ONE FINE DAY

「昨日のことは忘れてほしい」
「もう遅い。日記に書いた」

夢よ再び

2015-06-30 | 
今回のイタリア旅行も残すところ1日となりました。
昨日猛暑のフィレンツェを歩きながら、
後2日、私が行きたいところはどこだろう?
と思った時、たまらなくたまらなくヴェニスが恋しかった。

フィレンツェ、ルネサンスの発祥地。
特に私が好きな至宝のような美術が凝縮された街。
娘がこれから半年住む街。
尽きぬ魅力に溢れた街であることは確か。

しかし、盆地の暑さは半端じゃなかった。
狭いところに教会、美術館、邸宅、宮殿、広場などが
密集しているので、どこにでも歩いていける。
10分?15分?20分?観光客で溢れかえる街を歩くと、
石畳だということもあって、へとへとになってしまう。
年をとったということかな~。

それでね、
また行ってきてしまいました。
列車やバスでの移動が大好き。
旅の実感。




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前回行った時に気になっていたサンマルコ広場にある宮殿で開催されていた
「ルソー展」見ました。


もともとこの宮殿が持っていた絵ではないかと思われる
作品とテーマ別に同じ部屋に展示されていて、
面白い企画でした。
ヘビ使いの女、戦争、大きい女性の肖像画、赤い服の女の子、
おなじみの絵に混じってジャングルを描いた描いた数枚あって、
それらも大層美しかったです。


そして、サンマルコ広場!
みんなここでお茶してるはずなのに?



暑くてできません。

そうだ!近くの市立美術館にカルパッチョのあの絵を見にいこう!
入場料を払った時に一抹の不安がよぎりました。
他に比べて2倍したからです。
入ってびっくり、あれもこれも展示されたものすごい数の部屋。
もう少し街も見たいし、列車の時間までそうもないし、
だからたぶん半分もみてないかな、
でもカルパッチョのは見れました。


娘は展示の仕方がそごうの展覧会みたいと笑っていましたが、
私は見ることができて嬉しかった。
ベッリーニ兄弟の絵も良かった!




大急ぎで美術館を後にして、水上バスに乗り、
炎天下の街を少しだけ歩いて駅に戻りました。




皆様、ヴェニスは絶対に行ってください。
ただ夏は避けてくださいませ。

サンマルコ修道院

2015-06-29 | 
サバイバルツアーから無事に戻れて、
フィレンツェ最高!と、今朝は張り切って街にでた。
アカデミア美術館お休み。が~ん!
ウィフィッツもね。

今朝は珍しく、外で朝食。


朝からアイスカフェって、思うでしょう?
でもすでに30度は越えてると思う。

帰りのローマから空港までのチケットを受け取るべく
列車の手配など全てお願いした、
フィレンツェの旅行会社の日本人スタッフ、Yさんを訪ねる。
彼女に昨日のツアーのことを話したら、
それは大変でしたねと言われ、
過酷なツアーで有名なんだと改めて実感。

アカデミア美術館がだめなら、サンマルコ修道院だ!
フラ・アンジェリコですね。
教会でフレスコ画たくさん見ました。
わたしは本当にフレスコ画が好きです。
フラ・アンジェリコのフレスコ画も、
本当にうっとりするくらい美しかった。





回廊の正面にある小さな礼拝堂。




お待たせしました。
階段を上ると、そこにありました。
フラ・アンジェリコ「受胎告知」です。




さすがにガラス張りでした。
美しい!それ以外の言葉が出てきません。

2階の奥には小さな僧房がいくつもあって、
全ての部屋にキリストのフレスコ画が描かれていました。
部屋は3畳くらい、今は窓とフレスコ画があるだけです。
当時はここにベッドと机くらいは置いてあったのかな?
この狭い部屋で夜はロウソクの明かりだけで、
ひたすら神に祈りを捧げ、神と対話する生活。



ここでも「受胎告知」が美しかった。




一番奥にサボナローラの部屋もあった。
なんだか、あまりにも狭くて悲しかった。





修道院を後にして、さあこれからどうしようか?
現代の壁画?を見ながら、





いつの間にか邸宅が立ち並ぶ区域に。
公園があったので入ってみる。



私が「しょぼいな」と思って撮った噴水。

娘が撮るとこうなる。


だって見て、これ。


とうとうメキシコまで来た。



イギリスの庭とは何かが違う。
だってここはイタリアだもの。


涼しげに見えるって?
35度はあると思うね。

暑さにフラフラしながら、BAR(バール)でアイスカフェだ。
写真を撮る気力も残っていなかった。

でも二人してこの少年には見とれた。
子供達がバラバラにしたルービックキューブをあっという間に元に戻す。


この人だかり。


サン・ロレンツォ教会、
サンタ・マリア・ノヴェッラ教会(一押し)
ウフィッツのことも書きたいけど、
書けるんだろうか?

みんな元気でね!チャオ!
いつも楽しいコメントありがとう!


5Terre (5つの土地巡りバスツアー)

2015-06-28 | 
昨日の続きも書かぬまま、
今朝は6時にアパートを出て、
中央駅から出発するバスツアーに行ってきました。

というのも、昨日も異常な暑さで、
サンタ・マリア・ノヴェラ教会(フィレンツェ一押しお薦め)
を出た広場で、こんな広告を見てしまったのです。


う、う、海だ~~!!
バスツアー!歩かなくてもいい!
絶景だ~~!
しかも10パーセントオフだ~~!
即決でしたね。
(この時点でアレッツォは諦めました。
さよなら、ピエロ・デラ)

チケットを買った時に、
列車もボートも含まれますと説明を受けても、
その時は、へ~そうなんだ~くらいにしか思いませんでした。
とにかく一瞬でもいいから、
猛暑のフィレンツェから離れたい、
「芸術」「歴史」から離れたい一心 でした。

ツアーは大型バス2台になるほどの盛況ぶり。
私たちのガイドはジョニー・リー・ミラー似の好青年。
英語とスペイン語を彼がひとりで担当します。
謎の美少女一人旅、
ヴァルセロナから来た熟年姉妹か友人か?
はじめは母と息子かと思ったが実は恋人同士だったカップルとか、
集合の度にみんなを待たせて名前を呼ばれてた、
たぶんフランス人であろうオサリバン夫婦とか、
背の高さで私に頼りにされた恋人同士とか、
ユニークな面々で、
思いもかけなかった、
わたしにはサバイバル・ゲームとしか思えなかった、
過酷な旅の始まりです!

バスが高速に入って、
イタリアの郊外の風景を見ているのは気持ちよかった。

でも、ジョニーの説明が始まった時に、
母娘は思わず顔を見合わせました。

ひとつめの村に着いたら、ここで一旦バスとはお別れして、
汽車で二つめの村に行き、
そこから大型ボートで3つめの村に行き…

は~~?バスを降りる??

昨夜は疲れ切っていて、
自分たちが行くところのことも何も調べないまま、
海だね!!と大喜びで参加した浅はかな親子。
帰ってきて、娘が調べてくれたところによると、
「5つの土地」とは、イタリア北西部の断崖を切り崩して
作られた村々でユネスコ文化遺産でした。

①猛暑
②溢れる観光客
③断崖=急な坂だらけ
④ボート=揺れる=船酔い
条件は揃いました。

しかも驚いたことに、ツアーは二つめの村で二手に分かれて、
元気な方達は山歩きをして最後の村で待ち合わせ?
半数はこちらを希望したのにもびっくり!

バスを降りて、狭くて急な坂道を歩き始めた時には、
私たちは再びフィレンツェに帰れるのか?
と本気で心配になりました。




この坂道だけの村で毎日生活している人々。
汽車を開通するまでは隣の村に行くのも船だけだったんですよ。
すごいですね!


次の村までは汽車で移動。
オサリバンがこない。
集合場所でオサリバンの名前が呼ばれるたびに、
わたしはジョニー(ガイドさんの仮名)がジョークを言ってるのかと
思うほど、見事にオサリバンは遅れた。

ジョニーを見てる右手の素敵なマダムは、
サンフランシスコから来たIT関係のお仕事をしている方で、
とても親しみやすく私たちに声をかけてくれました。


でも見て!海は本当にきれいでした!

このボートに乗るって、どこを降りるんだ?

ともかく出発!

噂のオサリバン。白い帽子。

娘、船酔い中。(大事には至らず、ほっ)


着きました!モンテロッサという有名な避暑地。


ここでランチタイム。

別グループのボストンから来た新婚(でも熟年)のカップルと同席。
2週間の休暇でイタリアに来て、
明後日には奥様は親戚のいるアイルランドへ!
とても気さくなご夫婦で楽しいランチタイムでした。

こんなふうに人と触れ合うことがほとんどなかった私たちにとって、
この過酷なサバイバルのツアーは、心温まるたびでもありました。
娘が「チー坊たちがドイツ・チェコのツアーでご一緒した
人たちといまでも仲良くお付き合いしてるのがわかるね。
たった1日だけでもみんなが一緒だと安心だし、
なんともいえない絆ができるね」と言っていました。

次の村には汽車で移動。
オサリバンが来ない。

最後の小さな村に着いた時にジョニーが言いました。
ここは小さい村で、
今日は特にひどい人混みだ。
Fight!(苦笑しか出ない。)

でも素敵なお店がいくつか。
ここで姉たちに素敵なお土産を買いました。お楽しみに。




過酷ではありましたが、
きっと一生忘れないバスツアーでした。

海岸で娘が姉のためにと拾った石。













リッカルデイ宮殿~どんだけ見るんだ?

2015-06-27 | 
土曜日、夜8時。まだまだ明るい。
今朝行ったところも忘れてしまうほど、
長い長い1日だった。
いつまでも明るいというのも考えものだ。
寝よう!っていう気になかなかならないもの。

私が旅行前にアレッツォのことなど、
いろいろ書いているのを読んでくれて、
義兄が、こんなに張り切って大丈夫か、
というようなことを姉に言ってたと聞いたような気がするが、
大丈夫じゃないです(笑)
はっきり言って宗教画を見るのに疲れました。
ブログを読んでくださる皆様も、
いい加減飽き飽きしていることでしょう。
でも、今日だけは我慢してください。
本当は、1日にポントルモ一枚とか、
マザッチョとマンテーニャのフレスコ画だけとか、
それが理想ですよね?
教会も絵もゆっくり味わうには、それが理想。
で、今日は、サンタ・マリア・ノヴェラ教会の、
マザッチョの「聖三位一体」フレスコ画見ようね。
と向かったのはいいのだが、

あっ、リッカルデイ宮殿!ゴッツォーリ!
娘が見たくてたまらなかったフレスコ画があるのです。


1459年から老コジモ夫妻と息子ピエロと、
その家族(ロレンツォ・ジュリアーノも)が暮らした邸宅です。
550年も昔の話ですよね。
邸宅内を歩きながら、ここでどんな生活をしていたんだろう?
どんな会話が交わされたのだろう?
想像の翼が広がります。

まずは家族の礼拝堂に描かれたゴッツォーリのフレスコ画
「ベツレヘムへ向かう三王の旅」から。
ここにはメディチ家の皆様も描かれています。




=兄さん、従兄弟のマリオ(知らないよ)だけど、
ちょっといい男すぎないか?
=そりゃそうだけど、俺なんかこれだぜ。
違いすぎるだろう!

狭くて暗い礼拝堂に笑い声が響いていたか、どうか?

狭くて暗いせいか素晴らしい状態で残されていました。
美しいフレスコ画でした!!!

さあ、邸宅内へどうそ。



この窓辺気持ち良さそう。
=兄さん、従兄弟のマルコだけど、最近失恋してさ、
見るも哀れなほど落ち込んでいるんだ。
=心配するな。マルコにとっては7回目のこと。
モテるお前にはわからないだろうが、
マルコは立ち直ってまた恋をするよ。



=兄さん!起こしてごめん!従兄弟のマルコが!
=ジュリアーノ、落ち着け。マルコの話はもう聞きたくない。

モデルは従兄弟のマルコか?

いや、失恋7回はないな。


みんなが大好きな場所。中庭。





私は最近ここに置かれたのよ。
何故かわからない…。

このお屋敷、とっても楽しかった!

この後、サン・ロレンツォ教会。
サンタ・マリア・ノヴェラ教会。
そしていよいよウィフィッツ美術館も2回目。

ルネサンスに浸るのも、ちょっと疲れました。
(わがまま言ってらあ~)
明日はちょっとフィレンツェを離れるつもりです。



今度こそヴァザーリの回廊

2015-06-26 | 
パルジェッロを後にして、
回廊ツアーの集合場所に向かう。
日本語ツアーは恐れ多くて手が出ないほど高いので、
今回は英語ツアー。
ツアーでないと、回廊に入れない。

ウィフィッツに入って、3階までエレベーターで。

さあ皆様、この扉の向こうが、ヴァザーリの回廊でございます。
あなた達のために特別に扉が開きます!
リタ・モレノ似のガイドさんが気分を盛り上げてくれる。
総勢10人くらい?
問題は扉の横に立っているジーンズのおじ様。
この方が、ちょっとでも絵を見ていると、
まるで羊飼いのごとく、さあ遅れないで、グループに戻ってと促す。



時々絵の前で立ち止まって説明してくれるが、
基本的に流れは早い。


白い帽子がガイドさん。

自画像が居並ぶなかなか、
それでも必死にみつけましたよ。

アンドレア・デル・サルト。



ティッツィアーノ。

おお!ルーベンス!

ティントレット?

カラッチ、兄か弟か?


さあ皆様、いよいよヴェッキオ橋の上でございます!

面白かったのは、
ヴェッキオ橋は貴金属店が並んでいるのだが、
その上はこんなことになっていたのだ。
快適そうですね。

ここを通る人は、喧騒から離れて、
美しい眺めを独り占めですね。


さあまだまだ回廊は続きます。
ローマの誇り、ベルニーニもいた!


先日見たポントルモの受胎告知があるサント・フェリチタ教会も
回廊から見ることができます。
主祭壇だけで、さすがにポントルモは見れませんでした。


イギリスの画家がつづいて嬉しくもあり、





ベルギーの画家も、


レンブラントは見つからなかった…。

でも素敵な絵がたくさんありました。







そしてでてきたのは、ピッティ宮殿の中庭。


お疲れ様でした。
忙しくてゆっくり感動している暇もなかったけど、
貴重な体験でした。

夕方、といっても陽はガンガン照っているが。
ヴェニス以来、一眼レフを手にしていなかったので、
カメラを持って街に出る。
ドウモの凄さに再び圧倒され、
シニョーリア広場に出ると、
リッカルデ宮殿前でコンサートが開かれるようで、
そのリハーサルをやっていた。

チョコミントのアイスを食べながら
ウィリアムテル序曲をちょこっとだけ聴いて、
楽しいひとときでした。