極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ソーラーカーのタイリング

2017年07月03日 | 開発企画

   

           
      僖公二十七・八年:城濮(じょうぼく)の戦い / 晋の文公制覇の時代  
  

                             

  ※ 晋の文公、覇者となる: そして四月甲午の日、周の襄王は晋の戦勝を祝うため、
        所斑(郎の珀)に出向いた。文公は衡雍(こうよう:鄭の地)に出向いた。文公
    は衡雍に近い踐土(せんど)に仮の応急を建てて、これをむかえた。ところで、
    鄭伯(文公)は城濮の戦いの前月、楚におもむき、子玉に兵を与えるように、成
    王を説いたことがあった。楚軍敗れたりの報に接すると、鄭伯は晋の報復が心配
    になった。そこで和解工作のため子才人旭(子人は氏、旭は名)を晋に派遣した。
    晋はそれを受けいれ、欒枝(らんし)を鄭に送って、停泊と盟いを加わした。つ
    
いで五月丙午の日、文公は鄭伯と衡雍の地で会見し、正式に盟った。五月丁未の
    日、文公はこの戦いの戦別品を周王に献上した。装備つきの馬四百頭、及び歩兵
    千人。献上の儀式では、鄭伯が周王の介添え役をつとめた。かつて晋の文候(文
    公より十一代前)が時の周王(平玉)に捕虜を献じたときの儀式にならったので
    ある。五月己酉(きゆう)の日、周王は文公を召し、醴酒(れいしゅ:甘酒)で
    もてなしたうえ、引出物をたまわった。ついで、王は尹氏・王子虎(いずれも王
    の卿士)、内史、叔興父(しゅくこうほ:王の大夫)に命じて準備をととのえ、
    侯伯(諸侯の長すなわち覇者)任命式を行なった。文公はここに覇者たることを
    許されたのである。そして文公には、大輅(たいろ:金で飾った車)とその付属
    品一式、戎輅(じょうろ:軍事用の車、兵車)とその付属品一式、朱塗りの弓一
    張りと朱塗りの矢百本、黒塗りの弓十張りと黒塗りの矢千本、酒一樽、勇士三百
    人をたまわったうえ、任命の言葉をつたえさせた。「王よりなんじに告ぐ。つつ
    しんで王の命に従い、四方の国々を治め、王に敵するものどもをはらいのけよ」
    文公は三度辞退した後、命を受け、「ここに重耳(ちょうじ)、再拝稽首し、天
    子の尊いおおせにたがいます」と言って、策(任命書)を受け取り退席した。文
    公は、三度にわたって、周王に目通りしたことになる。※

  ※〈三度周王に目通り……〉 1、戦利品献上。2、もてなしを受けたとき。3、任
    命式。以上の3回である。

 

 Jun. 29, 2017

【ナノシートを用いた各種デバイスの工業的製造に道】

● 2次元物質の稠密配列単層膜を1分間で形成する技術

6月29日、物質・材料研究機構の研究グループは、煩雑な操作が不要なナノシート酸化物ナノシート
やグラフェンなどの2次元物質を、1分程度の短時間で基板上に隙間なく単層で配列する技術の開発
に成功。酸化物ナノシートやグラフェンの有機溶媒ゾルを基板上に少量滴下し、適切な回転数でスピ
ンコートの簡便な手順で、約1分間という極めて短時間 (ラングミュア・ブロジェット(LB)法の数
10分の1) でナノシートが稠密配列できる。基板回転の遠心力とナノシート同士、ナノシートと基板
表面の間に働く力のバランスにより、ナノシート間との重なり、隙間発生が抑えられ、原子レベルの
平滑単層膜を形成。また、この操作の反によりナノシートの厚み単位での多層膜レイヤーバイレイヤ
ー構築を制御できることを確認できている。様々な組成、構造の2次元物質の適用、かつ様々な形状、
サイズ、材質の基材上に製膜できる。こ
の成果は全く新しいメカニズムで2次元ナノシートの稠密配
列を達成、加えてナノシートの稠密配列単層膜~多層膜の構築を簡便な操作、短時間プロセスで実現で
き実用デバイスの工業的製造に道を拓く画期的な成果となる。

DOI: 10.1126/sciadv.1700414

 Jul. 30, 2017

  No.40

 【RE100倶楽部:環境配慮エネルギー事業篇Ⅱ】

● ソーラーカーのタイリング市場

先回につづき、フレキシブルエネルギーフリータイル事業(上図クリック)のソーラータイル(光電
変換システム)のソーラーカーへの搭載(タイリング)市場について考えてみよう。下表の2年前の
データを参考にすれば乗用車・バス・トラックの世界の保有台数はザックり13億台、これを全ての
ソーラータイリング――変換効率20~30%、1キロワット/台、システム込みの価格を10万(
5万)円/キロワット、耐用年数10(20年)として計算すると、130兆(65兆)円、年当た
り6.5兆(13兆)円/年の市場規模となり、地下化石燃料やウランに依存せず二酸化炭素排出量を
近似ゼロを達成、排気ガスのない静かな環境をつくることができる。さらに、花粉症やアレルギーの
発症率逓減に貢献することができるだろう。

また、下図のトヨタの特許は、 ソーラーパネル100の裏面にパネル側配管111が設けられている
。パネル側配管111は、エンジン冷却水通路61に接続されている。エンジンECU50は、パワ
ースイッチ90がオフ状態であって、冷却水の入替条件が成立すると、ウォーターポンプ70を駆動
して冷却水をパネル側配管111に循環させる。これにより、エンジン冷却水通路61に溜まって冷
えた冷却水と、パネル側配管111に溜まって暖められた冷却水とが入れ替えられる。この結果、ソ
ーラーパネル100が冷却されるとともに、エンジン10が暖められることでソーラーパネル100
に溜まった熱を有効利用しつつ、ソーラーパネル100の発電効率を向上させるとあるが、単結晶シ
リコン系太陽電池特有の温度依存性(高温サイドで変換効率が低下)によるもので、温度依存しない
ソータータイルを供給すれば解決できこれが大きなセールスポイントになる。
 

【符号の説明】

10…エンジン、15…モータ、20…蓄電装置、25…パワーコントロールユニット、30…充電
装置、
40…ハイブリッドECU、50…エンジンECU、60…エンジン冷却装置、61…エンジ
ン冷却水通路、
70…ウォーターポンプ、71…ポンプモータ、72…エンジン側温度センサ、73
…パネル側温度センサ、
100…ソーラーパネル、102…太陽電池、110…パネル冷却装置、
111…パネル側配管、
112…連結配管、112a…往路配管、112b…復路配管、113…大
気開放管、
130…冷却アクチュエータ、131,132,133,134…開閉弁、135…リザ
ーバー、
P…ピラー、R…ルーフ、RF…ルーフ枠、V…車

 
● リフキン,ジェレミーと浜野保樹

リフキン,ジェレミー(Rifkin, Jereny)は、『水素エコノミー』『エイジ・オブ・アクセス』などの国
際ベストセラーを含む18冊の本を出版し、欧州委員会、メルケル独首相をはじめ、世界各国の首脳・
政府高官のアドバイザーを務め、またローマ市、オランダ・ユトレヒト州、米サンアントニオ市、モナ
コ公国などで、第三次産業革命を理念とするマスタープランを策定・推進する。世界の有力企業の経
営者が集まるグローバルCEOビジネス円卓会議の会長で、ウォートン・スクール(ペンシルベニア大学
のビジネススクール)の経営幹部教育プログラムの上級講師も務める。その彼の著書2冊の内、『第三
次産業革命―原発後の次代へ、経済・政治・教育をどう変えていくか』では、自然エネルギーとネッ
ト社会が結ばれる新産業革命へ!自然エネルギーとネット社会が結ばれる水平パワー(ヨコの力)が、
第三次産業革命を巻き起こす。エネルギー・経済・政治・教育・意識を変える、根源的な転換へのロ
ードマップ!人類が地球生命圏と共存する持続可能な未来をつくるための実践を説く。


また、『限界費用ゼロ社会―"モノのインターネット"と共有型経済の台頭』では、経済パラダイムの
大転換が進行しつつある。その原動力になっているのがIoT(モノのインターネット)。IoTは
コミュニケーション、エネルギー、輸送の"インテリジェント・インフラ"を形成し、効率性や生産性
を極限まで高める。それによりモノやサービスを1つ追加で生み出すコスト(限界費用)は限りなく
ゼロに近づき、将来モノやサービスは無料になり、企業の利益は消失して、資本主義は衰退を免れな
いという。代わりに台頭してくるのが、共有型経済だ。人々が協働でモノやサービスを生産し、共有
し、管理する新しい社会が21世紀に実現する。世界的な文明評論家が、3Dプリンターや大規模オ
ンライン講座MOOCなどの事例をもとにこの大変革のメカニズムを説き、確かな未来展望を描く。

後者の鍵語は限界費用。つまり、製品やサービスの1単位を追加で産み出す際のコストを指す経済用
語の限界費用(マージナルコスト)。例えば紙の本を百冊追加で流通させようとすれば、紙代や印刷代、
輸送代などの限界費用がかかる。ところが、パソコンでテキストをコピーすれば限界費用は「ほぼゼ
ロ」になる――浜野保樹東京大学名誉教授(1951年4月11日 - 2014年1月3日)の著書『マルチメディ
アマインド デジタル革命がもたらすもの』(ビー・エヌ・エヌ 1994)に触発され、「第4次産業革
命=デジタル革命」の論考とほぼ同じ内容となっている――では、情報のコピーだけでなく、3Dプリ
ンターなら「モノ」までもが限界費用がほぼゼロになっていき、近い将来には建物や人間の臓器まで
もが3Dプリンターで作られる。それだけとどまることなく、財の流通のコピーやエネルギーやロジ
スティックもテクノロジーの進歩でコストが限りなくゼロに漸近、コストがほぼゼロになれば、モノ
やサービスの価格にもゼロとなる(これはデジタル革命基本特性の4則のデフレーションに該当)。

モノやサービスをお金で交換するシステムである資本主義は成立しない。そうした「限界費用ゼロ社
会」が近づき、資本主義に置き換わる共有型経済(=「協働型コモンズ」という空間展開)が成立す
る。そうした農村の「囲い込み」をし、行き場を失った農民を安い労働力として収奪し発展してきた
高度資本主義社会が、「限界費用ゼロ社会」が到来し、新しいコモンズが生み、インターネット、再
生可能エネルギー、モノもインターネットの情報のように行き来する「IoT(internet of things)」技術が
資本主義を終わらせるというもの。これは芸評論家で思想家の吉本隆明(1924年11月25日 - 2012年3
月16日)が想定した高度資本主義(=前社会主義段階)から社会主義段階への移行と合致するもので
あり、経済パラダイムの転換である。

しかし、日本とドイツの経済改革の比較においては、脱原発を遂げ10年後には太陽光と風力で45
%の電力をまかなうというドイツに対し、日本は「原子力と化石燃料のエネルギーに執着」し、「産
業は電力業界に手足を縛られ、日本企業は国際舞台での競争力を失う一方で、日本は過去との訣別を
恐れ、確固たる未来像を抱けない指摘している。しかし、それは心配ご無用だ、日本国民は英明な
のだから、というのがわたし(たち)の立ち位置である。それを、具体的に実践し実現させてみよう
と考え出したのが、この「フレキシブルエネルギーフリータイル事業」(案)であると。

                                      この項つづく

 

 

しまった!と思った。浜野保樹が2014年1月3日(享年六十二)、昼過ぎ他界(脳梗塞)されていたこ
とをこの作業で初めて知ることになる。1995年、吉本隆明と浜野保樹をお呼びして労働組合主催
の講演会企画、――テーマは第四次産業革命(デジタル革命渦論)を背景とした『未来の仕事』に設
定していた、地下鉄サリン事件・阪神大震災などがありリスクとを配慮し断念。直接お会いすること
なくお別れとなった。断念でたまらない。石田徳次郎、吉本隆明、田中豊一、石井智幸、そして、
浜野保樹・・・。

                                          合掌

   

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