ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

イヴの三つの顔

2006-02-27 | 映画
アカデミー賞週間にて。
ジョアン・ウッドワードが主演女優賞を獲得した作品。
1950年代の作品なので、半世紀前ということ。大昔だ・・・。
多重人格の役とは、まさに役者冥利につく?
映画では3人だが、これはトゥルーストーリーで、
実際には22の人格をもっていたとか。
しかし、体はひとつでそこに22の人格とはつらいだろうな。
私なんか、たったひとつの人格でもヘトヘトですよ(笑)
いやいや笑い事じゃありませんね。
で、J・ウッドワードですが、
確かにアクターズスタジオ仕込みの優等生だけあって、
おとなしいミセス・ホワイト、奔放なイヴ、聡明なジェーンという3つの顔を、
巧みに演じ分けはているんです。
でもなんていうかなぁ~、根が真面目というか優等生というか、
よくいえば品格があるというか・・・、
誰が出てきても、ジョアン・ウッドワードはジョアン・ウッドワード。
一人の人間の中の3つの人格なのだから、それはあたりまえか?
むしろそこが狙いか?

映画では最終的に一人の人格に落ち着くわけですが、
誰が残ると思いますか?
はい、もちろん聡明なジェーンなんですね。
本当に怖いのは、精神の闇の部分を描きながら、それをも強引に、
自分たちのお望みのままにまとめていくアメリカ流映画の作り方。