徳丸無明のブログ

雑文、マンガ、イラスト、その他

不二家 ホームパイ

2024-09-28 01:11:18 | 
今日は家のパイです。




固そうに見えて、わりとしっとりやわらか。やさしい甘さの焼きブレッドです。自宅でも、屋外でも。
小さい話をしましょう。スモール・ハートの話。
僕は小心者です。小さいことが気になります。自分でも小さいことだと自覚していても、それでも気にせずにはいられないのです。
たとえば、「蛍の光」。
「蛍の光」って、お店の閉店間際に流れますよね。なんであれが閉店を知らせる曲に選ばれたのか、チコちゃんじゃない僕はボーッと生きてるから知らないのですが、それはともかくとして、この曲を聴くと、僕はあせってしまうのです。
「もうすぐ店が閉まっちゃう」ということを強く意識してしまい、時間内に買い物を終わらせることができるか、時間オーバーして店員さんに迷惑をかけることになりはしないかといったことが気になりだして、買い物に集中できなくなってしまうのです。
そして、何度もそんな経験をした結果、僕は「蛍の光」を聴くだけで落ち着かなくなるようになってしまいました。
ああ、「蛍の光」は悪くないのに。閉店を知らせる曲に選ばれてしまったばっかりに。
僕にとってはもう、イヤな曲になってしまったのです。穏やかなメロディなのに、あせりをかき立てる曲。

小心者として生きていると、豪胆な人に驚かされることがあります。
たとえば、コンビニで買い物をするとき、最初にアイスクリームを取る人。入口でカゴを取って、すぐにアイスをカゴに入れる人がいるのです。
その人は、アイスだけを買うわけじゃないのです。ほかの物も買うんです。なのに、アイスを真っ先にカゴに入れる。
「溶けるの気にならないの?」って思うんですよね。ゆっくり買い物している間にアイスが溶けちゃうよって。
僕なんかそれ、すごく気にするわけです。だからアイスを選ぶのは絶対に最後。
しかも、アイスのコーナーからレジの様子をうかがって、客列ができていたら待つんです。レジが空いてからアイスをカゴに入れ、会計に向かう。
とにかく、アイスが冷凍室の外に出ている時間を、1秒でも短くしたいのです。アイスが冷凍室から出ている間は、ずーっと「ああ溶けちゃう溶けちゃう」って思ってるんです。
アイスを買う時間帯も気にします。正午前後の、一番暑い時間帯は避けるのです。
そんな僕からしたら、まず最初にアイスをカゴに入れる人が信じられないのです。どれだけ豪胆なんだよって。
しかもそーゆー人って、何を買うかをあらかじめ決めてるわけじゃないんですね。アイスをカゴに入れてから、「何買おっかな~」って、ほかのコーナーをゆっくり見て回るのです。
本当に信じられません。アイスがドロドロになってもお構いなしなのでしょうか。
雑誌を買うとき、平気で一番前のやつを手に取る人も信じられませんが、アイス最初が一番信じられない。
ただ、一歩引いて考えると、僕が気にしすぎているだけなのかもしれないわけですよね。平均的な人は、多少はアイスの溶けを気にするけど、でも溶けたら溶けたで別にいいやって、軽く考えているのでしょう。
僕の考えが重すぎるということです。それが小心者ということなのですが。
ああ、私は豪胆になりたい。買い物の最初に、平然とアイスをカゴに入れられるような人に。
まさに、そこにシビれるあこがれるぅなわけですが、小心者だからこそこんなブログをやってるんですよね。豪胆だったら、ちまちまブログなんてやってません。
つまり僕が豪胆じゃないからこのブログがあるわけで、このブログがなかったら皆さんとの出会いもないということなのですよ。
だから小心者でよかったとも言えるわけです。
今日もウチの冷凍庫ではアイスがよく冷えてますよ。

三幸製菓 ぱりんこ

2024-09-21 01:00:16 | 
今日は噛み砕いた音です。




ぱりんぱりんと、軽快な咀嚼音。ASMR向き?あっさり塩味の、軽いおせんべい。
前回、店員さんはすごいという話をしました。今回はその逆の、とんでもない店員さんの話。あきれた話です。
とあるコンビニに行ったときのことです。商品を選んで、レジに持っていきました。
すると、18か19くらいの女性店員さんが、前髪を切っていました。
入力ミスじゃないですよ。本当にレジで前髪を切っていたのです。ハサミを持って、前髪を見上げながら、「この辺かな」みたいなかんじで目測を定めつつ、自分でカットしようとしていたのです。
僕はあまりのとんでもない光景に、ポカンとしてしまいました。
そして、僕の視線に気づいた店員さんは、あわててハサミをしまいました。
こんな人が、本当にいたのです。
仕事中に、しかも接客業で、お客さんに見られるかもしれない状況で、自分の前髪を切ろうとしたのです。
レジに立っていて、少し客足が途切れた。やることがないから、気になっていた前髪を切ろうと思った。そういうことだったのでしょう。
その店員さんが髪を切ろうとしていたのは、レジ台の上でした。僕が気づいたので未遂に終わりましたが、もしそのまま切っていたら、カウンターの上に髪を散らかしていたでしょう。
コンビニですので、食べ物を扱っているのです。コンビニの商品のほとんどは食べ物。
そんな場所で髪の毛を散らかしてしまったら、不衛生極まりないですよね。なのにその店員さんは、平然と髪を切ろうとしていたのです。
しかも使おうとしていたそのハサミは、店の備品でした。本来なら、店の商品を切る際に使われるべきものです。
だから、そのハサミを使うこともまた不衛生なのです。しかし店員さんは、そのことにも気づいていないようでした。配慮というものが、完全に欠落した人だったのです。
普通なら、「許せない」とか、「ふざけるな」とか思うのが自然です。ですがこれ、腹を立てるべきでしょうか?怒りをぶつけるのが正当な反応と言えるでしょうか?
だって、非常識すぎますもの。あまりにもとんでもない行動ですもの。
その店員さんは、「非常識じゃないか」という怒りを、理解することができるのでしょうか。「自分が非常識なことをした」と理解できるだけの常識を持ちあわせているのでしょうか。
彼女は、それすら理解できないのかもしれません。その程度の理解力もないから、レジで平然と前髪を切ろうとしていたのかもしれないのです。
そんな、「言ってもムダ」と思えるくらい、ぶっ飛んだ出来事でした。
僕の視線に気づくと、あわててハサミをしまったので、ひょっとしたら、非常識なことをしているという自覚はあったのかもしれません。でも、それがバレたら問題になるかもしれないということまでは理解できていなかったのでしょう。だから平然とやってのけたのです。
おそらく大学生バイトだったと思いますが、こんなんでちゃんと授業受けたり、学友とコミュニケーション取ったりできているのでしょうか。
もうなんか、怒りを通り越して心配になってしまいました。世の中には、こんな人もいるのです。

あと、こんなこともありました。
僕は以前、福岡ドームでバイトしてたんですね。野球のときに、チケットのもぎりとか、席案内などを行う仕事です。
ある日、試合が終わって、バックヤードに戻るとき、飲食のバイト数人が、カゴ台車を押しているのに出くわしました。カゴ台車っつーのは、普通の台車の上に、長方形の檻がついてるようなやつで、たくさんの荷物を運ぶときに使います。説明聞いてもよくわかんねーって人は、各自画像検索してください。
飲食のバイトの人たちが、仕事終わりに、カゴ台車で片づけをしていたのです。場所はコンコース通路。ドームをぐるりと一周できる、飲食のお店が並んでいる通路です。観戦を終えて帰ろうとしているお客さんが大勢いました。
飲食のバイトは、女の子がひとりに、男の子が4人。全員大学生バイトに見えました。女の子が先頭に立ってカゴ台車の進行方向をコントロールし、男の子たちはうしろから押していたのです。
お客さんのいる通路を通り抜けようとしているカゴ台車。お客さんは大勢いるので、ぶつからないように通り抜けねばなりません。何気なく見ていると、ひとりの、ゆっくり歩いてるお客さんのうしろにせまりました。
すると、先頭に立っていた女の子が、そのお客さんに向かって、「あぶないですよ~」と言い放ったのです。
お客さんは黙って台車をよけましたが、僕はあきれました。
「危ないとは何事だ!?客が不注意だというのか!?そんなわけないだろ!うしろからせまってるんだから気づかないのが当たり前だ!「通してください」と言うべきだろうが!よくそんな失礼極まりない言い方ができるな!」そう思いました。
いや、できることなら口にしたかったんですけどね。でも同じドームで働いているとはいえ、業者が違うので言えませんでした。
それにしても、ハタチになるかならないかくらいの年頃とはいえ、この程度の言葉遣いもわきまえていないとは。
しかも、一緒にカゴ台車を押していた男の子たちも、みんなその言葉遣いを自然なものと受け入れており、なんら違和感を抱いていない様子でした。全員アホだったのです。
年々若者のボキャブラリーが貧困になってるとはよく言われていますが、これは言葉遣いというより、礼儀の問題です。言葉もよくないけど、その言葉に違和感を感じないという、まともな感覚の欠如。
彼らはお客さんを何人もうしろから追い抜き、そのたび女の子は「あぶないですよ~」と言っていました。僕が見ていた限りでは、腹を立てるお客さんはいませんでしたが、いっぺん怒られたほうがよかったかもしれません。
こんなヤツらでもいずれ社会人になるんだなぁと、しみじみ思った所存です。

ブルボン エブリバーガー

2024-09-15 00:09:47 | 
今日は毎日パン挟みです。




きこりの切り株と同じく、復刻お菓子なのでしょうか。昔はこーゆー、何かの形を模したタイプのお菓子、たくさんありましたね。
店員さんの話をします。店員さんはすごい、という話。
近所のコンビニに、ベテランの店員さんがいます。バイトか社員かは不明。たぶん40前後の、男性店員さんです。
その店員さん、イントネーションにクセがあるのです。
「お弁当温めますかぁ~」とか、「レジ袋つけますかぁ~」とか、語尾がおかしいのです。文章じゃうまく伝わらないでしょうけど、ねっとりと伸ばす、上がる語尾なのです。
「イントネーションのクセがスゴい!」(by.千鳥ノブ)
ふざけてると取れなくもない発音なのです。血の気の多い客には、バカにしてると受け止められてしまうんじゃないかと、不安になるほどです。
しかしその店員さんは真剣そのもの。特にひょうきんものというわけでもなく、愛嬌のあるタイプでもないのです。ただただ、イントネーションだけがおかしい。
僕は思うのです。イントネーションで遊んでないと、やってられないんじゃないかと。
その店員さんは、けっこう昔から見ている記憶があります。たぶん10~20年くらいそこのコンビニで働いているはずです(いつごろからイントネーションがおかしくなったのか、もしくは最初からそうだったのかは覚えていません)。
毎日毎日、終わりの見えないコンビニ仕事をくり返し、ウンザリしているのではないか。変化のない退屈な日常に、ちょっとした刺激を求めているのではないか。
その刺激こそが、クセのあるイントネーションだったのではないか。
接客のセリフにクセを導入し、退屈な毎日を少しでも面白いものにしようとしたのではないか。退屈な毎日の仕事を乗り切るためのイントネーションだったのではないか。僕はそんな気がしました。
だとすると、ふざけてると腹を立てるのではなく、つらい仕事をなんとか乗り切るための、ささやかな創意工夫と理解すべきなのではないか。おかしな店員とバカにするのではなく、彼なりの形で一生懸命にやっていると見るべきではないか。そう思いました。
語尾のイントネーションがおかしい店員さん、これからもそこのコンビニで働き続けるのでしょうか。

とあるファミレスにも、ベテランらしき店員さんがいます。30~40くらいの男性店員さんです。
その店員さんは、注文した料理を持ってくるときに、「スーッ」と息をはくのです。
これどーゆーことかというと、息をはくことで、何か言ってるように見せかけているのですね。
普通は料理を配膳する際、「お待たせしました」とか、「◯◯(料理名)です」などと言うものです。でもその店員さんは、そのようなセリフは言わないのです。何も言わず、ただ「スーッ」と息をはくのです。
息の音で、あたかも「◯◯(料理名)です」のようなひとことを言っているかのように見せかけているのです。
おそるべき高等技術。ベテランともなればこんなことも可能になるのかと、思わず舌を巻きました。

あと、そことは別のファミレスに、「ご注文は以上でおそろいでしょうか」と「ごゆっくりどうぞ」の間が、異常に短い店員さんもいましたね。
店員さんが注文した最後の料理を持ってくる際、「ご注文は以上でおそろいでしょうか」って確認しますよね。それにこちらが「はい」って答えてから、店員さんが「ごゆっくりどうぞ」とおっしゃる。それが普通です。
でもそこの、20代前半の女性店員さんは、「ご注文は以上でおそろいでしょうか」のあと、こちらの返事を待たず、ほぼ間髪入れずに「ごゆっくりどうぞ」とおっしゃるのです。なので、「ご注文は以上でおそろいでしょうか」に対し、「はい」と返事をするかしないかくらいのタイミングで「ごゆっくりどうぞ」が来るのです。
なぜなのか。その店員さんの気持ちは痛いほどわかります。
「ご注文は以上でおそろいでしょうか」という確認に、返事をしてくれる客がほとんどいないのです。
注文した料理がそろっているかどうかの確認は、必要なことです。まだ届いてないものがないか。間違ったものが届いてないか。その確認のためにお客さんに質問する。
なのに、返事をしてくれないお客さんが大勢いる。店員さんは、「ねえ、ちゃんとそろってる?それで問題ないの?あとから何か言われても知らないよ?」と思うのです。
でも相手が客である以上、強くは言えない。些細な怒りを覚えつつ、そのまま引き下がるのです。
おそらく、ファミレスのホールで長く働き、配膳をくり返すうちに、何度もそのような思いをしてきたのでしょう。
そして、ある日ガマンの限界に達した。
「もういい。アンタらが返事してくれないのなら、こっちだってちゃんと確認したりしない。確認してるフリだけする。マニュアル通りのセリフを言うだけ言って、あたかも確認したかのように振る舞わせてもらう。そっちが返事しないのなら、それでもいいよね?」
たぶんそのように考えたのでしょう。
それから「ご注文は以上でおそろいでしょうか」のあと、間髪入れず「ごゆっくりどうぞ」を言うようになった。客の返事などいっさい聞かない、ちゃんとやってますというゼスチャーのためのセリフです。
長くファミレスで働き、客にちゃんと返事をしてもらえないと、こーゆーふうになってしまうのです。僕はその店員さんを気の毒に思いました。
そして、集中して返事をするようになりました。僕は「ご注文は以上でおそろいでしょうか」と訊かれたら、ちゃんと返事をします。ですから、その店員さんに「ご注文は以上でおそろいでしょうか」と訊かれた場合、間を置かず「はい」と返事をしないと、次の「ごゆっくりどうぞ」が来てしまう。こちらが「はい」と言う前に、「ごゆっくりどうぞ」と言われてしまいかねないのです。
だから、集中力が必要でした。その店員さんが配膳に来る場合、集中していないと、「ご注文は以上でおそろいでしょうか」に対し、ちゃんと「はい」と返事をすることができない。うっかりしていたら、「はい」の前に「ごゆっくりどうぞ」が来てしまう。こちらの「はい」が、「ごゆっくりどうぞ」にかき消されてしまうかもしれないのです。
そのため僕は、神経を研ぎ澄ますようになりました。店員さんの「ご注文は以上でおそろいでしょうか」に、即座に「はい」と返さなくてはならない。むこうの「ごゆっくりどうぞ」が来るより早く、「はい」と言わなければならない。
それは真剣勝負でした。
ただ、その店員さんには、僕のその気持ちは伝わらず、杓子定規に「ご注文は以上でおそろいでしょうか」と「ごゆっくりどうぞ」を口にしているだけでした。僕は心の中で、「客が返事をしてくれないから、そんなやっつけの言い方になっているんですよね?僕はちゃんと返事をしますよ」と思っていたのですが、それはいっさい伝わっていませんでした。
気持ちをくみ取れないほど客の態度にウンザリしていたのかもしれません。
でもひょっとしたら、すべて僕の思い過ごしで、その店員さんは、ただ単にやる気がまったくないだけだったのかもしれません。だとしたら、ただの取り越し苦労。気を遣う必要のない相手に、過剰に気を遣ってしまっていた、ということになります。
どっちなんでしょうね。
でもいずれにせよ、接客業が大変であることに変わりはありません。皆さん、なるべく店員さんに気を遣うようにしましょう。