徳丸無明のブログ

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聴かれることのない音楽のために・第二夜

2018-01-23 21:12:34 | 雑文
After Dinner(アフター・ディナー)・・・アングラという言葉がピッタリきます。アヴァンギャルド。おもに80年代に活動していたようで、とっくの昔に解散済み。ボーカルのHacoさんはAcid Mothers Templeに参加していた時期もあり、その繋がりでこちらを知りました。あんまり曲数多くないけど、「Paradise of Replica」だけでも聴いていただきたい。
 
あぶらだこ・・・パンクバンドとして出発しつつも、その音楽性は変性に変性を重ね続け、いつしか「ジャンル・あぶらだこ」としか言いようのない独自の境地に達した・・・というのが定型的な説明。アルバムのタイトルがすべて『あぶらだこ』で、それぞれのジャケットから「木盤」や「亀盤」といった通称で呼ばれているのはあまりにも有名。2008年の「舟盤」以降、新譜のリリースはありませんが、活動は続けていらっしゃるのでしょうか。メンバー全員が他に仕事を持っている兼業ミュージシャンとのことで、なかなか音楽活動に力を入れられないのかもしれません。「エッエッエントロピーのすだれっ」で笑い転げてしまう僕です。
ボーカルの長谷川裕倫さんは、内田静男さんと長谷川静男というユニットを結成されているのですが、僕は先に書いた「契約のないレーベルのCDは店頭購入できない」という事実を、長谷川静男のCDをタワレコで注文しようとした時に学びました。長谷川静男はカオス。おすすめはできません。

オハナミ・・・スティールパンの町田由夫とドラムの山本達久による2人組インスト。他にも複数の楽器用いてますけど、個人的にはスティールパンの伸びやかな響きを味わう音楽です。家から一歩も出ないでお花見しましょう。団子よりオハナミだ!

カルメラ・・・大阪出身のジャズバンド。やしきたかじんやハナ肇とクレイジーキャッツのカバーなど、関西要素・お笑い要素を盛り込みつつもかっこよさも兼ね備えている。個人的には後で紹介するSOIL & "PIMP" SESSIONSの弟分って感じ。東京スカパラダイスオーケストラが好きな方には特におすすめ。インストバンドの中では今最も勢いがあると思います。

GOMA & The Jungle Rhythm Section(ゴマ・アンド・ザ・ジャングル・リズム・セクション)・・・オーストラリアの先住民アボリジニの伝統楽器・ディジュリドゥの奏者GOMAさん。2009年に交通事故に遭い、高次脳機能障害を負ったことで音楽活動が困難になるも、日々を前向きに生きておられるようです。GOMAさんに関しては以前当ブログで「人類の歴史とは脳機能の外部化のことではないか、という仮説」(2016・11・21)という論考を書いたので、そちらも併読ください。魂を揺さぶりかけてくるディジュリドゥとパーカッションのビートには、踊り出さずにいられません。

Saitone(サイトーン)・・・アナログゲームの電子音によるサウンドミュージック。オリジナルアルバムは今のところ『Overlapping Spiral』1枚ですが、リミックスやオムニバスでいろんなとこに参加されています。コンピューターのピコピコ音が好きな方はぜひ。

SAKEROCK(サケロック)・・・「まさか星野源がここまで売れっ子になるとは思ってもみなかったなぁ」・・・なーんて訳知り顔で言ってみたくなる今日この頃。星野さんのソロは聴かないし、恋ダンスも踊ったことないけど、SAKEROCKは大好き。惜しくも2015年に解散してしまった脱力系インストゥルメンタル。いつの日か再結成されることを願いつつ「SAYONARA」を聴いて涙。SAKEROCKと泪と男と女・・・。語呂が悪い。

ZAZEN BOYS(ザゼンボーイズ)・・・向井秀徳さんはもう天才としか言いようのないお方で、作曲能力はもちろんのこと、作詞のセンスがとにかく素晴らしい。色気と狂気を感じます。前身のNUMBER GIRL(ナンバーガール)も含めて大好き。何度聴いても歌いだしのタイミングがわからない曲があって、向井さんはどういうリズムを刻んでおられるのかが謎。素人だからよくわかんないけど、演奏も高度な技術を要求される構成になっているはずで、このまま進化していけばZAZEN BOYSはどこに行ってしまうのだろうかと、思わず震えてしまいます。

3nd(サンド)・・・お洒落でスタイリッシュな都市型インストゥルメンタルといった感じ。「それどんな音楽だよ」と思われるかもしれませんが、あくまで僕が曲から受ける印象ですので。2011年以降新譜のリリースなし。活動していらっしゃるのかしら。山本昌史さんは複数のバンドにかかわっていますが、ハズレがないですね。