徳丸無明のブログ

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森永乳業 アロエヨーグルト

2023-09-08 23:37:49 | 
今日は薬にもなる植物のヨーグルトです。




アロエとヨーグルトの組み合わせは革命的でしたよね。固くてすっぱいヨーグルトではなく、柔らかくてまろやかなヨーグルトに合わせたのが正解でした。発売されたのは1990年代でしたか。あまりにも売れ行きがよかったので、一時期は姉妹品のアロエゼリーってのもあったんですけど、そちらはすぐになくなりましたね。
んで昔広末涼子がCMしてたんですけど、彼氏役の男がアロエヨーグルト食べてる広末に「ひとくちくれよぉ」って言うシーンがあって、その口調がなんか偉そうでうっすら不愉快でしたね。90年代までは男が偉そうにしてるのが当たり前でした。

口調。そう、口調の違和感に関する話をします。
もう10年くらい前になりますか。とあるファミレスに行ったときのこと。
ひとりで訪れて、2人掛けのテーブルに座りました。隣の席には20代前半くらいの女性がひとりで座っていました。山田優似の美人さんでした。
僕はドリンクバーを注文し、本を読み始めました。それから小1時間経ったころ、隣の女性が席を立ちました。目のはじでなんとなく見ていたのですが、伝票を手にした様子で、もう帰るのだとわかりました。
何気なく女性が座ってた席に目をやると、イスの上にシュシュが置いてありました。おそらく女性が滞在中に外しておいて、着け忘れたのでしょう。
レジのほうを見ると、ちょうど女性が会計を終えたタイミングでした。僕はシュシュを掴んで追いかけました。
出入り口を開け、すでに表にいた女性の背中に向かって「お嬢さん」と呼び止めました。女性は気づいて振り向き、僕は「やれやれ」と思いながら歩み寄りました。
「忘れてますよ」と言いつつシュシュを差し出すと、女性は「あ、すみません」と答えて受け取りました。
僕はその瞬間、女性の態度に違和感を覚えました。何か不自然な気がしたのです。でも、何がおかしいのかわからない。そんで「まあいいか」と思いつつ席に戻りました。
その違和感の正体がなんなのか、しばらくの間わからなかったのですが、あとになってふと理解しました。僕がシュシュを手渡したときの女性の反応。「あ、すみません」という発言。この「あ、すみません」の言い方がおかしかったのです。
どうおかしかったのか。
普通このような場合、「あ、すみません」の「あ」は、語尾が上がる「あ」になります。「あ、うっかりしてた!」とか、「あ、恥ずかしい」とかの「あ」。驚き、もしくは照れの感情がこもった「あ」です。
なのに、その女性の「あ」は、語尾が下がる「あ」だったのです。
では、語尾が下がる「あ」とは、どのような「あ」なのか。語尾が下がる「あ」は、ガッカリしたときの「あ」、予想が外れたときの「あ」です。「あ、なーんだ」とか、「あ、そんなことか」といったときの「あ」なのです。
忘れ物を届けたのだから、当然語尾が上がる「あ」になるのが自然です。なのにその女性は、語尾が下がる「あ」だった。僕はそこに違和感を感じていたのです。
「なるほどそういうことだったか」と膝を打ちつつ、当然次は「じゃあなぜ語尾が下がる「あ」だったのか?」という疑問が芽生えます。この答えはすぐにわかりました。
女性は僕に呼び止められたとき、とっさにナンパだと思ったのです。さっきまで隣の席に座っていた男。その男が自分を追いかけて、店の外までやってきた。
その状況から、瞬時にナンパに違いないと判断したのです。そういうことも充分あり得ますので、推測としてはおかしくない。
しかし、シュシュを渡された。ああ、ナンパじゃなかったのかとガッカリした。だから語尾が下がる「あ」になったのです。
そのときの「あ、すみません」は、「なーんだ、シュシュか」という感情を含んでいたのです。
おそらく女性は、ナンパしてほしかったのでしょう。隣にいた男前が追いかけてきたのです。とっさに「よっしゃー、ナンパじゃあー!」と思った。心の中で激しくガッツポーズをしたはずです。「イケメンゲットじゃー」と狂喜したのでしょう。
なのに、忘れ物を届けに来ただけだった。「なんだよ畜生、ナンパじゃねーのかよ!」とガッカリした。「期待外れさせやがってよ、シュシュなんかどうでもいいわ!つーかナンパしろよ。ついでにナンパすればいいじゃねーかよ。ナンパしろよいくじなし!」。そんなふうに思ったのかもしれません。
僕はそこまで考えて、ようやく腑に落ちると同時に、女性に対して「ナンパしてあげればよかったかな」という申し訳ない気持ちになった・・・りはしませんでした。「ああそういうことだったか」と思っただけです。
まー実際ナンパしてたら100%落とせてたでしょうけどね。でもナンパなんかしたことないし、やろうとも思わないんですよね。

しかしなんですね、いまだに女性からのナンパってありませんね。「ナンパは男からするもの」っていう固定観念に凝り固まってて、女性はつねに受け身でいます。
みんなジェンダー・ギャップを解消して男女平等をってしょっちゅう口にしてるのに、女性のほうからナンパしようって動きが起こらないのはなぜでしょう。男女平等は自分以外の誰かが達成すべきことだと思い込んでいるのでしょうか。
個人では軽々しくできないことがたくさんありますし、毎日忙しく働いてりゃ、男女平等のための活動に参加するなんてとても考えられないのかもしれません。
でも、ナンパくらいならできるでしょ。いつまで受け身でいるつもりなのですか。いつまで男に主導権を握らせておくのですか。
男女平等を訴えるのであれば、ナンパくらいしてみせるべきです。自分から一歩踏み出すこともせずに平等を唱えるのは、自分以外の誰かに努力を丸投げするということです。それはズルい。
さらに言えばですね、女性がナンパすることを「逆ナンパ」って言うじゃないですか。その言葉もおかしいんですよね。男性がしようが女性がしようが、ナンパはナンパなんですから。わざわざ「逆」なんてつける必要ないんですよ。
じゃあなんで逆ナンパって言うのか。それは、ナンパは女性がすることじゃないって固定観念があるからです。この固定観念こそがうっすら差別的で、ジェンダー・ギャップが根強く存在していることのあかしなのですね。
女性がすることじゃないと、男性のみならず、当の女性ですら思い込んでいる。いわば、社会全体がそのように認識しているのです。
だから「逆」などという、本来なら不要な反語がついているのです。逆セクハラとかね。
「逆」という接頭語は必要ないのです。これをなくすことがジェンダー・ギャップ解消のための一歩になるはずです。
ですから女性の皆さん、女性側からナンパをして、女性がナンパするのを当たり前のことにしましょう。そうすることで、「逆ナンパ」から「逆」の文字を取り去りましょう。そうなってこその男女平等です。(ただ、「逆」の文字は取り去られるべきではありますが、セクハラは厳に慎みましょう)
女性の皆さん、自分からナンパをしましょう。僕はいつでも待っていますよ。

そういや「はぁって言うゲーム」ってのがありますよね。同じ言葉でも言い方によって意味合いが違うから、どういう意味合いの発言なのかを発声から当てるというゲーム。
こういうのが相手の気持ちをくみ取るいい練習になるんでしょうね。遊びながら気遣いのできる人間になれるゲーム。非常に有用です。
では問題です。次の「はぁ」は、どんな「はぁ」でしょうか。
「What?」
正解はストーンコールドです。
なぜかって?
ストーンコールドがそう言ったからだよ!


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