『呉子』
春秋戦国時代に著されたとされる兵法書。武経七書の一つ。『孫子』と併称される兵法書。前四
世紀楚の宰相であった呉子の言を集録したものという。
序 章
魯の上将軍であった呉子は、中傷によって失脚し、やがて新興旧説を訪れた。『呉子』の言はこ
こから始まる。
1.図 国(とこく)
政治と戦争。戦争手段にうったえるまえに、まず政治を正さなければならない、として、呉子は
戦争を分析、戦争の種類に応じた戦い方、用兵の原則を述べる。
原則は反覆して確認せよ
道を守ることによって、根本原則にたちかえり、正しい超点にたちもどることができる。義を行
なうことによって、大事をなしとげ、功績をあげることができる。礼を守ることによって、わざ
わいを避け、利益を得ることができる。仁を行なうことによって、人民をおさめ、成果をあげる
ことができる。もし、道にそむき、義にもとる行動をしながら、高い地位、貴い身分に安住して
いるならば、必ずその身にわざわいがぶりかかってくるであろう。
だからこそ、聖人は道によって天下を安んじ、義によって人民を治め、礼をもって人民を動かし、
仁をもって人民をいつくしんだ。道、義、礼、仁、この四つの徳を実行すれば、国は興隆する。
実行しなければ、国は衰亡する。からこそ、殷の湯王が夏の暴君梁を討伐したときは、夏の人民
でさえそれをよろこんだ。周の武王が殷の暴君糾を討伐したときは、殷の人民でさえそれを是認
した。賜王や武王の行動が天理と人倫にかなっていたからにほかならない。
デジタル革命の渦は、かの天災物理学者ホーキングの憂いた2つ「人為的温暖化による地球の金
星化」と「遺伝子改変による生態系の紊乱」を解消できるのか?と自問してみた。前者は『エネ
ルギー革命元年』と今回の『モビリティ革命元年』で、トランプパリ協定離脱リスクの影響を除
けば回避(制御)可能と考えている。後者は、『農業革命元年』あるいは、ブログ掲載をはじめ
たばかりの『再生医療革命』を含め未着手の段階で早急にまとめる必要があるが、今夜は、『モ
ビリティ革命元年』の「最新電気自動車モータ技術」としてその関連事業動向と最新技術動向を
特許事例3件を考察する。
May 11, 2018
● 車載電装システム市場 7年後には35兆円
まず、車載電装システムの世界市場は、2017年は21兆円超、2025年は35兆円規模と予測され
ている( 富士キメラ総研は2018年3月15日)。それによると。電動化や自動運転など、地球環境
あるいは安全にかかわるシステムの需要が拡大――電動化や自動運転など、地球環境や安全にか
かわる技術の導入が加速し、車載電装システムの需要は今後も堅調に推移――すると予測。車載
電装システムの世界市場は、2017年に21兆8,63億円を見込む。内訳はパワートレイン系システム
(エンジンで作られた回転力を駆動輪へと伝える役割を担っている装置類kのことだが7兆6,129
億円、走行安全系システムが4兆77,67億円、HV(ハイブリッド車)/PHV(プラグインハイブリ
ッド車)/EV(電気自動車)/FCV(燃料電池車)系システムは1兆9,154億円である。2025年の
市場規模は、35兆404億円と予測。大幅伸長が予測されているHV/PHVシステムやEV/FCVシス
テムの他アイドリングストップ/回生システム、ADAS(先進運転支援システム)/自動運転シ
ステムなどどの品目が、2016年から2025年までの年平均成長率で10%を上回ると見込む。これだ
けの実体経済が動くとなるとその波及効果は、その他のデジタル革命の銀河系と相まって飛躍的
な幾何級数的に世界宇宙を覆うことになる。さて、前述の調査会社は、❶ADAS/自動運転シス
テムと❷DMS/ドライバーモニタリングシステムの2つに注目する。
ADAS:Advanced driver-assistance systems
まず、ADAS市場は、2017年に1兆円台となり、2025年には2兆3426億円と予測する。2017年より、
部分的な自動化を可能にする「レベル2」システムを搭載する車両が増えた。今後も低価格化や
機能向上知名度アップなどにより需要が拡大。自動運転システムは、条件付きで自動化が可能な
「レベル3」システムが2017年より量産車に搭載された。法規制など自動運転に対する課題が解
決すれば、2020年以降にも自動運転車の比率が高まる。また、ドライバーモニタリングシステム
市場は、2017年の200億円弱に対し、2025年は1,000億円を超えると予測。車載カメラやセンサー
を用いて運転者の居眠りを検知するシステムであり、車内への子供放置対策などの用途でも、搭
載率が高まるものと思われる。自動運転レベル3の段階では、ドライバーモニタリングの機能は
欠かせないという。
● 小型モーターやセンター素子の需要が増加
この他に、デバイス&コンポーネンツの世界市場も調査した。合計で2017年見込みは8兆6795億円
。2025年は16兆4,536億円と予測。このうち、センサーモジュール/アクチュエーター市場は2017
年見込みで4兆7,943億円。これに対して2025年は7兆3599億円と予測した。電動化や自動運転に向
けたシステムの搭載により、小型モーターやセンサー素子の需要が増加する。表示/入力系デバ
イス市場は、2017年見込みの1兆3735億円に対して、2025年は2兆1134億円と予測。HV/PHV/E
V/FCV/環境対策関連デバイス市場は、伸び率も高い。2017年見込みは2兆51,16億円。これに
対して2025年は、6兆9,803億円と予測した。二次電池やモーター、モータージェネレーターなど
の搭載が増えると予測している。
Mar. 4, 2016
● 電気自動車に交流モータが使われている理由
直流モータは、モータの外側のステータ(固定子)と呼ばれる固定した部分とモータ内部で回転
するロータ(回転子)で構成され、ステータには永久磁石が使用、内部のロータに電気を流すこ
とで、「フレミングの左手の法則」により、力が発生し、ロータが回転する。ところが直流モー
タの場合、「ブラシ」と呼ばれる部品を通じてロータに電気を流すため、ブラシとロータの接触
部分が摩耗する。このため耐久性が求められる電気自動車やハイブリッド自動車では、ブラシを
使わないモータ(ブラシレスモータ)として交流同期モータが走行用のモータとして使われる。
交流モータはブラシレスであること以外にも、自動車で使用する場合に大きなメリット――交流
モータの回転スピード(回転数)は交流の周波数に比例し、周波数を高くすればスピードもあが
る。周波数はインバータという装置で直流から交流にする際に自在に変えることができ、電気自
動車やハイブリッド自動車では、バッテリからの直流をインバータで交流に変換する際に周波数
も適宜変え、車輪の回転スピードを制御している。
● 自動車の始動に必要なトルク
自転車は最初動き出すまでペダルを踏み込んでペダルの軸をゆっくりまわし、回転が速くなると
ペダルの軸を回す力は小さくなる、「トルク」とは簡単にいえばペダルの軸を回す力、回転力(
この場合、「ベダルの軸についた柄の長さ(m)」に「ペダルに加えた力(kgf)」を掛けたもの
がトルク(kgf・m)。回転数を下げればトルクは上がり、回転数が上がればトルクは下がる。こ
れは自動車の場合も同じで、電気自動車・ハイブリッド自動車の走行用モータは、始動や登板時
などにはトルクが必要ですが、常用回転から高速回転域ではトルクは要らず、回転速度が要求さ
れる。
● 電気自動車で使われている交流モータの問題点
現在、電気自動車やハイブリッド自動車で使われている交流モータは、ステータ(固定子)に電
流を流すコイル(電機子コイル)が施され、ロータ(回転子)には磁束を発生させる永久磁石(
いわゆる磁極)が取り付けられてる。電機子コイルに電流が流れると永久磁石の磁束により、ロ
ータを回す力が発生します。そしてトルクの大きさ(回転力)は、電機子コイルに流す電流と磁
石からでる磁束の積に比例します(フレミングの左手の法則)。
ここで3つの問題がある。❶1点目はトルクの問題です。自動車の走行モータには、高トルクで
スムーズに発進できるよう、ネオジム磁石などの磁力の強い永久磁石を使用。高速回転ではトル
クは不要で回転速度が求められるため、磁力が強いままだと効率の低下につながる。❷2点目は
、モータは回転すると発電機になる。これは導線を磁場の中で動かすと、導線に電流が流れる現
象で、「電磁誘導」「フレミングの右手の法則」として知られているが、モータは、回転速度が
上がると発電が行われ(逆起電力)、電圧が大きくなると、インバータからモータへ流れる電圧
と同じになり、モータはある程度の回転数に達してしまうと、それ以上回転数が上げられなくな
る。これらの問題を解決にはモータ内の磁界を弱めればいいが、永久磁石自体ではこれが難しく
、「弱め磁束制御」など、誘導電圧を抑えるいくつかの工夫がいる。❸3点目は磁石そのものの
問題です。ネオジム磁石はレアアースを使用しているため、電気自動車やハイブリッド自動車が
世界中で今後爆発的に普及してゆくと、資源やコストの面から大きな問題となる。
● 理想的な可変磁力モータを求めて
したがって、自動車のように高トルクが求められる低速域から、回転速度が求められる高速域ま
で、スムーズな加速を実現するためには、磁極(磁力)を状況に応じて調整できる可変磁力モー
タの開発が求められているが、 下図のような「磁束変調同期モータ」は、ロータ(回転子)と
呼ばれるモータ回転部分にある磁極(トルクを発生するのに必要な磁束を作る部分)を、ステー
タ(固定子)と呼ばれるモータの外側部分から作る新しい仕組みのモータがある。ステータ(固定
子)に、電流を流す電機子コイル(図1電機子巻線Wa)のほかに、これとは異なる周期の磁束を発
生させる界磁コイル(図1界磁巻線 Wf)を設ける。コイルに電流を流すと磁界が発生(アンペ
アの右ねじの法則)。磁束変調同期モータでは、磁界の波を変調して、異なる周期の磁界の波を
作る「磁束変調」という技術を使い、ステータにつけた界磁コイルに直流を流すことで発生する
磁束を磁気的な凹凸を持つロータで変調して、モータ内にN極、S極の磁極を作ります。そして、
この磁極からでる磁束と、電機子コイルを流れる交流によりトルク(回転力)が発生し、ロータ
が回転する(フレミングの左手の法則)。
こうして磁束変調同期モータはきわめて簡単な構造で、❶ロータの部分に磁石を使った通常の同
期モータと同じような磁極を非接触で作ることができ、❷また磁力がステータ側から可変でき、
高速運転においてトルクを弱めたり、またモータ内の磁界を弱めたりできるが、こうした長所を
持つ磁束変調同期モータであるが、電気自動車やハイブリッド自動車で普及させてゆくには、❸
トルク向上が課題となる。❹この解決策として、ステータにあるコイルの面積(スロット面積)
を拡大させ、コイルの巻き数を増やすことで磁力を強め、トルクを高める方法が考えられている。
この場合、モータ内部のスロット面積は拡大しますが、複数の鉄片から構成される回転子(図2
回転子鉄片)を内側固定子と外側固定子の二つでサンドイッチのように挟むため、構造が複雑で
堅牢性に欠けるという問題が指摘されている。この「外転型」の磁束変調同期モータは、ステー
タ(固定子)をモータの内側に置き、ロータ(回転子)は外側にあります(下図3)。回転子は
突極の鉄心で構成され、構造が簡単かつ堅牢です。さらに次世代の電気自動車では駆動輪にそれ
ぞれモータを配置してタイヤを直接駆動するインホイールモータが主流となると考えられ、イン
ホイールモータでの使用を見据えたものである。下に関連特許を掲載しておこう。
❑ 特開2017-225224 線界磁型同期機制御装置 学校法人金沢工業大学 他
【要約】
下図2のように、簡素な構成で、インダクタンスの変化が大きな場合であっても、必要なトルク
を発生できる状態に巻線界磁型同期機を――巻線界磁型同期機の制御装置は、速度指令と速度フ
ィードバックとの偏差に基づいて電機子電圧を制御する速度制御部と、界磁磁束指令に基づいて
界磁電流を制御する界磁制御部と、速度制御部の演算において用いる負荷角δを算出し、かつ、
磁束指令に基づいて界磁制御部において用いる電機子側換算の界磁電流指令ifd*を算出するシミ
ュレータ100とを備える。シミュレータ100は、負荷角δおよび界磁電流指令ifd*を、巻線界磁型
同期機からのフィードバック信号に基づいて導出可能とする関数テーブルで――維持する。
● 鍵となる高品位磁石と導線開発
次世代の線界磁型同期型だけでなく、永久磁石同期型の改良も進んでいる。例えば、下記の特許
事例のように、小型で大出力を得るために高速回転領域で使用で回転電機を用いる場合は、出力
密度の高い永久磁石式が適しているが、2000rpm程度の高速回転領域の場合、❶高速回転時の強
大な遠心力による回転子の破損問がある。例えば、表面磁石型の回転電機の場合、永久磁石は接
着剤で回転子コアに貼り付ける方法が一般的であるが、接着剤のみでは到底遠心力に耐えること
ができず、永久磁石が剥がれてしまう。そこで、磁石外周にバインドを巻き付けるという補強手
法が考えられるものの、磁石外周にバインドを巻き付けると磁気回路的なギャップが広がりトル
クが低下する。その一方、埋込磁石型の回転電機の場合、永久磁石は回転子コアの内部に形成さ
れた磁石スロット内に配置し、埋込磁石型の回転電機の回転子コアには、1極あたり複数の磁石
スロットを形成し、各磁石スロット内に永久磁石が配置され、回転子コアは、磁石スロットの外
側に形成される外周縁部と、磁石スロットの内側に形成される芯部とを備える。外周縁部及び芯
部は、隣接する磁石スロット間に形成される1または複数のセンタブリッジと、最も端の2つの
磁石スロットの、センタブリッジと反対側の縁に形成する2つのサイドブリッジにより繋がる。
このため、埋込磁石型の回転電機において、磁石スロット内に配置される永久磁石は、センタブ
リッジとサイドブリッジとにより支えられているので、高速回転領域では埋込磁石型の回転電機
の方が表面磁石型の回転電機より適している。
ここで、高速回転かつ大径の回転電機で発生する強大な遠心力に耐えるため1極あたり2つのサ
イドブリッジのみならず、1つまたは複数のセンタブリッジによって遠心力を分散させ、かつ各
ブリッジの幅を広くする必要がある。しかしながら、ブリッジの数を増やしたり幅を広げたりす
ると、各ブリッジを介した永久磁石の磁束が漏れる。すなわち、各ブリッジにおける磁束漏れ低
減と耐遠心力の向上を両立させることが高速回転の埋込磁石型回転電機の課題の1つである。
ところで、出力の大きい回転電機では、回転電機さらには回転子のサイズも必然的に大きくなる
と遠心力がさらに増加するが、これに耐え得るうにセンタブリッジの幅を広く取ると、ブリッジ
を局所的に加熱・急冷した際に発生する歪みにより、回転子コアが変形し、回転子コアの寸法精
度或いは占積率の悪化を引き起こし、回転子コアの寸法精度の悪化は良品率の低下を招き、占積
率の悪化はトルクの低下を招く。ちなみに、センタブリッジに歪みが発生するのは、レーザ等を
用いた熱処理によって主相がフェライトもしくはマルテンサイトからオーステナイトへと変化し、
これらの相の格子定数が異なることで体積膨張することに起因する。以上のように、センタブリ
ッジを非磁性化した回転子コアにおいては、特に回転電機の出力が大きな場合には、寸法精度及
び占積率が高い回転子コアを作製技術が十分ではなく、技術開発が求められている。
❏ 特開2018-046703 永久磁石式回転電機及びその製造方法
【要約】
下図2のように、回転子20は、1つの磁極22あたり、並べて配置された複数の磁石スロット
23の外側に形成された外周縁部と24、複数の磁石スロットの内側に形成された芯部25と、
隣接する磁石スロット間に形成され外周縁部と芯部とを繋ぐ1つまたは複数のセンタブリッジ
26を備えている。そして、1つまたは複数のセンタブリッジの一部もしくは全部が非磁性部と
なっているとともに、センタブリッジに、少なくとも1つのブリッジスロット29が形成するこ
とで、センタブリッジを非磁性化した回転子コアの寸法精度及び占積率を高めることで高トルク
化を図る永久磁石式回転電機を提供する。
【符号の説明】
1 永久磁石回転電機 2 フレーム 3 シャフト 10 固定子 11 固定子コア 11a 内周面 12スロ
ット 13ティース 14 巻線 20 回転子 21 回転子コア 21a 外周面 22 磁極 23 磁石スロッ
ト 24 外周縁部 25 芯部 26 センタブリッジ 27 連通路 28 永久磁石 29 ブリッジスロット
※特開2018-074767 永久磁石同期モータ 日立オートモティブシステムズエンジニアリング株式会社
以上のように構造/構成設計による磁力/トルクの逓増と低下抑制の改良方法とモータ製造法の
提供がなされているが、永久磁石材料改良による高磁界密度の開発――例えば、下図のように、
新エネルギー・産業技術総合研究機構による「電流を100倍流せる、カーボンナノチューブと銅
の複合材料」のごとくコイル導線材料の改良開発も盛んである(紙面の制約でここでは触れない)。
July 23, 2013
● 廉価で高品位インホイールモータと電動パワーステアリング製造技術を制す
従来の車両用モータ駆動装置として、インホイールモータ駆動装置がある。インホイールモータ
駆動装置は、車輪の駆動力を発生させる電動モータと、その電動モータの回転を減速して出力す
る歯車減速機とを内蔵し、電動モータの回転出力により車輪を回転駆動するように構成されてい
る。このインホイールモータ駆動装置は、電動モータおよび歯車減速機をケーシングに一体的に
収容した構造を具備する。電動モータは、ケーシングに固定されたステータとそのステータの内
側でケーシングに回転自在に支持されたロータと、ロータの回転出力を歯車減速機を介して車輪
に伝達する出力軸とで構成される。
ところで、インホイールモータ駆動装置は、電動モータおよび歯車減速機をケーシングに一体的
に収容した構造を具備するため、電動モータと歯車減速機とを一体的に組み上げた状態で、電動
モータおよび歯車減速機を総合的に性能保証しなければならない。従って、電動モータあるいは
歯車減速機を個別に性能保証することができないというのが現状であったが、より簡便な手段に
より、電動モータあるいは歯車減速機を個別に性能保証し得る車両用モータ駆動装置を提供にあ
つて、車輪を駆動する電動モータと、その電動モータの回転を減速して出力する減速機と、その
減速機の出力を車輪に伝達する車輪用軸受と減速機を収容するケーシングとを備えた構造、つま
り、ケーシングにモータ収容空間を設け、電動モータを簡易ハウジングに格納したモータユニッ
トを、ケーシングのモータ収容空間に配置する。
この様に、車両用モータ駆動装置を構成する電動モータを簡易ハウジングに格納してユニット化
することで、電動モータ単体での性能保証でき、また、モータユニットを減速機のケーシングの
モータ収容空間に配置することで、減速機のケーシングに対する電動モータの組み付けを容易に
する。
尚、モータユニットの簡易ハウジングとケーシングの簡易ハウジングとの対向部位との間に弾性
部材を介在させた構造が望ましく、このような構造を採用すれば、電動モータで発生する振動を
弾性部材により吸収することができ、モータユニットの簡易ハウジングから減速機のケーシング
に振動伝播を抑制する。さらに、、ケーシングの簡易ハウジングとの接触部位に、モータユニッ
トを冷却する媒体の流路を形成した構造が望ましく、ケーシングの流路を流れる冷却媒体でモー
タユニットの簡易ハウジングを介して電動モータを効率よく冷却でき、電動モータ単体あるいは
減速機単体での性能保証を個別に行え、このような電動モータのユニット化により、減速機に対
する電動モータの組み付けにおける自由度が増し、電動モータおよび減速機について品質保証の
責任分担を明確化できる。参考に下記に関連特許を掲載しておこう。
❏ 特開2018-070028 両用モータ駆動装置 NTN株式会社
【要約】
下図1のように、車輪を駆動する電動モータ22と、その電動モータ22の回転を減速して出力
する平行軸歯車減速機23と、その平行軸歯車減速機23の出力を車輪に伝達する車輪用軸受24
と、平行軸歯車減速機23を収容するケーシング22とを備えたインホイールモータ駆動装置21
であって、ケーシング22にモータ収容部53を設け、電動モータ22を簡易ハウジング54に
格納したモータユニット55を、ケーシング22のモータ収容部53に配置し、簡便な手段によ
り、電動モータあるいは減速機を個別に性能保証し得るインホイールモータ駆動装置を提供する。
【符号の説明】
21 インホイールモータ駆動装置 22 電動モータ 23 減速機(平行軸歯車減速機) 24
車輪用軸受 25 ケーシング 53 モータ収容空間(収容部) 54 簡易ハウジング 55 モー
タユニット 70 弾性部材(皿ばね) 71 流路
尚、図2は図1の平行軸歯車減速機をアウトボード側から見た概要図である。
Ornella Vanoni & Elisa ” L'appuntamento ”(逢瀬)
Ho sbagliato tante volte ormai che lo so già
Che oggi quasi certamente Sto sbagliando su di te
Ma una volta in più che cosa può cambiare Nella vita mia
Accettare questo strano appuntamento È stata una pazzia
Sono triste tra la gente che mi sta Passando accanto
Ma la nostalgia di rivedere te È forte più del pianto
今までにたくさん誤りを犯してきたし、そのことを後悔もしている
今日もまた、あなたとの誤りを犯してしまった
でも、もう一度の誤りぐらいで、私の人生が変わることはない
こんなおかしな逢瀬を経験するなんて馬鹿だった
すべてが通り過ぎてしまったいまも悲しくて
泣きたくなるほどあなたに会いたい
オルネラ・ヴァノーニ (Ornella Vanoni ,1934年9月22日 - )はミラノの製薬企業を経営する富
裕な一家に生まれ、ソルボンヌ大学、ケンブリッジ大学に留学。その後ミラノに戻り、1950年代
後半から女優、歌手として活動。1960年、著名な演出家ジョルジョ・ストレーレルの指導のもと
に舞台女優として本格的にデビューした。歌手としても1961年の「Cercami チェルカミ」や、ジー
ノ・パオーリの作曲による「Senza fine 恋に終わりなく」がヒットし、1964年には「Tu si na cosa
grande 素敵なあなた」でナポリ音楽祭に優勝する。またサンレモ音楽祭にも連続出場しAbbracci-
ami forte 強く抱きしめて」(1965年)、「Io ti darò di più 生命をかけて」(1966年)「La music-
a è finita 音楽は終わったのに」(1967年)「Casa bianca カーザ・ビアンカ」(1968年)「Eternità
永遠」(1970年)でそれぞれ入賞している。1970年に彼女の最大のヒットとなった「L'Appuntam-
-ento 逢いびき」は2004年の映画「オーシャンズ12」に使用され、また日本ではBS日本の番組
「小さな村の物語イタリア」のオープン・エンドテーマとして親しまれている。