカーは、ダンピングを逃れめにこれ以外の地域に生産拠点を新設し
欧米メーカーなどは、生産コストの安価なマレーシアやフィリピンなどの新たな生産拠点を持
ち始めていると製造拠点が各地に分散し始めている。ただ、中国メーカーの中にも、価格競争
だけでは得をしないと判断する企業が増え、低価格だけの路線から脱却する動きもあると付け
加えている。



● 太陽光の世界的な流れは止められない

パリ協定合意以降、世界太陽光発電連盟やインドを中心とした国際太陽光同盟の設立、世界機
関によるクリーンエ
ネルギー投資など、世界的に普及させる仕組みができつつあり、世界全体
の再生可能エ
ネルギーの導入状況では、15年は大規模水力発電を除いて、134ギガワット
が導入。これは世界で新設された
発電所の半分以上を占め、再生可能エネルギーにとってはこの
年は記念す
べき年となている。このように、世界の潮流は、電力供給として太陽光発電が選択
肢に入ってきている。
大陽光システムは信頼性が重視された形で、値段が穏やかに下がってお
り、さらに、ICTによりコントロールできるようになり、エネルギー供給構造が大変革を迎
える。まさに化石エネルギーから再生可能エネルギーヘの移行が進展する。トランプ大統領が
石炭産業を活性化するという話があるが、米国のエネルギー省長官は再生可能エネルギーは、
雇用を生み出し普及が進んでいる。これは止められるものではないと言っており、トランプ大
統領がどういう施策を取るは未知数ではあるが、世界の流れとし、再生可能エネルギーの主流
として伸長すると断言する。



さらに、太陽光は新たなエネルギー供給を担うと言われてきたが、それに加えて身近な日常生
活にもっともマッチングし、エネルギーとして、人類の生活環境や形成を担う産業になる。こ
れまでの流れに付加価値を付けた形に変わっていくステージにある。普及が進み、太陽光発電
の価格が下がれば、エネルギーとしての安定供給の見通しも立ち、経済成長手段の再生可能エ
ネルギーが活用できると述べた上で、日本は原子力発電を前提に考えていたところに東日本大
災が発生し、世界的な低炭素の流れもあり、国として再生可能エネルギー導入比率を原子力
上回る大幅な引き上げを行い、基幹電源化を目指していく状況となるとし、その上で11年
5メガワットだったのが、FITにより27.3 ギガワットまで拡大。直近では0ギガワッ
トとなり、大きなプロモータとなった。また、固定買い取り制度を始めるにあたり、再生可能
エネルギーの①利用促進、②国際競争力の強化、③産業振興、④地域の活性化、⑤仕組み経済
の健全な発展の5本柱の重要性に触れた中で、①の利用促進は進められているが、それ以外は、
これからしっかり対応する必要があると釘を刺し、今回の再生可能エネルギー法の改定への意
気込みを話している。  

  

 ● 今夜の一曲

ANN系TVドラマ『ドクターX』のシリーズが完結。テーマ極としてエンリオモリコーネの
『荒野の用心棒』のメドレーラインに似ていることは薄々感じていた――イーストウッド主演
の方は凄腕の一匹狼のガンマンで共通――が、改めて確認し合点する。テーマ楽曲の、邦楽グ
ループのスーパーフライの手によるものとか(出典:Wikipedia)。こちらも素晴らしい楽曲だと
感心する。



Titoli (A Fistful of Dollars)---Ennio Morricone



Superfly 『愛をからだに吹き込んで』


以上、今夜は旬子の「道に従いて君に従わず」と「プーチンのロシア」、そして「ドクターX」
をクロスオーバーさせ、「日露平和条約締結実現」をイメージ(仮構)してみた次第。

● 2017年新冷戦時代へ?:トランプとプーチン、核能力の増強に言及


  Dec. 22, 2016

 

  

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 空圧電池で〆 | トップ | SWTでクラムスープ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

時事書評」カテゴリの最新記事