徳丸無明のブログ

雑文、マンガ、イラスト、その他

聴かれることのない音楽のために・第五夜

2018-01-26 21:19:12 | 雑文
マキシマム ザ ホルモン・・・ここで紹介する中では一番有名でしょうか。独特の歌詞と歌唱スタイルで熱狂的な支持を集めるパンクバンド。カラオケで歌うような歌ではありませんが、息切れしながらも歌ってみたくなります。誰だ?「ホルモンはガキっぽい」なんて抜かす野郎は。人生に鬱屈抱えてる奴はいくつになろうがホルモンを聴くんだよ!
僕は「ぶっ生き返す」を聴いた時、これだけメッセージ性が強い曲作っちゃったらあとなにも言えることなくなっちゃうんじゃないかな、って素人考えながら心配したんですけど、『予襲復讐』の曲解説で亮君が「あそこでマキシマムザホルモンという物語は完結を迎えている」と語っていて、やはりあそこが転換点だったのかと納得しました。ちなみにこの『予襲復讐』、6年ぶりに発表されたアルバムだったんですけど、発売時にレコード屋の店頭に「ついにホルモンが動き出す」ってコピーが踊ってたんだよね。でもそれおかしいんですよ。新曲発表していない間もホルモンは精力的にライブを行ってたんですから。これはつまり、いかに音楽業界が新曲発表(もしくはCD発売)中心に動いているかを表しているわけで、そこから生じる歪みが様々な弊害を・・・って、定型的な業界批判はもういいですか?
ホルモンの次の新譜発表はまた更に先になりそうですが、新曲作るだけがミュージシャンじゃねえ!それだけは強く言っときたいです。精神的に不安定なところのある亮君の心の安寧を祈ってメロイックサイン(「ウイッシュ」と言ってはいけない)。

YOUR SONG IS GOOD(ユア・ソング・イズ・グッド)・・・南の島のダンスミュージックって感じでしょうか。でも最近はその音楽性を変じつつあるようです。このユアソンと先に紹介したSAKEROCKは、カクバリズムというレーベルからCDを出している、いわば「カクバリブラザーズ」なのですが、「モヤモヤさまぁ~ず2」の番組スタッフにこのブラザーズのファンがいるらしく、よくBGMに使われています。インストバンドですが、非インストの曲もあり、「あいつによろしく」や「THE LOVE SONG」とか超ポップ。

ゆらゆら帝国・・・2010年に解散してしまったサイケデリックバンド。でも曲作りのたびに過去の方法論を壊し、一から構築してきたという彼らの音楽は、サイケという範疇には留まらず、「音楽ってこんなにも自由なんだ!」ってくらいなんでもアリな感じです。坂本慎太郎さんの歌声がムーディー。「3×3×3」「あえて抵抗しない」「お前の田んぼが好き」など、独特の曲名もまた壺。
ちなみに僕は、ゆら帝が解散したことを半年間気づきませんでした。ファンだったのに、バカだね(「発光体」風に)。

ROVO(ロヴォ)・・・「ロボ」ではなく「ロヴォ」と発音するのが正しいようです。でも僕はめんどくさいので普段は「ロボ」と言ってます。どうでもいいですか、そうですか。山本精一さんの「宇宙っぽいことやろう」というコンセプトによって結成されたトランスユニット。その音楽はまさに宇宙。別世界に連れて行ってもらえます。ドラム担当のメンバーが2人いて、ツイン演奏が特徴。先に紹介したGOMAさんに触発されているのか、ディジュリドゥを取り込んだナンバーもあります。ROVOの過去のCDはことごとく廃盤になってまして、これだけレベルの高いミュージシャンがなぜこんな扱いを・・・と慨嘆せずにはいられません。
山本さんは様々な音楽ユニットに参加しておられる多才な方なのですが、個人的にROVO以外ではノイズ系のCHAOS JOCKEY(カオス・ジョッキー)がおすすめです。


いかがでしたでしょうか。5夜連続でお届けしてきた聴かれることのない音楽のために。
あまり紹介らしい紹介になっていない箇所もありますが、まあそこはそれ。音楽なんて聴いてみてなんぼです。いくら情報が正確であろうと、聴いてみなければ音楽そのものはわからない。聴いてもらうきっかけになりさえすれば、その情報の質は重要ではありません。
気になるミュージシャンは見つかりましたでしょうか。もし少しでも気になりましたならば、YouTubeあたりで試し聴きしていただいて、気に入りましたらCDの購入を・・・。え?今はもうCD買わない?iTunes?まあ何でもいいですよ。少しでもファンの方が増えていただければそれで。
皆さんの音楽ライフがより豊かなものとなりますように。それでは、おやすみなさい。