極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

赤熊百合とギリシャ神話

2009年08月09日 | 神道物語



水を切り泳ぎ進むも 変わらずは吾の贅肉 トリトマに誓う


田母神氏講演、予定通り開催 広島原爆忌 地元紙に意見広告  田母神氏「核廃絶が即、平和につながるわけではない」

広島原爆の日に、
日本会議広島が主催する「『ヒロシマ
の平和』を疑う」と題してた
田母神俊雄前航空幕僚長の
核武装論の講演会が開催されたというが、この種の論争
は決着はついている。産業革命以降の国家間戦争の最大
の特徴は「国家総力殲滅戦争」であり、当事国国民の総
消耗戦であり、その総生産力の象徴が核兵器であり、核
熱戦争の不可能性であった。簡単にいうと「核はもはや
軍事手段として使えない」と言う了解である。「核使用
前の緊張は最高権力者の内部崩壊を強いる」ということ。
今後、使用される希な例として想定できるのは、テロ組
織による行使ぐらいである。


POLA 大原麗子


「少し愛して、なが~く愛して」のCMの大原麗子は、
僕らのアイドルだった。そして、彼女の
孤独死は時代の
象徴でもある。話しは飛躍するが、義理の兄が炬燵内で
顔を伏せるように息を引き取り、10日程してから発見
された。この時、突然死乃至は突然死に近い近親者の現
場の目撃経験のないひと(高齢者はなおさら)は目撃し
ない方が良い。酷いケースではその時の心的衝撃で鬱状
態に陥り自殺に至ることが考えられるので老婆心まで。
大原麗子、享年62歳。合掌。


 麻薬


酒井法子、押尾学と芸能有名人が、麻薬及び向精神薬取
締法
違反で相次ぎ事件化している。直感的にこれは『デ
ジタルな時代のサプリメント症候群』という言葉が頭に
浮かんだ。要するに、
ベトナム戦争のLSDや新自由主
義時代の抗鬱剤などと個人が簡単にサプリメント(「ダ
イエットサプリメント」から「インナートリップサプリ
メント=麻薬・向精神薬」の広範囲)を服用できる時代
の誤用問題として研究されるべき課題であるとともに、
この過剰な商品社会での「自堕落」(
不修多羅)の意味
が反問されている。

ファイル:MDMA-enantiomers-3D-balls.png MDMA



ファイル:Werke und Tage.jpg  「仕事と日々」

さて、『ギリシアの古代の神話は非歴史的にキリスト教
の進歩主義・歴史主義を乗り越える契機として存在して
ある』に収斂する歴史哲学を問うのがこのブログのもう
1つの目的であるが、ここは「ギリシャ神話の影響」を
考えてみたい。

 
ギリシアの劇場の遺構
エピダウロス


ギリシア神話 岩波文庫

日本への影響は、アポロドーロスの『ギリシャ神話』の
まえがきで訳者の
高津春繁が記しているように、オウィ
ディウス
の『変身物語』から取られた話が主に紹介され
て来た。神話比較の図表化したものとして『
おりえんと
ひすとり
』を参考にさせてもらったが、
ユングいうの集
合的無意識という点で「唯DNA主義」ならぬ人類の共
通の無意識の顕れる或いは神の造形ははあらゆる民族に
共通する「欲求」にもとづくという(ジュセフ・キャン
ベル)。

 Joseph Campbell

ギリシャ神話は、「世界の起源」「神々の物語」「英雄
たちの物語」の3部構成で、ギリシア暗黒時代にホメー
ロスの頃に出現する英雄崇拝は、ギリシア神話では、

ーシオドス
が語る五つの時代の最後の時代、現在である
「鉄の時代」の前に、「英雄の時代」があったとされる。
神学者ジョセフ・キャンベルの『
千の顔をもつ英雄』で
英雄とは「生誕の再現」を繰り返す人間であり、その生
命の啓示がカトドス(上り道)とアノドス(下り道)の交差
の上に幾度となく成立するような人間のことであり、「
自力で達成される服従(自己克服)を完成した人間」のこ
ととする。



ファイル:Pandora.jpg Pandora

ここで崇拝される英雄は「力に満ちる死者」で、その儀
礼は、親族の死者への儀礼と、神々への儀礼の中間程度
に位置した。祀られる英雄ごとで様々な解釈があり、祭
儀のヘーロース(英雄)は、都市共同体や個人を病や危
機から救済し恩恵をほどこしたた理解され、崇拝の対象
が叙事詩に登場する英雄に比定され、ときが経てへーロ
ースの範型に該当すると判断された人物、神への祭祀を
創始した者や、都市の創立者などには、信託に基づいて
英雄たる栄誉が授与され「英雄」と見なされたという。

ニュンペー 

ところで、金の時代と銀の時代に続く青銅の時代、これ
に続く英雄(半神)の時代と鉄の時代は、人間の技術的
な進歩の過程を跡づける分類であり、歴史的な経験知識
に基づく時代画期と考えられているが、金・銀の時代が
架空だとしても、「青銅-英雄(半神)-鉄」の歴史順
序の形成がいかになされたのかという疑問が生じたとこ
ろで今日はこの辺で。




トリトマ(Tritoma)の和名はシャグマユリ(赤熊百合)。漢
字で赭(赤)熊百合と書く。名前の由来は、花の形が、
赤く染めたヤクの尾の毛に似ているので、その名がつい
たという。別名は松明に似ているのでタイマツユリ(松
明百合)。英名は「Torch lily (トーチ リリー)」と呼ばれ
ており、長く伸びた花茎に咲く細長い筒状の花を、松明
が燃えているように見立てた。 和名が赤熊百合の「トリ
トマ」。花言葉は「恋慕」。
              




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